森見登美彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
4兄弟のたぬきと天狗と弁天という名の美しい人間がわちゃわちゃと様々な事件に対応していく物語です。一見無茶苦茶な設定ですが、不思議と読んでいるとストーリーがすっと入ってきます。また、4兄弟のたぬきはそれぞれ個性があり、しっかりもので堅物の長男、分け合ってカエルとなり、自由気ままに過ごす次男、面倒くさがりで本作の主人公である三男、臆病者の四男、それぞれの個性がしっかりと出ており自分の推したぬきが見つかると思います。余談ですが、私は堅物の長男が推しになりました。
森見作品の定番とも言える偽電気ブランや赤玉パンチ等も出てくるので、森見ファンの方にはぜひ読んでもらいたいです。続編も出ているようですので、 -
Posted by ブクログ
2016年に読んで以来、約9年ぶりに読み返した。森見登美彦氏の本は須く読んでいるが、こちらの作品はきつねのはなしの系譜。
夜は短し歩けよ乙女、有頂天家族がコミカルな作品だとすると、夜行はホラー寄りと対をなす。個人的にはきつねのはなし同様、好みである。
2016年当時は西日本にいたので京都は身近な存在だったが、2025年現在は東日本と遠くにいる。話に出た津軽がより身近だ。自分自身もそう言った意味では対を成すのか。
更に面白いのはこの作品でも夜行と対を成す曙光が話のキーとなる。
当時読んだ時は話のラストに薄気味悪さを感じていたが、今改めて読むと、ある意味ハッピーエンドだ。長谷川さんもきっと、