角田光代のレビュー一覧
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みどりの月
幼少時に発達障害を疑われていた主人公。
療養で日記をつけることを習慣にさせられて以来、次第に未来日記を書くようになっていた。だが、そこに書いたことはもちろん中々実現されず、実現されなかったために、主人公は自分が今生きているこの人生は間違いで、本当の未来はどこか違うところにあるのだという認識が拭えなくなってしまう。
けれど奇妙な同居生活を経て、ようやく何一つ思い描けない場所を、予定外の自分を、みてみたいと思えるようになる。
かかとの下の空
離婚目前の若い夫婦がアジア放浪の旅先で、ヤバイ女(マリコ!)に出会ってつきまとわれ続ける話。 -
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自分の人生を自分で切り拓くことが今よりもずっと難しい時代を生きた、両極端な性格の二人の女性の物語。
左織は、良く言えば時代に忠実に、悪く言えば長いものにただひたすらに巻かれて生きてきた。お見合い、結婚、出産、専業主婦へ転身・・・というまさにその時代の女性を絵に描いたような人生を歩んできた。
風美子は、負けん気が強くて活動的な。女性の社会的活躍がまだ困難だった時代に、家庭料理研究科として名を馳せ、一躍有名人となる。
戦時中、小学生だった二人は同じ疎開先で暮らした。二十代で再会し、左織の夫・温彦の弟と風美子が結婚したことで義姉妹になり、六十代まで家族のように過ごした。
左織の生き方や考 -
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なるほどなあと思った。字のないハガキ。手紙、ハガキって必要だなあ。
これだけスマホがあって便利に連絡がやり取りできるようになっても、上っ面の文字の数ばかりが増えたような、本当に相手を思いやるやり取りとは何かについて、考えさせられた。
手書きで丸、ばつ、それだけをやり取りなのに、その人が伝わってくる。毎日ハガキを待っている家族の気持ち。そしてポストに投函することで、待っていてくれている人と、つながっているような気持ちになる。
大切な人ができたら、こんなやり取りしたいなあと思った。そして郵便やハガキは、どれだけネットが便利でもなくなってほしくないと思う。 -
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ずっと読みたかった本。ようやく入手。
●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
……世界観がそのまんま。いいねえ。
生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。
●岩瀬成子「竹」
……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。
●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。
●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
親の子知らず、子の心親知らず。
人生の因果、幸福とは?
そして、元絵本でねこが、王様や船 -