すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
思想について何の予備知識もない自分には「入門のための入門」としてとても分かりやすく、けど新鮮なことが多くて良い。読み返したい。
構造主義(二項対立/物事には構造=パタン) → ポスト構造主義(デリダ/ドゥルーズ/フーコー) = フランス現代思想 → ポスト・ポスト構造主義(マラブー/メイヤスー)。ちょと遡って現代思想の源流(ニーチェ/フロイト/フーコー)の紹介。からの横道で精神分析のラカンとルシャンドル。最後は行き詰まってる(?)思想の作り方まで。
メインはポスト構造主義の話だが、横道の精神分析(世間ではちょっとオカルト扱い)の章が興味深かった。人間は過剰な生物で自由度がとても高い。一方で -
Posted by ブクログ
ネタバレまず、表紙が本当に素晴らしかったです。
なおやみか先生の繊細なタッチで描かれた仁奈と速人は、再会した瞬間の感情がそのまま絵に宿っているようで、思わず見惚れてしまいました。
ステージの光に照らされた速人の汗、揺れる睫毛、仁奈の戸惑いと引き寄せられる気持ちが交差する視線。
まさに“再会の運命の瞬間”が凝縮されていて、本を開く前から心を掴まれました。
物語は、作家として成功しつつも、胸の奥には忘れられない異世界の記憶を抱えた間宮仁奈(ペンネーム:深爪)から始まります。
高校生の頃、突然異世界アークトチスに聖女として召喚され、
勇者マインハルトたちと共に魔王討伐へ向かった一年間。
その濃密で、切なく -
Posted by ブクログ
「哲学書で涙するとは思いませんでした」
そんな帯のコメントが、"倫理学って何?おもしろそうだけど難しそう…"と購入を迷っていた気持ちを後押ししてくれた。
涙はしなかったけど、豊かな生き方のヒントをくれたような本だった。
二足歩行が始まって400万年。
人の生活に革命がおこって1万年。
法律も経済も信仰もすべてはここから。
暇ができ、退屈がうまれた。
常に新しい刺激を求める性。
気晴らしをたのしむ教養。
400分の1。なんかちっぽけにみえた。
消費と浪費の違いを初めて認識できた。
消費行動の中に虚無を感じていた理由がよくわかった。そして、浪費を求めていたんだと。
著者自 -
Posted by ブクログ
今年の読書の中で、辻村深月に再び出会えたことが一番嬉しい。
心を揺さぶられてガードが下がった剥き出しの心に仕掛けられたギミックが発動するのが堪らない。「うおおおおお!」って思いながらスッと物語が終わる。言語化できない。僕を「うおおおおお!」ってさせる力がてきめんにあるんだ。
かつて7年前にタバコくさい喫茶店で貪るように読んだ『かがみの孤城』もこの感覚だった。
3作全て面白かった。題材のチョイスも秀逸で、伏線を巻いておいて、人間関係の仄暗いところを見せつつ、最後は感情にガツンとくる。癖になっちまうよ...
2025年も残りわずかだけど、年内は彼女の深い沼にハマろうと思う。 -
無料版購入済み
小説家としてのジレンマと、田舎暮らしのほっこり感がいい感じにミックスされた素敵な作品でした。ごはんも懐かしいなぁと思うものばかり。広島に実家がある身としてはお好み焼きが広島風なのポイント高いです!笑
お試し読みラストのハプニングからどう転ぶかで今後の評価が変わってきそうですが、今のところは星5です!