あらすじ
「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであった――。芥川賞作家が描く究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。渾身の長編小説。
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Posted by ブクログ
1本の映画を観たような濃いの内容の物話だった。
単純な恋愛小説ではなく、他者や仕事との関わり方について、
考えさせられる本だった。
人それぞれ事情を抱えていたり考えがあるため、
正論だけでは他者を理解することが難しくなることがあることを
改めて実感した。
個人的には、主人公と三束さんの会話の空気感が、読んでいて心地良かった。主人公が片思いしている時の喜び・苦悩も丁寧に描かれており印象に残った。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて。
人と関わることに消極的で思ったことを言葉にするのが苦手な冬子。孤独に苛まれるなかで三束さんに出会い、知らぬ間に想いが募り、自分の恋心に気いていく。
不器用だし、見ていられないような部分も多い。共感できる、という主人公ではない。
ただ、三束さんの傘に入れてもらう場面、自分の気持ちに気付く瞬間やそれを彼に伝えるシーンなど、色々な素敵な場面が、冬子にぴったりな繊細な表現で描かれていて胸がいっぱいになった。
人を好きになる気持ちってやっぱりいいなと思うし、その気持ちが人を動かす力にも驚かされる。
川上未映子さんの言葉選びがとにかく素敵で、優しくてゆっくり紡がれる文章が心地よかった。静かな夜にまた読みたくなると思う。
Posted by ブクログ
フリーの校正者として、日々仕事に勤しむ入江冬子。かつて所属した会社を退社してフリーになっても、変わらない日常を送っていた。しかし一人の中年男性と偶然の出会いをして恋に落ちてから、わずかながら生活に変化をもたらした。本作は30代女性の悩みや20代の頃には思わなかった人間関係、また年の離れた異性との恋愛を丹念に描いた長編小説。
Posted by ブクログ
三束さんと出会ってから、冬子の単調な日常に「光」が灯ったと思う。暗闇の中でゴールの見えない人生を生きてきた冬子が「三束さん」という光に出会ってちょっと仄暗い人生になったのではないかと思う。
「光」があると「影」が生まれるように、冬子の人生に「光」が差し込むほど、三束さんは自信のついた嘘に罪悪感を感じていって、「影(陰)」の世界にどんどん進んでいったのではないかと思う。大きな嘘をついたうえで、人間関係を構築するのは難しい。
川上未映子さんの表現は特徴的で、今回もその表現力に驚かされた。
Posted by ブクログ
本の後半にかけて、三束さんのことで頭がいっぱいになり、日常生活が覚束無くなり、日に日に飲酒量が増えてしまっていた冬子が印象的。お酒で酔わないと三束さんと話せない、本当は臆病で他人に深く踏み込めない自分をお酒の力で濁して、三束さんの関心のある話題を持っていき、その話題に反応が良い三束さんのことをどんどん好きになってしまう。
その気持ちもわかるけど、体にも心にも良くない恋煩いの様な状態で、私は冬子よりも、はっきりとした性格の聖の方が好きだった。
冬子も三束さんも良い歳の大人だけど、二人の関係性の進展がこんなにゆっくりなことある?と思ってしまった。でもそれが純愛の良さでハマる人にはハマる小説なのかもしれない。
Posted by ブクログ
なんだかすべてがよくわからない話だった。サラサラ読めて、読みやすかったけど、主人公もウダウダグダグダ24も上のヨレヨレおじさんに恋して変だし、友達が苗字にくん呼びなのもなんかよくわかんなかった。全体的によくわからなかったな。主人公はなんでそんなにお酒におぼれてたのかもよくわからない
Posted by ブクログ
個人的にあまり刺さらず…。静かにゆったりとした恋愛を描いていたところは良かったけど、説明が長ったらしかった。読んでいて少し疲れる。そして難しい。でも綺麗ではあった。三束さんの気持ちがあまり分からなかった。もっと冬子以外の目線からの感情も描写して欲しかった。