森見登美彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。
最近の森見先生の作品は、『夜行』『熱帯』みたいな不思議な世界観が前面に出ているように感じます。それはそれでいいんだけど、わりと初期の乙女とか -
Posted by ブクログ
「成瀬は都を駆け抜ける」を読んでしまったので、森見登美彦作品に辿り着いてしまいました。
きっとこのルートを辿る方は多いはず。
京都大学三回生の男性が主人公。
一回生の春に4つのうち1つの選択を迫られる。
そして、その4つそれぞれを選んだ未来が描かれるパラレルワールド物語。
一癖も二癖もある登場人物が複数登場。
京大生って、そんな人ばかりなのですか?w
序盤は、なかなかページが進みませんでしたが、四話の物語の枠組みがほぼ一緒なので、途中から読みやすくなりました。
また、四話の物語が、相互に関係しているため、「これはこういうことだったのか」と、徐々に解明されていきます。
今私は幸せですが -
Posted by ブクログ
コメントで教えて頂き、興味を惹かれた作品。
こういう機会でもないと、今後なかなか手に取らない気がしたので、このタイミングで手に取った。
教えてくださり、ありがとうございました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
十年前の夜、英会話スクールの仲間たち6人で鞍馬の火祭を見物に出かけ、仲間のひとりが姿を消した。十年ぶりに集まり、火祭に出かけることになった彼らはそれぞれ旅の思い出を語り始めー…。
これまで読んできた作品と作風が違いすぎて、めちゃくちゃ驚いた。
こういう作品もあるんですね…!
途中、森見作品お決まりのあのワードが出てきて、ニヤッとしちゃいました( ≖ᴗ≖)ニヤッ
怪談要素があり、ドキドキしながら読ん -
Posted by ブクログ
ネタバレ四つの並行世界のお話。
主人公の「私」は、あの時違う道を選んでいれば、悪友の小津と出会っていなければ……とどの世界でも思っているが、結局は小津、樋口師匠、明石さんたちと出会うなど大まかな展開は同じようなもの。
特に一話目は「私」の拗らせぶりも面白く笑いながら読めた。
二話以降は同じことの繰り返しの部分もあるので、読んでいて多少気持ちがだれるところもあった。
生きていると「あの時こうしていればまた違った世界があったのかもしれない」と思い悩むこともあるけど、こうやって結局なにを選んでも実はそこまで変わらなかったのかもしれないし、今目の前にある現実を大事にしていくしかないんだなと思えた。 -