森見登美彦のレビュー一覧

  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    かつて同じような青春を過ごした自分にとって、思わず主人公に同情するシーンが多々ありつつも、逆にここまで落ちぶれてもいなかった自分に安心もする。いずれにしても大学生という人種の痛々しさは皆共通なのだなと。

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    2025年10月12日
  • 有頂天家族 二代目の帰朝

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    有頂天家族の続編。赤玉先生の弟子である二代目の帰朝から物語が始まる。弁天対二代目の戦い、夷川早雲の暗躍、長男の偽右衛門襲名までの苦労と玉瀾との恋と色々な要素があって読み応えがあった。実際に狸たちが現実社会で化けながら生活してるのではと思ってしまうくらい面白い。早雲の執念に天晴れだか最後天満屋と一緒に地獄に落ちていくのは爽快。二代目に負けた弁天が今後どうなるのか、矢三郎がどう立ち回るのか期待。

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    2025年10月11日
  • わたしの名店

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    【三浦しをん、西加奈子、中江有里、美村里江、宇垣美里、清水由美、山田ルイ53世、塩谷舞、稲垣えみ子、道尾秀介、ジェーン・スー、岡崎琢磨、バービー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、佐藤雫、清水ミチコ、あさのますみ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、久住昌之、川内有緒、澤村伊智、朱野帰子、最相葉月、藤岡陽子、森見登美彦】
    という顔ぶれの方々が、それぞれ"自身が名店だと思うお店"を紹介している一冊。その店はもちろん実在する店。(現在、閉店してる可能性はある)

    いやー、なんか人が好きなお店っていいやんね。好きって必ずしも「ここのこれが絶品!」っていうだけじゃなくって、別に特別美味しくなくても好

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    2025年10月09日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    森見登美彦の世界観が詰まったような作品。これがデビュー作かと驚いた。この人の作品読むと京都で学生生活送ってみたかったなといつも思う。主人公が別れた元カノ水尾さんを研究という名のストーカー行為から始まっていけてない大学生たちが不毛な妄想と活動を繰り広げていくのが滑稽だった。クリスマスイブというイベントを世間が強要してくるような感じに対抗するためにええじゃないか運動を起こす飾馬も最高だ。

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    2025年10月07日
  • 夜行

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    出町柳のエルカミノで買った。

    怖いんだけど、ホラーかと問われればそうではない気がしてくる。怖くて不思議な話。英会話教室の仲間たちのそれぞれの話はどれも後味が悪く、物語を最後まで読んでも納得のいく考察ができなかった。ほんとうにどれも嫌な感じなので、どの世界も体験したくない。ただ、佐伯の言っていた「我々は景色ではなく言葉を見ている」という話には納得させられるところがあって、主人公はインチキ話だなんて思ってるようだったけど、深く考えてしまった。

    森見登美彦の作品は頓痴気なものばかり読んできたので、こういった気味の悪い物語は新鮮だった。京都の町ってやっぱり怪談っぽい雰囲気に合うのだなあ。そして森見

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    2025年10月02日
  • ペンギン・ハイウェイ

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    森見登美彦初めて読んだ。SF耐性があまりないからというのもあるけど、ずっと置いてきぼり感がある。でもお姉さんの魅力は理解できるし、少年がお姉さんに思いを馳せながら成長していくのも微笑ましい。
    地図とか付いてても面白かったかもなあ、、。

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    2025年10月02日
  • わたしの名店

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    気がついた、私はごはんにまつわるエッセイがとっても好きだ!お腹も心も満たしてくれるエッセイはきっと薬よりも体にいい。

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    2025年10月02日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    森見登美彦らしい幻想、妄想の話。
    終盤の話が物語を畳みきれていない感じがして、少し置いていかれた印象でした。

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    2025年09月30日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    このシャーロック・ホームズは人類には早すぎたのではないだろうか―――。

    そもそもヴィクトリア朝京都とは何ぞや?から入る。しかし、その疑問を小さなものにするぐらい、なめらかでしれっとした書きぶりが楽しい。京都とロンドンが溶け込んだ街に、ホームズやワトソン、アイリーン・アドラー、モリアーティ教授など、おなじみの登場人物が生き生きと出てくるのは不思議で面白い。しかし、冒頭からホームズもモリアーティ教授もスランプだったり、妙に親しくしていたりと、なんだかおかしな感じで、謎のむずむずした読み心地があった(私はシャーロキアンではないので、何か読み間違えていたら、ファンの皆様ごめんなさいなのだが;)。

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    2025年09月29日
  • 竹取物語

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    かぐや姫を森見さんが現代語訳した本。

    各章の最後が、
    ”こんなやりとりから、常識はずれなことを「食べがたい」、そこから転じて「たえがたい」というようになったのである。”
    といった具合です。なんだか『まんが日本昔ばなし』(CV:市原悦子)のようだっておもっていたのですが、この話自体が昔ばなしでしたww。

