【感想・ネタバレ】狩人の悪夢のレビュー

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Posted by ブクログ 2019年08月31日

ー 「私は法律家ではないので量刑について解説することはできませんが、心神耗弱による減刑というものには納得していません。人が大きな罪を犯す時、ことに殺人などを実行する場合は、みんな理性を喪失した通常とは違う精神状態にあると考えるからです。殺人というのは、道徳心が麻痺した冷酷な粗暴犯によるものを除けば、...続きを読むどれも夢の中で行動なわれると言ってもいい」

「入念に計画を練ってから実行する犯人もいますよ」

「そんな人間は、計画から実行に移るまで長い夢を見ているんです。誰かが耳許で大声を出せば正気に戻してやれるのでしょうが、誰がどんな夢を見ているのか判別する手段
がありません。 残念ながら」 ー

有栖川有栖のぶれない正統派ミステリ。
面白かった。

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Posted by ブクログ 2022年08月10日

大好きな作家アリスシリーズ。この狩人の悪夢の、最後の火村先生の謎解きが素晴らしく、論理の火村先生と、感情に訴えるアリスの対比が、グッときます。ずっと大好きなシリーズです。

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Posted by ブクログ 2022年06月18日

短編も好きだけれども、長編は読み応えがあっていい!
最初は全く意味がわからない犯人の行動に頭を悩ませられた。
意味深な被害者の状態や関係者とのつながり。
少しずつ情報を集めて行くけれど、なかなか真相に辿り着けなかった。
最後に火村先生の推理を聞いて、それぞれにどういう意味があったのか納得。
そして最...続きを読む後の情報には驚いた!
事件ではしんみりしちゃったけど、良い締めでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月25日

ものすごーく久しぶりに火村&アリスコンビの長編を本屋さんでふらりと見かけて購入。

ああ、懐かしい……! けど、アリスも火村先生もスマートフォン使ってる……、年はとらないけど時代は写っているのだなあと何だか感慨深い。

今回は悪夢にまつわる家と手首を切断された死体、ということで少し猟奇的なイメージも...続きを読むありつつも、丁寧で落ち着いた描写で、登場人物たちもそれぞれ何やら怪しげで。
それでも久しぶりに会った二人がなんとなくいつもより温度が高く、殺人事件の内容も気になるけれどそろそろ「殺したいと思った相手」の話が開示されるのかされないのか……!とそちらも気になってページを繰る手が止まらないのも久しぶりで懐かしい感じでした。

殺人事件の謎は、なんともやりきれない感じで、CDの件だけちょっと弱くない?(わざとかけて言い訳にできた気がする)とかもあるけれど、だからこそ火村先生も浅い、と言っていたのでまあそんな感じかなあ。
被害者の動機が身勝手でなんだか今ひとつ納得しきれなかった気もするのですが。

火村先生の秘密は結局またわからないままなのだけれど、それでも今回は珍しく踏み込んだアリスに、何となく集大成なのかなという印象もありました。

でもいつかちゃんと明かされて欲しいなあ。
いくつか飛ばしている作品がありそうなので、また読もうっと。

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Posted by ブクログ 2020年09月12日

初めての有栖川有栖さんの本を読んだ。もっと難しいかと思ったけど読みやすくて一気に読めた。
火村英生シリーズも初めてだけど楽しめた。

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Posted by ブクログ 2019年09月25日

やっぱり、文句なく間違いなく面白い。今回は、火村先生が少し感情的になっていてなんだか読んでいる方までハラハラしました。

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Posted by ブクログ 2019年07月07日

 今回の推理シーンは火村とアリスだからできた推理だなあ、と思います。火村の精巧な推理で獲物である犯人をじっくりと追い詰め、アリスの情念がトドメを刺す。それは確かに狩りに近いものを感じます。

 必ず悪夢を見るという部屋がある、人気ホラー作家、白布施の家にお邪魔することになったアリス。その部屋に泊まっ...続きを読むた翌日、かって白布施のアシスタントが住んでいた家で女性の遺体が見つかる。さらにその遺体は、首に矢が刺さっている上に、右手首が切り落とされていて……

 かなり派手な遺体ながら、推理の過程は本当に丁寧! 殺人犯が異常なわけでもなく、あくまで必要に迫られて右手を切り落とすのはどういう理由か。容疑者たちから地味に証言を集め、当日の状況を整理し、第二の事件も加味し、そしてたどり着く真相。

