あらすじ
人気絶頂のロックバンドの歌に忍び込む、謎めいた女の悲鳴。ヴォーカリストが語りはじめる悲劇の真相とは……。(『ジュリエットの悲鳴』)夜、列車に揺られる男の脳裏をよぎる、夜汽車をめぐる過去の情景。我に返ったとき、男は自らにじわじわと迫る危機に気づく……。(『夜汽車は走る』)スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編とショートショート十二作品を収録し、有栖川有栖の魅力の全貌を伝える傑作ミステリ集!
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12篇の短編集、うち4篇は「Intermission」というくらい短い。著者の作品はシリーズものを中心に読んでいるので、シリーズ・キャラクターが絡むと書けないものを書いたという本書はなんだか違う人の作品を読むようで不思議な感じ。表題作狙いで書いたという「ジュリエットの悲鳴」は、「書名としてカッコイイんじゃないか」とあとがきに書かれていて微笑ましいが、内容もカッコよかった。
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短編とショートショート集。
「世紀のアリバイ」がお気に入り。ライト兄弟のネタから、ショートショートを。誰もが知ってる逸話が化けるのが楽しかった。
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火村、江神シリーズとは毛色が全く異なります。
これはこれでめちゃくちゃ好きです♪どれもこれもキレがいいし、おもしろい!!最高です(*^m^*)
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お恥ずかしながらこの人の作品はシリーズ物ばかり読んでいて、この作品を読んだ切っ掛けが「幻坂」や「赤い月、廃駅の上に」などのシリーズ物以外を読んで「こういう小説も面白い!」と思ったからだったり。 個人的には「夜汽車は走る」と「ジュリエットの悲鳴」が好み。両作品とも登場人物の悲哀や感情の起伏が上手い具合に描写されているところが好き。ミステリ的な感じとしてクスッときたのは「世紀のアリバイ」かな。
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ノンシリーズの短編集。
有栖川さんの本は短編も十分楽しめるので、個人的にとても相性がいいのだろう。
この本はバラエティー豊かで、どれも面白い。
登竜門が多すぎるが、個人的ベスト。
ソフトのところで思わず声を出して笑ってしまった。久しぶりの経験だった。
あとは短編にも読者への挑戦状が入っていて不意打ちをくらってもう一回読み返したものも(笑)
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スタンダードなアリバイ・トリックから
ギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編と
ショートショート十二作品を収録。
これはミステリ入門編らしい。
初心者mokkoにはちょうどいい。
ミステリとは何ぞや?なんて難しい事考えずに
サクっと入って、大いに楽しめる作品集。
有栖川作品の9年分の作品の中から
名探偵(キャラ)抜きの作品を集めたらしい。
度肝を抜かされたのは「世紀のアリバイ」ですよ。
わずか3Pで、してやられるとは!!
工工エエエエェェェェェ ヽ(゚Д゚;)ノ゛ェェェェエエエエ工工
それってアリ??アリなの??って感じ。
ミステリって、こういう楽しみ方もあるのねと思わせる。
個人的には「パテオ」と「登竜門が多すぎる」が好き。
表題作の「ジュリエットの悲鳴」は切ないなぁ〜
それにしても有栖川有栖のオモチャ箱
楽しませていただきました♪
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ノンシリーズの短編集。ぺたぺたなミステリじゃない、主人公一人称の抒情的なのが多め。個人的には、この作家さんは断然こっちの方が上手いと思う。つまり、落とし所をロジックそのものでなくて人情の機微みたいなところにもっていくやり方。今回はそれを前面に出していたのでよさがすごく出ていた。登竜門の話はユーモアのセンスが光っていたし。ああいう阿呆な話は大好き。表題作はスミコ的にいまいちだったのですがほかのがよかったのでいいや。ホントは上手い人なんだ。この人は。もったいないなぁ…。。。
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スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編とショートショート十二作品を収録し、有栖川有栖の魅力の全貌を伝える傑作ミステリ集。
人気絶頂のロックシンガーの一曲に、女性の悲鳴が混じっているという不気味な噂が…・。その悲鳴には切ない恋の物語が隠されていた。表題作の他、日常の周辺に潜む暗闇、人間の危うさを描く名作を所収。
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確かこれはいわゆる「ジャケ買い」だった気がする。それぞれ雰囲気の違う短編、ショートショートが収録されているが、どの作品も不可思議な雰囲気が漂っている。なかでも「パテオ」は特に印象的だった。
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ミステリをネタにした小話集て感じ?有栖川有栖は短編のが面白いと思う、と云うか肌に合う。個人的には「登竜門が多すぎる」「夜汽車は走る」が好きかな。
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有栖川有栖の短篇ミステリ小説集『ジュリエットの悲鳴』を読みました。
有栖川有栖の作品は昨年6月に読んだ『暗い宿』以来ですね。
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読者諸君へ、12の挑戦状!