    文庫本の後半は、森見さんがどこを注意しながら翻訳したとかキャラクターの付け方とかが記載されており、作家というのはこんなことまで考えているのかと勉強になりました。

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    2025年09月26日
  • 四畳半神話大系

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    ネタバレ

    京都を舞台に繰り広げられる青春コメディー。
    大学1回生のときに他のサークルに入っていれば…という平行世界の連作短編。結局どのサークルを選んでも関わる人に変わりなくて、「私」のポジションや物語の結末がほとんど変わらないという展開。心当たりがありすぎて少し辛いけど面白い。最後に無限の四畳半という平行世界を巡ったときも、ほぼ同じ四畳半がずっと展開されていて、相当の平行世界で変わらないキャンパスライフを送っているんだと思うと悲しくて面白い。

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    2025年09月19日
  • わたしの名店

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    ★3.5

    どれも名文で、読書の幅が広がりそうです。
    「この店行きたい!」と思った店は既に閉店されていて残念。

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    2025年09月19日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    ネタバレ

    最初、登場人物はホームズの話に出てくる人たちばかりなのに、舞台が日本なところに脳がバグってしまった。
    とても斬新なストーリーだった。
    スランプでぐだぐだしているホームズを読むのは、何だか切なかった…。

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    2025年09月14日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    失恋した男子大学生の日常が描かれた小説。
    作家デビュー作。
    作中には「京都」「大学生」「四畳半」など、後の作品で目にした事のあるキーワードが登場し、まさに原点という感じがした。

    独特の文体やユーモラスな表現は森見さんらしくて面白かったけれど、明確なストーリーがある訳ではなく、全体像を捉えるのが難しい作品だった。

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    2025年09月10日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

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    入院中に読んだ作品。森見登美彦作品は初めて読んだが京都の世界観とSF、大学生のくだらない青春がうまく掛け合わされておもしろく読みやすい作品だった。恋愛要素の表現の仕方が丁度良く、特に最後の1行は心に残った。

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    2025年09月10日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    ネタバレ

    2025.08.シャーロック・ホームズはスランプに陥り探偵業ができなくなっていた.その間,ワトソンはシャーロック・ホームズの凱旋を執筆していた.同じアパートの3階に住むモリアーティ教授も研究のスランプに陥っていた.以前にホームズが手がけたマスグレーヴ嬢の失踪事件があり,謎のままだった.マスグレーヴ家の東の東の間の謎を解くために心霊主義者のリッチボロウ夫人達が集まったが,怪奇現象が起きてモリアーティ教授が消えてマスグレーヴ嬢が戻ってきていた.そしてホームズも東の東の間に入り消えてしまい,ワトソンもホームズを助けるために東の東の間に入る.すると,ワトソンはロンドンでの不思議なホームズとモリアーティ

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    2025年09月10日
  • 四畳半神話大系

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    サークルの大学生活の平凡な話しかと思ったらボロアパート四畳半をループする不思議話。
    伏線回収はするけど、めちゃおもろくなるわけでもなく回収に時間かかり過ぎ。
    言い回しも変に癖を出してる感じでテクニックあるふうに魅せたいだけの平凡な作品。

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    2025年09月07日
  • 熱帯

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    再読。

    初読の時に比べれば、まだ話に筋を追えた分マシ。
    何が言いたいのかもなんとな〜くわかった気がするけど、やっぱりよく分からんところは分からん。

    ただそのよく分からんってのはつまんないと同義ではないので悪しからず。

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    2025年09月07日
  • ペンギン・ハイウェイ

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    ネタバレ

    アオヤマ君が一番熱心に研究していたのに、アオヤマ君だけが気づいていなかったこと。最後に気づけたようで、大変嬉しかった。

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    2025年09月06日
  • 四畳半王国見聞録

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    ネタバレ

    森見登美彦作品をこの本で初めて読む人はきっと森見登美彦が苦手になるだろうな、と感じるほどの、いい意味でも悪い意味でも森見色の強い作品。森見登美彦好きの自分としては、鍋の底で煮詰めきった高濃度の森見登美彦色を摂取できて満足。今作でも愛すべき阿呆たちによる掛け合いや子気味の良い語りに惚れ惚れしてしまった。屁理屈と卑屈の塊のような考え方をもつ拗らせ大学生の語りは、現実にいればそれはそれはしちめんどくさく厄介だろうとは思うが、森見さんにかかればそれがむしろ愛おしく感じられるから不思議。ただ四畳半シリーズの中でもかなり高難易度であったことと、他四畳半シリーズのような最後の心ホカホカが少なかった分、他より

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    2025年09月03日