【感想・ネタバレ】熱帯のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年03月30日

読み終わった後に大きな溜息が出てしまう。散々掻き乱された。解釈なんて出来ない、この物語に、読み手は何も手出しできない。入れ子構造になっているのかと思いきやそれだけじゃない、着地点もおかしい、初めての感覚。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

不思議な読書体験がしたい方に 森見先生は何冊か読んだことあって面白いイメージあり
読み終わってみてなんだろうこれ?最初はミステリーぽい 誰も読み終えたことのない謎の本『熱帯』 調べていくとだんだん夢と現実の間の様なふわーっとしてくる そして唐突に島の砂浜に ああこれが『熱帯』の中か 全て読み終えた後...続きを読むは自分も観測所の島から戻ってきたような感覚

序盤にメモした『熱帯』について
不可視の群島 魔王 学団の男 海上列車 砲台の島の地下牢 髭もじゃ囚人 図書室にかよう魔王娘
密林の観測所 海図 ノーチラス島 地下世界 森の賢者 虎と戦う 見せ物小屋 砂漠の宮殿 満月の魔女

登場人物の本の読み方が印象に残った 一心不乱読み メモ 引用線引き

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Posted by ブクログ 2023年10月13日

うーん、不可解笑。

境界線がわからんくなる。イッタイゼンタイなにがどう繋がっているのか。まぁとりあえずいえるのは、いつかはアラビアンナイトを読むのかしらってことだけ。

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

読み進める、といういよりも「どんどんと本の底に落ちていく」という感じ。登場人物が、あれ?この人誰だっけ?と立ち止まって読み返すこともしばしば。人物の境界線が曖昧になっていく不思議な感じ。

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Posted by ブクログ 2023年04月19日

これはまた説明の難しい作品を読んでしまったものです。
五つの章と後記でなっているこの作品は、第三章と第四章の間に大きな断絶がある。
これを許容できるかどうかで作品の評価が変わるのではないでしょうか。

第一章から第三章は、現代の日本が舞台。
最初に登場するのはスランプに陥った作家・森見登美彦。
極些...続きを読む少な事実はあるかもしれないが、三章まではエンタメ小説。
最後まで読み終わらないうちに消えてしまう『熱帯』という本を巡る人々を、「沈黙読書会」「暴夜(あらびや)書房」「学団の男」など思わせぶりなガジェットを使いつつ、迷宮へ誘っていく。
もちろん読者も。

しかし第四章からは突然記憶を失った男が、どことも知れない小島に流れ着いてから魔王と対峙するまでを書く、ファンタジーのような純文学である。

エンタメ部分は普通に面白かった。
しかし純文学部分は抜群に面白かった。

入れ子細工のような、メビウスの輪のような、二転三転する展開。
そこに論理的な整合性はない。
けれども、今までの自分の読書体験が物凄く揺さぶられたのだ。

この本自身は『千一夜物語』をモチーフにしている。
そして、四章以降は『ロビンソン・クルーソー』や『海底二万海里』や『宝島』などの冒険小説のイメージを前面に押し出しながら、『不思議の国のアリス』や『山月記』のエッセンスをまぶしている。

そして『西遊記』恒川光太郎の『夜市』、エンデの『はてしない物語』、ハミルトンの『フェッセンデンの宇宙』、新井素子の『大きな壁の中と外』など、自分の読書体験から想起する作品が、より一層この作品を深掘りさせてくれる。
多分無意識下ではもっとたくさんの作品が浮いたり沈んだりしていたのだと思う。


第四章と第五章はあくまでも森見登美彦が書いた『熱帯』であって、読者それぞれの『熱帯』があるというのが第三章までの話なのかな。
後記でそれを表しているとも思えるし、それはまたエンタメに戻っていったとも言える。
まるでメビウスの輪のように。

そして創造することの苦しさを吐き出してもいる。
私に創造の魔術が使えなくて本当によかったな。
猿でよかった。

最近の、と言っても数年前のだけど本屋大賞ノミネート作品を読んで感じる違和感というか、これじゃない感の正体がわかった。
私は作者の広く深い読書体験を基礎に持つ作品が好きなのだ。
最近のふわふわした「いい話」的作品の、テーマへの肉付けの薄さに拒否反応があるのだな。
若い作者ならまだしも、ある程度の年齢でこの程度?って。
まあそれでも読みますが。←いったい何様なのか

ただ今『千一夜物語』を全巻読破したい欲がふつふつと…。
あまりにも膨大でこんがらがったこの作品の全巻読破なんて、20代の頃早々にあきらめたはずなのに…。
森見登美彦。罪なお人。

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Posted by ブクログ 2023年02月22日

よくない口コミもあったので550ページもあるのか、、と中々読む気になれなかった一冊。

ところがどっこい!!できることなら記憶を消してもう一度読みたい、、まんまと今回も森見登美彦さんの言語的毒物中毒になってしまったようです。
奇遇にも私は池内さんのように本の中に出て来た好きなフレーズをメモする習慣が...続きを読むある。
池内さんのように几帳面な字でなんてことはなく書き殴った誰にも見せられないようなもの。
これからは綺麗に描こうかな、魔術の世界に紛れ込んでしまった時ノートを頼りに私を探してくれる人のために。
池内さんのように楽団の皆さんのように1冊の本に溺れてのめり込むようなそんな人生送ってみたいな。

