あらすじ
「これからは竹林の時代であるな!」閃いた登美彦氏は、京都の西、桂へと向かった。実家で竹林を所有する職場の先輩、鍵屋さんを訪ねるのだ。荒れはてた竹林の手入れを取っ掛かりに、目指すは竹林成金! MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)のカリスマ経営者となり、自家用セグウェイで琵琶湖を一周……。はてしなく拡がる妄想を、著者独特の文体で綴った一冊。
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小説かしらと読み始めたけれど、実はそうでないらしいと気づき、しかし、では何なのか?と問われたら、一体何だかわからない、と答えるしかない、そんなヘンテコでオモチロイ作品だった。かなり好き。
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「その人だけの文体」を持っている作家が大好きな私にとって、森見さんはもう最高。
何のことない出来事を書いていても、こんなに違う。
面白い話を書く小説家はたくさんいるけど、文章そのものに世界観がある書き手って、じつはすごく少ないと思う。
奇跡のような、宝石のような存在。
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「人生に必要なものの一切が竹林にある」
作家だけでは将来ちと不安である。
そうだ、竹林経営だ。
眼前に広がる孟宗竹。
脳内に拡がる妄想竹。
微笑む美女、逸れる脇道。
竹の用途は幅広いな!
万感の思いで竹を割ると、
中身はしかしカラッポであった。
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竹林伐採→竹林経営→竹林成金→MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)カリスマ経営者になり安泰暮らし!人生バラ色!
生い茂る孟宗竹を凌駕する《妄想竹》物語。行動力ある根暗で阿呆で大変愛すべき方だなぁと、ますます推せてしまう
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森見先生のブログを読んでいて、ただストーリーとかではなく、先生の文章が読みたいなと思って購入していた。
非常に面白く読めた。2011年の全誌休載事件などを経る前だから、まだ新人っぽい感じもあって、僕が言うのもなんだけど、やや初々しい気もする。日常を面白おかしく脚色する、いわゆるエッセイとしては少々型破りな感じもするが、これはこれで全然面白かった。
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ひたすら森美 bamboo 登美彦が竹林で活躍する話。
明石氏や鱸氏と共に竹林に入っていき、御母堂の歯ごたえのあるケーキを食べ、のこぎりでぎこぎこし続ける。たまに締め切りに追われる。
特に何が起こるわけでもなく、マッスルトミーの妄想がさく裂していた。
これもまたよし。
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どこまでが本当でどこからが物語なのか。
森見さんの実際の創作活動と、活き活きとした文章がさも事実かのように感じられる。
そして相変わらずの森見節と謎理論。
全くもって理解できないのに納得させられそうになった。
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筆者本人を第3者の視点で描く。なぜか竹林にハマりつつ、だらしない作家であり、伐採がなかなか進まない、という話。かなりくだらないが、どこからが妄想でどこからが現実なのか、、、くだらねぇと思いつつ楽しんで読める。独特の表現系も良かった。
最終回にすべりこみたまえ
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ザ・森見登美彦ワールド!っていう感じの一冊。ただただ「竹林を切る」というだけなのにこんなに膨らませて膨らませて一冊の本になっちゃうのはすごいと思う。どの森見登美彦作品にも言えることだけれど、奇想天外な妄想が延々と広がっていって、でも収集つかないってことはなくうまいこと辻褄が合って収まっていくのがとても好きだなと思う。
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竹林をテーマに、森見氏が竹の伐採をして事業を興し一攫千金とムキムキの肉体を手に入れる。そんな構想(妄想?)を描いて竹林と格闘する体験記の様な小説ですが、なかなか竹の伐採までに至らず、ダラダラとした状況が長く続きます。がそれもまた面白かった。森見氏の人間性がよく分かる作品でした(笑)
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森見氏が書くとんでもない連載物。竹林の奥底に美女を見出すことはできなかったが、とにかくオモチロイ小説であった。小説というのはフィクションで現実離れしたものが多いが、ここまで「妄想だよ」とわかる作品は初めて。
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もう広いのか狭いのかわからない妄想の、それをこねくりまわした文章が脇道それまくりで竹を切るだけなのに良く一冊になったなと笑。ただ、やはり単純に楽しく読める。私は好きですよ。
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作者の馬鹿らしい考え方が、なんとも面白く感じられる一冊。
何か展開があるとか、意味があることをやっているわけではないが、なんとなく読めてしまう、そんなお話。
エッセイだが、空想バリバリで描かれているので作者を主人公とした小説として楽しめる。というか、どこまで現実でどこからが空想なのか、読んでいてよくわからない。
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美女と竹林。それは、自分がやみくもに好きなもの。竹林を拝借した作家は、将来の多角的経営を夢見る。だが、美女はどこだ? 虚実入り混ぜて綴る、妄想と執筆に明け暮れた多忙にして過酷な日々。『小説宝石』連載を単行本化。
どこまでが本当でどこからが妄想か???
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面白かった!
