有栖川有栖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読みたかった著者の作品を初読み出来ました。
12編の何の繋がりもない短編集。
ショートショートと呼ばれる凄く短い短編には感心させられた。
12編の中には好きな作品とそうではない作品が混雑していた為にこの程度の評価となったが、間違いなく他の作品(短編以外)も読み進めて行こうと思えた。
「危険な席」
電車の中で発生した殺人事件。
それは無差別殺人なのか?!
ラスト1行「自分はまだ、危険な席に座っているのだろうか?」で結ばれる。
匂わせるだけ匂わせて、所謂未解決。
なんとも味がある。
「ジュリエットの悲鳴」
本作を纏めるにあたり、本のタイトルとすべく書いた作品との事だが、不思議な魅力を感じ -
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ネタバレうーむ、氏らしいと言えばそうなんだろうか。
虚実入り交じるところはさておき、設定が少しイレギュラーすぎて入り込めない感じが。ジュブナイルだろうから、そこらへんのニーズをという意識は多分にあるんだろうし、あえて若者の危機感を煽るという意味もあったのかもしれない。
知的な遊びでもあるミステリーはそれ自体に予言の自己成就的、というかマッチポンプ的な矛盾をはらむ。事件がなければ探偵はいらず、無能な警察がなければ探偵はいらず、悲しみがなければ探偵はいらず。それを強調しすぎるとのめり込めない人がでてくるだろうと予想される訳で、個人的には強調された作品はちょっと肌に合わない。そういう意味で今回の作品がそ -
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ネタバレ火村シリーズで長編小説は珍しい~。
悪夢がこう絡んでくるんだね。狩人は火村とナイトメアにかかってたのかなー。
冒頭の悪夢は渡瀬の描写か、ナイトメアの冒頭なのか、、、。
小説家同士の対談シーンで、有栖川が嫌な気持ちにさせるのは比較的易しいが、恐怖を与えるのは難しいと言っていて、お、有栖川から今流行りのイヤミスへの挑戦状か!?とドキッとした(笑)
(自分にとって、一度読んだら怖くて怖くてもう読めない…という本は京極夏彦の魍魎の匣)
はじめは亡くなった渡瀬信也の情報をマスコミにリークした人物が真犯人なのではと思ったけど、全然ちがった。
でもカウダ・カウダじゃぁわからんー!!!
おもわせぶりな火村 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに有栖川有栖の火村シリーズを読む。
間が開いてる間に、ドラマ化したり、ビーンズ文庫でBLっぽい表紙で売り出されたりしてたのは知ってるw
最近複雑な内面を細かく描写する作品が多かったので、久々にザ・ミステリーっぽいものを読んで、少しホッとする。
古物の魔
古物商で起こった店主の殺人事件。容疑者全員に鉄壁のアリバイがある状態。アリバイを担保している防犯ビデオの映像がなければ怪しいのは誰か、という点に気づけるかがポイントかな。
燈火堂の奇禍
古本の店主が万引き犯を追いかけて心筋梗塞で倒れた。店主は独自の、購入希望の10日間後じゃないと売らないルールを敷いていて、客を自ら遠のかせている不思 -
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内容に全く統一性のない作品が集まった短編集(^ ^;
正直、途中まで読んだ感想は「何だこりゃ」(^ ^;
小説のジャンルも長さもテイストもバラバラで、
中には「犯人は分かりましたか」みたいな
「読者に挑戦」モノがあったり(^ ^;
作者の後書きを読んで、ちょっと納得。
初出が新聞連載で、正に「謎解きに挑戦」だったり、
テーマや分量を出版社側から与えられて
「縛り」の中で書かれた作品だったり、
はたまた誰かのアンソロジーのためのものだったり....
そういう種々雑多な(失礼!)作品を集めた一冊、との由。
私の正直な第一印象は、あながち的外れとは言えん(^ ^;
さらに失礼を承知で言えば、「 -
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なんとなくこれまで読んだことなかったんですが新装版ということで手に取ってみました。火村シリーズのサブキャラクターである片桐さんがでてきてるんですね。どちらが初出なのかわかりませんが。
面白かった・・んですが。東野圭吾さんが著作の中で書かれていたんですが、時刻表トリックって時刻表をホントに眺めて推理してる人ってどれくらいいるんでしょうかね?作中で探偵役が謎解きをするのと読んでなんとなく「ほー」と思うくらいになってしまってるのが常な気がする。考える方はかなり厄介なものなんだろうに・・・なんか申し訳なく思いました。今回も「なんかすごいことが起きてるっぽいけどよくわからない」でなんとなく物語を楽しんで