有栖川有栖のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ(長編)火村&有栖川シリーズ16
目次
前口上
第一章 鴉舞う島
『沖の娘』 ジュール・シュペルヴィエル(窪田般彌くぼたはんや・訳)
1
2
3
4
第ニ章 ミダス降臨
『抒情歌』 川端康成
1
2
3
4
第三章 死の翼
『アトム誕生』 手塚治虫
1
2
3
4
5
第四章 孤絶と失踪
『死都のブリュージュ』ジョルジュ・ローデンバック(窪田般彌・訳
1
2
3
4
5
6
7
第五章 海辺の儀式
『猿の手』w・wジェイコブズ(倉坂鬼一郎くらさかきいちろう・訳)
1
2
3
4
5
6
第六章 扉の奥
『喪服』吉岡実
1
2
3
4
5
6
7
第七章 ケシテモウナイ
『ソラリス』スタニスワフ・レム(沼野充義ぬまのみつよし・訳)
1
2
3
4
5
6
終章 遠い島影
『不死の人』ホルヘ・ルイス・ボルヘス(土岐恒二とき・訳)
あとがき
文庫版あとがき
解説 村上貴史(ミステリー評論家) -
Posted by ブクログ
――
猫にもいろいろ居るように。
アリス目当てで珍しく猫短編集など読んでみたけれど(『猫は見ていた』に収録のエア・キャットを他で読んで気に入ったのもある)、猫好きにもいろいろ居ますなぁ。
にしても短編というのはどうにも、良いところも悪いところもはっきり出ちゃうよね。いまいちかなぁと思っていた作家さんのはやはりいまいちだし、反対に思わぬ出会いもあったりで、まぁほんとに肌が合うかどうかなんだけど…
そうねぇ。結局のところキャラクタ、或いは物語そのものにさえ、生命性を感じてしまうタイプなのよね。極端に云うなら作家の仕事は、生まれてきた物語を伸びやかに世に放ってあげるブリーダー的なものなんじゃないかと思っていて、きっとその育て方? に好き嫌いが出てくるのだ。キミはこういう物語なんだよー、みたいのが嫌いで、だから登場人物Aくんはこんなふうに感じてこんなこと口に出しちゃおうねー、みたいなキャラクタが苦手になりがち(そんなこと云ってるから満足に書けないんだと云う思いもあり〼)。
その点、猫をキーワードに上手にテーマを定めた短編は楽しく読めましたね。なるほど猫っぽい物語、ということなのかもしれない。
なんでも猫派犬派、って分ける風潮をそこそこ面白がって居たけれど、遂に物語にまでその魔手が!
総合2.5ってとこかしら。にゃんにゃん。なら2.2か?
-
Posted by ブクログ
ネタバレ幽霊が存在することをベースにしつつ、事件のトリックは超常現象と一線を画して本格ミステリとして成立させているところが、さすがの有栖川さん。探偵役の濱地氏はホラー短編集の「赤い月~」で二度に渡って登場しているとのことでしたが、何分記憶が古すぎて全く覚えていない……どんな話だったか読み返したくなりますね。
ミステリの新しい切り口として楽しくは読めましたが、トリックや推理アプローチ、探偵役&助手役のやり取りなど、やはり火村シリーズほどのキレ味の良さはなく、なんとなく物足りない印象も。
そもそも読者を恐怖させようとは意図されていないのでしょうが、怖がりの私でも全く怖いとは思わないので、ホラーものとして読むものでもないのでしょうね。ただ、濱地氏が事件を解決する際、幽霊との淡々とした対話で折り合いを付けていくあたり、ゴーストバスターものとしてはとても新鮮で好感が持てました。解説にもありましたが、心霊探偵というより心霊セラピストという感じかな?