森見登美彦のレビュー一覧

  • 夜行

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    ネタバレ

    著者に多いポップな作風とは対照的に深い影を帯びた作品だった。京都を基盤にしつつ、尾道や奥飛騨、津軽で広がる物語は異界への誘いのように幻想的でホラーチック。「夜行」と「曙光」、表と裏の境界が溶け合い鮮やかに反転していく描写が見事だった。

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    2025年12月09日
  • 熱帯

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    ネタバレ

    様々な世界線が入れ子になって交わっている不思議な感覚。途中までなかなか話に入り込めなかったのに、ラストの50ページくらいから一気に引き込まれた。読み終わって、え?どういうこと?となって、すぐにもう一度読みたくなる作品だった。

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    2025年12月07日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    かの有名なシャーロック・ホームズの舞台が、森見登美彦の手にかかれば京都の街へと早変わりしてしまう。京都が舞台になるとなれば森見登美彦の右に出る者は誰一人いない。そんな一冊だ。面白くないわけがない。

    一世を風靡した名探偵・シャーロック=ホームズはスランプに陥り、相棒のジョン=ワトソンはどうにかこうにかホームズを立ち直らせようと奮起する。そんなところから物語は始まる。この時点で面白くないわけがないのだが、進むにつれて登場人物たちが化学反応を起こして(アドラーとの対決やメアリの思い、モリアーティ教授の行動も必見、絡まり合う心霊主義など)超新星爆発的な面白さを生み出していた。それでいて原作を踏襲して

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    2025年12月07日
  • 夜行

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    なんてったって難しい。
    自分の中での「こういうことかな?」がほんの少しだけあるけれど、言語化するのが難しい。

    でも最後の最後に、ほんの少しだけ曙光を感じられてほんの少し嬉しかった。
    知りたいことたくさんありまくりだけど。

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    2025年12月05日
  • 恋文の技術 新版

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    森見登美彦節全開で最高だった。
    森見登美彦といえば京都で主人公が捻くれているが、今回の舞台は主に石川で、主人公の捻くれ具合は今まで読んできた作品の中で過去最高だったと思う。読んでいてずっとクスクス笑いが止まらなかった。「夜行」「夜は短し歩けよ乙女」などと違いファンタジー要素が全くなかったため容易に想像することができたし、作者のおっぱいの好きさ加減も知ることが出来た。
    個人的に森見登美彦作品で1番好きかもしれない。

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    2025年12月05日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

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    森見登美彦が文豪の有名作品をオマージュした短編集。

    文豪名作に森見ワールドが入り込んでいるが、どちらかというと原作をリスペクトしている印象。

    メロスは森見らしさが強く好きな編でした。

    文豪作品が好きでちょっと味変がしたい方にはおすすめかなと思います。

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    2025年12月03日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    "ヴィクトリア朝京都”という耳を疑う場所を舞台に、世界で一番有名な探偵シャーロックホームズと助手のワトソンが時にはコミカルに慌ただしく、時には寂しげに奔走する。221Bは寺町通りにあるし、警視庁のボートが疾走するのは鴨川だし、モリアーティは鬱鬱してるしスランプに陥ったホームズは竹林に…なんじゃそりゃ、とツッコミを入れたくなるぶっ飛んだ世界観なのに、惹き込まれてしまった。流石の森見ワールドで楽しすぎる。結局何が真実なのか、最後まで正解を教えてくれないのもまた良い。

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    2025年12月02日
  • 四畳半神話大系

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    内容はいつもの森見登美彦さんの恋愛コメディといった感じであったが、4話に掛けて並行世界で起きた出来事を追っていくという仕掛けが面白かった。どの選択をするかによって話の内容は変わるものの、小津との出会いや明石さんと上手くいくことは変わらず、青春を感じました。下鴨神社の古本市に興味を持ちました。

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    2025年12月01日
  • きつねのはなし

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    森見登美彦さんらしい、ちょっとざわざわするようなヒヤッとするような怪しい短編集です
    芳蓮堂やナツメさん、道場や、お寺など、共通の場所や人たちが出てきます
    そして、いやに胴が長いケモノ、狐面。
    最初の きつねのはなし がとても怪しくどきどきしながら読みました。
    渡してはいけないもの
    取引してはいけないこと
    が出てくるのはまさに 京都奇譚集ですね

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    2025年11月30日
  • 宵山万華鏡

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    子供の頃、普段通っている道から外れてみて、それだけでも冒険気分になったり、気になる場所があるけど少し勇気が必要で、でも振り絞ってドキドキしながら行った事や人混みの中をはぐれないようにハラハラした事とか。皆さんもそういう体験ってありませんでしたか?

    冒頭そういう記憶を甦させられます。

    本書は不思議な感覚を感じつつ、懐かしくもあり、心地良く感じたり、おののかされたり、そう来たかと思ったり。

    終始、祇園宵山も感じられ良かったですよ^_^

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    2025年11月24日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

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    古典文学の腐れ大学生バージョン。
    面白かった。
    原作で既読なのが山月記と走れメロスのみなので、他の作品も読んでみようと思います。

    特に印象に残ったのは山月記。元の現作より主人公が身近に感じて、その分心も痛みました。自分の語る夢に自分で苦しめられる経験は誰にでもある。諦めきれず、才能がない自分を認めたくなくて、人知れず消えたくなる。私もそんな思いになることがあります。でも袁傪(今作では夏目)目線で見ると「夢なんて生活の片手間で見たらいいのに、わざわざ人間を辞めることない」って言いたくなる。他人からしたら良くも悪くも人の夢なんてそんな物だなーと再認識しました。

