角田光代のレビュー一覧

  • 空の拳

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    文芸希望で出版社に入った空也が任されたのは「ザ・拳」というボクシング雑誌だった・・・。運動音痴で学生時代の体育の成績は万年1か2、ボクシングはおろかスポーツ全般に興味なしの空也。渋々ジムに入会するも渾身のパンチは「猫パンチ」、くさい・うるさい・息苦しい空間に心が折れそうになる空也だったが・・・

    花形ボクサーで悪役を気取るタイガー立花、童顔の坂本・中神コンビ・・・鉄槌ジムの面々と親しくなる毎に、立花の試合が持つ華に、ボクシングという訳も分からないスポーツにのめり込む人々の情熱に、、、気づけば空也も引き込まれていく。

    500頁弱、ずしりとした重みに角田さんのボクシングに向ける思い入れの強さを感

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    2014年06月20日
  • 空の拳

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    「空の拳」と書いて「そらのこぶし」と読む。
    主人公は出版社勤務の青年、那波田空也。
    ニックネームは名前からクーちゃん。
    あらま、うちの猫(=^・^=)とおんなじ名前!
    なんて、ここから急に親近感を覚えて手に取った作品だ。

    あらすじは、こたろうさんが親切丁寧に書かれている。
    本当にこたろうさんのレポを読むだけで、
    この作品を読んだ気になるだろうな、と思ってしまう程・・・。

    この作品の大きな特徴は
    角田さん初のスポーツもの、ということだろう。
    プロを目指すボクサーとそれを取材するボクシング雑誌の記者。
    主人公は賭けだし記者のクーちゃんだが、
    作品の舞台は主にボクシングであった。
    角田さん自身、

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    2017年11月09日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    精神分析的な視点から見て、極論すれば男性は身体というものを持っていません
    健康な男性の身体はいわば"透明な存在"で、それゆえ彼らは、日常的に自らの身体性を意識することはほとんどありません

    序文にあった言葉が、とても驚きで
    でも、続く対談を読むと、本当に納得する
    それは、インタビュアーが男性だから

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    2014年06月07日
  • みどりの月

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    2つの短編で、両作品は直接の繋がりはないがどちらの物語も似たような匂いが立ち込めているような気がした。けだるくて、やるせなくて、染みついてしまってもう用意にとれなくなってしまった臭みたいなもの。腐れ縁という言葉におきかえることもできるかも。爽やかさとは正反対の蒸れっとした空気を感じた。「かかとのしたの空」で主人公達をしつこく追いかけてくる女は怖かったけど、割と身近にある(いる)何かを象徴しているのかもしれない。女から逃げよう。

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    2014年06月01日
  • 人生ベストテン

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    角田さんの短編小説。

    現実に行き詰まりを感じている主人公と、まったく無関係な他人との“出会い”が共通して描かれている。

    しらない人にこそ、自分の本音が話せてしまう気持ちはすごくよくわかる。
    綺麗な言葉で言うならば一期一会なんだけど、出会うきっかけとか会話とかが妙におもしろくて、現実的なんだか非現実的なんだかわからないところが、さすが、角田さんである。
    最終的には、出会いを通して主人公達が少しだけ前を向いていく感じで、すっきりした話が多かった。

    また、一番近くにいる人や自分自身の方が、自分にとってはある意味で一番遠い存在なのかもしれないとも思った。

    6篇のなかで、表題作の「人生ベストテン

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    2014年05月22日
  • 東京ゲスト・ハウス

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    ネタバレ

    一気に読んでしまった本。

    でも、テレビを見ながら読んでいたから、

    あまり内容が頭に入らなかった。

    ただ、自分はゲストハウスのように暮らすことは出来ないだろうなあ、なんて考えてた。

    ゲストハウスは、旅行という非日常な場所でならまだ許せるし、

    様々な人との交流も出来るから良いと思うけれども、

    私は自分が1人きりになれるスペースというものが欲しい。

    それは自分が元々人とずっと一緒に暮らすことが苦手だからかもしれないな〜。

    とりあえずまたいつか読み返そう。

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    2014年04月30日
  • 真昼の花

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    ネタバレ

    兄を探しているのか放浪しているのか、目的の定まらないバックパッカー。真昼の花
    母と兄夫婦の住むマンションに行く主人公。身内との微妙なバランス関係。8階の海
    短編2本

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    2014年04月24日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    母と娘の関係についての、対談集。
    やっぱり、いろんなひとがその関係について、違和感を抱いてるのね、と思った。
    親子はこじれたとき、育てられてきたからこそ、つらくなる。残酷ではあるけど、そんなときに親を突き放して考えることができたら、楽になるやろうなあ。
    田房さんのところに出てきた、「呪詛」の考え方がしっくり来すぎて、感動した。

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    2014年04月10日
  • 西荻窪キネマ銀光座

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    ネタバレ

    角田光代による映画評。面白く読む。
    (漫画はとばして読む。ごめんなさい。)
    そーか、太陽がいっぱいのトム・リプリー(A・ドロン)は殺してしまうフィリップに恋をしていたのか。彼自身になりたかったのか…、と妙に納得。
    藤竜也に会いたい一心で、ションベン・ライダーのオーディションに応募していたとは驚きだった。

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    2014年04月03日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    ネタバレ

