有栖川有栖のレビュー一覧

  • 赤い月、廃駅の上に

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    再読。鉄道が絡む物語ばかりの鉄道怪談短編集。思えば鉄道とは出会いと別れを想起させる。それを象徴するような話もあればしんみりとした話もあり、逆にわかりやすくホラーな話もあったりと鉄道怪談の中でもバラエティ豊かな一冊。

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    2021年11月19日
  • マレー鉄道の謎

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    今回はちょっとした旅行記みたいでミステリーとは別の楽しさがあった。
    ドアや窓に内側から目張りされた密室で男の刺殺体が発見された。
    遺書も見つかるがどこか腑に落ちない。
    自殺か他殺か。
    誰が何のためにどんな方法で密室にしたのか。
    タイムリミットの約30時間でこの謎が解けるか。

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    2021年11月14日
  • 濱地健三郎の霊なる事件簿

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    心霊探偵濱地健三郎が活躍する物語。普通の事件とは違って心霊現象が関わるものを捜査し解決する探偵。本人も謎めいた所があり、それがある種の魅力。心霊現象といってもおどろおどろしいというよりは不可思議な現象といった感じで、不快ではない。作者の別作品に出て来る火村とはまた違う魅力の探偵。シリーズがあるなら読みたい。

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    2021年11月13日
  • ダリの繭

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    ネタバレ

    フロートとか髭とか、犯人に何かそうせざるを得ないのっぴきならない理由があったのか?!とワクワクしてたけど、まぁそっか、そんな理由はやっぱないか笑(特に髭)

    本筋とはあまり関係ないけど(いや見方によっては大アリだけど)、結婚相手を決めるのにインチキ臭い占い師を頼る人がそんなに魅力的かねぇとは思った

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    2021年11月09日
  • 女王国の城 上

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    な、長いし進展はそんなに感じられない~。
    すごく読むのに時間がかかってしまった。
    でもEMCみんなの掛け合いがとても好きで、最初のアリスが運転するときの
    凸凹コンビの掛け合いにグッと来てしまったわ。
    今度は宇宙人がテーマなのね、壮大だわ。

    下巻を読みたくて少し流し読みをしてしまった箇所もあるけど、
    そのままの勢いで続く。

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    2021年11月05日
  • カナダ金貨の謎

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    『あるトリックの蹉跌』
    ここへきてアリスと火村先生の
    初顔合わせ話が読めるとは♪
    「講義中に原稿書いてて声をかけられた」
    …っていうのは明らかになっていましたが
    それがどんな原稿だったかは…
    作者も今になって考えたんですね(笑)
    嬉しいからいいけど(笑)

    『船長が死んだ夜』
    どの恐怖症が原因かで、犯行がバレちゃう。
    殺人の現場であっても
    理性で克服できないのが恐怖症。
    これも『カナダ金貨の謎』も
    「なぜそれがなくなったのか?」が
    ポイントになっていて
    そういう「腑に落ち」かたが私の好みでした。

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    2021年10月17日
  • 猫はわかっている

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    ――

     猫にもいろいろ居るように。


     アリス目当てで珍しく猫短編集など読んでみたけれど(『猫は見ていた』に収録のエア・キャットを他で読んで気に入ったのもある)、猫好きにもいろいろ居ますなぁ。


     にしても短編というのはどうにも、良いところも悪いところもはっきり出ちゃうよね。いまいちかなぁと思っていた作家さんのはやはりいまいちだし、反対に思わぬ出会いもあったりで、まぁほんとに肌が合うかどうかなんだけど…
     そうねぇ。結局のところキャラクタ、或いは物語そのものにさえ、生命性を感じてしまうタイプなのよね。極端に云うなら作家の仕事は、生まれてきた物語を伸びやかに世に放ってあげるブリーダー的なも

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    2021年10月10日
  • 濱地健三郎の霊なる事件簿

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    ネタバレ

     幽霊が存在することをベースにしつつ、事件のトリックは超常現象と一線を画して本格ミステリとして成立させているところが、さすがの有栖川さん。探偵役の濱地氏はホラー短編集の「赤い月~」で二度に渡って登場しているとのことでしたが、何分記憶が古すぎて全く覚えていない……どんな話だったか読み返したくなりますね。
     ミステリの新しい切り口として楽しくは読めましたが、トリックや推理アプローチ、探偵役&助手役のやり取りなど、やはり火村シリーズほどのキレ味の良さはなく、なんとなく物足りない印象も。
     そもそも読者を恐怖させようとは意図されていないのでしょうが、怖がりの私でも全く怖いとは思わないので、ホラーものと

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    2021年10月05日
  • ペルシャ猫の謎

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    これまでの火村&アリスシリーズとは違う描かれ方。好き嫌いは別として、斬新!
    そして、猫好きさんにお薦めしたい。

    〝切り裂きジャックを待ちながら〟〝猫と雨と助教授と〟が好み。〝赤い帽子〟も良かった。

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    2021年10月04日
  • 濱地健三郎の霊なる事件簿