柳画廊って夜行の銅版画が飾ってあったところだよね?
なんだか宵山万華鏡感もあって最近違う作家さんに浮気していたけど森見登美彦さんがやはり好きです。

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

ファンタジー小説だが、前半はミステリー仕立て、後半は冒険小説のよう。前編を通して「千一夜物語」が鍵になる。南の島の日差し眩しい明るい絵と雪降る京都の祭りの夜の昏さがコントラストになっていて読者を不思議に惑わす。話者が誰なのか?どこの立ち位置にいるのか?幻想的に話は進むが、いつのまにか完全に魅力されて...続きを読むいる自分がいた。不思議で得もいわれぬ一冊。

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Posted by ブクログ 2024年01月14日

いやあ、なんというか、実に森見さんらしい摩訶不思議な物語。

千一夜物語へのオマージュのような、お話の中で次のお話しが始まり、さらに次のお話が語られていく重層構造の中で、物語は『熱帯』の謎の周りを螺旋状に巡っていく展開。

これはなんと評価していいのか悩む小説だ。
幻想小説のようでもあり、空想小説で...続きを読むもあり、ある種の青春小説でもある。
この奔放さは、ちょっとある時期以降の宮崎アニメに通じるモノがあるような気もする。

そうしてラストで物語は大きな円を描いて閉じるわけだけど、実は厳密には閉じてないんだよなあ。
元の世界ではどんな結末が訪れているのか興味が沸くね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月18日

本の中でストーリーを話すうちに、それがストーリーになっていく。そして最後は、最初の章に戻る不思議な話。
ダークファンタジー。本好きのための本。

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Posted by ブクログ 2023年11月01日

迷路に迷い込んだような本

話の中でまた話が始まって、語り手も変わりながらどんどん物語の奥深くへ行ってしまう。

読み始めは森見登美彦さんのエッセイ的なものかと思わせるような文章だったのが、いつのまにかファンタジーへ。

最初はゆったりのんびり進んでいた物語が、後半にいくにつれ展開スピードが速くなっ...続きを読むて引き込まれた。

最後は結局どこへ戻ってきたのか、理解しきれなかった。もう一度読むとわかるかな?


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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月25日

これは本当によくできた本だと思った。
まんまと作者の魔法にかかったというか・・・
この本(つまり『熱帯』)について考えれば考えるほど謎が深まり
その謎について語り手がどんどん増えていく、
物語の中で物語が語られ
物語はどんどん大きくなり
現実味のある話からファンタジーとも
ミステリーともいえない不思...続きを読む議な話へと進んでいく。
この本の終わり方のおかげで、
考察や解説がまた新たに生まれ、
それらすらもこの『熱帯』の一部になるのだろうな・・・

煙に巻かれたようなこの本は
どんな話なんだと思わずにはいられない
だって誰もこの本を最後まで読んだことがなく
結末を知らないのだから

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Posted by ブクログ 2023年09月06日

長かったけど、読後感が凄かった。
千夜一夜物語読みたくなった!

誰が本当のことを言っているのか?熱帯ってなんだ?考えれば考えるほど、僕たちも熱帯に囚われていく。

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Posted by ブクログ 2023年08月21日

幻の本を探す話のはずが、物語中物語が繰り返されて自分もその世界に迷い込んで混乱していくよう。
不思議で壮大な、謎めいた熱帯。面白い体験だった。

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Posted by ブクログ 2023年06月22日

出張先に携えていき読みました。
知らない町、乗ったことのない電車でこの本を読んでいると、物語の内側へ内側へ内側へと誘われていくうちに、自分自身もこの旅から抜けられなくなるのではないかという恐怖を感じました。

読み終えてもしばらく、物語のなかにいる。
とても恐ろしい一冊です。

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Posted by ブクログ 2023年06月18日

謎に巻き込まれたいときに読むべき一冊。単純明快じゃない、謎にまかれたい、謎の迷宮に迷いたい、不思議な森見ワールドに片足突っ込みたいときに。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月16日

とても不思議で面白い話だった。
同じ名前の人や場所や物があちこちに登場するため、混乱もするが、「あ、それ聞いたことある!」と引き込まれていく。
物語の中でまた別の物語が始まるマトリョーシカのような構成も、読んでいて自分自身が不思議な体験をしているような感覚になった。
後記の『ーーおまえはどこへ戻って...続きを読むきたのだ?』という一文に鳥肌が立った。「パラレルワールド」と「異世界」という言葉が脳裏に浮かんだ。これはファンタジーだったのか。

『熱帯』とは、異世界で佐山が書いた手記であり、人から人へ渡り未だに閉じられない物語の一部であるから、最後まで読むことができないのだろうか。
魔術的な力によって『熱帯』が人々の手に渡り、あの世界の千夜さんや池内さんや白石さんも、それぞれの物語の世界へ落ちていくのかもしれない。
結局最後まで螺旋のような謎につつまれたまま終わるが、また最初から読み直してみたくなる作品だった。