めくるめく謎と恐怖とブラックユーモア……有栖川有栖がおくる、異色にして華麗なるミステリ短編集!
人気絶頂のロックシンガーの一曲に、女性の悲鳴が混じっているという不気味な噂が…・。
その悲鳴には切ない恋の物語が隠されていた。
表題作の他、日常の周辺に潜む暗闇、人間の危うさを描く名作を所収。
新本格ミステリの旗手、有栖川有栖の短編、ショートショート12作品を集め、スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編とショートショート十二作品を収録し、有栖川有栖の魅力の全貌を伝える傑作ミステリ集。
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1990年(平成2年)から1998年(平成10年)に発表された短篇、ショートショートのうち単行本未収録で、シリーズ・キャラクターが登場しないものばかり12篇を収録した作品です。
■落とし穴
■裏切る眼
■Intermission1:遠い出張
■危険な席
■パテオ
■Intermission2:多々良探偵の失策
■登竜門が多すぎる
■Intermission3:世紀のアリバイ
■タイタンの殺人
■Intermission4:幸運の女神
■夜汽車は走る
■ジュリエットの悲鳴
■あとがき
■文庫版あとがき
■解説 福井健太
めくるめく謎と恐怖とブラックユーモア…… スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短篇とショートショートが収録されていました… そんな中で最も印象に残ったのは、ミステリ作家を主人公に、ミステリネタのギャグが詰め込まれた爆笑モノの『登竜門が多すぎる』かな、、、
ホントに笑えましたねー 特にミステリネーミング機「名付け親(ゴッドファーザー)」に出てくる不適タイトルは爆笑でしたね… 同じく作家を主人公にした作品として天啓を待つ小説家のイメージをシニカルに描いた『パテオ』も収録されており、自虐ネタ?として愉しめました。
あとは、
意外な落とし穴により、殺人犯の計画が破綻するプロセスを描いた倒叙ミステリでブラックユーモア的な『落とし穴』、
列車内での毒殺トリックを扱い、作家の妻が夫に対して「爪が甘い、と言っていた審査員の先生もいたわ」というゾクっとするひと言で幕を閉じる『危険な席』、
夜汽車に揺られながら語り手が回想する断片的なストーリーから浮かび上がる語り手の半生… 謎と解明を独特の雰囲気で愉しめる『夜汽車は走る』、
の3篇が印象に残ったかな… 日常の周辺に潜む暗闇、人間の危うさを描く愉快で奇妙、美しくも危険な12篇を愉しめました。
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文庫版で再読。
世にも奇妙な物語的な幻想的な話もあり、犯人側からの倒叙モノあり。シリーズものは含まない短編集。
どの話も素敵。
特に好きなのは「落とし穴」と「夜汽車は走る」、そして表題作かな。
ショートショートの「幸運の女神」も好き。
表題作はコンサートの描写が素敵で、是非ともまたこういうシーンのあるお話を読ませていただきたい。ロミオが主人公を部屋に招いてまで語ったのは、消えないジュリエットへの後ろめたさを誰かに吐き出したかったからなのかな。
最後のロミオの悲鳴が切ない。
Posted by ブクログ
ショートショートを含む十二編が収録されたノンシリーズの短編集。
有栖川さんらしいロジカルな推理は控えめなので、そちらを期待された方は肩透かしかもしれません。
ですが、シリーズものでは味わえない雰囲気を持つ作品もあり、バラエティに富んだ内容が楽しめる一冊だと思います。
印象に残った作品は「パテオ」、「登竜門が多すぎる」、「ジュリエットの悲鳴」の三編。
