悪夢で目が覚めるほどでは無いけれど、起きてから「なんだか嫌な夢を見てしまった」という感覚が残る7編の短編集。どれにも、誰かに対する殺意だとか憎悪だとかすっきりしない感情が様々な形で登場してくる。唯一、少し違っていたのは表題作だ。主人公の沙織が元カレの剛太の嫌がらせで学校でも孤立する。そんな沙織を救おうとするのは、外へ出ることを拒むようになった弟の光。剛太への復讐のために二人がする特訓は的外れで滑稽なんだけど笑うことは出来ない。姉のために外へ出た光。復讐の物語りで終わらず姉弟の再生の物語りになって欲しい。