ドラッカー名著集 5
イノベーションと企業家精神
著:ピーター・F・ドラッカー
訳:上田 惇生
出版社:ダイヤモンド社
本書は、イノベーションと企業家精神を生み出すための原理と方法を示している
本書は、実践書の書である
その内容は、
第1部 イノベーション
第2部 起業家精神
第3部 企業家戦略
の3つに分けて解説をしている
イノベーションとは何か
・既存の資源から得られる富の創出能力を増大させるのも、すべてイノベーションである
・イノベーションは技術に限らない。モノである必要すらない。
それどころか、社会に与える影響力において、新聞や保険をはじめとする社会的イノベーションに匹敵するものはない
・科学や技術の分野における新しい知識に基づくイノベーションこそ、リスクの最も大きなイノベーションである
・アイデアはイノベーションの機会としては、リスクが大きい。成功する確率はもっとも小さく失敗する確率はもっとも大きい
気になったのは次です
■イノベーション
・7つのイノベーションの機会
①予期せぬこと、予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事
②ギャップの存在
③ニーズの存在
④産業構造の変化
⑤人口構造の変化
⑥認識の変化
⑦新しい知識の出現
・予期せぬ成功が最もリスクが小さく、しかも最も成果が大きい
・イノベーションが成功するための5つの前提
①完結したプロセスについてものであること
②欠落した部分や欠陥が1か所だけあること
③目的が明確であること
④目的達成に必要なものが明確であること
⑤もっとよい方法がるはずとの認識が浸透していること
・ニーズにもとづく3つのイノベーション
①何がニーズであるかが明確に理解されていること
②イノベーションに必要な知識が手にはいること
③問題の解決策がそれを使う者の仕事の方法や価値観に一致していること
・構造変化は、その産業の外にいる者に例外的というべき機会を与える
・いかなる分野にせよ、イノベーションに成功する人たちは、そのイノベーションを行う場所に近いところにいる
・知識によるイノベーション
①その特徴は、リードタイムが長いことである、10~15年を要する
②いくつかの異なる知識の結合によって行われる
③知識そのものに加えて、社会、経済、認識の変化など、すべての要因を分析する必要がある
④成功させるためには、戦略をもつ必要がある
⑤成功させるためには、マネジメントを学び実践する必要がある
・イノベーションの原理
①機会を分析することから始めなければならない
②理論的な分析であるとともに、知覚的な認識である必要がある
③焦点を絞り、単純なものにしなければならない
④小さくスタートしなければならない
⑤最初からトップの座をめざさなければならない
・イノベーションの「べからず」
①凝り過ぎないこと
②多角化しないこと
③未来のためにおこなってはいけない、現在のために行わなければならない
・成功させる3つの条件
①イノベーションは、集中でなければならない
②イノベーションは、強みを基盤としなければならない
③イノベーションは、経済や社会を変えなければならない
■企業家精神
・急激な変化の時代には、それまで重要な地位をしめていたものの多くが陳腐化していく
・イノベーションに成功するものは、小さく、しかも、シンプルにスタートする
・企業家精神の4つの条件
①イノベーションを受け入れ、変化を脅威ではなく機会と見なす組織をつくりあげなければならない
②イノベーションの士かを体系的に測定しなければならない
③組織、人事、報酬について特別の措置を講じなければならない
④いくつかのタブーを理解しなければならない
・ベンチャーが成功するための4つの原則
①市場に焦点を合わせること
②財務上の見通し、とくにキャッシュフローと資金について、計画すること
③トップマネジメントのチームを必要とされないずっと前から用意しておくこと
④創業者たる企業家自身が自らの役割、責任、位置づけについて決断すること
■企業家戦略
・4つの戦略
①総力戦略
②ゲリラ戦略
ー創造的模倣戦略
ー柔道戦略
③ニッチ戦略
ー関所戦略
ー専門技術戦略
ー専門市場戦略
④顧客創造戦略
ー効用戦略
ー価格戦略
ー事情戦略
ー価値戦略
・トマス・ジェファーソン 「それぞれの世代がそれぞれの革命を必要とする」
・企業家社会において必要とされる政策と対策について考えるとき、
重要なことは機能しないもの、を明確にすることである
なぜならば、機能しない政策が今日あまりにも人気があるからである
・企業家社会の到来は、人類の歴史における重要な転換点となるかもしれない
目次
まえがき
第1部 イノベーションの方法
第1章 イノベーションと企業家精神
第2章 イノベーションのための七つの機会
第3章 予期せぬ成功と失敗を利用する 第一の機会
第4章 ギャップを探す 第二の機会
第5章 ニーズを見つける 第三の機会
第6章 産業構造の変化を知る 第四の機会
第7章 人口構造の変化に着目する 第五の機会
第8章 認識の変化をとらえる 第六の機会
第9章 新しい知識を活用する 第七の機会
第10章 アイデアによるイノベーション
第11章 イノベーションの原理
第2部 企業家精神
第12章 企業家としてのマネジメント
第13章 既存企業における企業家精神
第14章 公的機関における企業家精神
第15章 ベンチャーのマネジメント
第3部 企業家戦略
第16章 総力戦略
第17章 ゲリラ戦略
第18章 ニッチ戦略
第19章 顧客創造戦略
終章 企業家社会
訳者あとがき
索引
ISBN:9784478000649
判型:4-6
ページ数:344ページ
定価:2000円(本体)
2007年03月08日 第1刷発行
2013年05月17日 第10刷発行