森見登美彦のレビュー一覧
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ネタバレずっと積んでいたけど、京都旅行に行くのでと思って道すがら読んだ。
一人旅行の日はどこに行くか決めていなかったのに、気がついたら桂に向かっていて、竹林を見ながらコーヒーを飲んでいた。
たまたまかもしれないけれど、本を読んでいるとこういうふうに運命みたいなものを感じることがある。
数年ぶりに読んだ森見先生の著作だったけれど、何も変わらず森見節が随所に見られて、にやにやしながら読んでしまった。
森見さんの作品に出てくる大人たちはちょっとお馬鹿で変わってて一生懸命で愛すべき仲間たちで、自分もそういうふうになんやかんやと言いながら人生を楽しめる大人になりたい。
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森見登美彦さんが竹取物語、宇治拾遺物語を町田康さんが担当しているのがキャラクターを表していて面白い。そして作家さんが各々「俺が書きそう」「編集部から割り当てられただけだけどお笑い担当なんだな」と言っているのが笑えた。
今の若い人の言葉と昔のかしこまった言葉の混ざり具合がおもしろかったです。
→言葉は純粋にやっていくと滅びるんですよね。やっぱり混ぜていかんとね。ただ、混ぜるのもコツがありますね。バンドをやってるとき、よくあったんですよ。各パートでレコーディングした音を最終的にミックスダウンで一つに混ぜるわけですけど、みんな目立ちたいから自分の音量を上げたがる。それでムチャクチャになって全体のバランスを見始めるんです。
ええバランスじゃないとね、なんぼ音上げても聞こえへん。よっしゃあ関西弁でいったろかいと思っても、全部が全部、関西弁やったらうるさくて聞こえへんかもしれん。ミックスするときはバランスをとらなあかんということです。何でも一緒ですよね。
町田さんは『宇治拾遺物語』という原曲を忠実に再現するんじゃなくて、カバー曲を新しくつくって聞かせているんだなって。
→ 仰るとおり、カバーですね。でもメロディーは絶対に変えてません。メロディーとは話の筋です。展開や結末を変えるようなことはしてないです。ムードも変えてません。暗い曲を明るい調子でやったりはしてなくて、もとのムードがより活きるようにやってます。弾き語りの曲にいろんなオケをつけたみたいな感じですね。原文にないことは書かない。原文から聞こえてくる音以外はつけない。だから原文を潰してやろうとか、原文と闘ってやろうとか、そういう意識はまったくなかったです。
このやりとりが心に響いた -
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「説明のつかない不気味さ」をじっくり味わう物語
˖ ⊹ ࣪ ˖ ☽ ⊹ ࣪
現実と表裏一体のような別の世界に、知らないうちに足を踏み入れてしまった人物。
その仲間たちが語る不気味な旅の話の数々。
たぶんこの作品は、最後に全ての謎が解けて繋がるカタルシスを楽しむ物語ではない。
むしろ、説明できないものがそこに存在すること自体を味わう物語なのだと思う。
妖怪や幽霊のようなわかりやすく怖い存在は登場しない。
それなのに、人間の表情や雰囲気、語り口だけでぞくりとさせられる場面が多かった。
一部の登場人物は頭の中で勝手にホラー映画のような姿に映像化されてしまい、本気で怖くなったほど。
ホラーやファンタジーを感じさせる設定ではあるものの、そこで語られる不気味な体験は、現実にも起こりそうな出来事の積み重ねでできている。
そのため容易に想像できてしまい、不気味さが一層際立った。
一方で、単なる恐怖として描かれているわけではないようにも感じた。
最後には事象に翻弄されるだけではなく、選択する自由を感じて、不思議と怖さは残らなかった。
旅の情景描写も素晴らしく、世界はひとつではないのかもしれないと思わせてくれる。
評価として合っているかわからないけれど、現実逃避にぴったりな作品だった。 -
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●18-26.06.05
森見登美彦『新釈 走れメロス 他四篇』
森見作品らしい独特な語り口と京都の街を舞台にした阿呆な世界観があるものの、いまひとつ物足りないように感じた。なんとなく話の展開が読めるから?あまりにも「いつもの」森見作品だから?理由はよく分からない。ただ、ひとつ前に読んだ『有頂天家族』と比べると、今作のページをめくる手はどうしても重く、どこか不完全燃焼の感が拭えなかった。
けれど、これまで「古典は難しそう」と避けていた原典に、この奇妙な新釈を通して興味を持つことができた。
一冊の小説としての昂ぶりは少なかったけど、新たな扉を開くきっかけになってくたので、この本を手に取った価値は十二分にあったのだと思う。 -
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コウペンちゃんの可愛いカバーに釣られて手に取りましたが、正直に言うと不思議でよく分からないお話でした。
でも冒険はすっごく楽しそうで、読んでいるだけでわくわくしました。
主人公のアオヤマ君が、太陽が雲の切れ間から一瞬だけ覗いてすぐ暗くなることを「だれかが空のスイッチを入れたり切ったりしているようだ」と表現したり、夜店の電気ややぐらの周りのちょうちんの明かりを「夜の底に光がたまっているみたいだ」と表現したりしているところは、言葉選びが素敵だと感じました。
私も物事をこんな素敵な言葉で表現できるようになりたいなと思いました。
私もノート買ってこようかな〜 -
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ネタバレ夜は短し歩けよ乙女ぶりに購入。
すごーくほのぼの。ゆるい。
出てくる人みんな肩の力が抜けてていい。
だからなのか少しパンチが足りない。
京都がもっと身近だったら
楽しめる部分が増えそう。
半分近く小和田君が寝てたのは驚いた。
神様までもが怠け者だったとは…
こっちも怠けたくなる。
内なる怠け者には勝てんわ。
ぽんぽこ仮面が所長とわかってから
まさか最後はみんな怪人になるとは…
八兵衛明神の神託恐るべし。
大日本沈殿党とか桃色資料とか
ワードもちょこちょこ刺さる。
がまぐちのの中にがまぐちはかわいいけど
効果的面な気がする。
読み終わって色んな人の感想見たけど
全て土曜日の話ってのに驚き。
確かに充実した土曜日の全貌だった。
恩田先輩に桃木さん…恐るべし。
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子供の頃の、純粋で全てのものに全力だったあの感覚や匂いを思い出せる小説。
1日1日が新鮮で、経験が増えた大人にとっては当たり前なことでも、世紀の大発見かのように思えた感覚。
自分も親や友達に言って回ったことがある気がする。
夏休みや小学生の放課後ってすごく長く感じて、友達と連れ立って秘密基地だの、特訓だの毎日繰り出していた。
そんな夏休みの匂いとか気温も思い出した。
あと小学生の時に考えた「人はなぜ死ぬのか?死んだらどうなるのか?」という疑問。
私も家族が死んじゃった時のことを思って泣いたこともあった。
大人になると「そういうものだから」と割り切って、わざわざ考えたり感じたりしなくなるものが増えてるだなと思った。