角田光代のレビュー一覧

  • ピンク・バス

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    突然居候するようになった夫の姉にかき乱される、過去にホームレス体験をした妊婦のサエコも、かつてピアノの天才だったカオルの友人たちとの日常も、親近感はない。ぬるい水に浸かり粘着質な空気を纏うような気だるげな倦怠感。各登場人物にとってのリアルという具体的で確固とした不思議な説得力。芯を掴むには少し難解。

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    2018年10月14日
  • 幾千の夜、昨日の月

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    海外好きには面白いエッセイだと思う。
    私は海外旅行も頻繁にするわけではないし、そこまで海外に興味がないので、海外での話が多く少し飽きた。
    日本での何気ない夜の話が印象的である。

    「出会うのは夜」
    言葉を交わすことで人と出会うことがあると、十七歳の夏に私ははじめて知った。

    「魂が旅する夜」

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    2018年10月06日
  • ドラママチ

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    最初、街の物語かと思った。
    架空の街だけど、人物や出来事になにか象徴的な意味を与えるような。
    いわば隠れた主役が街というか。
    ところが、短編集の一作目、冒頭で、違っていたと気づいた。
    「待ち」の物語だったのか!

    夫に浮気され、その浮気相手を尾行せずにはいられない女性。
    不倫の関係で、相手が関係を清算しないのでいつまでも結婚できず、ただ意地悪になっていく女性。
    昔の栄光を忘れられず、自分はこれで終わるはずじゃない、と思い続けるくすぶっているモデル。
    姑にいびり続けられ、認知症になった姑を施設に送り出して複雑な感慨を持つ兼業主婦。

    最初はいろんな境遇の女性の鬱屈をよく取り上げるものだなあ、と思

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    2018年09月04日
  • ぼくとネモ号と彼女たち

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    中古で購入したシビック『ネモ号』に乗って、当てもなく走る高校生のぼく。行き先は同乗した三人の女性次第という青春ロード・ノベル。
    若いときの時間は有り余る。何かに打ち込むことも必要だが、誰かに依存することで自分を発見することもある。一見、無駄に思われることから生まれる何かを描かせたら、角田さんの右にでる者なし。

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    2018年08月26日
  • 福袋

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    特別すごい訳ではないけれど、どこかひっかかる日常の短編集。色んな立場の人が登場するので、どこかしら共感するところはあると思う。オチが割とあっけないというか、え?!それだけ?!みたいなものばかりなんだけど、それがまた日常なんだろうなぁと思わされる。でも、それだから福袋っていう題名の短編集なのか!と気づいた時は、やられた〜という気持ちになったけどね。

    個人的には、母親が亡くなった後の相続で揉める兄弟の話が面白かった。今まで読んだ小説には、あまり出くわさない場面だったからかもしれない。

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    2018年08月24日
  • 三月の招待状

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    ネタバレ

    まだまだ大人になり切れてない感がある男女の物語。どっちに転ぶかは自分次第なんだけど。
    でも、若い時に思い描いていた自分になってる30代40代なんてほんの一握りなのでは。

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    2018年07月26日
  • 学校の青空 新装新版

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    まだ自分の存在を認識できない少女たちのささやかな反乱。小学生から高校生までの不器用で切実な日常を描く青春小説。
    女子の世界は、男子にはとてもじゃないが理解できない。その言動の意味するところや目的が想像を越え過ぎる。あの頃の女子たちはこんなことを考えていたんだと、今さらながら納得する。

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    2018年07月10日
  • 福袋

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    ネタバレ

    *私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない…見知らぬ客から段ボール箱を預ったバイト店員。はたしてその中身とは?家を出ていった夫の同窓会に、代理出席した離婚間近の妻。そこで知った夫の過去とは!?自分の心や人生の“ブラックボックス”を思わず開けてしまった人々を描く、八つの連作小説集*

    結論ではなく、その過程のもどかしさや諦観の念を噛みしめるような作風。緻密な心理描写が素晴らしいとは思うけど…ふわりと胸をかすめるものの、霞のような読後感。

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    2018年07月05日
  • エコノミカル・パレス

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    ネタバレ

     フリーター文学、と呼ばれているらしい。とにかく細かい金勘定が妙にリアルなんやけど、考えるべきことは他にあるやろ、と心の中でツッコミが止まらない。
     34歳と35歳のフリーター同士の同棲生活。男の方のヤスオは典型的ダメ人間で、基本的には働かない、やっと就いた仕事も数日で辞めてしまうという有様。生活費を折半しようという取り決めもなし崩し的に破られている。タイで知り合った同じような人種を勝手に家に居候させたり、失業手当の受け取りを意味のわからない理由で放棄したり。とにかくあかん奴なのである。
     主人公の女は働いているものの、なぜかこんなヤスオをあるがまま受け入れているようだ。消費者金融で金を借りた

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    2018年07月05日
  • みどりの月

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    なんだろう、分かりそうで分からないこの感じ・・・笑
    角田さんの作品に出てくる人達って何か他人事と思えないんだよなー。笑

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    2018年06月28日
  • 学校の青空 新装新版

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    小学校から高校生までの少女たちの閉塞感、不安感を描いた短編集。どの少女たちもさほど深い思慮があるわけではなく、残酷なほどに生き物として生きている感じだ。そう、子供の頃はそうだったと思い出す。

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    2018年05月22日
  • 人生ベストテン

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    人生ベストテンと設定するのは、べストテンをあげるためにいつも人生を振り返り、上からベストなイベントを10個に絞り込むのではなく、平凡な人生イベントから比較すると「これはベストテンとしてのイベントだ」というイベントをひねり出すことである。であるから、気持ちによりその順番が入れ替わることがあり、これがベストテンなら人並み以上だと思えるはずだというイベントなのだ。

    つなり、それだけ平凡な人生であることを受けいれているわけで、たいていの人生はそんなものに違いない。だからうんうん、とうなずけるのであり、感動するわけでもないが共感は誘うのかもしれない。

    しかし、メニュウと「ウ」を入れてしまうのが気にな

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    2018年05月19日
  • わたしの容れもの

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    加齢にまつわるいろんなお話が書いてあって、私の日常にもこんな話出てきた!とちょっと面白く。中でも眼鏡憧憬は朝井リョウさんも視力が悪くなる=眼鏡をかけるに憧れたと自著に書かれていた気がして意外な人気におかしかった。

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    2018年05月18日
  • ロック母

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    ネタバレ

    何だかざらついたと言うか暴力的な雰囲気の短編集。特に幸福な人はいないんだけど、嫌な気分になることもなく一気に読ませる

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    2018年04月09日
  • 世界は終わりそうにない

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    ネタバレ

    エッセイやら対談やらをまとめた本。面白かった。
    思えば私が角田さんの本を読み始めたのは「八日目の蝉」が発端だったなあ。読み返したくなった。

    意外だったのは「恋愛」について語っていたこと。やけに納得。

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    2018年03月26日
  • 学校の青空 新装新版

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    ネタバレ

    中・高生くらいの人間関係が一番難しかった。女だからかな。まだまだ子どもだったなー。そんな誰でも経験するような、10代女子のおはなし。なんか胸が痛い。

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    2018年03月14日
  • ドラママチ

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    高円寺、荻窪、吉祥寺、東京・中央線沿線の街を舞台に、ほんの少しの変化を待ち望む女たちの姿を描く短編集。
    待つ女たちのジレンマがなんとも歯がゆい。現代の女性は、どの分野でも積極的だ。なぜ一歩を踏み出せないのか、待つことに美学があるのか。角田作品には珍しく、共感できない女性たちばかりだった。

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    2018年03月11日
  • 幾千の夜、昨日の月

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    夜に関するエッセイ。旅先の夜、学生だった頃の夜、引っ越しした最初の夜、、、夜にはいろいろな表情があるということを思い出させてくれる本でした。

    よく、夜書いた手紙(今の時代は手紙ではなくメール?)は朝読み返してから送ったほうがいいと聞きます。夜は私たちを昼間よりも少しだけ感情的にしてしまうから。でもだからこそ夜が好き。自分が過ごしてきた幾千もの夜の中の、自分にとっての特別な瞬間を思い浮かべながら読みました。

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    2018年03月10日
  • ドラママチ

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    どのお話も現状に満足していない人々達をうつうつと書いている。それがまたリアル。きっと世の中こういう人で溢れているはず。この曇ったような雰囲気が好きです。
    どうでもいいけどメニューをメニュウと書いてあるのがどこか可愛いく丁寧な感じで気に入った。
    ゴールマチがどうなったのか気になってしょうがない。

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    2018年03月07日
  • 三月の招待状

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    友人の離婚式から集まった卒業後15年の仲間達の物語。みんな学生時代に何かを残してきて悩んでる。形の上では不倫だの、色々あっても、あの時代に置いてきたものに引っかかっている。とんでもない奴、宇田男も学生時代に少し小説家として売れてしまい結局はその時代に置いてきたものから逃れられていない。普通に近くに居たら自分的にはみんな好きになれない人達。

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    2018年03月03日