森見登美彦のレビュー一覧
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ちょっと暗かった
一作目がかなり爽快な内容ですっきり満足感で読み終えたのであそこで完結でもよかったくらいですが、続編があることはうれしい。
ただ2作目は少し内容が暗めで作者の心の疲れが作品に出ているのだろうかと無駄な心配をしてしまいました。
3作目はぜひ明るく楽しいストーリーと結末を! -
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錚々たる方々の訳した古典文学!
竹取物語がモリミーの手にかかると、翁や貴公子たちの下心がスケスケで困惑するかぐや姫が目に浮かんでしまう。
和歌の訳がまたニヤニヤ。
むかし男ありけり、の伊勢物語はこんなに長いお話だったのかと驚いた。恋愛だけでなく友情や仕えた親王とのやり取りが印象的だった。
男としか出てこないので、これが業平のことなのか、時期はいつなのかとモヤモヤもするけれど、一遍の凝縮ぶりに愕然とする。
堤中納言物語はいろんなテイストの話が襲いかかってきて気が抜けない。
和歌の訳が絶妙!
有名な虫めづる姫君の女房たちの嫌らしさときたら、普通に和歌を訳しただけでは伝わってこないかも。
土佐日記、 -
Posted by ブクログ
太宰治の印象が変わる一冊。
作者も編集後記で述べているが、自殺やらなにやらでネガティブで暗い印象を抱かれがちな太宰(がち、と書いたが、世間の人たちはそうではないのかも知らん)は、こんなにもユニークで、リズミカルで、面白い作品を書いているということを、この本を通じて感じることができる。そして、太宰治の、人間観察眼と、それをありありと言葉にして描き出して読み手にぶっ刺してくる表現力の凄さに感嘆する。
森見氏の編集後記と本編とを代わる代わるに読むと、さらに味わえるのかな?とも思った。
お気に入り?という言葉を使うのは、少し違うが、特に印象に残ったのは「親友交歓」。うへー、こんなやつ来よったらたまらん -
Posted by ブクログ
前半は軽妙で、それこそニヤリと笑ってしまうところもあったのに、後半に行くほど引きつった顔しかできなくなってしまった。
特に、台湾の雑誌に掲載していたというエッセイ集、読むほどに気持ちが重くなっていく。
小説家のスランプほどつらいものはないんじゃないだろうか。
迫る締め切り、埋まらない空白、動かない頭、先走る心、寄せられる期待の目、いっそ隠れたい。
自分や周囲を切り取って小説に書く人ならなおさら、小説が書けないということは、自分自身を見失うことでもある。ような気がする。
不調も3年続けば実力、という境地に至るまでに、どんなにぐるぐるしただろう。
想像するほどに、つらい。
けれど、ここで書き終えて -
Posted by ブクログ
ネタバレまえがきにある、「眠る前に読むべき本」という解説がぴったりくるエッセイ集でした。
森見さんの作品はいくつか読みましたが、好きだと思えるものもあれば、自分には合わなかったものもあり。それらがどんな風に生まれてきたか、いくつかの作品については当時の様子も書かれていて興味深いです。
14年分の文章が集められていて、その主張が一貫しているところがすごいと感じました。
・とりあえず書いてみて、妄想がどう膨らんでいくかに委ねる
・構想の範囲におさまるなら書かなくていい
・物語のかけらは日常の端に転がっている
・奈良
・四畳半
・京都を描いているけれど京都が好きで好きでたまらないわけではない
「四畳半 -
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Posted by ブクログ
学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってない