【感想・ネタバレ】怪しい店のレビュー

あらすじ

推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。
「臨床犯罪学者」と。

骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。
生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、
美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、
列車に向かいハンカチを振る美女など、
美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎を、
火村と有栖の名コンビが解き明かす。

火村英生シリーズ、珠玉の作品集が登場。

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Posted by ブクログ

なんとも魅力的な店が並びます。行ってみたいお店近づきたくないお店、色々。確かに言われるとお店って全く知らない人を無条件で受け入れてくれるけど、考えてみると少し怖いかも。

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2019年06月09日

Posted by ブクログ

火村&アリスの店をテーマにした短編集。
5編のうち2作品が非殺人事件もの。

「古物の魔」
古物商が舞台。
抜け駆けアリスが珍しい。
関西は骨董市とか古本市たくさんやってそうだな、と思う北国在住。うらやま。

「燈火堂の奇禍」
火村の下宿の近くの古書店でおこるちょっとした事件。
日常系ミステリと言えなくもない。火村シリーズではレア。
ばあちゃんこと時絵さんの誕生日お祝いする回。微笑ましい。

「ショーウインドウを砕く」
これまた火村シリーズでは珍しい倒叙物。
犯人視点から見る火村とアリスめんどい存在だな。
変な動機なので犯人視点がよかったんだろうな。

「潮騒理髪店」
火村先生が殺人現場に行く以外のフィールドワークをしているのを初めて見る。たぶん。
犯人の生い立ち調査とかしてたんだな。
殺人事件ではない、田舎のちょっとしたミステリとも言えないミステリ。
火村とアリスの長電話の話。

「怪しい店」
アリスのサラリーマン時代が垣間見えたり、アリスとコマチさんコンビがかわいかったりする回。
アリス自身もなんで火村が自分をフィールドワークに連れて行くのかようわからんと思ってたんだな。
「みみや」という人の話を聞くだけの変な店でおこる殺人事件。

東川篤哉の解説が自キャラ対話形式であまりにも平成すぎる。ちょっとむずむずしちゃう。

0
2025年05月01日

Posted by ブクログ

有栖川有栖の中短篇小説集『怪しい店』を読みました。
有栖川有栖の作品は昨年12月に読んだ『こうして誰もいなくなった』以来ですね。

-----story-------------
大人気!火村英生シリーズ、切れ味鋭い作品集が待望の文庫化!
推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。
「臨床犯罪学者」と。

骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。
生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、
美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、
列車に向かいハンカチを振る美女など、
美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎を、
火村と有栖の名コンビが解き明かす。

火村英生シリーズ、珠玉の作品集が登場。
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探偵役である臨床犯罪学者・火村英生と、ワトソン役の推理作家・有栖川有栖(アリス)のコンビが活躍する作家アリスシリーズの作品……2014年(平成26年)にKADOKAWAが発行・編集するエンターテインメント小説誌『小説 野性時代』等に発表された5篇を収録して同年に刊行された作品です。

 ■古物の魔
 ■燈火堂の奇禍
 ■ショーウィンドウを砕く
 ■潮騒理髪店
 ■怪しい店
 ■あとがき
 ■文庫版あとがき
 ■解説 『怪しい店』に入ってみた 東川篤哉

骨董品店で起きた店主殺人事件、偏屈な古書店主を襲った思いがけない災難、芸能プロダクションの社長が挑んだ完全犯罪、火村が訪れた海辺の理髪店でのある出来事、悩みを聞いてくれる店“みみや”での殺人事件……「どうぞお入りください」と招かれて、時には悪意すら入り込む、、、

日常の異空間「店」を舞台に、火村英生と有栖川有栖の最強バディの推理が冴える……極上ミステリ集。

日常の異空間「店」を舞台にした5篇、、、

骨董屋の骨董・あわしまの店主・粟島左衛門が殺害され、押入れに突っ込まれた状態で発見される……どことなく元気のなかった粟島は誰の手で、なぜ殺害されたのか!? ひと癖ある容疑者たちの中から唯一無二の真犯人を導き出す『古物の魔』、

偏屈な商売をしていた古書店・燈火堂の店主・半井(ならかい)が万引き犯を追いかけながら心臓発作で倒れる……しかし、店から奪われたものは何もない! 店主は何を奪われたのか?を推理する本シリーズでは珍しい安楽椅子探偵モノの『燈火堂の奇禍』、

芸能プロダクションの社長・夕狩正比古が、歪んだ理由から恋人の柄沢愉良を殺害、強盗の仕業に見せかけた犯行は一見すると完璧なもの思われたが……本シリーズでは珍しい倒叙モノの『ショーウィンドウを砕く』、

火村が旅先で見かけた美女・リカは岬に立ちながら特急列車にハンカチを振っていた……不思議に思いつつ火村は一軒の理容院・潮騒理髪店に入り、本日で閉店するという店の主人と何気ない会話を交わすが、その中で火村が辿り着いた意外な真実とは!? 爽やかな余韻が印象的な『潮騒理髪店』、

「みみや」の看板を掲げた怪しい店を営む中年女性・磯原紀久子が首を絞められて殺害される、紀久子は「みみや」で聴いた話をもとに複数の人物からカネを強請り取っていたらしい……犯人は紀久子に強請られていた人物なのか? 夫の謙介にも怪しいところが? 有栖が囮となって犯人を誘き出す『怪しい店』、

クオリティの高い作品ばかりで愉しめましたね……面白かったです。

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2025年03月16日

Posted by ブクログ

再読。「ショーウインドウを砕く」の外から見た火村アリスコンビが目新しくて好き。潮騒理髪店のノスタルジーもいい、有栖川有栖らしい短編。

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2024年08月22日

Posted by ブクログ

今年最後に誰の話を読もうかなぁなんて思っていたら自然と火村シリーズに手が伸びてしまった。
やっぱり私の中で火村とアリスのコンビが活躍するのを眺めるのは実家に戻ってきたかのような安心感があるみたい。

今回は「お店」に纏わるミステリー話。
少し前に「宿」に纏わる短編集があったから何か趣向が似てるなぁと思ったんですけど作者さんもそう思ってたみたいですね。

この中なら「潮騒理髪店」が一番好きだったなぁ……ほぼほぼ毎回何かしらの殺人事件を解決してばかりの火村にもこういう時があってもいいと思う。
思考ゲームみたいな話ではあるのだけど、私は火村の考えた結論が本当だったらいいなと思いましたね、たまにはこういう誰も不幸にならない話もいいじゃないって。

他にも古物に魅せられてしまった犯人やら他人の不幸を覗くことを商売にしてしまった人やらまぁ色んな人が出てくるんですけど、「ショーウィンドウを砕く」の犯人に対しては何かこう……遭遇した相手が悪かったね、とちょっと同情してしまいました。
いや犯人なんだしやったことは決して許されることではないんだけど、でもまぁ……「何事にも上には上がいるんだなぁ」って感じの話ですよね、それがいい事であっても悪いことであっても。

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

有栖川有栖作品初デビューです。江戸川乱歩賞を受賞した荒木あかねさんが有栖川有栖さんの小説が好きでほとんどの作品を読み少なからず影響を受けたのではないかと聞いたので読んでみました。
最初に読むのに短編集を選んだのは気軽に読めると思ったし登場人物がシリーズ化している方が良いかと思い選びました。
結果、この作品を選んで良かった。
5篇の作品とも味わい深く面白い。
それぞれに謎解きがあっさりしておりスッキリ読めます。次は是非、長編を読んでみたい。

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2022年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「古物の魔」「燈火堂の奇禍」 「ショーウィンドウを砕く」 「潮騒理髪店」 「怪しい店」
それぞれに事件と、悲しかったりしょうもなかったりする動機が詰まっている。正直、被害者が悪いのでは?と思ってしまうこともある。 それでも、火村は加害者を許さないいし、追求の手も止めない。 最後の事件は特に、被害者に同情もできないし、かといって犯人が悪くないわけでもなく、ただ逃げようとする旦那も嫌で、モヤモヤしたまま終わった。 コマチさんが嫌ではないけど、なんか違うと思ってしまう。 5編共ちゃんとテイストが違ってよかった。

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2022年10月01日

匿名

ネタバレ 購入済み

3作品は読んだ事のある店の話だった。
なので少し残念だったがやっぱり読み応えがあり
面白いですね!

