角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
角田光代 著
最近は、作家さんの名前は知っているし、
原作を映画で観たことあるけど、殆ど読んだことのない作家さんの作品を色々読んだりしています。
へぇ〜こんな作風なんだ…とか
面白い着眼点だなぁとか、新たな才能を知った喜びであるなど新鮮な気持ちで小説を読んだりもしていますが、やはり、自分の好みの路線はあるので、色んな方向性から物事を眺め見るのも、ちょっと苦痛に感じることやら、新たな体験を面白く覗くような気分。
角田光代さんに関しては、名前は知ってるし映画作品観たこともあるけど、本は読んだことなかったように思う…?
「三月の招待状」この作品は、短編集かと思えば、ここに登場する学生時代からの腐れ縁?のような仲間達のように、連結した作品だった。
感想が、ちょっと見つからないような感覚
香山リカさんの解説最後の言葉を借りれば、
“カッコいい大人になりきれず、いたずら に年をを重ねて行く、決着のつけられない人びと。そんな人たちと、心の痛みを分け合うための場。”そんな小説だ。
と括っている なるほどね(心の中で呟く)
この作品の学生の頃からの 仲間同士の長い付き合い?おばさん、おじさんになっても
事あるごとに集まる 飲み食べ会が開かれる 仲間意識か?連帯感か?
ある意味…羨ましいような仲間?
だけど、自分なら引いてしまう…(^_^;)
心理的な感情については、分かるところもあったが、学生時代の気分を引き摺り続けたまま、もっと大人になっても(生活環境も変わっただろうに…)頻繁に付き合い続けている関係性には、いつまでも、わちゃわちゃしていると形容された言葉のように、少し読んでてシンドい気分にもなったm(_ _)m
勿論、作品の中の連帯感意識強い仲間、
度々、会って家で、宴会始まるような学生時代から続く飲み仲間は居ないにしても…
社会に出ても 本当に時々しか会わないけど
大切に思う仲間たちはいる
その仲間は自分の人生の中で重要な人達だし
説明しなくとも、それぞれの性質や立ち位置を分かっている存在だと思う。
いくら、友達でも、それぞれの生活があり環境の中で暮らしてるのだから、この作品のような仲間意識は、自分には分からないものがあったのも確か…。
あれこれ…詮索するのもされるのも苦手な自分だからかもしれないし、
聞かれたら一応の報告はするが、真剣に自分の悩み相談出来ない性質(性格)だからなのだろうけど、それはそれで問題なのかもしれないが…(・_・;
友達は大切だけど、社会で社交的に生きるのも、
1人になれる時間を大切にしたいから…と常々、気持ちの中にあった私の性格とは随分違っていた(^^;;
私自身は、
ずっと長く、友達と付き合ってゆくには
“つかず離れず”が重要だと思っている
他の人達が、どんなふうに仲間意識を持って付き合ってゆくのかは…実際、あまり興味がない
分かる人に分かってもらえばいい
百人の友達がいたとしても、百人皆んなに好かれたり、認められてもらおうなんて、無理
だと達観している。
作品の中で 充留がフト思っている
不思議なのは、いらつく、という気分と、
好きである、という気持ちが、まったく矛盾しないで自分の内にあることだ。
その感情には、まさに…ね。って思えた。
なんの衒いもなく生きていたあの頃
飲んで、大したことないことに大笑いする
若い学生時代の頃を 時々懐かしく思っても
その時の感情や立場を取り戻せるわけもない
あの頃に戻りたいとも思わない(若くなってもう一度同じ失敗を繰り返すのも面倒)
おばさんって呼ばれようが、時々
友達が自分で自分の事を「オバタリヤンやからしょうがない!」と笑おうが その時代、時代の笑いや泣きはある。 -
Posted by ブクログ
2021年読みはじめ。
初回封入限定の源氏かおり袋付き。
なんか匂いと一緒に読めるって素敵よねー!
