有栖川有栖のレビュー一覧

  • 壁抜け男の謎

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    いつもの有栖川有栖作品とはすこし違った味わいが感じられる短編集。
    黄色と黒の外壁を持つド派手な豪邸を建て、外装や室内も虎モチーフで埋め尽くしていた名物タイガースファンの男が自邸で死体となって発見される『猛虎館の惨劇』が特に気に入った。
    設定がバカミス風で愉快なだけでなく、トリックも面白かった。

    ラストの恋愛短編『恋人』は、成人男性が10歳の少女に性欲も含めた恋情を抱くストーリーのため、手を出すシーンはないとはいえ個人的には嫌悪感をいだいてしまった。
    ただ、とある行為が性行為の代替として描かれているのは、いかにも文学的で興味深かった。
    もう会うことのない彼女を想って主人公が見る夢の内容もふまえ

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    2025年04月30日
  • ジュリエットの悲鳴

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    短編集は飽きやすい人には読みやすいですよね。
    1話1話のテンポが良くて、サクサク読み進められました。

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    2022年12月16日
  • スイス時計の謎

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    ネタバレ

    インディーズバンドマンのギターリストの死。
    女彫刻家の首を切られての死。
    金貸しの密室殺人。
    有栖川の優秀な同級生の死。
    の4本。
    インディーズバンドマンはダイイングメッセージを読み解く。↓これは簡単だった。
    金貸しの密室に磁石はちょっと無理矢理勘がある。
    あとは、着眼点はミステリーぽいといえば、ミステリーぽい。

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    2022年12月12日
  • 濱地健三郎の霊なる事件簿

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    全体的にショートストーリー仕立てで、さくっと読めました。
    ミステリーというよりは心霊、怪奇現象が大元になっているので殺人事件のトリックをあばく!とか、痛快なものではなく、ぬるっと解決するような感じ。
    でも人間の感情的な部分(執念とか憎悪)はリアルで面白かったです。

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    2022年12月10日
  • 真夜中の探偵

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    アンチ探偵の世の中で探偵の是非を問うこのシリーズ。有栖川有栖の作品は学生アリスシリーズや火村シリーズが好きでこのシリーズも読んでいるが、前者ほどの面白さはないが、違う視点で物語を楽しめる。

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    2022年12月06日
  • 英国庭園の謎

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    一応、好きだった順に番号振りました。

    ⑤雨天決行
    ④竜胆紅一の疑惑
    ⑥三つの日付
    ③完璧な遺書
    ①ジャバウォッキー
    ②英国庭園の謎

    ジャバウォッキーは好きな人多いみたいですね。独特の言語感覚とタイムリミットのある展開が好き。周りに理解されないゆえの承認欲求というか、認めてほしくて悪いことしちゃう、みたいな感覚なのかな。

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    2022年12月04日
  • 闇の喇叭

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    ミステリの王道を行く有栖川有栖が描く、変化球のミステリ。でもやはり読んだ後はストレートを投げられていたと感じた。シリーズ化するというから続編も読んでみたくなった。

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    2022年11月23日
  • 猫はわかっている

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    いろんな作家さんが描く猫のアンソロジー。
    猫はわかっている。
    ・・・多分(笑)
    基本的に人間は猫に振り回されるし、それを存外悪くないと思ってるよね(笑)

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    2022年11月18日
  • 猫が見ていた

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    『猫が見ていた』
    湊かなえ、有栖川有栖、柚月裕子、北村薫、井上荒野、東山彰良、加納朋子/文春文庫
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    猫にまつわる短編集。
    加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」は絶望感からやけになっていても、実はちょっとしたことが周りを勇気づける力を持っていたり、描かれていないけど将来に希望を持てる話でよかった。
    .

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    2022年11月11日
  • ブラジル蝶の謎

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    今回も読みすすめる中で、自分の好みが分かって大変面白く読み進めた。

    以下、面白かった順に番号を振っている。

    ⑤『ブラジル蝶の謎』
    ④『妄想日記』
    ③『彼女か彼か』
    ⑥『鍵』
    ①『人喰いの滝』
    ②『蝶々がはばたく』

    やっぱり自分は島田荘司が好きなんだなと思いました。今回の短編集は「彼女か彼か」のような進め方も面白かったし、「蝶々がはばたく」のような消失トリックも面白かった。時代もあるのかもしれないが、当時読んでいたら面白さが違ったかも、と思う作品もちらほら。単純にいろんな作品に会えて読んでいて面白いので、国名シリーズは最後まで行こうと思います。

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    2022年11月10日
  • ペルシャ猫の謎

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    火村&有栖の名コンビ

    1番印象に残ったのは1個目の話かなぁ
    犯人の思考がぶっ飛んでて、、、ちょっと怖かったなぁ

    それぞれの短編が違う味を出してて飽きない!

