小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ顔合わせ
イカナゴの釘煮 筑前煮 ササミのたたき 串揚げ 巾着煮
塩味のハンバーグ 茸雑炊
要の祖父松雄、兄の怜が、美音と会いたい、その上美音の料理が食べてみたいと要に言ってきた。要が申し訳なさそうに美音に言うとお安い御用だが作る場所がない。なぜなら店は改装準備中で足の踏み場もない。じゃぁ、要と母が暮らす家で!となった。それを聞いた馨が心配して自分も行く!と言い、いっそのこと親族紹介にしよう!という事になる。
当日、祖母の紀子兄嫁の香織には旦那さんが好きな、八重には要の好きな料理を一緒に作ってもらうことにした。
紀子はコンソメで巾着煮、香織は塩味ハンバーグ、八重はササミのたたきを作った。しかし八重の作ったササミのたたきは要の好物ではなかった。美音は要の夫の好物だと思っていたが、それは佐島家の代々伝わる飼い猫のご馳走だった。
美音としては要の好みを知りたかったのだが、この場で八重が要の大好物を出したらそれはそれで冷静でいられない。八重の気遣いに、見事な子離れに感心するばかりだった。
仏滅結婚式
刺身船盛 ローストビーフ がんもどきの炊き合わせ
要が喜び勇んで電話をしてきた『式場が見つかった!』
要の家系を考えると地味婚なんてできるわけもなく、大勢の招待客が入る式場なんて見つからないと思っていたが、天は要の味方をし、駅前のホテル併設の結婚式場だった。あまりの好条件に美音が尋ねると、節分の仏滅だったから。『結婚式が、仏滅って気になる?』『気になる、って私が言えば、他の日にするんですか?』『たぶんしない』もし気にするならば美音を説得しようとしていた。
『いいですよ。結婚式が仏滅でも。うまくいかなかったときに、仏滅のせいにできますし』とは言ったが、仏滅がお得だということは美音は知っていた。
馨はこの日、哲と記念日ディナーを予定していた。文句を言ったと聞いた要は馨と哲にヘリコプターナイトクルーズと宿泊付き豪華ディナーをプレゼントした。
披露宴の食事と酒は美音が作って持ち込んだり、商店街の店で納品したりと、おいしそうな披露宴となった。
付添人はウメとシンゾウ。あれ?お父さんの代理は親戚の誰かじゃなかったっけ???と思った。
披露宴や結婚式の描写はあまりなかったけれど、町内会の面々が貸し切りバスに乗った後ろ姿を見て泣いて、ひとりぼっちなんだと感じ泣いてしまった美音。そこに要さんが登場。人生ってそういう事だね。
檜のカウンター
だまこ汁
要と美音の新婚旅行中にぼったくりの改装が入った。
そこに、松雄が登場。大工のショウタに、金は出すから檜のカウンターを発注してくれ。
つぎに、八重が登場。大工のショウタに、お金は出すから自宅にジェットバスを付けて欲しい。
最後に怜の妻香織が訪れたが、開店祝いに何をプレゼントしていいかわからない。ショウタが『暖簾はいかがでしょうか』ということで暖簾をプレゼントする。
馨は一人がやはり寂しいらしく、大工のショウタに差し入れといいつつ、一緒にご飯を食べる。
私だったら、夜にそこまで仲の良い大工じゃないのに、一緒にご飯なんて食べれないけどな。
町内会でもシンゾウが暖簾をプレゼントしようとしていた。しかし先を越されてしまった。町内会からは何をプレゼントするのかな?
親に寄せる信頼
ひつまぶし みたらし団子 名古屋モーニング あんかけパスタ 飛騨牛尽くし
美音と要は自家用車で酒蔵めぐりの新婚旅行に来ている。東名→伊勢湾岸→東海北陸自動車道→飛騨高山というルートだ。途中のSAに行くのも忘れない。
名古屋で美音は大手スーパーに行きたいと言い出した。
要が首をかしげていると、食品売り場で調味料やレトルトを爆買いしている。新婚旅行ではなく仕入れツアーになった。
高山で民族村から暗闇の山道の帰り道、一人で歩いている女の子を見かける。美音は心配になり、車に乗せてホテルまで連れていくのだが、その車中で身の上話をする。話が終わらず一緒に夕食を食べる。その子はチズといい、家庭が経済的に苦しく大学を辞めて代わりに弟に大学に行ってもらおうと思っている。と言ってるが、要はどっちが大学に行ったとしても、ご両親は悲しむことは変わらない。だったら今のまま頑張って学業を続けたほうがいい。その言葉にチズは学業に専念する覚悟をする。
暖簾の向こうに戻る日
おせち料理 のし鶏 手羽元のコーラ煮 お好み焼き
美音が新婚旅行に出かけている間、馨は町内のご婦人方がそれぞれ一品だけおせち料理を作ってそれぞれに配ろうという事になった。美音にもお裾分けをしようと、馨に持たせた。
馨と美音は、新装開店に向けていろいろと相談している。
久々にぼったくりに行ってみると、注文したものと違う仕様になっていた。驚く美音。でも、ありがたく受け取った。町内会のみんなからは、檜のカウンターに似合う和風の椅子が贈られた。
馨の家で相談をしていると転寝をしてしまい、急いで自宅に帰る美音。夕飯は馨と同じメニューのお好み焼きにした。その場で新装開店するぼったくりの話をしたり運と努力の話をしたり、感動して泣いている美音を優しく見つめる要さんだった。
工事が完了し、いよいよぼったくりのオープン日。
町内の人たちがいまかいまかと待ちわびている場面でおしまい。 -
Posted by ブクログ