 かなり頭を使いましたが、猟奇的な遺体のインパクトに逃げることなく、丁寧にロジックを積み上げる火村の推理は、有栖川さんのミステリの真骨頂だと思います。

 そして今回はアリスもいい仕事をしました。火村がロジックで攻めるなら、アリスは情念、そして怒りを込め犯人に迫ります。作家アリスシリーズの中では、トップクラスの犯人との対決だったと思います。

 そして、推理とは関係ないですが、シリーズ読者にはラストにサプライズもあります。火村とアリスの二人はもちろん、この二人での再登場も期待したいところ!

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Posted by ブクログ 2023年08月04日

火村先生と有栖川先生は互いに良い友人となり続けているんだな…と思ってしんみりした。
ミステリー要素としてはこちらも混乱することもあり、作者の思う壺になっていた気がする。。

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Posted by ブクログ 2022年10月19日

火村英生シリーズをなぜか第六弾から着手。掛け合いが軽快で良かった。斎藤工さんがドラマをしていたが見たことはなかったので窪田さんとのコンビでの映像も見てみたいなと思いました。シリーズ読んでこ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月01日

ベストセラー作家との対談で、彼の家に招かれたアリス。ホラー小説の材料はアシスタントの悪魔だったというが、本人は既に亡くなっていて、ちょうど彼の知り合いが家の片付けに来ていた。翌朝、その知り合いが死体で発見され、アリスは火村を呼ぶ。ふたりの距離感がいい。ベタつきはしないし、自分の生活を優先するけど、何...続きを読むかあったらすぐに駆けつけるし、絶対に信じてる。深追いしないアリスの節度も好き。 犯人は見当がついても、動機がわからないし、前の事件とかストーカーとこごちゃついて惑わされる。天国には悪夢がないといいなと思う。

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Posted by ブクログ 2022年04月27日

最後の犯人を前にした火村さんはまさしく狩人。動機設定がまさしくミステリー。知りたい本当のことは謎のまま。
火村さんとアリスがいい塩梅でコンビのバランス最高でした。

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Posted by ブクログ 2021年12月11日

なぜかドラマから先に見てしまって、
激しく後悔している。
順番が違ったらもっと楽しく読めた気がする。

動機なんて二の次だと言い切る火村先生。
悪夢を描くホラー作家。
絶対に悪夢を見る部屋。
その周辺で起きる殺人事件。

人を殺す夢を見る火村先生の
気持ちを少しでも軽くしようとする有栖の、あの一言に...続きを読む泣きそうになりました。

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Posted by ブクログ 2021年10月12日

再読。作家アリスシリーズ長編。この作品のキーワードはずばり「悪夢」。犯人や犯行の切っ掛けなどは再読なので覚えていたのだけれど細かい部分はすっかり忘れていた。今回はあらかじめ犯人がわかった状態での読書だったので「ああ、この場面での犯人はきっと心の中では恐怖しているな」とか、「おや、犯人のここでの言動は...続きを読むやっぱり内心追い詰められているな」などと妄想しながら楽しく読めた。終盤での怒涛の追い込みシーンでの段々不穏になっていく雰囲気がたまらなく好き。

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Posted by ブクログ 2021年02月26日

動機は無視して論理で推理し犯人を“狩る”男、火村英夫の事件簿。悪夢に囚われている男でもある火村もアリスのやりとりがとても良かった。
あと最後のサプライズ!!マジか!!

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Posted by ブクログ 2020年11月14日

ひょんな事から、売れっ子作家の家に泊まりに行き事件に巻き込まれる、ミステリー作家アリス。謎解きをしながら次々と殺人事件がおき、犯罪心理学者・火村と共に解決。犯人の心情と犯罪に至るまでの経緯、その背景に秘密が隠されている。読み応えのある作品。

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Posted by ブクログ 2020年11月01日

登場人物の言動に対する細やかな心理観察やツッコミで流れていく物語はとても自然で読んでいて気持ちがいいです。有栖川さんの本は初めて読みましたが、他の作品も読んでみたいと思いました。

