【感想・ネタバレ】火村英生に捧げる犯罪のレビュー

あらすじ

臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖のかけあいが楽しい「作家アリス」シリーズの短篇集。「とっておきの探偵にきわめつけの謎を」──火村英生のもとにprof. Rを名乗る者から送られてきた犯罪予告めいたファックス。トリックの小さな綻びから犯罪が露呈する表題作ほか、過去の影におびえる男の哀しさが余韻を残す「長い影」、殺された男の側にいた鸚鵡(おうむ)が真実を暴く「鸚鵡返し」など、ごく短い掌篇から短篇まで珠玉の作品が並ぶ1冊。

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Posted by ブクログ

名探偵・火村英生の短編集。8編の短編本格ミステリが収録されている。短い作品は10ページほどだが、それでも「なるほど」と思わされる謎が描かれている。特に良いと思った作品は『あるいは四風荘殺人事件』。未完の推理小説の結末を考えるという内容の作品で、火村英生の推理でトリックを「見破る」力に驚いた。

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2024年05月17日

Posted by ブクログ

短編、中編が混ざったオムニバス。私は「偽りのペア」が1番好きでした。
全8編、あなた好みのお話があるといいです。

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2022年10月07日

Posted by ブクログ

短いお話が8編も入った短編集。
短編なので小難しいトリックや設定はないけれども、充分に楽しめる。
特に表題作は意外性もあって面白かった。
こんな展開とは…
これはアリスが名探偵だったのでは?!と思う活躍。
それにアリスを警察側がどう見ているのかが描かれていて笑った。
森下刑事も優しい。
いや、警察全員優しい!

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2022年06月04日

xfh

ネタバレ 購入済み

先生とアリスのペアが光ってます

作家アリスシリーズは火村先生とアリスの両方がいて成り立つ世界なんだなぁと改めて感じられる話の集まりで、短編集では1、2を争うくらい好きです。

【鸚鵡返し】
新聞を読めとニヤニヤしながらアリスに指示され、面倒臭いと言いながらも素直に読む火村先生。こういう風に友人関係が描写されるのは珍しいと思うので、読んでいて楽しいです。
火村先生からアリスへの言葉だけで完結する、何だか凄い構成の短編。

【火村英生に捧げる犯罪】
個人的に大好きな話です。中編。
アリスには、盗作疑惑を指摘する電話。
大阪府警には、火村先生への恨みから事件を起こすと予告する手紙。
京都府警の管轄下では、殺人事件。
火村先生は入試の試験官で、大学から動けず。
場面がテンポ良く変わり、アリス以外の場面では第三者視点です。「柳井さんは火村先生のことを『大胆なようで慎重』と認識してるんだな」とか「茅野さんと森下君のアリス評が、辛辣なんだか親愛の情があるんだか微妙!」とか、第三者視点は面白いです。
森下君から「いつも見事にはずしてくれますもんね、あの人」などと言われているアリスが、京都の殺人事件の捜査に首を突っ込んだ瞬間その事件が解決したというのが、この話の一番面白いところだと思います。
更には犯人が、事件を解決するのはアリスで、火村先生は単なる付属品だと思い込んでいたことを、火村先生が冗談か本気か悔しがっているのも見所だと思います。
今回の火村先生は安楽椅子探偵です。ともに電話で聞いた、アリスの話と大阪府警の話を、京都の殺人事件に結び付け、アリスに京都の捜査へ加わらせてもらえと指示し、アリスが加わった瞬間に解決。
二人ともが存在したから解決したというこの展開は、作家アリスシリーズの最も重要な部分だと思います。「タイトルの割に事件がしょぼい」とか批判もあったそうですが、火村先生が主役に聞こえるタイトルでアリスが活躍(?)、いかにもな感じでとても良いと思います。

【雷雨の庭で】
中編。読むたび思いますが火村先生は一人でフェンスに登れば事足りますよね。推理作家であるアリスに「本物の犯行現場ではこんな場所にこんなふうに証拠が残るんだぞ」と教えようとしてるんですかね、普段から。それを野上刑事に見られて「日向ぼっこをする野良猫」と言われていて面白いです。

8編全て面白いです。

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2019年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

