角田光代のレビュー一覧

  • ちいさな幸福 All Small Things

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    デートと言っても、相手も、場所も、シチュエーションも人それぞれ。でもそれがその人にとっての小さな幸せなのだ。

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    2013年01月21日
  • ピンク・バス

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    主人公のサエコは、自分の記憶を捏造しこれまで色々なキャラクターを演じて生きてきた。不良少女やお嬢様、そして浮浪者もどき・・・。

    学生時代に出会ったロッカー“タクジ”と結婚・妊娠し、完璧な生活を送ろうと心に固く決意したのだが、突然現れた夫の姉“実夏子”に心を乱されていく。

    登場人物すべてが何だか怪しげで、何が現実でどれが幻想なのか分からない。

    純文学の難しさを感じた。

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    2013年01月14日
  • Because I am a Girl ― わたしは女の子だから

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    ネタバレ

    発展途上国の子供たちの支援に力を入れている国際NGO『プラン』が推進する「Because I am a Girl」キャンペーン。これは、女性であるがゆえに様々な困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身につけることを目指すグローバル・キャンペーンだ。

    そしてこの本は、その主旨に賛同する各国の作家たちが様々な支援の現場を視察し、その体験をもとに執筆するという形で発行された7人の作家による書き下ろし短編集。

    ドキュメントあり、深刻な現場にインスパイアされたフィクションもあるが、今日もどこかの国で暮らす名もなき少女たちの真実に迫る物語だ。

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    2013年01月09日
  • 夜かかる虹

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    表題作の登場人物フキコとリカコはお互い気づいていないだけで根本は似たもの同士なんだと思う。相手のせいにして自分の行動を正当化する。

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    2012年12月30日
  • 真昼の花

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    川本三郎氏の解説に共感したので引用。
    「角田さんの文章は、最近の若い作家にありがちな、奇をてらったところ、はしゃいだところがないのが素晴らしい。地味な主人公にふさわしく、文章も地味な良さ、落着きがある。」

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    2012年12月22日
  • 幸福な遊戯

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    角田光代の原点か。
    いまの作品に比べるとクセがないというか、淡々とした感じ。
    ただ、目の前に情景が鮮やかに描き出せるような文字の紡ぎ方や世界観は変わってない。
    そこが好き。

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    2012年12月19日
  • 夜かかる虹

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    顔はそっくり、でも性格は正反対な姉妹の物語。

    もどかしかったり、イライラしたり、恐ろしくなったり。
    でもどれも自分が誰かに抱いたことのある感情があった。

    私を含め、めんどくさい、ひねくれた、ねじれた人間が多い。

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    2012年12月18日
  • ナナイロノコイ

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    女性作家と男性作家の差というものが、決定的にあるのだけれど、それは文章のやわらかさというか、どうしても説明的になる男性作家と、感性を柔らかく言葉で紡いでいく女性作家との、そういう類の差で、そういう差を強く学びたくて読んだのだけれど、読んで決定的に思ったのは、主役となる女性はどこか、世の中の役割というものから乖離しているというか、名前の向こうの「わたし」が重要で、それは説明すればするほど遠ざかっていく類のものなんだということでした。

    という訳で勉強になったはなったのだけれど、うーん、人にはあまり勧めない短編集だ。

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    2012年12月13日
  • ぼくとネモ号と彼女たち

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     中古車を手に入れた"僕"は、高校時代の同級生たちの家を見せびらかせに回るのだが、誰も期待するような反応をしてくれず、落胆のあまりつい嘘をついてしまう。「実は遠くにいくことにしたから会いにきた」と。
     確かにみんな食いつきは良くなったものの、しかしそれが運の尽きで、好きでもない女を助手席に乗せて、聞きたくもない話を聞かされるハメになってしまう。
     さらに"僕"は嘘に嘘を重ねながら、助手席に座る"彼女たち"の目的地までネモ号を走らせることになる。

     ロードノベルのはずなんだけど、まったく動いている感じがなかったのは、わたしが関西人で土地勘がないからなのか……とにかくロードノベルさは感じられない。
     非凡に憧れる平凡な青年の鬱屈とした感じは好きだなあー。平凡でもいいや、いや案外平凡って非凡かも、と気づけば世界は変わるのにね。

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    2012年11月29日
  • 夜かかる虹

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    この作者らしい、生き方が不器用な主人公が出てくる。私の方がましかも、と思えるからか読み終わるとホッと?するのです。

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    2012年10月08日
  • 異性

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    人気著作も数多い作家の角田光代さんと、歌人の穂村弘さんが、同じテーマ…主として恋愛について自分の考えをや意見を述べたちょっと風変わりなエッセイでした。

    「1.好きというハードル」「2.内面か外面か」「3.おごられ女、割り勘女」
    ・・・・・・・「17.男の勲章、女の勲章」「18.錯覚と致命傷」
    「21.ファッションがアピールするもの」・・・・・etc