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Posted by ブクログ 2023年05月03日

“汝にかかわりなきことを語るなかれ
しからずんば汝は好まざることを聞くならん”
誰も最後まで読むことができない謎の本「熱帯」を巡る物語。千一夜物語のように物語の中の登場人物が物語を語り、さらにその中の登場人物が物語を語る、という入れ子構造になっており読んでいる自分自身も物語の中に取り込まれていくよう...続きを読むな気分になる。

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Posted by ブクログ 2023年04月04日

本の装丁もよき。
カバーが森見さんの本で
カバーをめくると本の中の本の装丁で。

最後どうなるのかとドキドキしてやめられなかった。

沈黙読書会行きたい。

ロビンソンクルーソーを読んでドキドキした小さい頃の自分を思い出した。


森見さんを追いかける回は続く

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Posted by ブクログ 2023年03月28日

いろんな人の評価通り、後半でパワーダウンした感は否めない。
しかし前半のワクワク感が尋常ではなく、低評価にはし難い。後半も面白くないわけではないし。

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Posted by ブクログ 2023年03月14日

階層、無限、ループ
といった観点で、考察しながら読むのは楽しかった

ただ、回想が連続して真相に全く辿り着けない構図を貫いてくれた方が、むしろ清々しいのでは、と思ってしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月06日

他のレビューにもあるように、私も案の定「熱帯」の迷子になってしまった笑。

「熱帯」の謎を解き明かす物語から、いつのまにか熱帯になっていて、熱帯という物語から戻ってきた時には、最初の世界線とは少し違う現代、、、ループ。。。

森見ワールドに自力では着いていけなかったが、後ほど考察やレビューを見て、や...続きを読むっと少し理解できたのか??結末を知った上でもう一度読もうと思う。

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

たしかに小説がなくても生きていけます。
でも面白い小説が読み切れないほどあるということはそれだけで無条件に良いこと、それだけでステキなこと、みんなよく頑張った、人類万歳!そう思えたんですよ

最後に森見の書いた熱帯がでてきて
またループする
読み終わることはない

読んでも読んでも読んだ気がしない
...続きを読む読み終わることのない熱帯と掛け合わせてある感じはするけど怪作すぎて意味不明だった

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Posted by ブクログ 2024年01月05日

複雑な入れ子構造で不可解。何度も立ち止まって、読み終わるまで難儀した。さすが寄書と呼ばれるだけはある。森見さんの頭の中はどうなっているのか。

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Posted by ブクログ 2023年12月23日

たしかに不可解な小説であった。
文庫で約550ページ、文字数もよく見る文庫本よりびっしり配置されていて、読むのに時間がかかってしまった。
オチのない不思議さを味わうというのが、最近の森見作品なのかなと思った。

「まだ終わっていない物語を人生と呼んでいるだけなのだ」

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Posted by ブクログ 2023年12月18日

妄想に妄想を重ねた結果、しっちゃかめっちゃかで迷宮入りになったりするけど、この物語はちゃんと整理すると筋通ってるんだろうな。

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Posted by ブクログ 2023年12月09日

最初の頃は100ページは読み進めるのがもったいないほど面白かったのが後半非現実的すぎて置いてかれた。

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Posted by ブクログ 2023年11月01日

個人的に森見作品ってざっくり分けると二種類あるなと思っていて、これはどちらかというと「きつねの話」や「夜行」の方だなぁと思った。
ちょっと自分には難しすぎて、前半読んでいるとき栞を挟んだ位置を確認するたびに「まだ半分も読めていない…私も熱帯に迷い込んでいるのか…」と不思議な気持ちになりました。
理解...続きを読む度の高さを諦めて先に読み進め、最終的には結局私も熱帯の中に居るのだとふんわり思いました。よくわからないけれど、嫌ではない謎の感覚。もう一度読んだら何か変わるかな。また来年読みたい。

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Posted by ブクログ 2023年09月15日

熱帯という、未完の小説を読んだ人々による捜索という第三章まではとても興味深く読み進めたが、四章以降は、人の見た夢を読まされている感覚が長く続き、中だるみを感じた。読んでいる人の世界と本の世界が入り交じる展開は楽しく、結末が楽しみではあったが、三章までの展開とうまく繋がってくれると納得感が増す気がする...続きを読むが、なにかごまかされた気分になった。
この手の小説の醍醐味はあり得ない展開にどうけじめをつけるかを期待してしまうが、この結末が作者の作風かとも思う。

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Posted by ブクログ 2023年06月30日

語り手が移ろいすぎて、自分がどこにいるのかわからなくなった、けれどそれが心地よかった。
後半は、現実味のない話が延々続き、夢の中にいるみたいだった。
主人公たちが作中の「熱帯」を途中までしか読めなかったように、本作も途中から、人によって解釈が変わるような仕掛けになっているようで、面白い。

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Posted by ブクログ 2022年11月17日

熱帯を追い続けるスリリングさ、
ネモくんが登場してからは
物語に少し置いてかれるような感覚になった。

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