火村シリーズの短編集。 短編だと、ある程度犯人が直感ではわかるのどけど、トラックは全くわからないので、当たりをつけて、そこに向かって火村の話を聞いたり、アリスの珍推理を聞けるので楽しい。 うわ、これは短編でいいの?って入りが、実はおふざけ的なきっかけで解決したり、刑事たちもアリスはおまけって思っていて、でも好かれているのも面白い。 重厚な入りで、2人それぞれがピンチかと思ったら実は、みたいなのも2人のつながりあってこそ解決できたり。顔を合わせなくてもナイスコンビなのは、羨ましい関係。

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2022年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!本格ミステリのショートショートっていいね…!
鸚鵡返し
火村先生の語り口調可愛い、、

あるいは四風荘殺人事件
謎が好きだった

火村不在のアリス可愛いし、
アリス不在の時に警察に「あの人の推理が当たったことあったか?」って言われてるアリス可愛い、、
それなのに優しくしてくれる警察たち優しい(笑)

火村英夫に捧げる犯罪
表題作だし、先生の名前入ってるし、どんな長編なんだ?!って思ってたら、
中編だし、結局アリスが出てこないように火村先生に脅迫状を送ってたとか、、いいなぁ(笑)
まさかのアリスが現場に行ったら一瞬で解決するという(笑)

雷雨の庭
犯人の早瀬さんが地味に好きかもしれない。
飄々としてるところが。
たしかに、最初のセリフが「凶器は見つかりましたか?」はあかん気がする

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2022年04月30日

ネタバレ 購入済み

いい感じの表紙に、このタイトル、そりゃ一体どんな犯人が出てくるのかとドキドキしちゃう。あとがきでも触れてあって思わず笑ってしまった。確かにママやら妻やらに捧げる犯罪だったら、犯罪者不在のいわゆる人が死なないミステリーっぽさがあるな。今度読んでみようかしらん。
鸚鵡返しや殺風景な部屋とかも変わりネタだったけど、ネタより火村の安楽椅子探偵ぶりに驚嘆。今回は二人で出掛けていって謎解きっていうの少なかったけど、「くるか、アリス?」「付き合えということやな」から受けるコンビの安定感に和む。

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2021年01月16日

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まるでおもちゃ箱の様な、バラエティに富んだ一冊。
短篇集だったので8本収録されているのだけど、方向性も長さも全然違うものが沢山あって、楽しんで読み進められたなと言う印象。

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2020年11月25日

Posted by ブクログ

短編いい。火村の魅力が色濃く出る。
今回の中では長い影が一番面白かったな

2020.9.27
96

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2020年09月27日

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たった十頁の短編をこれほど面白くすっきりと読ませてくれるのだからすごい。様々視点で全く飽きがこないし、展開やトリックが奇を衒っているようでありそうなリアリティ。全編面白かったですが、表題作である「火村英生に捧げる犯罪」がとんでもなく大きな事件を予感させつつ、あっさりと終わるあたり、驚きつつも楽しかった。個人的にはアリスは賢いと思っていますから。アリスだって、やる時はやるのだ!

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2019年10月21日

Posted by ブクログ

短いのから長めのものまでバラエティに富んでいてとても楽しめた。
珍しく火村目線で物語が語られていくのが新鮮で楽しかった。

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2017年09月08日

Posted by ブクログ

短編集。
長いのから短いのまでバラエティに富んでいて面白かった。

火村英生に捧げる犯罪、ってだいぶ期待して読んだけど拍子抜け。
でもタイトルに火村英生とあるのに名探偵アリスが活躍するとこでニヤニヤ。

火村からも警察からも
だいぶアリスがいじられてて、
アリスは愛されているなぁと。

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2016年05月30日

Posted by ブクログ

ドラマ化記念に。笑


短編集。
火村英生に捧げる犯罪、って、どんな話かとおもったら、意外な展開なお話でびっくり。
あとがきで作家さん本人が、表題の意図が伝わらなかったなとおっしゃっていたのが面白かったです。笑

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2016年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

火村シリーズ短編集。
長編系は割と読んでいるが短編集はロシアン紅茶の謎以来か。
個人的には「あるいは四風荘殺人事件」「偽りのペア」、「火村英生に捧げる犯罪」が面白かった。

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2016年03月02日

Posted by ブクログ

引き続きの作家アリスシリーズ。短編集だけど、超短編(ショートショート)が何本か入ってて、こういうのもまた面白いんだなぁと思った。
「火村英生に捧げる犯罪」の中で、大阪府警の二人がアリスの噂しているシーンに爆笑。「いつもはずすということは、実はすべてをお見通しなんかもしれへんぞ。」って(笑)。
それに、有栖川先生の本は何気に日本語の誤用の話も出てて、けっこう勉強になるんだよね。