    全部で「24」あるテーマについて、それぞれのエッセイが対比されるように書かれているのですが、こんなにも男女の間で考えが違うのかと、興味深く読めました。

    一つ例にとるなら「おごられ女、割り勘女」。
    女性の角田さんの文章を読んで穂村さんは驚いたと述べています。
    男性からみて女性がこんな風に思っているとは驚きだったというのです。
    「デート費用をどうするか」にすら、裏で働く細かい女性心理、男性心理が読めて面白かったです。

    私も自分なりに考えてみると、おごったりおごられたりは、恋愛の感情とは全く別の問題だと思います。年上の者あるいは社会的立場の者が年下や部下におごったりするのは、あってもいいことだと思いますが・・・。

    「異性」というタイトルどおり、異なる性別の生き物の恋愛考察を学ぶには、ちょうどいい作品です。これを完読して両方の言い分を理解できれば、恋愛上手になれること間違いなし!

    私には理解できない部分もあり、到底恋愛上手にはなれませんが・・・。

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    2017年11月09日
  • 福袋

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    短編集。
    どのお話しも話しの終わりはどうなるのだろう?とわくわくした期待感と裏腹に、「え?これで終わり?」が繰り返され、ちょっとがっかりした。

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    2012年09月06日
  • 東京ゲスト・ハウス

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    アジア放浪から帰った主人公が旅先で出会った女性の家に転がり込む。そこには彼女が旅で出会った何人もの人がやってくる。どこか非日常的な空気感に馴染めないまま読み終えた。登場人物の誰にも共感できず。

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    2012年07月26日
  • 菊葉荘の幽霊たち

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    とらえどころのないふわふわした幽霊のような良くも悪しくも東京。大都会の一面がきれいに切り抜かれている。いつの間にか物語は終わっており、正直なところ消化不良な感じ。だけどこのモヤモヤした雰囲気、空気が不思議に良かった。

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    2012年07月25日
  • ぼくとネモ号と彼女たち

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    あてのないドライブ。しまりなくだらだらと続く助手席の女性との絡みあい。相変わらず刹那的で物悲しい。道が続くから走る。寂しいから人と交わる。楽しい平和な空気を壊したくないから無理をする。何でもないような会話のやり取りが延々と続くだけ。なのに何とも不思議な味わいがあった。

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    2012年07月17日
  • 幸福な遊戯

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    ネタバレ

    家族団欒の中に身を置くことのできなかった喪失感。寂しさを怠惰で無気力な3人の生温い共同生活や愛のないセックスで埋め合わせざるを得ない哀しみ。必死に守っていた3人の共同生活さえも喪失してゆかなければならない哀しみ。寂しく悲しい作品であった。自分は家族団欒を手に入れることができた。形式的には。でも、もっともっと心の通い合う団欒を作ってゆきたい。そんな前向きな気持ちに誘われた。

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    2012年07月14日
  • 東京ゲスト・ハウス

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    自分自身を見つられず現実から逃避する日々。退嬰的ダラダラとした毎日が延々と続く。盗み見の興味本位だけで読んでいた。根無し草のようなそんな人たちも一人で過ごすより人と一緒にいたいという気持ちに収斂していくのが何とも切ない。

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    2012年07月14日
  • ロック母

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    読んでいて辛くなったり、嫌な心持ちになる作品が多く、個人的にはどうも行けませんでした。
    『緑の鼠の糞』『爆竹夜』や『イリの結婚式』などの舞台になるアジアの街角は、如何にも旅行好きの角田さんらしいとは思います。ただ、主人公たちが皆、俯いているというか、下方志向で暗くなります。躁期に現実に引き戻すのには良いかもしれませんが、鬱期に読むとますます落ち込む感じで。。。。
    上手いとは思うのですが。

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    2016年07月23日
  • おやすみ、こわい夢を見ないように(新潮文庫)

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    可愛いタイトルに惹かれて読んだらこわいやんかスプラッタだとかオカルト的な話じゃないけど、不気味…。

    日常に起こりそうな怖さって言うか…

    執拗な嫌がらせをしてくる元カレに復讐するために肉体改造を決意する女子高生のお話は良かったなぁ。

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    2012年06月28日
  • 庭の桜、隣の犬

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    結婚した夫婦とは、本来は、一緒にいろんなことを決断していって、一緒に何かしらを育んでいくもの。この夫婦は、子供が居なかったり、共に決断することや、共同作業となるものがなかったりして、共に育むものがいつまで経っても見つからず、可もなく不可もないまま、なんとなく宙ぶらりんのまま、結婚生活を送っている。立派に育たなくて虫が湧くだけの厄介な庭の桜の木でもいい、隣の犬のように居ても居なくても、生活に支障のない存在でもいい、それでも「何もない」よりはマシだ。角田さんはそういうことが書きたかったのかな。

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    2012年06月27日