角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ・パーマネント・ピクニック
・放課後のフランケンシュタイン
・学校ごっこ
・夏の出口
の4編からなる短編集。
タイトル通りすべて中学生、高校生が主人公。
どれを読んでも心がひりひりする。
なんでこんな思春期の心理描写上手いの?
”放課後のフランケンシュタイン”のいじめのえげつなさ。
まるっきりないものは書けないわけで、角田光代の中にも
黒角田の部分を垣間見た気がした。
”夏の出口”これが秀逸。
永遠に出口が見つからないような気がするこの年頃のあの不安定な感じ。
この女子高校生4人の感情があまりにリアルで高校生の頃の自分(遠い昔)を思い出さずにはいられなかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ食べるという行為のなんとエネルギーに満ちたことよ。食べたあと、物理的なエネルギーに換算されるのはさることながら、食べる前のエネルギーにも圧倒される。角田さん、絶対面倒くさがりちゃう。面倒くさがりなめんな!
食べられなかったものが食べられるようになった、その感覚にはすごく共感する。わたしも結構な大人になって、世界を旅したときにいろいろ開眼した(日本食を渇望するあまり)。焼き魚、わさび、豆、紅茶、グリーンピース、、今や無意識に「あー鯖の塩焼き食いてえ」と思うし、寿司屋でサビ抜き頼むやつを蔑んでる。それくらい、振り幅がドラスティックに変わることってあるのよ、昔のわたしは信じないだろうけど。
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Posted by ブクログ
スポーツによる感動は、映画や音楽から得られるそれよりも長く持続するそうだ。それは試合の結果はもちろんだがそこに至るまでのストーリーを共有するからだという。ボクシングではKOする一撃、野球ならホームラン、サッカーならゴール。それぞれの一発のために選手はひたすら練習する。 立花に負けた矢部達也の「たまたまはない」という言葉は印象的だ。スポーツは身体にいいというが、それはほどほどにやっている場合であり、勝ち負けの試合を伴うスポーツは試合はもちろん練習でも怪我をすることは度々だし、死んでしまうことだってある。空也は、立花をはじめ坂本や中神の練習に対するひた向きな態度からボクシングに魅了されたんだろう
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Posted by ブクログ
風邪を引いて、胸がむかつく状態で読むのには向かない本です。
いずれも家族をテーマにした作品ですが、いわゆる"普通の家族"は憎むべきものとして、あるいはどこか憧れのものとして描かれます。
どちらが著者の本音なのでしょうか。普通に生きる事を拒否(あるいは逃避)しつつも、いつかは普通の幸せを得たいというのか、あくまで拒否し続けるべきと言いたいのか。多分、著者自身こたえを出せていないのだと思います。
中途半端とも言える結末です。そのあたりはデビュー当時の重松さんを思い起こさせます。この作品も角田さんのデビュー作だそうです。その後、どんな作品を書いていくのか、気になる作家