角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
姉のモノをなんでも欲しがってしまう妹の話。
そして、しまいには彼氏をとられそうになってしまう。
ただ、その彼氏と付き合うきっかけはフジテレビ…
ではなく、職場の同僚から略奪したという。
狩猟的な物語だった。のかなー
それに加わえ、奪われそうになって大切さに気づく。
コノォ!ドロボウネコ!!的な発言をした姉に対して
「…。いらないものみたいに放っておいて、私が手にしたらとたんにそれがよく見えるだけでしょ?」
という妹の開き直った反撃が印象に残った。
そんな状態でなくても、普段から大切なものに気づけるようでありたい。
『いつのまにか雨は上がり、暮れ始めた空は群青色だった。階段を上がる前に何気なく振り向くと、湿ったほの暗い空気の中に立つ家々の明かりがぼんやりにじんで見えた。白熱灯の白や柔らかい橙色、浮かび上がったカーテンのピンクや看板の毒々しい蛍光色が、妙な明るさを帯びた月のない夜空に浮かぶように、夜を覆い隠すように漂っていた』
という描写が、実に物語の雰囲気を表現している気がしておわった。 -
Posted by ブクログ
女性を主人公にした短編が2編。事件が起こるでもなく、オチがあるわけでもなく、定職に就かず、自分の立ち位置が揺れているような、でも流されているわけではない女性の人生の一時期を切り取ったような物語。
目的もなく…いや、兄を捜す…という切実ではないボヤンとした目的を保険にして、ただ日常から逃げているのかもしれない女性バックパッカーの、ちょっとどんよりとした海外での生活を描いた「真昼の花」。自分のアイデンティティを見つけられずにアルバイトをし、結婚した兄と、兄嫁と、その子供と、母親の少し疲れた日常を、他人のように見つめる女性が主人公の「地上八階の海」。
あるある、と共感できる部分と、こんな風にどんよりとは生きたくないなと反発する部分と、なんで私はこれを読んでるのかしら…?と不思議に思う部分と、なんか、読み終わった後の後味が不思議な本でした。
ふむ。