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Posted by ブクログ 2020年09月27日

雷で大木が倒れ道路が不通となった結果のクローズドサークル物。状況がちょっと特殊だが、こうしないと犯人が絞れないからそこは仕方ないところ。

犯人の設定や動機はなんとなく分かるし、事件を入り組ませる●の切断も、強引なロジックであまりにも作り物っぽい。

とはいえ、話はスムーズだし最後まで一気に楽しめた...続きを読む
このシリーズは探偵役の氷室と助手役の有栖川の会話がメインになるが、初期の作品に比べて会話もずっとこなれてきて違和感なく読めるようになってきて、安定のシリーズとなっている。

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Posted by ブクログ 2019年12月02日

初めから怪しいので犯人当てとしては簡単な部類なんだろうけど、終盤の犯人の異様さが尋常じゃなくてゾクッときた。
火村先生と有栖の連携プレイに窒息寸前だったんだろうなあ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年09月18日

突飛な犯罪なのに、推理はあくまでも論理的で地味。
淡々と推理される最後の犯人との対峙が良い。

そして相変わらず有栖の女性を見る目がありすぎて笑ってしまう。
やっぱり進展はないんだけどね。
サプライズの二人も番外変とかで読みたいなー。

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Posted by ブクログ 2019年08月29日

面白かった。ドラマで気になっていたので、やっと読めてよかだた。少し影響されたのか、連日悪夢ばかりみたので次は明るい優しい本を読もうと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年08月16日

 これぞ火村シリーズの真骨頂……! 話に深く没入したいがために、この長さを二日で一気読みしてしまいました。

 密室物でもなく、完全なクローズドミステリでもないので、絞り込みが厄介なのは確かなのですが、犯人や動機は雰囲気的に割と早い段階で察しがついてきます……勘で(笑)
 が、状況や心情的に納得がい...続きを読むく犯行の顛末に、動機からの推測や偶然に頼らない論理的な推理の組み立てで、犯人も読者も射貫くこの手腕、見事です。
 いやしかし、ページ数が増えると、そのぶん話のこんがらがり具合も増し増しですね。幾度犯人と同じく、「ちょっと整理させてください」と割り込みたくなったことか(笑)
 そして禁句かもしれませんが、落雷って、本格ミステリにはたいそう便利な自然現象だなぁ(笑)

 火村→アリスへと狩人役をバトンタッチしての終盤の追い込みは、アクションがあるわけでもないのに緊迫感抜群。今作はいつにもまして、火村の犯罪に対する憎悪が激しくにじみ出て、近寄りがたさすら感じます。そんな中、アリスの最後の「カウンセリング」が思いやりに充ちて暖かく、火村だけでなく読者にとっても、この作品という悪夢からの目覚めのきっかけになるような……あれ、なんかポエムみたいになってきた、アリスの影響か?(笑)

 それにしても、このコンビのシリーズ、もう二十七年も続いているのか……いつの間にか二人とも、スマホを使いこなすように……火村のベンツはいつまで現役でいられるやら……(しみじみ)

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Posted by ブクログ 2024年01月25日

火村シリーズの長編作品。眠ると必ず悪夢を見るといういわくつきな屋敷とその周辺で巻き起こる殺人事件に遭遇するストーリー。クローズドサークルっぽいがそんなことはない。殺された人物のバックボーンがある人物としか見えてこず(その人物も故人)ある意味、正統派な本格ミステリと化している。途中で火村が動機の検討は...続きを読むしない、それが分かれば後は警察の仕事、というセリフが印象的だった。本作は謎解きの論理としては結構脆弱で犯人の追い詰め方も甘いのだが、そこは有栖川さんらしい叙情的に描くことで様になっている。

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Posted by ブクログ 2023年11月06日

斎藤工さんと窪田正孝さんが主演のドラマの原作シリーズで、懐かしくなって購読しました!
はじめての有栖川有栖さんの作品で、なぜ殺した?よりもどのようにして殺した?を主軸にしたミステリーって感じでした。

事件の謎について火村と有栖が喧々諤々している様子にほっこりしました。ファミレスとかでする友人同士の...続きを読む雑談みたいでなんとなくゆったりとした感じがありつつ、会話を読んでると謎の要点がわかりやすくて楽しく読めました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月28日