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2022年02月28日

Posted by ブクログ

お店を題材にした火村英生シリーズの短編集。
「潮騒理髪店」が少し変わってて、火村とアリスの日常が見えて楽しめた。
謎解きでいうと、表題作の「怪しい店」が好き。読み返してやっと理解できた。

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2021年03月15日

Posted by ブクログ

犯罪学者火村と推理作家アリスの名コンビシリーズ。店にまつわる5つの謎をコンビて解決に導く。中でも、潮騒理髪店はシャーロック・ホームズ同様、自分の体験談を語りながら1つずつ整理して謎ときするのが面白い。飄々としていて、とらえどころのない火村に振り回されたりしているが、このコンビ好きです。

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2020年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

店をテーマにした短編集。
普段の生活でも、毎日通る道なのにここは何をやってる店なのか?お客さん入るところ見たことないけど、気になる、という店がある。そもそも店なのかもわからないものも。出かけた先で、入りにくいけど雰囲気にとても惹かれる喫茶店や古書店がある。
本書は、誰にも経験があるそんな気持ちを思い出す。
特に古道具屋、古書店の話は空気の肌触りが伝わってくる気持ちで読んだ。

古書店と理容室の話は殺人ではなく日常的に潜む謎解き的ジャンル。火村シリーズでは初めて読んだ。

理容室の話は、旅先で波の音を聞きながら髭を剃ってもらうシーンが夢のように思い浮かべられた。とても綺麗な空気感のお話。

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2020年06月19日

Posted by ブクログ

怪しくて魅力的なお店にまつわる火村シリーズ短編集。
「潮騒理髪店」が好きだなー。
殺人が起こるわけでもなく、描写も綺麗で、爽やかなお店なのに最後が少しぞくっとする。
他の話もおもしろかった。

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2019年10月16日

xfh

購入済み

色んなパターンの話が入ってます

5作掲載。本格推理あり、火村先生のとある一日的な話もあり、犯人視点で進む話もあり。「店」縛りですが事件の内容や展開はバラエティー豊かで飽きません。

「古物の魔」と「怪しい店」はいつもの(という表現も変ですが)推理小説です。どちらも森下君頑張ってます。

前者は、防犯カメラに映った被害者らしき姿が、被害者本人だとするには不自然で、しかし犯人によるアリバイ工作のための偽装だとすると、その偽装により得をする容疑者がおらず、この映像は一体何なのか、という疑問が面白かったです。
また、推理からは外れますが、古物商による「ゴミとは、古物とは」の議論が興味深かったです。

後者は、自分は犯人を当てようとせずにそのまま読み進めたので、「ああこの人が犯人なのか。…あれっこの人?えっこの人?」となりました。
作中、火村先生がアリスに「おかしいと思わなかったのか?」と言うので、作者から読者への挑戦状という本格推理小説ならではの展開として、犯人当てをしたい人が楽しめる構成になっていると思います。

「燈下堂の奇禍」と「潮騒理髪店」は短編で、それぞれ形式が特殊で面白いです。
前者は、火村先生はいわゆる安楽椅子探偵です。アリスが聞き知った事件のあらましや目撃情報から、火村先生が下宿先から一歩も出ず、犯人と事件の全貌を明らかにします。
後者は、特に事件は無く、火村先生が体験した小さな出来事をアリスに話し、謎と言えば謎と呼べるそれを「あれはきっとこういうことなんだ」と予想する雑談です。推理小説というよりは火村先生の小旅行エッセー(笑)です。

「ショーウィンドウを砕く」は珍しく犯人視点で話が進みます。「他人から見ると火村先生やアリスはこういう印象なんだな」と分かって面白いです。特に最後の数行は「殺人犯から見た火村先生」の考察が興味深いです。暗いというか黒いというか。
犯人視点なので、犯行手口や隠蔽工作は読者には見えています。それを火村先生がベリベリと暴いていく痛快な話です。手法が「そうやって暴くのか!」と面白いです。

アリスが頑張ってます。単独で犯人へ押し掛けたり、事件の詳細や目撃証言をかき集めて火村先生へ報告したり、先生や警察に請われて容疑者をおびき出したり。
火村先生が精神薬(抗不安薬)に詳しいのは、自身が服用しているとか…?

