森見登美彦のレビュー一覧
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森見登美彦が生み出したこの奇書を、どう評価したらよいのか私にはわからない。
『バーナード嬢曰く。』の長谷川さんに感想を聞いてみたいものだ。
シャーロキアンとして、どう受け止めたのか。
舞台がヴィクトリア朝京都であるというのは、どういうわけか知っていた。
が、たまたま日本を訪れたホームズが、京都で大事件を解決したのだと思っていたのだが、それは違う。
ヴィクトリア女王をはじめ、軒並みイギリス人が京都で普通に生活しているのである。
ホームズが住んでいるのは、寺町通221Bで、もちろんハドソン夫人が大家である。
ちなみに京都府警視庁はスコットランドヤードという。
のっけからホームズは大スランプで、 -
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これは奇想天外でありながら、どこまでも純粋な京都の夜のパレードです。
森見登美彦先生の描く世界はいつもファンタジーな色彩に満ちていて、読んでいると自分まで伝説の「偽電気ブラン」を飲んだような気分になります。黒髪の乙女の軽快な足取りについていき、古本市や大学祭の喧騒の中を駆け抜けるような感覚。
「先輩」の不器用で必死な「ナカメ作戦」はいつも空回りですが、青春の最も真摯なときめきを感じさせてくれます。この本は終わらない華麗な夢のようで、世界はこんなにも広くて面白いのだから、立ち止まらず、恐れずに恋をして、体験しようと教えてくれます。
夜は短し歩けよ乙女!?? -
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不屈の名作のパロディ版。
京都大学の、少し変わった学生たちが登場。
京都を舞台に名作の名残を引っ提げて駆け回る!
走れメロスや山月記は授業で習ったのでうっすらと覚えていた。
走れメロスの、冒頭とかの文章の感じや、
山月記の虎となった主人公との掛け合いのシーンなどは、見事に原作の影も残しつつ現代風にパロディにしてあり、原作も読み直してみたくなった。
全部の原作をしっかり知っていれば絶対もっと楽しく読める‼️
でも原作を知らなくても、京大生のドタバタ劇として面白くサクッと読めると思う。
そして、一つ一つ独立した短編だが、辻村深月さんやCLAMPさんみたいに、登場人物がリンクしているの -
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小学生の時に途中で読んだままだったのを、もう一度読み返しました。
小学生の時に読んだ印象は、この話が夢を見ているような曖昧さをもって感じられたのでした。しかし今となって読んでみるとこのお話の、少々逆説的かもしれませんが、そのはっきりとした夜の世界を感じ取りました。人を夜の世界へと運ぶ「夜行」と、鬼たちが列を連ねる「夜行」という二つの言葉が重なり合ったこの物語は、作者のユニークな発想を感じさせるには十分でした。
一つの意味を発展させることも面白いことですが、そこにまた別の意味を加え、組み合わせることで、発想に奥行きが生まれてさらに面白くなるということをこの本はよく示しているように感じました。物語 -
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森見登美彦が書く少年、可愛すぎて悶えた!
かなり理論的で大人びた少年の背伸びした様子がとても愛らしく描かれていて微笑ましかった。
古風な森見登美彦らしい表現抑えめだったけど、比喩表現がいちいちすばらしくて、細部まで愛らしさたっぷり!一言一句まで堪能させてくれる森見登美彦作品はすばらしいです!
ファンタジーでありながら理論的に現象を紐解いていくアプローチがなかなか斬新で、理系のわたしは非常にワクワク!ファンタジーでここまで解を求めるの面白い。
前半はスロースタートでなかなか話に入り込めなかったけど、終わりがとっても好きだったので、評価をあげました。みんな愛らしくて、素敵な話だった。 -
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ネタバレユーモアを交えながら膨大な情報量をテンポよく詰め込んでくる、独特の語り口が印象的な作品。その癖のある文章は好みが分かれそうだが、個人的にはかなり好きな文体だった。
物語は、偽電気ブランを追い求める騒動や古本市での掘り出し物探し、学園祭、そして風邪が流行する街での出来事など、さまざまなエピソードで構成されている。一見すると独立した出来事のようでありながら、それぞれが巧みに繋がり、独特の世界観を形作っている。
終盤では、黒髪の乙女が先輩に好意を抱いていることが改めて描かれ、二人がデートの約束をする場面で締めくくられる。賑やかでコミカルな物語でありながら、最後には温かい読後感を味わえる作品だった -
Posted by ブクログ
初森見登美彦。
文体は、「私」の語り口調がやや古風かつ知的。
「私」は理想とする「薔薇色のキャンパスライフ」とはかけ離れた大学生活を過ごしているものの、小津や明石さんなど、周りには個性的で魅力的な人間が溢れていて、傍から見ればかなり恵まれている。
実際の人間関係もそうなんだろうと思った。
現実の人間関係に悩み、理想と現実の狭間で揺れて、大きさに差はあれほとんどの人が持っているだろう自尊心を守ることに毎日必死。
「それでもいい。どっしり構えていろ」という樋口師匠の言葉に、読者の私も救われた。弟子入りしたい。
真の孤独を味わって、現実を受け入れるようになる主人公の成長物語でした。