前作かな?『鍵のかかった男』が個人的に好きだったので…今回も決して悪くなかったんだけど、ちょっといろいろ物足りなかった気がした。ので4よりの星3。

でもアリスがいろいろなひとと時間をとりながら、少しずつ事件の解決に近づいていくのは相変わらず面白い。
ミラクルとかなしに、奇抜なトリックとかもなく。
...続きを読む
生前の姿を一度もアリスと火村に見せなかったのに、中心人物な渡瀬くん。
白布施さんも、沖田さんもふたりとも渡瀬くんと良い関係が築けてたのに、でもふたりが納得できなかった気持ちもわかるからどうしようもない。
人は積み上げてきたものをどうしてもゼロにはできない。

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Posted by ブクログ 2022年05月05日

火村さんのアリスさんのコンビでの作品。長編小説ですが、飽きることなく読み切りました。このふたりのキャラ、すごく好きです。

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Posted by ブクログ 2021年09月11日

「お前は、悪夢の中で誰を殺す?」

ホラー作家の家に招かれた有栖は殺人事件に遭遇する。不可解な様相を示していた女性の死体を捜査中に、容疑者だった男性が遺体となって発見され…

有栖川有栖著の火村シリーズの長編。
火村先生は相変わらずの愛車に跨り、白いジャケットで事件現場に登場。

火村も有栖もいつも...続きを読むと変わらないなと思いつつ、今まではあまり追求していなかった「火村の悪夢」について言及するのが新鮮でした。

さて、「なぜ死体がああいう風になっていたか」はロジカルに説明されます。
殺人に至る動機なども、不可解な点はありません。逆に、物語を俯瞰して眺められる読者からしたら「それしかないよね」というほど納得。
しかし何というか、全体的なテンポが私とは合わなかった。

前半から中盤にかけて盛り上がりに欠け、かと言って後半にカタルシスがあるわけでもない。

最近巷に溢れるリズムを重視した作品に慣れてしまったのか物足りなく感じました。
「出来上がった」キャラクターに助けられている感があり、もう少しコンパクトにするか物語性に振るかの方が落ち着いた気がする。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

散りばめられた謎が徐々に組み立てられていく様は派手さはないがさすが。
火村のフィールドワークとアリスの助手としてのスタンスも変わらず良い。
珍しくアリスが昂っていたのが印象的。

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Posted by ブクログ 2020年07月14日

このミス2018年版6位。フーダニットの本格ミステリー。犯罪学者・火村英生がフィールド・ワークと称して殺人現場に赴いて探偵するやつ。25年間続いている人気シリーズらしい。過去にこのシリーズ読んだような気もするけどあんま印象ないです。最近なんだか本格ものが楽しめないのですよね。もともとこの人の本は好み...続きを読むじゃないのか評価点が低く内容も全然覚えてないんだけど、映像媒体やコミックが主流の中でわざわざ苦労して小説読んでも殺人の仕掛けとかが映像に比べて分かりにくくて小説のメリットが感じられないのですよね。やっぱ小説の存在意義は美しい文章表現と物語を兼ね備えた文学にあるのではなんて思ったりした。叙述系ミステリーは小説ならではですが、たまにあるからだまされるわけで叙述系ばっかりじゃ面白さ半減なんでしょうね。
そんなこと抜きにしてもやっぱりこの本は意外性も少ないし、あっと声をだすやられた感もないし、何かどんでん返しあるかと思って読んでたらすんなり終わるし。会話もあんまり楽しくないのよね。何で、6位なんだろ。

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Posted by ブクログ 2020年01月02日

今回は何かすごい動機があっての殺人なのか、猟奇的な何かなのかなかなか掴ませてくれなくて。計画的なものではなく、想定外の出来事が重なってドタバタと・・・というところにえぇっ?!と思わずにはいられませんでしたが、最後火村先生が自分を悪夢から呼び戻す梟の声をもう一度聞かせてというのが良かったです。

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Posted by ブクログ 2019年10月31日

少し分厚いですが、結構サクサク読めます。関西人の私には、有栖川さんの関西弁が目に良くて、ミステリー要素とホラー要素の比率がちょうどいいくらいで、どちらが好きな人も読めると思います。2人はとてもおばあちゃんを大切にしてるんだなって、お互いをすごく気にかけてるんだなって、友情も見られて、少し暖かい気持ち...続きを読むになることができました。

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