【感想・ネタバレ】10分からはじめる「本質を考える」レッスン~親子で哲学対話のレビュー

あらすじ

\待望の哲学対話の入門書/

たった10分、子どもとの対話で
一生使える「思考力」が鍛えられます。

AI時代の今こそ
「本質を考える力」が必要とされています。
教育界を牽引する哲学者が
自らの経験をもとに届ける「親子で哲学対話」。

きっかけは、娘の一言「わたし、学校やめる」。

親として哲学者として、そして教育学者として、
人生に悩む娘と向き合った時間を振り返りながら
「本質を考える」哲学対話の真髄を伝えます。


今、家庭や学級でも実践する人が増えてきています。

\親子でこの問いに答えてみる/

□仕返しは悪いこと?
□勉強するのはなんのため?
□よい社会とは?
□優しさって?
□神様の神様はだれ?
□友達ってなに?
□恥ずかしさとは?

子どもは親が思う以上に、
悩んでいます。考えています。

\哲学対話で何が得られる?/

「哲学対話」とは対話によって
「共通了解」を探すトレーニング。
ほかにもさまざまなメリットを実感できます。


□民主主義を経験できる
□自分を深く知ることができる
□コミュニケーション能力が高まる
□思考力が鍛えられる
□言語力が高まる
□本質を見抜く力がつく


【目次】
はじめにー9歳、人生に悩む
きっかけ
哲学対話で本質を問う
思考や対話にはコツがある
〝そもそも?を問う
まずは10分、はじめてみよう

第1章 本質観取って何?
哲学対話で「本質」を問う
「本質」なんてあるの?
カラスはほんとうに黒色か?
「絶対」をめぐって戦うのはやめにしよう
「みんなちがって、みんないい」のか?
「わたしの確信」から考える
それぞれの「確信」をもちより「 共通了解」を見つける
本質がわかれば、何をどう考えればいいかも見えてくる
民主主義の成熟のために
自分のことを深く知る


第2章 本質観取のやり方
親子でできる哲学対話の実践方法
0:前提の確認
1:本質がわかるとどんないいことがある?
2:さまざまな事例をあげる
3:本質的なキーワードを見つける
4:本質を言葉にする
5:最初の問題意識に答える
行きづまりを感じたら戻って考える

第3章 親子で哲学対話
本質をめぐる20の物語
第1話「幸せ」ってなんだ?
第2話人間の「愚かさ」について
第3話究極のテーマ「人間」とは何か?
第4話「よい政治」とは?
第5話「存在とは何か?」にせまる
第6話神さまの神さまはだれ?
第7話「信頼」って、なんだろう?
第8話道徳の授業で考える「思いやり」
第9話希望は、光
第10話ファッションと校則
第11話「愛」について
第12話我思う、ゆえに我あり
第13話「よい行い」って、なんだろう?
第14話「悲しい」と「くやしい」は何がちがう?
第15話法律って、なんだろう?
第16話「かわいい」って、なんだろう?
第17話「恥ずかしい」とは何か
第18話「恥ずかしい」とは何か2
第19話「大人」とは何か?
第20話本質を考えること

コラム①「親子で哲学対話」のはじめ方
コラム②「不登校」について思うこと
コラム③ 本質観取を体験してみよう
あとがき

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Posted by ブクログ

『ルポ 誰が国語力を殺すのか』の中で哲学対話が紹介されていたので関連書籍を読んでみようと思い立ち、購入。
内容はとても興味深く、小学校教師を目指す者として哲学対話を学校で取り入れたいと感じた。

一方で今の子どもたちに答えのない議論をさせるのは難しいのではないかという不安もある。
著者の娘さんたちは自分の軸を持っていて、考えを言語化できている。すごい。
なんならそこらの大人よりしっかりしてる。
しかし学級ではそうはいかない。
発言はおろか、考える行為自体困難な子どもだっている。中途半端に導入すれば、たちまち授業が成り立たなくなるだろう。
だからこそ指導者の腕が試される。
哲学対話について色々調べてみようと思う。

ただ、家庭のようなマンツーマンの場であれば導入するハードルはグッと下がるだろう。

難しいと感じる保護者もいるだろうが、完璧な進行や子どもを納得させる必要はない。
子どもにとっては大人と「対等に」コミュニケーションをとるという行為そのものが大切。
先述した本にもある国語力に関わってくる。
その機会を作るのに哲学対話(本質観取)は有効である。

何より子どもと「愛」とか「希望」について語り合えるってとても素敵なことだと思いませんか?
私にもその日が来れば哲学対話、やってみたい。

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2025年09月07日

Posted by ブクログ

# 物事の本質についての考察

- 絶対的な本質は存在せず、「人それぞれ」という面がある
- しかし「人それぞれ」で終わると議論が進まない
- 個々の経験(例:良い教育の経験)を共有し対話することが重要
- 多くの人が納得できる共通点を探すプロセスこそが「本質」を見出す道
- この対話は他者との違いの発見と自己理解にもつながる


