森見登美彦のレビュー一覧
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翁がある日、光る竹の中に見つけた可愛らしい小さな人。やがて絶世の美女に成長したかぐや姫は、言い寄る求婚者たちに無理難題を課す。恋に破れ去る男たち、そして、「その日」は近づく――千年以上も前に書かれ、読み継がれてきた異世界譚を、竹林に並々ならぬ思いを寄せる作家・森見登美彦が現代語訳した必読の一冊!
森見さんだなあという擬音語や表現が楽しい。意訳している部分とかが後の解説で語られていて、こんなところに注目したのか、とか、5人の求婚者の特徴みたいなのが面白い。『竹取物語』は正直昔話として定着しすぎていて今更面白さを感じたりしたことはなかったけれど、こうやって新訳でたくさんの人に届くって素敵なことだ -
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とにかく笑えると噂を聞いていたので
お初の森見登美彦さん作品はこれにしたかった。
書簡体小説で文章が小難しいのかなぁなんて思っていたけどそんなことはなく、バラエティに富んでいて、ユーモアの溢れる文章で飽きることがない。
守田一郎目線の手紙だけでこれほどまでに登場人物の性格を表現し、また物語の情景が目に浮かぶとは…
構成や巧みな表現、森見さんの技術には感服!
やはりなんといっても”守田一郎”のどこか憎めない滑稽さがポイントなのだろう。
毎度違う、宛名と署名の書き方。これには幾度となく笑いがこみあげた。
とは言え、なんだかんだ言っても
文通武者修行で培った技術の成果
集大成となる最後の伊吹さん -
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2011年本屋大賞
ご存じ『夜は短し歩けよ乙女』の森見登美彦作品。
四畳半神話神話シリーズに続き森見作品を手に取った。
私の廻りにはいなかった、将来名を残す天才は子供のころはこんな感じなんだろうなと思わせる主人公のアオヤマくんと、歯科助手の不思議なお姉さんとの物語。
アニメ映画化されているようだ。機会があれば見て見てみようかな。
色々研究熱心な主人公の街にペンギンの大群が現れる。嗚呼、森見ファンタジーの真骨頂。
このペンギンは何?どこから現れたのか?研究し明らかにする主人公なのであった。
研究熱心な主人公が地頭の良いパパから習い実践している問題解決のための3つのアプローチ。
1. 問 -
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ネタバレ京都の実際の街並みを想像しながら読むとリアリティがあって、よりゾクゾクする。
宵山をテーマにしたホラー。
森見さんらしい、京都と摩訶不思議を織り交ぜた感じ。
いつもと違うなと思うのは、各短編を読み進めるごとに、宵山の真相がわかっていくこと。若干ミステリーチックな感じが珍しいなあと思った。
-----ネタバレ------
姉妹妹:宵山さんに連れ去られかける
藤田くん:乙川くんに宵山様に処刑されるドッキリを仕掛けられる
小長井くん:乙川くんのドッキリの助っ人バイトとして奮闘
河野画伯:昔、娘が宵山様に連れ去られる
ある宵山の日娘を万華鏡で見てから自分も宵山の日から抜け出せなくなる
→娘と宵山様 -
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山月記
藪の中
走れメロス
桜の森の満開の下
百物語
現代版に新釈。恥ずかしながら、走れメロス以外は読んだことがありませんでした。走れメロスも詳細なあらすじを覚えていません。
元々の話の内容が分かっていたら、楽しめたのでしょうか。
「山月記」
孤高の学生の斉藤秀太郎。孤高と孤独の狭間で、もがき苦しみ、最後は皆んなの前から姿を消してしまう
「薮の中」
役者同士で元恋人同士。その女性の今の彼が映画監督という三角関係の中で映画を撮る。三者の気持ちのあり方が、それぞれ違うのが不思議な感覚
「走れメロス」
人質となった親友を見捨てることが美徳と考える学生と、それを守らせようとする大学内の暴君の追 -
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