特にパロディ要素満載の「登竜門が多すぎる」には大いに笑わせていただきました。
あとがきで触れられていた本格的なロック・ミステリは私も是非読んでみたいです。
Posted by ブクログ
ノンシリーズの短編集。
落とし穴
裏切る眼
遠い出張
危険な席
パテオ
多々良探偵の失策
登竜門が多すぎる
世紀のアリバイ
タイタンの殺人
幸運の女神
夜汽車は走る
ジュリエットの悲鳴
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「落とし穴」
アリバイ作りで外出たら、あらまあテレビカメラに写っちゃいましたよ(ドラマの撮影)、という落とし穴。
現実でもありそうなシチュエーション。
「裏切る眼」
「遠い出張」
「危険な席」
「パテオ」
「多々良探偵の失策」
「登竜門が多すぎる」
「世紀のアリバイ」
「タイタンの殺人」
「幸運の女神」
「夜汽車は走る」
「ジュリエットの悲鳴」
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作者自らあとがきにも書いてあるが、一番面白いのは「登竜門・・・」だろう。変格万能のソフトの名前に大笑い。わかる人だけ笑ってください的な笑いはわかる人にとっては、覚えやすく忘れにくい。実際こんな商品で元が取れるのだろうかと要らぬ心配をしてしまった。好きな作家なのにひどい評価をしたレビューしか残っていなかったのがずっと気に掛かっていた。とりあえず一番お気に入りの短編集から本棚に片付けることにした次第である。
Posted by ブクログ
毛色の違う短編、SSがごった煮。
好きなのは「パテオ」
夢で見た面白い物をメモする事がありますが、是非私もパテオの夢を見てみたいものです(笑)
しかし、主人公には同情するラスト。
Intermission1~4も面白いです。
短い文章にラストのオチも面白くて良い。
「危険な席」は謎の究明というか、誰がやったのかはっきりしないがその曖昧さが逆に怖いですね。
最後の一文がどうも頭に残り、上手いなぁと思う。
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予想外の結末、予想外の犯人、予想できないトリック
有栖川さんにしてはトリッキーな話が多かった?
ミステリファンでなくても手軽に楽しめるショートショート
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ジュリエットの悲鳴 有栖川有栖
推理小説が専門の有栖川有栖の短編集。全てに犯罪ーー特に殺人ーーが絡むものの、論理的謎解きを軸に事件解決に向け直線的に進行する典型的物語とは違い、ミステリが持つ一定以上のリアリティを持った描写で固めつつコメディ、幻想性、ユーモア、認知的描写などを大盛りにされている。「危険な席」「パテオ」「登竜門が多すぎる」等。
ミステリというカテゴリーの境界上領域を占めるマイノリティ物語群、新しいっちゃ新しいが、既存カテゴリーを活性化させなければ目を見開くほどでもないか。
Posted by ブクログ
◆あらすじ◆
人気絶頂のロックバンドの歌に忍び込む、謎めいた女の悲鳴。
ヴォーカリストが語りはじめる悲劇の真相とは……。(『ジュリエットの悲鳴』)
夜、列車に揺られる男の脳裏をよぎる、夜汽車をめぐる過去の情景。
我に返ったとき、男は自らにじわじわと迫る危機に気づく……。(『夜汽車は走る』)
スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編とショートショート十二作品を収録し、有栖川有栖の魅力の全貌を伝える傑作ミステリ集!
Posted by ブクログ
短編集って割と好きです。個人的には「幸運の女神」のブラックさと「パテオ」のユーモアが好き。「タイタンの殺人」も。
この人はこういう作風もいいと思うんですけど。