    母と娘の確執ってのはものすごく奥が深いだね。
    ひいてはそのまた母親の母親との問題でもあるわけだから。
    ここに出てくる母親たちは、あまりにもひどい。
    娘を自分の所有物と勘違いしてるのではないか。

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    2014年04月03日
  • 西荻窪キネマ銀光座

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    角田さんのエッセイと三好さんのコミックがコラボレーションした古今東西の名作シネマ案内。
    作品のチョイスに味がある。「ローマの休日」と「仁義なき戦い 広島死闘篇」が同列に並んでいるのが凄い!この2作品以外も、死ぬまでに観ておきたい作品ばかりである。
    エッセイの中では、「キャリー」に対する語りが面白い。不条理の恐怖論。

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    2014年03月31日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    毒母、毒親という概念が紹介されるようになってだいぶたつ。
    自分とその母親の関係はどうだったのかなぁ、こどものを育てる母親として自分はどうなんだろう・・・と振り返りたくて、本書を読んでみた。

    まぁびっくりする。世の中にはいろんなお母さんがいるんだな、と。うちの母親も結構強烈な人だが、毒でもなんでもないかも。

    毒母に苦しんだマンガ家の田房永子さん、家族とか母子関係を描いた作品の多い角田光代さん、萩尾望都さん、母娘問題などに詳しい臨床家の信田さよ子さん、女性問題や家族関係、子育て論の社会学者で詩人の水無田気流さんと引きこもりを専門にしている精神科医の斎藤環先生との対談集。

    それぞれの体験談も交

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    2014年03月13日
  • 空の拳

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    ボクシングに興味がなかったので、読み始めて「しまった」と思ったけれど、いつの間にか引き込まれて最後まで読めました。主人公の愛すべきキャラクター、臨場感のあるボクシングの試合の描写、そして所々はっとさせられるような言葉が散りばめられているところ、さすが角田さんだなぁと思います。

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    2014年03月07日
  • 西荻窪キネマ銀光座

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    西荻窪、わたしも大好きです。ノスタルジックで、楽しそうなお店が多くて。
    ーー繁華街からほんの少し離れた、なんの変哲もないちいさな町、あくまでたとえばの話、東京の西荻窪あたりに、古い映画館がある。

    観たことある映画が23本中7本程度しかなかったので、共感することは少なかったのですが、興味深く読ませて頂きました。三好銀さんのコミックを目にしたことがなかったのですが、今作ではちょっと違った角度からの視点が面白いなぁと。感想コミックではない、違った視点。
    昔の映画をとても観たくなります。そしてわたしが昔観て好きだったキャリー、ブルーベルベット、17歳のカルテあたりをまた観たくなった。

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    2014年02月12日
  • ドラママチ

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    東京の中央線沿線の街でおこる女性たちのドラマが描かれていました。
    高円寺、荻窪、吉祥寺、阿佐ヶ谷・・・、庶民的な反面学生の街の一面あります。商店街が充実してそうなイメージの街たちです。

    コドモマチ、ヤルキマチ、ワタシマチ、ツウカマチ
    ゴールマチ、ドラママチ、ワカレマチ、ショウカマチ
    以上、タイトルにマチをつけた8つの短編集です。

    どれもみな、現実から抜け出そうとしながらも抜け出せずにいる、アラフォー世代の女性を主人公にしていました。
    平凡すぎる日常生活に、疲れはて、あきらめをしながらも、なんとか少しでも変化を見つけたいと日々格闘する主人公たちの姿が、主婦目線で描かれていてました。わかる、わ

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    2017年11月09日
  • 空の拳

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    ボクシングに詳しくないため、500頁弱の長編を前に果たして読みきれるか不安だったが、大変読みやすく最後は登場人物たちとの別れが名残惜しかった。とはいえボクシングをよく知っているに越したことはなく、さらに楽しめると思う。空也、立花、坂本が、それぞれ成長していくプロセスを追っていくのがなんとも心地良い。

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    2014年02月07日
  • かなたの子

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    昔話?と思いながら読み始めたら、それだけではなかったのだけれど、現代の話も全ての話が、なんだか不気味。

    人が消えたり、存在しないはずの人が存在したり。
    特に「道理」という男女の話が印象に残った。

    私も神とか霊とか占いとか信じるタイプなので。
    単純に面白かった。
    解説を読むまで、島根にある「くけど」も、小泉八雲の原作も知らなかったけれど、興味あり。

    角田光代って、こんな小説も書くんだなぁ、と新たな才能を発見。
    奥が深い。

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    2014年01月05日
  • 私たちには物語がある

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    ジャンルも傾向も様々な本の書評、というか筆者が感じたことが綴られてる。ほんとに本が好きなんだなあということがひしひしと伝わってくる。紹介されてる何冊か読みたくなった。

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    2013年12月28日
  • 私たちには物語がある

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    角田光代が読んだ本の書評集(本人は感想文と言っているが)
    その本のジャンルの多様さ、そして読書量に、さらに適確な読解力に感嘆せざるを得ない。あやかりたいものだ。

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    2013年12月25日
  • かなたの子

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    解説に書かれていた「夢十夜」と「遠野物語」につながるという表現がまさにぴったり。隣に寄り添った闇的な存在が怖くもあり、また不思議でもあり。はっきりと書かれていないだけに、ざわざわっと肌が粟立つ瞬間があった。

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    2013年12月13日