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2019年10月06日

Posted by ブクログ

「暗い宿」の姉妹版、と著者あとがきにもあり、まさにそんな雰囲気だった。
「暗い宿」との大きな違いに、警察関係が大阪府警しか出てこないところかな。野上さんファンなので兵庫県警が出てこないとさみしい笑
大阪府警をたっぷり楽しめる一冊。船曳班の面々も大好きなので、じっくり楽しめた。
ということで、大阪府警中心の感想。

「古物の魔」
森下さんの成長ぶりに想いを馳せた。捜査会議の描写といい、船曳班の雰囲気を読者に知らせてくれるような一編。
アリスの抜け駆け、珍しいけれどもなんとなく気持ちがわかった。こういう犯人に対して魅入られたようになってること、たまにあるよね。

「燈火堂の奇禍」
解説にもあった通り安楽椅子探偵もの。警察は出て来ず。
「万引きされたもの」がなにか、という謎が楽しかった。
古本屋さんは私も好きだけど、全体に入りやすくない雰囲気でいつもドキドキしてしまう。
店主がこの親爺さんみたいだったら固まっちゃうだろうなー。

「ショーウィンドウを砕く」
倒叙もの。作家アリスシリーズでたまにあるけど、犯人から見た火村とアリスの描写がいつも興味深い。アリスはだいたい「人畜無害そう」って言われてるね…。
こちらも府警では森下さんの出番が多い。若手の張り切りボーイは有栖川先生も書きやすいのかな。

「潮騒理髪店」
火村とアリスの電話で語られる日常の謎。
有栖川先生の日常の謎、いつもほんわかしている。
読んでいて和んでとてもすき。
散髪のシーン、物凄く気持ち良さそうで私も顔剃りしてもらってみたくなっちゃった。
リカちゃんみたいにやってもらってみたいなぁ。
火村先生には魂の洗濯になったようでよかったね。と。
舞台の日本海側ってどんな街なんだろう。モデルがあるなら行ってみたい。
ところで作品中に理髪店が出てくる小説がたくさん羅列されていたけれど、
小説じゃないけど「スウィーニー・トッド」が私はかなり印象にあるな。
並べられた作品も読んでみたい。

「怪しい店」
表題作。「被害者に味がある」事件という表現、独特だけどなんだかわかる。
でもミステリに出てくる被害者って、大抵は「味がある」ような…。死体として転がってれば役割を果たすタイプもいるけれど。
こちらは府警では、語り手アリスと行動を共にするので、まだあたり馴染みのないコマチさんがフィーチャーされている作品。
紅一点、森下さんよりは年上。火村とアリスよりは年下なのかな。そんな雰囲気。どこかで年齢明かされていたかな?

ミステリとしては、「怪しい店は」もっとしっかり考えて読めば私も真相にたどり着けたのでは?という感じがしている。
解説にもあったけど、アリスが火村に宿題を出されたところはつまり「読者への挑戦」と受けとって良いのだなぁ。

いつも通り楽しい短編で、読み終わって幸せなため息をつけた。

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2019年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お店をコンセプトにした有栖川有栖の短編推理小説。
イメージが膨らみやすい作品が多く読みやすかった。
殺人事件だけでなく、日常に起きたちょっとした出来事を推理していくのもなかなか良い。
「潮騒理髪店」においては「え、それが動機!?」と思ったのですが…お相手はその方に全く興味がなさそうな受け答えだったのが妙にリアル。
やられたほうは覚えてるけど、やったほうは気にも留めないんだよなぁ。

