角田光代のレビュー一覧

  • わたしの容れもの

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    40歳後半を迎えた角田さんが自分の身体の変化について語る短編エッセイ。

    角田さんの体験されたぎっくり腰や階段からの転落の腰痛は想像するだけで痛いのだけれど、突然現れた腰痛の単位「ズン」には笑ってしまった。

    老眼だったり閉経だったり乾燥肌だったり、角田さんの加齢による身体の変化を自分自身で観察しながら楽しむ姿がとても好き。こういう歳のとり方をしたい。

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    2021年09月28日
  • 平凡(新潮文庫)

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    「こともなし」と「平凡」が好きだった。
    私は、別れた恋人のことは呪って呪って、そのあとは幸せでいてほしいと思えるようになって、いつかは思い出さなくなる。その人の不幸じゃなくて、一緒になっていた自分の不幸を願うの、なんとなくわかる。

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    2021年09月27日
  • 字のないはがき

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    戦争の時の疎開する家族にまつわるお話。読み書きのできない妹が「○」で書いていた手紙を「×」にして、やがては届かなくなる描写にまず涙が出そうになり、
    疎開から帰ってくる際に、妹を喜ばそうと小さなカボチャまでも収穫して並べ、その様子を普段厳しい父親が怒らないことにもホロってきて、
    さらに、痩せ細った妹を見た厳しい父が「おおん」と大声で泣く様が、非常に心揺さぶられた。

    子供に読み聞かせたが、子供たちはやはりピンときていないようで、また大きくなって感受性が育ってから読んで欲しいと思いました。

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    2021年09月26日
  • 太陽と毒ぐも

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    ハッピーエンドから始まる11組の恋人たちの、平凡な日常。そう、日常というものはこういうことなんだよな、と思わされるビターな味わい。角田光代さんは、なんてことのない日常の、けれど決定的な歪みを見逃さずに書くのがほんっっっとうに上手い。
    解説で芦沢央さんも引用されているのだけど、ドレッシングのたとえが絶妙に当を得ている。

    〈永福町ではじめた私たちの暮らしは、ドレッシングみたいなものだったと思うことがある。サラダ油に酢を入れて、ぐるぐるかき混ぜる。なかなか混じり合わない両者は、数秒でちゃんと融合しどろりと白濁したドレッシングになる。三十四、五年で培ってきたそれぞれの生活は、油と酢のようにくっきりと

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    2021年09月28日
  • キッドナップ・ツアー

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    おとん、何がしたかったんや…
    起こっていることの裏側が明らかにならないまま。あくまで子ども視点を貫いたから?もやもやでもなく、何か、こう、着地しなかった感があり落ち着かない。

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    2021年09月10日
  • マザコン

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    角田さんの短編はやっぱり読みやすい!出てくる母親がグチグチした人が多かったけれど、そもそも女性はそういうタイプが多いのかも。自分も含めて、、

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    2021年09月08日
  • キッドナップ・ツアー

    購入済み

    夏の屋外の暑さをジリジリと感じるようなお話でした。父親にも娘にも感情移入できずじまいだったので、私にとっては記憶に残る一冊にはならなそうですが、夏の冒険を楽しむには良い一冊かなと思いました。

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    2021年08月31日
  • あしたはうんと遠くへいこう

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    恋愛至上主義になると、こんなふうに、自分でダメだとか思わないまま突っ走ってしまうんだろうか。
    多くの人が味わいたくない失敗、相手のことばかり見てしまってアホになる感覚。
    自分のこと大事にしなよって言われても、恋愛が突き動かしてくる衝動ってすごいものがあるし、なかなかそうはできないよね。
    苦い思いばっかりして、自分が悪かったんだって思って、自分のこと嫌いになって、ますますいい恋愛なんか程遠くなっていく。
    苦い恋愛なんて、誰だってしたくはない。
    頭の中が男のことばっかりになっているそんな自分にも、OKが出せるようになる小説でなんじゃないかと思う。

    いつも満たされなくて、誰かを好きになってしまうと

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    2021年09月01日
  • 三月の招待状

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    学生時代のグループからずっと抜けられず時が止まったまんまのお話。
    田舎の地元にはよくある、大人になっても依存しあう仲間意識。

    私もそんな中で青春時代を過ごしていたから、よくわかる。
    当時の彼との別れとともに、自然に呼ばれなくなり仲間を抜ける事になったけど。

    何か事件があれば集まり
    夜通し騒ぐ
    わかるわかる。

    『自分たちは、どんな時でも常に主人公。』

    それが妙に納得できておかしかった。

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    2021年08月29日
  • それもまたちいさな光

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    今の自分と重なって、心が震えた。
    恋愛で自分が腑抜けになる感じわかる。
    それもまた小さな光、幸せは大きなこととは限らないのだ

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    2024年09月04日
  • おまえじゃなきゃだめなんだ