# 対話の進め方

- まず「本質」を探りたいテーマを設定する(友情、自由、幸せ、良い社会など)
- できれば自分の最近の体験や選んだ理由に基づくテーマが良い
- 参加者がテーマに関する具体的な経験や考えを持ち寄る(例:最近感じた幸せな瞬間)
- 共有された経験から共通する本質的な要素を見つける
- 次に対照的な概念(例:不幸せとは何か)も検討する
- 様々な角度から「もしこういう場合はどうか」と考える
- 最終的に「〜とは〜である」という定義にまとめる

※この流れは辞書作りのプロセスに似ているかもしれない

0
2025年04月03日

Posted by ブクログ

哲学者による哲学対話(本質観取)を紹介した本。本質観取は19世から20世紀にかけて活躍した哲学者、フッサールが使った言葉である。

当時小学生の娘たちと著者との哲学対話が20話添えられている。実際の会話が覗けるのは参考になる。
何となくではあるが、本書の哲学対話は「幸せとはなんだろう」などと問いを立て、突き詰めていくことで、その言葉(この場合は「幸せ」)がもつ汎用的、普遍的な意味を考えていくものだ、と理解した。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

親子で哲学対話ということで、とてもわかりやすかったです。実際に哲学対話がされてる内容も書かれていて、このようにすればいいのかというイメージも湧きました。

親子だけでなく、自分自身で深めたい物事に関しても、本質観取のやり方が有効であるように感じました。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

分かりやすく、子どもとも実践しやすいなと感じました。ただ、誰もが「なるほどな」とある程度納得する共通了解まで言葉を紡ぐのは難しいんだろうなと思いました。

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

本質観取とは、それぞれの確信を持ち寄り
共通了解に辿り着く営み。
その一歩は、子どもからの何気ない
哲学的問いを、大切に出来るか。

本質観取、我が子とやってみたい。

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2024年11月02日

Posted by ブクログ

哲学とは何かが分かってきたときに、とある人から勧められて読んだ本。自分が考えていたことを分かりやすく言語化してくれていて、頭が整理された。
みんな違ってみんないいよねとそれぞれが意見を出し合うだけでは哲学しているとは言えない。そこから、みんなが納得できる(普遍妥当性のある)答えとは何かをできる限り目指すことが哲学するということ。

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2024年10月04日

Posted by ブクログ

読みやすくて、内容はとても、新鮮に感じました‼️
私自身、勝手に、子どもに対して、そうなんだろうと、決めつけていることが多いと思います。
子どもの考え方を知る、自分を知る、第一歩となりそうです。

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

親子での実際の対話の様子から、本質観取のやり方やおもしろさがわかった。みんなちがってみんないいでは終わらずに対話を通して本質を考え、共通のゴールに向かっていくことが、民主主義社会で重要だと思った。本質観取やりたい!

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

苫野先生のvoicyにて知り、予約注文し読破。
本書の主たるテーマ「本質観取」について、著者と子どもで行われた実際の例をもとに紹介されている。

本質観取とは、「わたしに訪れた確信」をもちよることで、みんなが納得できる"共通了解"を見出しあう営みである。(本書P.45)

個人的には、対話を通して絶対解ではなく納得解を見つけるというイメージである。
本書には、民主主義社会について、多様な人々が対話を通した合意に基づいてつくりあう社会であるという説明もあり、強く共感した。

本書を読んで、自身の経験とつながると感じたこと2つある。
1つ目は、先日職場で受けた、探究をテーマにした研修だ。この時、本書にある流れの通り、それぞれの経験・考えを伝え合い、「つまり〜と言うことかな?」といった納得解をつくりだした。この研修を通して、他者についてより深く理解ができたという実感を持つことができた。本書では、親子で行われているが、親子以外の関係でも十分理解し合えるきっかけになると思う。

2つ目は、本「教師のための非認知能力の育て方/中山芳一」の内容である。子供の非認知能力を育てるにあたって、たしか初期の段階に「教育とは何か」といったそもそもについて、学校の先生たちで話し合うといったステップがあったように思う。このステップがあることで、集団としての方向性・足並みが揃うと思う。

最近、個人的にも◯◯とは何かといったことについて、考えることが増えたように思う。つまり哲学的思考ができるようになったきた…というと、かっこいいのでちょっと嬉しい。いえい。
本書の読書会にも参加してみたくなった。

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2024年05月22日

Posted by ブクログ

哲学についてのいろいろは難しかったけど、親子で対話してるところはなるほどね〜と思うことがたくさんあった。
わたしなら言葉にできないだろうことも言葉にできているこの方の娘さんが凄すぎるなとも思った。

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2025年05月09日

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