森見登美彦のレビュー一覧

  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    おもしろかった。
    終わり方と、節々に出てくるユーモラスな文章が好きだ。(京都タワーは京都のジョニーとか)

    はじまりの方は割と危なっかしい感じを覚えながら読んでいたが、読み進めるにつれ惹き込まれ、
    最後にはなんとも言えぬ情緒と余韻が残る。

    どんなに考えても、この物語の結末がわからない。
    こうも読めるし、ああも読める。
    読者の判断に任せているような気もする。
    「結局自分がどう読みたいのか」で読めばいいんじゃないかと思った。

    かなり文学性が高い要素が多く、ちゃんと読もうとすると、何度か読み返して、いくらか考えなければならなそうだ。
    例えば、「太陽の塔」や「夢」、「ええじゃないか」、そして最後の

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    2026年03月07日
  • 宵山万華鏡

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    祇園祭には不思議な力があると私も思っていたので読んでて不思議な気持ちにさせられた。
    今年は祇園祭に行こうと感じさせてくれる

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    2026年03月06日
  • 熱帯

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    中々に難しいが面白い。このようなタイプの小説は初めて読んだ。
    千一夜物語を意識して作られているためか、登場人物の話す物語の中の、登場人物が物語を話す、と言ったように話が入れ子になっているため、ちゃんと意識して読まないと迷子になる。
    小説を読むのが好き、読み慣れている人はとても楽しめるかもしれないが、そうではない人は途中で挫折しないだろうか。
    読書が趣味な人にはおすすめできるが、ライトな小説を好む人は気合い入れて読んだ方が良いかもしれない。

    10代からすごく支持された本みたいだが、今の子達はみんな頭いいなぁ

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    2026年03月03日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

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    国語で「走れメロス」を習ったから読んだ。
    芽野と太宰のメロスとは正反対のことを言っているのに、同じような展開と主張になるのが、すごくおもしろかった。
    舞台が現実の京都というのも、雰囲気が想像できてよい。
    読んでいる間ずっと、ぐふぐふ笑ってニヤニヤしていた。
    書いた人は天才だと思う。
    メロス以外は原作を読んでから読みたい。(中2)

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    2026年02月28日
  • 宵山万華鏡

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    ネタバレ

    森見登美彦は腐れ大学生ものも好きだけど怪異とかちょっとしたホラーものの方が好き。
    宵山万華鏡という題も良い。繰り返す日々も万華鏡に例えているのだろうか。そして我々読者は彼らの繰り返す日々をのぞき見ることができる。宵山金魚で離れてしまったふたりが、いくつかの宵山のお話しののちに再開する。これも輪になっていると捉えれば短編一つ一つが万華鏡の中の光であり、前編を見通すことで一つの輪が出来上がるようにも思える

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    2026年02月25日
  • 熱帯

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    ネタバレ

    たまにある森見登美彦の森見登美彦感を極限まで抑えた美文の大海原で展開だけ大森見登美彦ワールドが炸裂してるハチャメチャ森見登美彦ファンタジー、最高すぎる。
    めちゃくちゃやってんのに文章うますぎるから考えようとしなくても情景が全部イメージできて楽しかった。
    とはいえごめんやけど展開がジェットコースターすぎて一周じゃ雰囲気しか掴みきれない。でもこの散々あっちこっち連れ回されて理屈とかリアリティとか考えたほうが負けみたいな世界観で広げるだけ風呂敷広げて最後しんみり締めてく感じ、乙女とか四畳半もそうだけどこの収束からでしか得られない快感ある気がしてるから雰囲気が掴めればいいかとも思う。
    ていうか一章終わ

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    2026年02月20日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    森見登美彦が好きなのでその眼鏡もかかっています。

    デビュー作でありながらちゃんと森見節で好きだった。小難しい言葉をこねくり回して高尚なことを言っているように見える偏屈な人達。でも話し言葉は普通で、そこがなんとも人間臭い感じがする森見作品の主人公たち。
    この主人公は研究とか言いながら元カノのストーカーしている。
    でも、終盤、遠藤のメールを後押ししてしまったり、ええじゃないか騒動の中で水尾さんの姿を追いかけてしまったり、水尾さんに振られた日のこと、そして付き合っていた頃の愛おしい彼女の姿を書き連ねたり。きっと彼なりに彼女を愛していたのだろうな、とも。
    飛び切り阿呆ででもじんわりほろ苦いのが良かっ

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    2026年02月19日
  • 有頂天家族

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    力の抜けた森見節。森見さんの中でも大好きな一冊です。
    狸や天狗といった主要キャラも皆キャラがたっているし、なんだかんだ言いながらも家族皆んなで力を合わせて大団円!という結末が爽快です

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    2026年02月15日
  • 竹取物語

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    竹取物語は自分で書いたみたいと著者が書いていて、確かに!と思った。
    著者の講演内容と、学術的な解説も盛りだくさんで、面白く読み応えがある。
    高畑勲監督の「かぐや姫の物語」で重要なパートであった、幼少時のかぐや姫の人間的な生活についての記述は、原作にはまったく含まれていない。

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    2026年02月13日
  • 奇想と微笑~太宰治傑作選~

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    編集後期で森見さんが「太宰治にも奇想天外で愉快な作品があるよ、ということを、とくに若い読者に知らせる本である」と書いている。私も中期の明るめ太宰が好きなので、森見さんと同意見!
    『カチカチ山』『畜犬談』あたりは学生時代から好きなので殿堂入りとして、自分をさむらいに例えだす『佐渡』、黄村先生へのツッコミが冴え渡る『黄村先生言行録』が今回特に面白く感じた。
    『新釈諸国噺』からの3編の、読点だけで続けて延々と書く独特のリズムとか、『走れメロス』の激情に任せて書き綴られたような熱い文章もいい。太宰の文章って、こっちを乗せて高揚していくような熱狂があると思う。
    『人間失格』で太宰は好きじゃないわ、と思っ