『映画を早送りで観る人たち』の著者とは知らずに手に取ったのだが、前作に続いてこちらも素晴らしい内容だった。「ニュースを無料で読む人たち」「本を読まない人たち」「本と出合えない人たち」「本屋に行かない人たち」「紙の本に集う人たち」と、各章が多様な切り口から多角的に分析されていて興味深い。現代の社会構造や人々の行動様式への分析が手厚く、個人的には『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』以上に響くものがあった(あちらはあちらで面白かったけれど)。特にあとがきで明かされるタイトルへのこだわり(『読めない』『読まない』ではなく、あえて『読めなくなった』としている点)は、現代人が置かれた状況の本質を突いていると感じた。
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メモ
・母なるもの
・小さな町にて
ジラル親父の日記?で描かれる長崎と、今の長崎
「正しい」形式で信仰しないといけないのか?「まことの」信仰とは
父的な厳格さと母的な寛容さ マリアは後者
・学生
終戦から5年経った昭和25年 フランスへの留学
敗戦国の日本人であるということ
対比: 天正の少年使節団 ヴァリニャーノ神父
「人生とは決して心底まで憎むものではないが、また我々の心をすべて惹きつけるものでもない」
信仰の深さのグラデーション 同じ年頃、同じ性別、同じ国籍、同じ宗教でもひとそれぞれ
・ガラリヤの春
エルサレムへの聖地巡礼と母親の記憶
信仰は母親への愛着とつながっている
信仰への揺らぎ
・巡礼
聖地巡礼
「最もアーメンに縁のないような人間に、なぜアーメンはとり憑いたのだろう」
捨てたら楽になるのに、捨てられない信仰
確かなもの
・召使たち
シドッティ、長助、はる
・犀鳥
「人間はには一人になるとなぜか動物だけを友だちにしたい心が起きるんでしょうねえ」
廃教司祭(転び)が飼っていたという犀鳥
・指
美しくなく、逞しくない人間にも赦しは与えられるのだろう -
Posted by ブクログ
ネタバレいや「物理の北山」と呼ばれているけれども!!
いるけれども!
本当に「『物理』の北山」じゃないですか!!!
そこは読んでいて思わず笑ってしまいました
が、それはそれ
圧巻のトリックの数々
調べたところ、発売予告から約17年(城シリーズとしては21年ぶりだとか)、物理トリックだけでまとめ上げたという部分からも気合のほどが伝わってきます
世界観の構築も北山先生らしさ全開
崩壊後の世界という事で科学技術の名残はそれなりにありつつ、そこに『結晶髑髏』という魔術のような幻想要素も登場
それらが無理なくまとまっているからあの美しいラストへ到達できたんですよね
密室の謎だけでなく、「石球城」という世界そのものの謎も最後まで物語を引っ張る魅力的なものでした
お気に入りトリックは『死の灯台』レンツの法則の密室
犯人自身にも賭けが必要な部分まで含めて大好きです
実現可能とかそういったものを超越した、執念のようなものを感じる1冊でした
圧巻 -
Posted by ブクログ
再読です。泣きました。
10代で読んだ頃はあまりピンと来ない部分もあったので、いつか読み直そうと思っていた作品です。
主人公の年代になった今、胸にグッとくる場面がいくつもありました。
家庭や仕事、立場の違う同い年の女性どうしの話だったかなと記憶していたのですが、物語はもっと複雑で。主人公の二人の女性、それぞれの過去を遡って、窮屈な人間関係に悩みもがきながらもどうしようもないような学生生活を語り、それが現在にどんな影響を与えているか、まるでミステリーのように読み解く事ができます。
とにかく心理描写がすごくリアルで。私も知らずに人を傷付けてはいないかな、なんて考えさせられもしました。大事な気付きです。
そして私が一番感動し頭から離れないのが、葵と過去の同級生ナナコの絆。
私も、きっともう会うことは無いけれど、決して忘れられない人がいます。でも、それでいいんだろうと。前に進もうと思いました。それで小夜子に会えたんだなって。温かい気持ちにさせてもらえました。
本当に素晴らしい作品でした。
森絵都さんの解説の言葉も、強く印象に残りました。 -
Posted by ブクログ
俵さんの「言葉」という考え方そのものみたいな根源的なものに触れた気がする。すごく読みやすく、読むのが楽しみだった本だった。
今の現代にある、様々な言葉に関する物が取り上げられていて、ハラスメント、ラップ、。ハラスメント、などなど。とても面白い。そして何より折々に挟まれている短歌が素晴らしいなと思った。
ーつかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの 答えは言葉ー
ー優しさにひとつ気がつく ×でなく⚪︎で必ず終わる日本語ー
俵さんも言っていたが、今後いくらAIが流行っても、言葉はなくならないと思う。言葉は大きな力を持っている。千年前の和歌に思いを寄せることができるように、今後何百年立ったとしても言葉による意思疎通は必要となる。グローバル化が進めば進むほど、価値観は違い、それを埋めるために言葉を使う。自分を主張するために言葉を使う。たとえば「ハラスメント」という現象が起こるのは、お互いの認識が違うから。それを埋めようとせずに歩み寄らなければ嫌な思いというのはなくならない。だからこそ、言葉が必要だ。そうつよく思った。とてもよい本だった。また読み返したい。
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