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2016年01月20日

Posted by ブクログ

面白かった。
ただ短編すぎて物足りないとこもあったので☆は四つ。

個人的には一番面白かったのは「雷雨の庭で」かな。やっぱり、ちょっとボリュームがある方が楽しめる。
時絵ばあちゃんが好きだから「偽りのペア」も好きかな。

いつ読んでも、どんな残虐な事件の話でも、この作者の暖かい人柄が筆に表れてて読みやすい。
しみじみ好きだなぁ…。
品がいいんだよなぁ。
2011.10.22

20190920再読
どの作品もなんだかクスッと笑えてしまって、微笑ましい短編集という印象。
短編だとやはりパズル的趣向が強いからかな。
特に表題作「火村英生に捧げる犯罪」は傑作だと思う。
アリスが出てきて解決するというところが、とってもスパイシー。

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2019年09月24日

Posted by ブクログ

作家アリスの短編集。
ショートショートがどれもなかなか好きな感じ。短いページ数の中できちんと本格として成立しているのがすごい!『偽りのペア』は火村とその下宿先の婆ちゃんの雰囲気も楽しめました。

長めの短編では『あるいは四風荘殺人事件』未完の推理小説を火村が推理するという体制の話でロジックだけでない、いろいろな仕掛けが楽しめました。

そして表題作の『火村英生に捧げる犯罪』あとがきを先に読んでいたので犯人にはあまり期待せずに読みましたが、ちょうどいいくらいのスカシ具合というか(笑)アリスの意外な活躍にも注目してほしいです。

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2016年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2011/6/10 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2023/10/2〜10/4

2年半ぶりの有栖川作品。オール読物と携帯サイトJ-ミステリ倶楽部に掲載された色々なパターンのシチュエーションのショートショートや中短編。最初の「長い影」が一番かな。

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2023年10月04日

Posted by ブクログ

このシリーズは短編が好き、なのを思い出してチマチマ読んでる。和む。実は前々から婆ちゃんと猫の事件簿お待ちしてます。まだー?(既にあったりするのかな)

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

「長い影」「鸚鵡返し」「あるいは四風荘殺人事件」「殺意と善意の顛末」「偽りのペア」「火村英生に捧げる犯罪」「殺風景な部屋」「雷雨の庭で」

火村シリーズを読み始めたばかりですが、それでもアリスの推理の当たらなさにハラハラしてました。ついに「火村英生に捧げる犯罪」で言われた「いつも見事にはずしてくれますもんね、あの人」に笑ってしまいました。それなのに毎度、火村と連れ立って来るアリスを迎えてくれる刑事さん、優しい~。
しかしこの回の犯人、裏でどれだけドタバタ焦っていたかと思うと不憫になってくる。
まだたくさんシリーズがあるので楽しみです。
(読むたびに斎藤工さんと窪田正孝さんが浮かんでくるのが困る)

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

(短編)火村&有栖シリーズ18
目次
長い影
1
2
3
4
5
6
7
鸚鵡返し
あるいは四風荘殺人事件
1
2
3
4
5
6
7
殺意と善意の顚末
偽りのペア
火村英生に捧げる犯罪
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
殺風景な部屋
1
2
3
雷雨の庭で
1
2
3
4
5
6
7
あとがき
文庫版あとがき
あるいは『火村英生に捧げる犯罪』の解説 柄刀一(つかとう はじめ)(ミステリ作家)

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2022年06月08日

Posted by ブクログ

何度目かの再読。短編集なだけあってそこまで派手な話はないが、本格ミステリとしての色々な趣向に満ちた作品が読める。一番気に入ったのは「長い影」かな。

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2021年06月26日

Posted by ブクログ

『長い影』『鸚鵡返し』『あるいは四風荘殺人事件』『殺意と善意の顛末』『偽りのペア』『火村英夫に捧げる犯罪』『殺風景な部屋』『雷雨の庭で』

軽く読めるものからちょっとじっくり読めるモノまでイロイロ。

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2021年02月19日

Posted by ブクログ

長い影
鸚鵡返し
あるいは四風荘殺人事件
殺意と善意の顚末
偽りのペア
火村英生に捧げる犯罪
殺風景な部屋
雷雨の庭で

火村英生を狙ったのではなくホントの狙いは有栖。いつも見事に推理を外す有栖が今回は活躍!?