森見さんで言う竹みたいに何か自分の好きなものがはっきり一個決まってるっていいな-と思う。
エッセイと言いつつ作者の妄想多めで、あんまりエッセイが好きではない私でも楽しく読めました
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「竹林」をキーワードに妄想が暴走。意味も脈絡もない馬鹿馬鹿しい文章が続いてるだけなのに、とにかく読んでいる間は面白い。真に意味不明になる一歩手前のギリギリで話を繋げているところが、うまいというか自分の感性に合っていた。頭を空っぽにして読める、これぞ本当のエンタメ小説だと思う。
2022年の読み初めがこれで良かったのか、、というところではあるが、気持ちが明るくなれたので良しとしたい。
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ほぼほぼMBC(モリミ・バンブー・カンパニー)の妄想と竹林へ行けないことの言い訳で構成されている。第三者の視点で書かれているのでエッセイというよりは小説のようだった。
竹林だけでここまで話を膨らませられるのは尊敬する。読んだ後は無駄に竹の知識がついた。本当に面白かった。机上の竹林が発売されたらぜひ買いたい。
また、友人の明石さんもユーモラスで魅力的。明石さんというと「四畳半神話大系」のヒロインが思い浮かぶが、それは実際の友達をモデルにしていたのだろうか。気になる。
修学旅行で訪れた嵐山の竹林を思い出して、また京都に行きたくなった。
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愉快、無計画、御都合主義!
桂は西の竹林を横目にバスに乗る事が多い時期があったけど、もしかしたら登美彦氏たちが刈っていた鍵屋さんの竹林がその一帯の一部やったかもしれないと思うと興奮してきました
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エッセイながら至る所に妄想が散りばめられて現実との境界が曖昧になのが不思議と心地良い。
思わず「阿呆や…」とニヤニヤ呟きながら読み耽ってしまった。
気負わずに読める正に竹林に癒やされるような気持ちになる文章たちでした。
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森見作品ではたまに森見さん自身が登場するけれど、この本では超登場しました。
何がしたいんだと終始ツッコミを入れたくなる。
そして偏屈理論が軒並み面白い。
とてもいい意味で、褒め言葉としていうと、「くだらない」話でした。
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ぐだぐだの話だよ全く
「常人よ手を出すな!」
妄想に精を出し、隣人の世界観さえにも魅力を感じ、
登美彦氏の頭の中を覗き込む勢いと、
のこぎりを手にしたもののみ読むがいい。
親友には勧めない、、かもしれん
竹林と美女は等価交換なのだ!
竹林の夜明けぜよ!
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登美彦氏が竹林を刈ろうとして中々刈らない話だ。
内容はもはやどうと言うことはないのだが登美彦氏の文章が読みたいそこのあなたにはとても満足の行く本ではないか知らん?
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女子の会話という物は、ほぼ妄想で展開していくものだと思うし、私自身も妄想癖がある方だと思う。でも、森見作品を読んでいると、いつも私の妄想なんて可愛いもんだと感心させられる。この作品は妄想エッセイ。はっきり言わせてもらうと中味はない。なのに、こんなに惹きつけられるのは、どうしてなんだろう。
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「これからは竹林の時代であるな!」
どうしてそうなった。
なにがすごいって、「竹林に入って竹をきった」だけしかしていないのに1冊のエッセイになって、それで人を最後まで笑わせてくるところだと思う。竹林の時代だと思うのもすごいんだけど。
この本の内容を圧縮して言うと、著者が竹林に分け入り、基本的に大変だという趣旨のことをブチブチ言いながら微量の竹を切り、肉か何か食べる感じだ。その日々の合間にスルリと妄想が入り込む。このスルリと入ってくる妄想が、うっかり暑い日に昼寝した時の夢くらいアクが強い。アクの強い妄想と過去の風景と竹林がグルグル回るようで、読書しながら酩酊するような思いをする森見さんの文章が好きだ。
『夜行』の時も思ったけど、夢のような世界を言語化するのってすごいな。するりと夢の世界に引っ張り込まれる。
そういえば、森見さんが農学部で竹の研究をしていたと、このエッセイで知った。それと京都の竹林は11月でも蚊が出ることも知った。
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妄想多めのエッセイ(?)
登場人物がとても面白くて愛せます。
他の本で似たエピソードあったなぁっていくつか思ったので、実体験から色んな話が生まれて派生してるんだなぁと思いました。
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森見登美彦節全開。無益な文章にくすくす笑い続ける。この人の妄想力と言葉選びが好き。
森見登美彦(MBC最高経営責任者)今、すべてを語るがお気に入り。
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竹林に挑む登美彦氏による、胡乱なエッセイ風小説。
フォントが大きくて読みやすいが、内容について期待してはいけない。
それこそ、竹の節の中身の如しだからだ。
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「これからは竹林の時代であるな!」
小説の締め切りに追われて現実逃避中の登美彦氏は、将来の安泰のために多角的経営を思いつく。
幼少のころより心惹かれていた竹林の経営のために、竹林を所有する知人の実家に向かった。
荒れはてた竹林と苦闘する登美彦氏の脳裏に浮かぶのは、MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)のカリスマ経営者となり、TIME誌の表紙を飾る自分の姿。
がんばれ登美彦氏、竹林の未来のために!
はてしなく拡がる妄想を、著者独特の文体で綴った一冊。
作者お得意のフィクション風妄想エッセイ。
くだらない、シュールすぎる、ギャグが寒い、楽屋オチ等々、読んだ方の感想は大体そこらへんにまとまるかと思います。
しかし、とりとめもない妄想をこれだけ膨らませることのできる作者の奇才には脱帽します。これだけ中身のないことをくだくだしく書けるのはよっぽどの奇才(鬼才?)か脳味噌が溶けちまった人のどちらかに違いない(褒めてます)。
なにも考えずに楽しめる貴重な本。
これはこれで有意義な読書時間が過ごせると太鼓判を押せます!