角田光代のレビュー一覧
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ネタバレフリーター文学、と呼ばれているらしい。とにかく細かい金勘定が妙にリアルなんやけど、考えるべきことは他にあるやろ、と心の中でツッコミが止まらない。
34歳と35歳のフリーター同士の同棲生活。男の方のヤスオは典型的ダメ人間で、基本的には働かない、やっと就いた仕事も数日で辞めてしまうという有様。生活費を折半しようという取り決めもなし崩し的に破られている。タイで知り合った同じような人種を勝手に家に居候させたり、失業手当の受け取りを意味のわからない理由で放棄したり。とにかくあかん奴なのである。
主人公の女は働いているものの、なぜかこんなヤスオをあるがまま受け入れているようだ。消費者金融で金を借りた -
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人生ベストテンと設定するのは、べストテンをあげるためにいつも人生を振り返り、上からベストなイベントを10個に絞り込むのではなく、平凡な人生イベントから比較すると「これはベストテンとしてのイベントだ」というイベントをひねり出すことである。であるから、気持ちによりその順番が入れ替わることがあり、これがベストテンなら人並み以上だと思えるはずだというイベントなのだ。
つなり、それだけ平凡な人生であることを受けいれているわけで、たいていの人生はそんなものに違いない。だからうんうん、とうなずけるのであり、感動するわけでもないが共感は誘うのかもしれない。
しかし、メニュウと「ウ」を入れてしまうのが気にな -
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ネタバレ・パーマネント・ピクニック
・放課後のフランケンシュタイン
・学校ごっこ
・夏の出口
の4編からなる短編集。
タイトル通りすべて中学生、高校生が主人公。
どれを読んでも心がひりひりする。
なんでこんな思春期の心理描写上手いの?
”放課後のフランケンシュタイン”のいじめのえげつなさ。
まるっきりないものは書けないわけで、角田光代の中にも
黒角田の部分を垣間見た気がした。
”夏の出口”これが秀逸。
永遠に出口が見つからないような気がするこの年頃のあの不安定な感じ。
この女子高校生4人の感情があまりにリアルで高校生の頃の自分(遠い昔)を思い出さずにはいられなかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ食べるという行為のなんとエネルギーに満ちたことよ。食べたあと、物理的なエネルギーに換算されるのはさることながら、食べる前のエネルギーにも圧倒される。角田さん、絶対面倒くさがりちゃう。面倒くさがりなめんな!
食べられなかったものが食べられるようになった、その感覚にはすごく共感する。わたしも結構な大人になって、世界を旅したときにいろいろ開眼した(日本食を渇望するあまり)。焼き魚、わさび、豆、紅茶、グリーンピース、、今や無意識に「あー鯖の塩焼き食いてえ」と思うし、寿司屋でサビ抜き頼むやつを蔑んでる。それくらい、振り幅がドラスティックに変わることってあるのよ、昔のわたしは信じないだろうけど。