すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
今年読んだ本の中で一番「!!?!!!!」となった。
心拍数が一気に上がって、字の色が変わっている部分の理由がわかりました。
移動中に読みながら「あれ?言うほど怖くないような…?」「よくある呪われた系…?」とか思っていたが、最後の最後の最後の数行に全部、全部乗せられた!!
あのドキッッッ!!!とした感覚は、本でページをめくりながらだからこそ得られる体験で、まるで一つのアトラクションに乗った後のような感じがしました。
もう一度読み返すならやっぱり翔太くんと竜也くんのところかな……
どうかどうか、登場人物全員が、穏やかに過ごせておりますように。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレこの物語を一言で表すとすれば、「時を超えた友情物語」かな。
ホラー小説の面から見るとグロくて残酷で胸糞悪かった。日本の怖い話独特の後味悪い感じ。
友情物語の面で見たら、主人公たちの絆の強さに元気をもらえる。人は他人と自分を見比べるとき、相手の良い部分に目が行き過ぎて自分は何も持ってないように感じるが、その他人もまた同じように感じているのだなと感じた。でも自分は決して役たたずではなく、自分にしかできない強みがあるからそれでお互いを支え合っているんだな。
推理小説の面で見たら、読者が推理するというよりは、主人公たちが探索で少しずつ情報を集めて真相に向かっていくのを傍観しているイメージだった。わたし -
Posted by ブクログ
すっかり寡作な文学派ラノベ作家となった石川博品さんの最新作。
アフリカを舞台にした作品ながら、ともかくするすると読めてしまう。
ジュージュツに魅せられた青年の冒険譚かと思えば、実は一代記だったのか……と思いながら読んでいると、もっと大きなお話であった。
矛盾しているかもしれないが、コンパクトな大河小説のような趣。
途中、アフリカ某国で起きた民族対立による悲劇を想起せずにはいられない事件も起きる。
発売前、タイトルからマジック・リアリズム的な表現を取り入れているのではないかと勝手に予想していたのだが、多くはないものの、それを意識したと思しき描写もある。
また、ヴードゥーと聞くとゾンビを思い浮か -
Posted by ブクログ
「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」
なんてドキッとさせられる言葉だろう。
一瞬だけ、一瞬だけ息を止めていた自分がいた。
飲み会で知り合った彼女との、
青春らしい青春の恋愛。
彼女との日々はキラキラしていた。
彼女の好きなものは全部好きになった。
好きになりたかった。
彼女の全てが好きだった。
横顔も、後ろ姿も、仕草も匂いも。
連絡が来るだけで嬉しかった。
一緒に過ごしていた日々が楽しかった。
しかし、中盤で彼女の秘密が。
あぁ、″彼女″って私かな。
″僕″ってあの人かな。
重なる部分が多すぎて、辛くなった。
でもあの時、お互いがお互いを必要としていた。
あの人はあの時どう思っていたの -
Posted by ブクログ
長い、とにかく長い。
本を手にした時の感想は、これに尽きる。
但し面白い。
三人称視点として間借りしている登場人物の心情・思考は語られるが、亮司と雪穂の内情は一切語られないことがまず良い。最初から謎めいた人物として描かれているのだから、謎のままでいて欲しいという私の願望もあったのかもしれない。ただ内情を語らないからこそ、『白夜行』には読者に考えさせる力を有するのだと思う。
それから、広げた風呂敷を最後にはきちんと畳んでいるところも良いところだと思う。伏線が結末に向かうにつれて回収されていく様は、なんとも気持ちがいい。あれだけ登場人物を出せば途中で結末が迷子になってしまいそうだが、足並みを揃えて