森見登美彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私が読む竹取物語4作目
ところどころの言葉の選択が森見登美彦さんらしく思いましたけれど、忠実な日本語訳という印象を受けました。
かぐや姫の五人の求婚者たちへの無理難題。男たちはまともに挑戦しないで、それぞれの話に見事なオチまでつけてきます。
そして、帝の登場で、竹取物語が変調します。森見登美彦さんは 全集版あとがきとか講義も文庫の最後に掲載されていて、地球代表の帝も振られてといった感じでとしていました。
まあ、しかし 振られた事にはなるのかもしれませんが、かぐや姫は帝の事は好きな設定なのだと思います。
彼女が全てを忘れる羽衣を着せられる前に
帝に手紙を書き不老不死の薬と共に
贈ったという事は、その永遠の時のどこかで会いたいという事だったのではと思うんですよね。
竹取物語の本当の原作は、結局いつのものかわからないし作者不詳だし、あくまで想像の世界。
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Posted by ブクログ
あの四畳半の森見登美彦氏の怪談なのです。
2004年が初出のようですので、初期の作品となると思います。
驚くべきは、その文章文脈がいつもの森見登美彦氏ではないのです。
こういうの書けるのになぜもっと書きませんですの?というところです。
「きつねのはなし」
一乗寺にある古道具屋「芳蓮堂」が登場
(これは度々登場ですね)
怪しげな骨董品が人から人へと何を伝える
吉田神社の節分祭がその怪異の入り口で出口
恒川さんの『夜市』を思い出すようなその
祭りの露天
祭礼の宵の京都はお気をつけやす。
「果実の中の龍」
どこまでが現実でどこまでが幻かを読者に問い続ける作品。序盤にさりげなく『果心居士』の名が出てくることで、小泉八雲の妖術譚と思い出す古典的な空気が漂う。タイトルの「果実」と「龍」が示すもの。結果として実るものと、内に秘められた畏怖すべき力――をどこまで作者が意図しているかで読み方は大きく変わる
私はひとまず「嘘をつく小さな男」を感じ取りつつも、それだけではないんだろうなとは思う。
「魔」
ストレートなタイトルで攻める。〈魔〉そのものの存在を描こうとする短編。
物語を追うほどに、誰が人で誰が魔なのか、境界はどんどん揺らいでいく。
漂うケモノの匂い。
人の顔をした魔など、結局見分けがつかない——そう思い知らされる。
「水神」
祖父の通夜の寝ずの番。
過去と現在、記憶と幻が入り混じる時間の中で、語り手は“水”の記憶に触れていく。
京都という土地には、琵琶湖に通じる水脈の伝承がいくつも残されているとのこと。
その“地下の流れ”を、人の心の流れと重ねたのではないのか?
現実の風景に紛れ込む、古い水神。
目に見えぬ水が動き、掴みきれぬまま流される。
「きつねのはなし」短編4編は、どれも古道具屋〈芳蓮堂〉が姿を見せるとはいえ、連作としての明確なつながりはない。
それでも、どの物語にも共通して、京都の神社や祭り、そして路地という“あわい”が息づいている。
『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』が、陽気でエネルギーに満ちた“あわい”を描いたとすれば、『きつねのはなし』はその影の京都——静謐で、どこか寂しげな異界が描かれる。
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Posted by ブクログ
【三浦しをん、西加奈子、中江有里、美村里江、宇垣美里、清水由美、山田ルイ53世、塩谷舞、稲垣えみ子、道尾秀介、ジェーン・スー、岡崎琢磨、バービー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、佐藤雫、清水ミチコ、あさのますみ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、久住昌之、川内有緒、澤村伊智、朱野帰子、最相葉月、藤岡陽子、森見登美彦】
という顔ぶれの方々が、それぞれ"自身が名店だと思うお店"を紹介している一冊。その店はもちろん実在する店。(現在、閉店してる可能性はある)
いやー、なんか人が好きなお店っていいやんね。好きって必ずしも「ここのこれが絶品!」っていうだけじゃなくって、別に特別美味しくなくても好きってこともあると思うし、そういう好きになったエピソードも沢山書かれてあって「なんかええなぁー」ってなったし「俺ならどこの何を紹介するかなー?」とか考えながら読んでた。
ただ、残念…と言ったらちょっと言葉が重いかもしれないけど、どうしてもみなさんお住まいの関係で東京のお店が多かったように思うから大阪の店もあったらなーとは思った。だって実際行ってみたいやん。
だから、各都道府県版のわたしの名店を出版するってどう?いや、そうしたら北海道とか広すぎて行けない店多数になっちゃうから、各市町村のわたしの名店を出しましょ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ森見登美彦作品をこの本で初めて読む人はきっと森見登美彦が苦手になるだろうな、と感じるほどの、いい意味でも悪い意味でも森見色の強い作品。森見登美彦好きの自分としては、鍋の底で煮詰めきった高濃度の森見登美彦色を摂取できて満足。今作でも愛すべき阿呆たちによる掛け合いや子気味の良い語りに惚れ惚れしてしまった。屁理屈と卑屈の塊のような考え方をもつ拗らせ大学生の語りは、現実にいればそれはそれはしちめんどくさく厄介だろうとは思うが、森見さんにかかればそれがむしろ愛おしく感じられるから不思議。ただ四畳半シリーズの中でもかなり高難易度であったことと、他四畳半シリーズのような最後の心ホカホカが少なかった分、他よりは個人的評価は落ちるかな、と思い星3で。