    千野帽子さんの解説で語られていた

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    2025年11月23日
  • 有頂天家族

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    『夜行』に続き、モリミー作品九作目。年納め本の予定が年始め本になってしまった…。でも、物語の時期的にちょうどいいタイミングで"逆に"良きでした!狸、天狗、おかしな人間たち(?)が織り成す「京都疾走物語」はなんと微笑ましいことでしょう。笑。

    好ましいキャラクターが多いことで有名なモリミーですが、いつにも増して多いこと[×2]。その中から厳選して三キャラあげて締め括りたいと思います。弁天、赤玉先生、そして下鴨総一郎。
    面白きことは良きことなり!星四つ半。

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    2025年11月20日
  • 四畳半神話大系

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    深夜京都の4畳半夢を見てた
    灯りの灯らない蛍光灯
    明日には消えてる世界線に

    色々なことをしても大元の人生は変わらない
    春を告げる物語なのだ

    なんか、こんなアホな一人暮らしに戻りたい
    カミサマーッ

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    2025年11月19日
  • 夜行

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    ネタバレ

    昔(2022/12/27)に一回読んだことがあって、そのときめっちゃ面白かった記憶があり、カバーが可愛くなっていたので、買ってしまった…!

    やっぱり面白い。
    森見さんの作品は夜は短し歩けよ乙女とか、四畳半神話大系が好きだけど、この本はふざけが全くない。

    森見さんがふざけなしで本気で書いたらこういう感じの話になるんや…!と感動

    珍しく、京都だけに焦点を絞らず、尾道や、東北など、各所での儚くて摩訶不思議な物語が描かれていた。
    書く物語も、オチが本当に切なくてロマンチックで素敵

    1番メインの場所は、貴船口駅周辺
    以前京都に住んでいたこともあり、貴船のあの有名観光地なのに飾りすぎない京都らしい

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    2025年11月13日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    ネタバレ

    森見登美彦節たっぷりのわくわくファンタジー!
    京都とロンドンと頭の中でふわふわ行き来している間に、我々も境目がわからなくなって、でも読み進められる不思議な感覚になる本だった!
    日常のなかの非日常を読書に求める自分としては、読んでいてとても楽しかった。

    私たちは誰かか作り上げた物語の、操り人形の一つでしかないのかもしれない。
    この世界は虚空で、ほんとうの世界は別にあるのかもしれない。
    ただ、自分という人間を、私は強く自認していて、確かにここにいて、誰かを愛し、愛されている。

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    2025年11月09日
  • 四畳半神話大系

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    「あのときの選択が間違っていた...」と悶々とする人間がひん曲がったような大学生『私』が どの選択肢を選んでも大きな流れ・運命は変わらない といった感じのお話。『私』を取り囲む奇人変人愉快痛快な友人達がみな魅了的で面白かった。特に2話の代理代理戦争の終わりがどこか爽やかな感じがして好き。
    だが、『面白い!』『名作!』という周囲の評価に期待を膨らませすぎたせいか、少し物足りなさも感じた。最終話で他3話とは違う結末を迎えていたらなあ と個人的には思う。
    それでも、やっぱり森見登美彦の文体は心地よくて好きだなあ。

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    2025年11月08日
  • ペンギン・ハイウェイ

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    数年前にアニメ映画で一度観ていたので、お姉さんがペンギンを生み出す場面であったり、〈海〉について想像しやすかった。ペンギンやお姉さんの正体とは何かがはっきりと示されていないので、想像力で補う系統の作品である。小学生のアオヤマ君は、論理的で純粋であるために問題を抱えながらも、自分にはない幼さがとても羨ましく思う。

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    2025年11月07日
  • 竹取物語

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    モリミーが『竹取物語』の現代語訳・・だと・・?
    これは読まずにはいられないでしょ!

    思えば“かぐや姫の物語”って、小さい頃読んだ昔話の絵本だったり紙芝居だったりの内容のまま止まっていて、『竹取物語』をちゃんと読んだことなかったかも。
    そんな訳で、竹林といえばモリミー、黒髪の乙女に翻弄されて右往左往する殿方といえばモリミー・・つまり、竹取物語×森見氏というまさにナイスマッチングな本書をワクワクしながら読ませて頂いた次第です~。

    うむ!読みやすくて良き!
    『新釈 走れメロス 他四篇』のような、モリミーワールド全開というのではなく、さすがに“ちゃんと訳して”いるので、所謂“森見節”的なものは控え

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    2025年11月05日
  • シャーロック・ホームズの凱旋

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    京都のホームズ?となって
    馴染んでいたころにあっという展開

    森見登美彦さんの作品は大好きなのですが
    パラレルワールド的な、事実ばかりではなく
    他の世界へという物語で
    森見作品を読んだ満足感がありました

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    2025年11月04日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    失恋ってこんなに痛かったんだっけ?
    青春ってこんなに痛かったんだっけ?

    森見登美彦さんはじめまして
    次男君が貸してくれました

    好きです!!
    愛すべき陰キャたち!!

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    【私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! 】

    裏表紙 内容紹介より

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    誇大妄想ぎみのさえない京大生の「私」と、愉快な仲間たちの、愉快な日常が描かれた青春小説。

    水尾さんに振られた後も「なぜ私のような人間を振ったのか」を副題とした『水尾さん研究』

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    2025年11月01日