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    2026年02月05日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

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     四畳半神話体系が「30分もの」×4本とするなら、本作は1時間スペシャルといった形。前作の雰囲気を踏襲しながら、よりストーリーを練ってきた今作。本当に最初は独特な文書も不明な点も読みづらかったのですが、徐々に話が繋がり、キャラクターたちも頭の中で勝手に踊るようになり、忘れられない一冊まで昇華しました。

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    2026年02月04日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    愛おしい、、なんなんだこいつらわ。学生時代に叡山電鉄お世話になってたし元田中に友達が下宿してて溜まり場にしてたし、全部が自分たちのクソみたいな青春とピッタリと重なる。ここまで稲中を文学的に変換出来るのかと感動すら覚えた。オールタイムフェイバリット認定。

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    2026年01月23日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

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    「四畳半神話大系」の続編。

    「四畳半神話大系」と舞台「サマータイムマシン・ブルース」のコラボなんですね。
    「サマータイムマシン・ブルース」は映画にもなっているようだったので、読む前に観てみようと思ったのですが、私が加入しているサブスクでは配信されておらず残念でした(。•́•̀。)

    結果「サマータイムマシン・ブルース」を知らなくてもすごく楽しめた。
    むしろ「四畳半神話大系」しか知らなかったことで、シリーズ特有の語り口、テーマの割には哲学的になりすぎない軽やかさ、割とどうでもいいことに全力な登場人物たち(褒めてる)にハマってた気がする。

    前作から引き続き使われている技法?が正当な理由をつけら

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    2026年01月15日
  • 夜行

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    夜の闇が持つ、根源的な恐怖と抗いがたい魅力という二面性。その二つともを強烈に感じられる作品だった。読み進めていくにつれ、自分も夜の世界へと引きずり込まれていくような感覚になった。

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    2026年01月02日
  • 宵山万華鏡

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    ネタバレ

    夜行が好きすぎて、森見登美彦ホラー3作品のうちの1つであるこの話を待望していました。年末に時間ある時に読めてよかった。
     まるで万華鏡が創り出す、幻想的で、どこか懐かしくて淡く寂しい、その中に自分が取り残されたような気持ちになりました。無限に続く宵山の世界、幾人にも増える赤い着物を着た女の子たちはまさに万華鏡が作り出す世界をよく体現していたなって思いました。(休日なら同じ毎日を繰り返してもいいかも笑)
     ギャグテイストの方向で書かれていた「宵山劇場」も実はこの話全体にしっかりと関係していたのがあとになって分かって驚きでした。「偽祇園祭」を企画した乙川の目的はただの悪ふざけじゃなくて、意外にしっ

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    2025年12月30日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

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    著者による名作の新釈(おもしろ改編)。森見さんの作品は気になるものは何作かあったけど、今作が初めて。出てくる人物がなかなかの曲者揃いで、好みの文体、テンポ感だった。短編が単体で存在しているのではなくて、全体がゆるーく繋がっているのも好み。
    一番好きなのは「走れメロス」かな。キャラや設定がぶっ飛んでいて一気に駆け抜けていく感じが面白かった。百物語は原作を読んでみたい。
    最近走れメロス関連の本を読むことが多いな

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    2025年12月29日
  • 有頂天家族

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    大好きで何度も読んだ作品です。
    毎年年末には必ず読みたくなる。
    狸と天狗と人間が登場人物で、本当にこうだったらいいのにな、と思う世界観です。
    お話の内容は賑やかで楽しくて少しだけ切ない。
    この作品らしく最後は大円団で終わるので、毎年年の瀬に一年の締めくくりとして読みます。
    面白きことは良きことなり!

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    2025年12月29日
  • きつねのはなし

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    少し薄気味悪くて、でもなんだなんだと覗きたくなるようなお話が四つ。
    こちらがぞわぞわするような文体がよかった。
    それぞれのお話が繋がりそうで繋がらない。それもまたぞわぞわを誘った。
    妖なお話。

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    2025年12月23日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

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    大好き!真夏の京都でクーラーのリモコンを壊してしまった「私」たちが突如現れたタイムマシンで昨日に遡るものの、過去改変の危機に直面し慌ただしく奔走するタイムトラベル・コメディ。『四畳半神話大系』の世界観を継承していて、印象深い言葉の数々や愛着のあるキャラクターに再び出会えて嬉しかった。タイムパラドックスも巧みに処理されていて、くだらなくも愛すべき青春爽快コメディとして見事にまとまっている。

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    2025年12月15日
  • 熱帯

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    ネタバレ

    「本というものが俺たちの人生の外側、一段高いところにあって、本が俺たちに意味を与えてくれるというパターンだよ。でもその場合、俺たちがその本が謎に見えるはずだ。だってもしその本が解釈できると思ったなら、その時点で俺たちの方がその本に対して意味を与えることになってしまう。」

    「いろいろな本が含んでいる謎を解釈せず、謎のままに集めていけばどうなるだろうかということなのよ。謎を謎のままに語らしめる。そうすると、世界の中心にある謎のカタマリ、真っ黒な月みたいなものが浮かんでくる気がしない?」

    沈黙読書会の店主が物語冒頭で語ったこの言葉。
    まさに『熱帯』を表す言葉であった。
    正直読んでいて謎が多いし、

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    2025年12月14日