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2020年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集。
火村に捧げるとはいいながら、ターゲットはアリス。アリスが出向いただけで解決するというお粗末な内容の事件が、ここまで膨らむとは。
他にも海外に出ている間他のメンバーが時効になり、そのせいで一人恐喝された男の話や、パノラマ写真を切ってペアに見せかけようとした話など、ショートショートがたくさん。
どれもこれもアリスがいい感じの脱力具合を醸し出してる。

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2019年11月04日

Posted by ブクログ

大阪府警の面々がアリスをどう思ってるのかよくわかりました(笑)
でも間違った日本語の使い方から新しい可能性に気がつくんだから、アリスだって凄いと思う!!

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2019年04月03日

Posted by ブクログ

「長い影」「鸚鵡返し」「あるいは四風荘殺人事件」「殺意と善意の顛末」「偽りのペア」「火村英生に捧げる犯罪」「殺風景な部屋」「雷雨の庭で」

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2018年03月16日

Posted by ブクログ

短篇あり、中篇ありの変化を楽しめる短編集だった。
インパクトがある表題作「火村英生に捧げる犯罪」は、もっとVS火村になっているのかと思ったけれど、有栖川さんらしい展開で面白かった。
いつも思うのだけれど、有栖川さんの物語は本当に読みやすい。
すっかりお馴染みになった火村・有栖川のコンビが、今回は少しだけ有栖川の活躍場面が多い??ような気がした。
けっして仰々しいトリックを振りかざしているわけではないけれど、癖のあるキャラクターと味のある展開がいい。
二人の間にあからさまな友情的やりとりはない。
コンビとして絶妙な距離感と信頼関係で結ばれていると感じるからこその名コンビだ。
うなるような物語はなかったけれど、軽やかなミステリーはやっぱり読んでいて楽しい。

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2017年03月02日

Posted by ブクログ

短編集です。ショートショートかと思えるほど短く、ユーモアのある作品もあります。肩のこらないミステリーで、やや満足感に欠けるところもあります。

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2016年11月01日

Posted by ブクログ

短編とあってあっさりしていた気が。。
章が変われば犯人が捕まり、トリックも暴かれているみたいな。他のシリーズを読んでいないのでわからないけど、もう少し唐突感がなく充実を得られる展開を期待していた。

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2016年06月24日

Posted by ブクログ

初読。作家アリスシリーズの短編集。

「探偵の名が冠された表題作でどんなヘビーな事件が起こり、火村先生の抱える闇の一端も見えるのか?」と意気込んで(期待して)読んだ。
でも巻末のあとがきにもあったけど、意外な顛末と結末で拍子抜け。笑
ミステリに関する知識がないからミステリファンが「ニヤリ」としそうなネタを拾えないのが毎回口惜しい。著者はこういった要素をふんだんに使っていてミステリや本格推理小説というジャンルや系譜やその作品群へと愛に溢れているのにそれらがわからないのである。
勿論、そういった知識がなくとも有栖川作品は読みやすく面白いのだけど。。

今回の短編集は火村先生視点の話(「鸚鵡返し」)や劇中に登場する推理小説の推理の話(「あるいは四風荘殺人事件」''あるいは''をつけるあたりに作者のセンスを感じる)、 火村先生がアリスからの電話だけで事件を解決する話(「殺風景な部屋」)などひとひねりあるものが多くて、面白かった。作者のチャレンジングな工夫を感じる。
(2016.5.25)

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2016年05月25日

Posted by ブクログ

火村アリスシリーズ。
短編集なんですが、今回は携帯コンテンツに書き下ろされたものとかが入ってて、要するにえらく短い話もちらほら挟み込まれてます。
これが案外新鮮でした。なんというか、結構無意識に皆さんやってることだと思うんですが、残りのページ数で結末をなんとなく判断してしまうという。例えば序盤で怪しい人物とか提示されてもミスリードであることがほとんどだし、残り数ページで提示されたら「ああこいつが真犯人か」とか。
話によって文量がまちまちだったのでそこら辺の判断がしにくくてちょっと面白かったです。変な褒め方ではありますが。

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2015年10月08日

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