角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
登場人物はみんななんとなく不安定でどことなしか大人になりきれない情緒不安定を抱えている。しかも、モラルが欠けていて、価値観とかもちょっと…いや、かなり常人と離れているかんじなので、実際にはお近づきになりたくないタイプの人たち。
なんともいえない浮遊感が漂っていて、お話が角田さんの文章にとても合っている。だから、登場人物全般的に実際には近づきたくない人たちなんだけど、軽蔑するわけでなく、憧れるわけでもなく、淡々と受け入れることができて、人間っておもしろいなぁと思う。
ただ、今はかなり落ちている状態なので、正直言うとこの本は読んでてかなりしんどかった。じゃあ、読まなきゃいいと思うんだけど、止めれ -
Posted by ブクログ
短編7つが収録されていますが、発表されたのが92年から07年と幅広いです。最初の「ゆうべの神様」と本のタイトルにもなっている「ロック母」は母親と私をテーマにした作品なんですが、どちらの母親も良く言えば個性的、悪く言えばデタラメです。このふたつはすっとばして他の作品は、海外を舞台にした「緑の鼠の糞」と「爆竹夜」、こっちの方が個人的には好きです。前者はタイを訪れた女と現地にいた日本人男性が出会う話で、短い話の中でバンコクの雰囲気、この二人の微妙な距離感と個性が伝わってきます。後者は中国、えげつない雰囲気と緊張感がたまらないです。全体的に陰鬱でまったくスカっとしない作品ばっかりで、どういう時にこの本
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Posted by ブクログ
角田さんの本はこれで11冊目です。その感想を書く度に、過去の感想を読み直しているようです。それほど私の中で位置付けが定まらない作家さんのようです。
「何故、こんな作品を書く必要があったのか」と思う作品が多くあります。それでも力のある作家さんだという事は判るので、あくまで「私には合わない」という意味です。ならば読まなきゃ良いのですが、時々惚れ惚れするような作品に当るので困ってしまうのです。
この作品は、それらの真ん中あたりに居る感じです。
「『自分』なんて曖昧なものだよ。」角田さんはそう言ってる様に思えます。
主な登場人物は、何かになろうとする女性、廻りに流される女性、総論の正論(例えば「人間