角田光代が読みやすさを心掛けて書いたとあって、本当にするする読めて、面白い。
しかし、それでも分厚くてなかなか大変。
上巻は桐壺〜少女巻まで。
あらためて読みながら思うのは、光源氏めっちゃ泣くやん!(笑)とにかく恋に落ちては泣き、相手にされずに泣き、秘密に泣き、もちろん大切な人の死には嘆き悲しむ。
他の人も大概泣くけど、時代で感情表現の在り方ってどう変わるんだろうか。
分からんなーと思うのは、藤壺や夕顔、紫の上とは結構強引に逢瀬を持っちゃって、最初は光源氏を恨みがましく思う。でも、いつの間にか慕っている描写に変わる。なんでなんだ。
同じ女でありながら、分からない女心。
紫の上なんて、幼少期からずっと戯れてきた兄?父?みたいな人が豹変して、最初はショック受けるわけなのに。いつしか正妻ポジで落ち着く。なぜ。
そして、どんなにつれなくされても、気遣いを忘れず、ワンチャン狙いにいく光源氏。
確かに見境ない所もあるけど、釣った魚を後生大事に餌をやる所は、なんというかこの時代の人もなかなか大変だよなと思う。
元々の推しは明石の君だったけど、角田訳は、訳っぽい感じが残っていて、だからこそ温度の上下が少ない葵の上が好き。
「はっ」て言って笑いそう。いいわ。
さて。宇治十帖に辿り着くのはいつになるやら。 -
Posted by ブクログ
これまでの作品よりも「角田光代らしさ」が際立っている。
もやもや感が強く、イライラもするくらい。
それがまた彼女の作風のいいところでもあるのだけれど。
現実ってほとんどいつもそんな感じだから。
ただ、もうちょっと何とかできたんじゃないか??
祖母をめぐるミステリーはあまり興味深い展開を見せず、イヤミな彼氏もただイヤミなだけで…深みを感じない。
知らぬ間に自分を縛りつけ抑え込む彼らを、主人公が心理的に乗り越えていく過程にあんまりリアリティがないなぁと感じて、共感できなかった。
作者の自伝みたいな感じなのかな?
秘境を旅する展開なんかは本人の体験を元にしているっぽい気がする。
角田光代に低評価はつけたくないが…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「転落していくのが分かっていて、それでもやめることができない様が怖すぎて見ていられない」という原因で、早く読み終わりたい!と思ったのは初めて。
読み終わったあとに本当に鳥肌が立った。
早く誰か見つけてあげて、って本当に思った。
今の自分を作ったのは自分、全部、自分。
本当に他人事じゃないよなぁって真剣に考えてしまう。
軽い気持ちで読み始めたのを後悔するほどのリアリティ、没入感。
(なっさんが好きって言ってたような……)
しかも舞台は田園都市線、梨花は長津田に住み、すずかけ台の銀行で働いている!
なんというロケーション。
仕事帰りに田園都市線内で読んでいると増して臨場感があった。
途中で2回ほど、梨花が「もし、〜していなかったら」と仮定の考えをする場面があるが、最終的には今の自分を作ったのは自分、全部、自分。と納得しているのが印象的。
きっと、どの「もし〜」がどう違っていても、結局この結論に至っていたんだね……
梨花目線だけではなく、
梨花と関わりのあった人たちの目線でお金について語られているのも、
この物語が身近に感じてリアリティを持っている理由な気がする。
明日は我が身。
お金よりも大事なもの、お金よりも人を動かしたり人と人を繋げるものがあるってわたしは信じてる!!(必死) -
Posted by ブクログ
若菜(上・下)を経て、物語が大きくうごいた中巻。
源氏のこと好きじゃなかったけど、40歳をこえて次第に老いゆく自虐的な姿、柏木に三の宮を寝取られる場面等はなんとも哀愁を誘うようで憎めなかった。
密通の因果応報、っていうフレーズ面白いな。登場人物のほとんどみんな、世の無情を嘆いて出家したがってるの凄い。
「現世だけのことなら、なんということはない。とりたててどうということもないのです。ただ、来世の成仏の妨げになるようなことがあれば、その罪はまことに重いのです」
まだ幼い女三の宮にそう話す源氏の言葉が、宿世の縁に重きを置く時代そのものを改めて感じさせてくれる。
ほかにも、幼馴染みとして純愛を育みやっと結ばれた夕霧と雲居雁のすれちがいもすごく好き。手紙をめぐっての夫婦喧嘩が痛快。結婚してから関係性が変わっていってしまうのは千年も前から同じだったんだなぁ。