あらすじ
人気絶頂のロックバンドの歌に忍び込む、謎めいた女の悲鳴。ヴォーカリストが語りはじめる悲劇の真相とは……。(『ジュリエットの悲鳴』)夜、列車に揺られる男の脳裏をよぎる、夜汽車をめぐる過去の情景。我に返ったとき、男は自らにじわじわと迫る危機に気づく……。(『夜汽車は走る』)スタンダードなアリバイ・トリックからギャグ・ミステリまで、バラエティに富んだ短編とショートショート十二作品を収録し、有栖川有栖の魅力の全貌を伝える傑作ミステリ集!
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Posted by ブクログ
文庫版で再読。
世にも奇妙な物語的な幻想的な話もあり、犯人側からの倒叙モノあり。シリーズものは含まない短編集。
どの話も素敵。
特に好きなのは「落とし穴」と「夜汽車は走る」、そして表題作かな。
ショートショートの「幸運の女神」も好き。
表題作はコンサートの描写が素敵で、是非ともまたこういうシーンのあるお話を読ませていただきたい。ロミオが主人公を部屋に招いてまで語ったのは、消えないジュリエットへの後ろめたさを誰かに吐き出したかったからなのかな。
最後のロミオの悲鳴が切ない。