森見登美彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2024年
鑑賞作品 No.7
《感想》
走れメロスをこんなにパロディーにしていいのかと思いながらも、お腹を抱えて笑ってしまうほど痛快かつ奇天烈な森見ワールドに脱帽。
他にも様々な超有名古典文学を新解釈して森見ワールドに引き込んでいる。
原作を知らないものも多々あり、原作を読みたくなった。
まんまと森見登美彦氏の策略にハマっているような…?
《印象に残った作品》
▼ 山月記
世俗に馴染めず自己の本意を達せられず自分に絶望した山月記の主人公をよくもまあ見事に新解釈したものだと唸ってしまう。
名作と呼ばれるものの構造の普遍性に感嘆してしまう
《MVPキャラクター》
▼ 斉藤秀太郎
見事なま -
Posted by ブクログ
ネタバレ2024年
鑑賞作品 No.3
《感想》
森見ワールドにおける二系統の融合。
背筋がゾクっとするような静寂の奇怪な世界とコメディーチックなドタバタ奇天烈劇場を同時に楽しむことができる作品だろう。
すべてが横につながっているようで、見る角度によって様々な形に変形して、全く異なるものを見ているような浮遊感。
まるで万華鏡を覗いているようだ…
いや、どちらかというと万華鏡によって私たちは見られている側かもしれない。。
《印象に残ったシーン》
▼ 妹が宵山様たちに付いて行こうとするシーン
宵山様たちがぷかぷかと浮かぶ様が脳裏に浮かぶ。
そこにお姉ちゃんが妹を連れ戻しにするシーンが、非常にドラマチ -
Posted by ブクログ
森見登美彦氏が作家デビューした2003年から2017年頃までに各媒体に発表した散文集とのことで、まず一連の小編を読んでいくうちに、著者が書く各小説作品の根底に流れる息遣いがどこから生じているのか、ということがよく分かる。
幼少の頃よりどんなものに興味を持ち、どんなものを面白いと思い、どんなものを遠ざけてきたか、等々の赤裸々な吐露が、見事に作品群と連関していると感じる。
あまつさえ、森見氏なりの小説のレシピともいうべき、創作プロセスまでが公開されているのが、一読者としてとても興味深いことである。
私も著者とまったく同様に、大学生活前半の2年間ではあるが、四畳半一間の木造アパートに住んでおり、そ -
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