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2019年08月21日

Posted by ブクログ

有栖川有栖さんの文章はあいかわらずやわらかく、とても癒される……ミステリなのに爽やかで柔らかい。好きだなぁ。

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2019年04月05日

Posted by ブクログ

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__________________________
『怪しい店』有栖川有栖
__________________________
作家アリスシリーズの「店」にまつわる短編集。
安定の面白さ。
そして、安定の火村先生の格好良さ。
*
アリスと火村先生の掛け合いがやっぱり面白いよね。
*
*
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2017年07月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集。
▼ショーウィンドウを砕く
物語の語り手を犯人自らが行っている。
会社の経営が上手く行かず、資金繰りも行き詰まりつつあった夕狩は恋人を殺害してしまう。
恋人から自宅の鍵を失くしたと連絡を受けた夕狩は、そのことを利用しようと思いつく。
翌日、強盗の仕業に見せかけて夕狩は凶行に及ぶ。
物語の中に出てくるショーウィンドウは、子供だった夕狩にとって憧れの象徴だった。
ショーウィンドウの向こう側にあるものは、いつも眺めるだけの存在。
どんなに欲しくても自分が手に入れることはない。
町中のショーウィンドウを片っ端から叩き割っていく夢は、夕狩の潜在意識が見せたものなのだろうか。
手に入らないものならば壊してしまえ!と。
物語の中に登場するサイコパステスト。
それによって夕狩がサイコパスである可能性を描いている。
本当の動機は何だったのか?
大切なものを失うことが怖くて?
自分にとって冨と権力と地位の象徴だった存在だったから消した?
もしかしたら夕狩自身にもわかっていなかったのかもしれない。
ただ、殺さなくては…と思いついただけなのかもしれない。
もっとも印象に残ったのはラストシーンだ。
火村の声が幻聴のように夕狩には聞こえる。
聞こえるはずのない言葉が。
一番ゾクッとさせてくれたのは、火村の幻のひと言だった。

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2017年04月16日

Posted by ブクログ

「潮騒理髪店」と「怪しい店」が面白かった。ショーウィンドウは私にしては珍しく「七千円台の方がよかったのでは?」などと思ったり。サザエさんワールドは猫ちゃんの退場が無いから心が助かる。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

店にまつわる短編集5編。
日常ミステリというか軽めのも入ってて読みやすい。
アリスが飛び入りしてくれたら婆ちゃんの誕生日の食卓が賑やかになって良い、って意外と素直な火村に味がある。
にしても火村、人を殺したいと思ったから犯罪学の道に進んだ、にしても何で誰を殺したいって思ったんやろ。

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2025年05月11日

Posted by ブクログ

「店」を題材とした火村英生シリーズの短編集。
手がかりやヒントは結構大胆に提示されてるにもかかわらず、考えても真相に辿り着けない(お前の頭が悪いだけちゃうんけっていう感想は禁句)、しかしいざ謎が明かされるとそのロジックに「なるほど〜」と納得してしまう。流石ベテランといった完成度だと思います。
今回の話の中だと「潮騒理髪店」がノスタルジックな雰囲気が醸し出されていて好みでした

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

店にかかわる短編5篇が収録されている。
1つめと、3つめはドラマになってた?なんだか、ききおよんだこのある話と展開で、読む気が失せて、読むのに時間がかかりすぎた…

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2022年10月15日

Posted by ブクログ

様々な店をテーマにした今作。以前宿をテーマにした作品もあってそちらも大いに楽しめた。さて今作はどうだろう。店と言っても千差万別。どうまとめるのだろう。なるほど、それぞれ味があって面白い。お気に入りは潮騒理髪店。殺人は起きないが日常の謎に火村が出くわす。髪を切られている火村も面白かった。

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2022年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

(短編)火村&有栖シリーズ22
目次 
古物の魔
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
燈火(とうか)堂の奇禍 
ショーウィンドウを砕く
1
2
3
4
5
潮騒理髪店
怪しい店
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
あとがき
〈店〉を題材にしたミステリをまとめた短編集。〈宿〉を題材にした『暗い宿』の姉妹編。
文庫版あとがき
解説『怪しい店』に入ってみた 東川篤哉(ひがしがわ とくや)
鵜飼杜夫、二宮朱美コンビが、『アリス亭·角川店』に入店。
という体での作品解説。

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2022年10月06日

Posted by ブクログ

何度目かの再読。今作は「店」を題材にした短編をまとめたミステリ。どの話もやはり有栖川有栖先生らしいトリックとロジックにあふれている。犯人側の視点で書かれた「ショーウィンドウを砕く」も面白いが一番面白かったのはやはり表題作でもある「怪しい店」かな。犯人に至るまでの過程が短いながらもとても論理的で美しいと思える。