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    心霊現象が起こることを前提として読めば、筋の通ったミステリー。
    著者の他シリーズの火村より、さらに探偵が大人な感じ。ホラーというよりはミステリー感が強いので、怖くはない。

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    2021年09月30日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    どんでん返しがあるお話は好みだし、自薦というのも気になったので楽しみに読んだ。

    □綾辻行人「再生」
    おっとそうだったの?という面白さ。この後どうなったんだろうと想像すると、怖いんだけどちょっとニヤニヤしてしまう。

    □有栖川有栖「書く機械 ライティング・マシン」
    読みやすかったけれど、どんでん返しっぷりはそうでもなかったかな。

    □西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」
    この作品も難しい名字がいろいろ出てきたなー。谷谷谷谷(たにかべやつや)とか刀根館(とねだち)とか。
    ほとんど会話の中での推理だけで動機を導き出せるのすごい。なるほどなーと思える結末だった。

    □貫井徳郎「蝶番の問題」
    手記

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    2021年09月28日
  • ペルシャ猫の謎

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    ネタバレ

    シリーズの中では異色作が詰まった一冊でした。
    すべてに“猫”が入っていて、最後まで読むと気付く仕掛けになっているのが楽しい。

    現実的な火村先生が出会った不可解な謎…
    ほんのり背筋がゾワッとなるかと思いきや、さすが火村先生!論理的な根拠を元に解説してくれました。

    最後のお話はミステリーではなく、日常のショートショートストーリーで、火村先生の人間らしい一面が垣間見えてほっこりします。

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    2021年09月21日
  • ペルシャ猫の謎

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    国名シリーズにしてはかなり風変わりな短編集。
    特に表題作には面食らった。
    某キャラクターの格言(?)どおりではあるけれど、随分思い切ったことするなあと感嘆した。
    他にも普段は脇役の森下刑事が主役になって奔走したり、まったりとした小話があったりとなかなか楽しい短編ばかりだった。

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    2021年09月21日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    6人の作家が自作から自選したミステリ・アンソロジー
    異なった作風の6篇が楽しめます。
    唯一、綾辻行人の「再生」が既読で、ミステリというよりホラーの作風でしたが・・・ま、概ね楽しかったです。が・・
    どんでん返し?な作品は・・・

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    2021年09月20日
  • 海のある奈良に死す

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    火村とアリスの掛け合い、小浜の観光など、楽しめはするのだが、少し中弛みしてしまっている印象。

    ミステリーとしてもトリックは小粒。
    犯人を特定するための手がかりは、確かにフェアではあるものの、『ダリの繭』と特定の仕方がかなり似ている。まぁそれでも気づかなかっただろ、って言われればそれまでなんだが...

    といっても、小粒なトリック、少しありきたりなストーリーながらも「海のある奈良」という謎を絡めるなどしてこのレベルまで持っていく、というのはやはりプロの作家だなぁと感じる。
    それにしても有栖川さんの文章は読んでいてどこか心地良いな...

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    2021年09月15日
  • 狩人の悪夢

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    「お前は、悪夢の中で誰を殺す?」

    ホラー作家の家に招かれた有栖は殺人事件に遭遇する。不可解な様相を示していた女性の死体を捜査中に、容疑者だった男性が遺体となって発見され…

    有栖川有栖著の火村シリーズの長編。
    火村先生は相変わらずの愛車に跨り、白いジャケットで事件現場に登場。

    火村も有栖もいつもと変わらないなと思いつつ、今まではあまり追求していなかった「火村の悪夢」について言及するのが新鮮でした。

    さて、「なぜ死体がああいう風になっていたか」はロジカルに説明されます。
    殺人に至る動機なども、不可解な点はありません。逆に、物語を俯瞰して眺められる読者からしたら「それしかないよね」というほど

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    2021年09月11日
  • 鍵の掛かった男

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    どうして?そんな動機で人を殺せるの?

    何か、その、足の指を見るだけで、幸せだった老人を、何か、その、嫌だなー。

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    2021年09月10日
  • カナダ金貨の謎

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    火村+有栖シリーズの中編三本に、二人の日常(?)を描いた、短めの二作を足した短編集。メインはやはり国名ものの「カナダ金貨の謎」になるのかも知れないが、これは少し特殊で、いつもながらのパズラーを期待する向きには「船長が死んだ夜」の方が歓迎されるかも知れない。少し無理のあるロジックの気もするが。

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    2021年08月30日
  • 乱鴉の島(新潮文庫)

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    有栖川有栖、初めて読みました。
    途中まで気だるくぜんぜん進まんやん、登場人物10何人出てくるけど、ぜんぜんキャラクター入ってこんやん、っていう状態が一気に跳ねて、不穏な空気がより一層強まりそれが最後までなんやなんやとなります。
    が、最後は個人的パンチに欠けたかなぁと。

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    2021年08月29日
  • 英国庭園の謎

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    何度目かの再読。作家アリスシリーズ短編集。再読のわりには忘れている話がいくつかあったのでまた楽しく読めた。一番印象深いのは個人的には「ジャバウォッキー」かな。作中の犯人の語る言葉遊びが中々に味わい深くて面白かったのを覚えていた。

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    2021年08月23日