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    2022年11月06日
  • 幻坂

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    大阪の天王寺の七坂にまつわるあやかしの話。私は、生玉さんが好きで、何度かお参りに行きました。御朱印ももらいました。真言坂は知らなかったな。坂は歩いているんだけど、あの坂が天王寺七坂なんだ。この話のように、幻が見たくなりました。幻と話してみたい。けど,婚約者にも見えたなら,幻ではないのかも。七坂では、本当に不思議なことが起こるかも知れない。物語の背景に触れながら歩けば、何かの不思議に出会えるかも。

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    2022年11月06日
  • 英国庭園の謎

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    短編集で、一個一個がさくさく読めるが、それぞれが読み応えがあって面白かった!

    火村と有栖の関係性が面白いな〜

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    2022年10月16日
  • 怪しい店

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    店にかかわる短編5篇が収録されている。
    1つめと、3つめはドラマになってた?なんだか、ききおよんだこのある話と展開で、読む気が失せて、読むのに時間がかかりすぎた…

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    2022年10月15日
  • ブラジル蝶の謎

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    ネタバレ

    第3弾
    「ブラジル蝶の謎」天井いっぱいの蝶。想像しただけで怖い。色々時代を感じる部分。
    「妄想日記」 「彼か彼女か」複雑… 「鍵」缶詰アリスと火村のお話 「人喰いの滝」 「蝶々がはばたく」 ふたりの掛け合いがたくさん感じられる。 国名の中では印象が薄いのか、やっぱり長編が好き何だな。

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    2022年10月10日
  • 朱色の研究

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    犯人の動機に納得できない部分があった。犯人はある女性をほとんど宗教的情熱を持って信仰し、その情熱のままに殺人を犯す。まるで宗教者が悪魔や鬼と対峙したかのように。そしてその信仰は夕日とも重なる。また作中ではその犯人が「若きウェルテルの悩み」のウェルテルに重ねられるなどいささか文学的すぎる。世の中のほとんどの人間はウェルテルに共感はできても本当に実行はしない。
    また動機が情緒的なのに対して、犯行が用意周到すぎる気がした。
    ただ狂信的とも言える犯人の信仰と犯罪が夕日の切なさとかかってくる展開は良い。容疑者Xの献身を思い出した。あと動機なんて後付けだと言った探偵もいたな。

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    2022年10月10日
  • 朱色の研究

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    ネタバレ

    何を言っても変な感じになりそう。放火から繋がる一連の事件。アリスの珍推理が楽しい。たまに当たったり、火村が頷くとちょっと嬉しそうなのもよい。こんなに違和感なく居続けられる友だちって貴重よ。 事件は、始まりの放火で全てだった。そうかもなぁって思っていた人が犯人という、珍しいパターン。 珍しくといえば、事件の解決を依頼した学生が好きになれなかったな。男性が描く女性って難しい。逆もそうなのだと思うけど。火村シリーズの中ではライトな気がする。

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    2022年10月08日
  • 新装版 マジックミラー

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    ネタバレ

    双子の兄弟の兄の奥さんが殺害されるところから物語が始まる。
    メインの登場人物は双子、被害者、その妹、被害者の元恋人、探偵。
    作中でも出てくるが、日本特有のアリバイトリックに焦点が当てられたた作品。
    350ページとわりかし短いので早く読み終わりました。
    時刻表を使った緻密なトリックなど推理小説要素強めで、
    被害者の殺害動機、犯人の描写がもう少し分厚いと面白かったなとおもいます。

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    2022年10月05日
  • ペルシャ猫の謎

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    有栖川有栖氏の作品をまだ読んでない方にはオススメできません(苦笑)
    ロジックの天才が書いた奇作集のため、評価が難しい。
    他の作品を読んでファンになったら、ぜひ読んでいただきたい。
    有栖川有栖ってこんな作風だったっけ?となります(笑)

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    2022年10月05日
  • 暗い宿

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    ネタバレ

    4つの宿の短編。 廃業した旅館から掘り出された白骨、犯人当てゲームが催されるホテルでの悲しい出来事。温泉旅館に謎の包帯男と見知らぬ死体、高級ホテルでのスターの騒動。 全部異なる宿で、雰囲気も違うので楽しく読めた。どれも少しずつ切ないところが好き。 派手さはないけど、ハズレなしだと思う。相変わらずふたりの距離感が好き。思い合っているからこその、仕事を優先している感じとか、火村の本当の動機を問い詰めないとか。気になるけど、それが明かされるのは最後の時と思ってしまうので、やっぱり謎にしておきたい。

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    2022年10月02日