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    最初は、まるで金平糖の詰め合わせのような短編集だと思いました。少し甘くて、トゲトゲしていて、美しい物語たち。

    途中から短編の雰囲気がすこし変わったな、と思ったら、最初の6篇はティファニーとのタイアップ、その他は山田うどんであったり、プラチナギルド・インターナショナルであったり、タイアップ先が異なるからなんですね。

    恋って、愛って、結婚って、なんだっけ・・・
    いろんな人に出会いながら模索して、時には幼かった過去を振り返りながら私たちは進んでいくけれど、そんな中で忘れられない鍵となる物や場所が存在する。
    それらを思い出させてくれるような、物語たちです。

    昔は私も婚約指輪や結婚指輪なんて…と思

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    2021年08月21日
  • 太陽と毒ぐも

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    相手に対して不満を抱いているカップルの短編集。角田作品では好きじゃないタイプの奴(ごめんなさい)。
    なんていうか、若者たちが下品なんだよね・・・。
    それぞれいろんな不満や違和感を抱いていて、結婚するか別れるか逃げ出すかを決めるお話。
    あんまり、うーん、どの話も好きじゃなかった。

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    2021年08月15日
  • ナナイロノコイ

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    初読みの作家さんもたくさん。
    ミーヨンという人のお話しだけ、途中放棄。あんなに短かったのに。でも読むのが苦痛で諦めた。絵描き女性が自身の絵を購入してくれた男性とドライブに行く話し。会話のテンポが意味わからずギブアップ。

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    2021年08月15日
  • 三面記事小説

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    実際の三面記事を肉付けしたフィクション。

    最後の話はつらくて読むのがしんどかった。
    母と暮らす私としては、考えさせられた。

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    2021年08月13日
  • 100万分の1回のねこ

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    好きな作家さんのお話が収録されていたので購入。よく分からない話や詩、面白い話、苦手なタイプの話まで様々。全体としては、ストーリーより描写や言葉を楽しませて貰ったなという印象。川上さんの文章は初読みだったけど、かなり好き。あと山田さんの話のタイトルがオシャレでツボでした。


    生きる気まんまんだった女の子の話/江國香織
    100万回殺したいハニー、スウィートダーリン/山田詠美
    博士とねこ/広瀬弦
    虎白カップル譚/谷川俊太郎
    幕間/川上弘美

    ある古本屋の妻の話/井上荒野
    おかあさんのところにやってきた猫/角田光代
    百万円貰った男/町田康

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    2021年07月30日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKの「ネコメンタリー」の本。「番組内容をまとめた」という感じで、書籍限定の何か特別なものがあるわけではない。

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    2021年07月30日
  • 太陽と毒ぐも

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    ネタバレ

    ひとの恋愛のいざこざを盗み見る感じ。
    しかも外側からではなく内側から。
    個人的に共感はなかったけど、
    こんな風に悩んでる同世代がいるかもと思うと少し安心する。
    完全な野次馬として楽しんだ。
    このあとも続く人たちもいれば、そうじゃない人たちもいるんだろうという
    投げられたままの最後が良い。

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    2021年07月26日
  • 拳の先

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    ボクシング雑誌の休刊を機に、編集者の空也が久しぶりに訪れた鉄槌ジム。旧知の友や新たな人物との出会いの中で、彼らはそれぞれの恐怖を抱きながら戦っていた。ボクシングを通して本気で生きることは何かを問う青春エンタテインメント。
    強くなればなるほど楽じゃなくなる。新鋭作家は安易な風見鶏的ライターに、ノンちゃんは自分の戦いかたを身に着けた。日々生きていくことは、経験という武器を得るとともに、より厳しい戦地に向うことなのかもしれない。私の拳の先に何があるのだろう。

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    2021年07月24日
  • 平凡(新潮文庫)

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    ネタバレ

    もしものお話。

    けどみんな後悔をしているかと言うと違っていて。

    もしもあの道を選んでいたら?と
    自分に問いかけている。

    特に最後のお話のオニギリのお母さんは…私も似たように父を亡くしているから気持ちが痛いほどわかる。

    私が父の電話に出ていたら。
    あのまま車で寝ずに帰って来てくれた?
    死なずにすんだ?

    その問いにずっと返事が出来ずに生きてきた。

    きっと猫は見つかると思う。
    見つかって欲しいから。

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    2021年07月23日
  • 幸福な遊戯

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    タイトルから想像する内容よりはかなり暗い話だった。
    3編で構成されており、最後の「銭湯」が個人的には読みやすかった。
    2つ目の「無愁天子」は重く暗い作品だった。

    心の中にある少し暗い気持ちや周りと比べて感じる劣等感などに共感した。

    どの話も少し狂気的で非日常感があり、怖いもの見たさのような感覚で引き込まれた。

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    2024年05月28日