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2021年07月27日

Posted by ブクログ

火村シリーズに4Kテレビがでてくることの違和感。。。
作品の感想と関係ないけど笑

そろそろ長編が読みたいなぁ

2020.11.25
117

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2020年11月25日

Posted by ブクログ

骨董屋、古本屋、ショーウィンドウ、理髪店、怪しい店のみみや(聴き屋)で起こる事件・謎を火村英生と有栖川有栖のコンビが解いていく。うーん、火村の人物像がいまいちはっきりとつかめない。それに、文章が卑俗な感じなのがなあ。ただ、「潮騒理髪店」の話は、なんかファンタジーぽくてよかった。潮騒が聞こえる理髪店なんて行ってみたいし、主人の素晴らしい技が伝わってきた。

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2020年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに有栖川有栖の火村シリーズを読む。
間が開いてる間に、ドラマ化したり、ビーンズ文庫でBLっぽい表紙で売り出されたりしてたのは知ってるw
最近複雑な内面を細かく描写する作品が多かったので、久々にザ・ミステリーっぽいものを読んで、少しホッとする。

古物の魔
古物商で起こった店主の殺人事件。容疑者全員に鉄壁のアリバイがある状態。アリバイを担保している防犯ビデオの映像がなければ怪しいのは誰か、という点に気づけるかがポイントかな。

燈火堂の奇禍
古本の店主が万引き犯を追いかけて心筋梗塞で倒れた。店主は独自の、購入希望の10日間後じゃないと売らないルールを敷いていて、客を自ら遠のかせている不思議な商売形態をしていた。万引き犯が盗んだのは何だったのかという話。
予約じゃないのに10日後に取りに来いというのは忙しい現代人には厳しいルールだよなぁ~。
でもそれでも欲しい!という情熱をもって欲しいというのだから、本当に店主の宝物を受け継ぐような思いで開店していたのだろうか。

ショーウィンドウを砕く
破産寸前の芸能プロダクションの社長が起こす殺人事件。破産寸前の状態を知らずにブランドショップで買い物三昧する愛人に殺意を覚えるならわかるけど、俺が別れを告げた後に変な男に騙されるのが可哀想だからって理由が信じられん…。(゚д゚)絶対にどこかで自分を投影してたと思う。

潮騒の理髪店
ネタギレに悩む有栖に旅を薦める編集者。そんな金はないとぶつくさ文句を言っていた所に火村から出先の話を聞くことに。
犯罪者の幼少期を調べるために訪れた寂れた町で時間潰しをすることになる。途中でハンカチを振る若い女性の姿を見かけたり、潮騒理髪店で最後の散髪客になったり。
しかし嫌な上司の髪の毛を何に使うつもりだぅたのだろうか…。愛人に成り済まして家に送るとか、嫌がらせとしてポストに入れるとか…?

怪しい店
カウンセリングまがいの商売をしている女が殺された。ただ相手の話を聞く「みみや」という商売。旦那は定職に付かず浮気を繰り返して生活はカツカツのはずなのに何故か暮らしに困ってなさそう。
その商売の裏で、告白した内容を使って脅迫していた被害者が殺された。脅されていた客が容疑者に浮上し、有栖と火村で手分けして話を聞く。

途中で火村に容疑者の発言から非論理的な事がわかると言うが、わからなかった。でも犯人は直感的にわかってしまった。何でわかったか自分でも説明できないのが悔しい。

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2019年12月04日

Posted by ブクログ

面白かったです。これまで読んだ有栖と火村先生の話の中でも割と上の方にいく(笑)身近にありえるかもしれない動機や有栖もちゃんと推理に参加していてテンポ良く読めました。

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2019年09月07日

Posted by ブクログ

僕が有栖川有栖の本の感想を書くときになんだか「さすが抜群の安定感」しか言っていないような気がするのだが、やはり今回も言ってしまう。さすが抜群の安定感。

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2018年09月22日

Posted by ブクログ

5編からなる短編集。骨董品店からみみやという架空の店まで、お店にまつわる事件。ロジカルと叙情が合わさった「潮騒理髪店」が好きだ。

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2018年06月26日

Posted by ブクログ

火村とアリスのコンビシリーズ。
短編連作で、全て特徴のある「お店」が舞台。
殺人事件から、事件と気づかない不思議な出来事まで、毎度のように火村が謎を解いていく。
表題の「怪しい店」はラストに収録されているが、すべての話が怪しい店である。
何屋さんかわからない「怪しさ」や、品揃えが変わらないぱっと見惹かれない骨董品屋さんなど、いろいろな店が出て来て、その店に関係する事件で面白い。

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2017年09月05日

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