森見登美彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「アジカンのジャケットと同じ絵柄の小説」と長らく認識しながら読めていなかった作品。本屋大賞2007年の2位を獲得。
ストーリーを一言で表すなら「陰キャの片思い」といったところか。主人公である「先輩」が、後輩である「黒髪の乙女」に思いを寄せ、京大周辺を舞台に東奔西走する。銀魂やスケットダンスを思わせるドタバタコメディ風に物語は進んでいく。
■キャラクターの魅力
2人の主人公のうち、「黒髪の乙女」は実に陰キャ男子から強烈にモテそうなキャラクターをしている。
第1章で初めての夜の街に足を踏み入れる彼女は、財産を失って途方に暮れている怪しい男も、タダ酒を目的に夜の街を徘徊する怪しい男女もおおらかに -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公・守田一郎が京都から能登の研究所に飛ばされ、そこから色んな人に手紙を送る話。
送る人によって内容も様々で、男友達の恋愛相談に乗り猥雑な話をしたり、強い女性の先輩(魔王?)と一連の攻防を繰り広げたり、著者本人とダメ出しや恋文の相談をしたりと手紙を読むのが面白い。
これだけ色んな人に文通をしても、肝心の自分の想い人への恋文は失敗続き…
その気持ち、よく分かります。
男友達には、偉そうに高説を述べるが自分のこととなると勇気が出ず、言葉や知識を弄するも上手くいかない。恋って、片思いって難しいなと思った。
最後には、想い人への恋文を認めることができたようで、その後のふたりにサチアレ
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「成瀬は都を駆け抜ける」に出ていたので。
大変楽しい感じだった。
奇妙で不思議で幻想的な世界が、
現実(と思われる)の世界からするすると拡がっていく。
だが、舞台が、千年の都、神々と妖の人間の躍動を掻き立てる
京都および京都大学のためか、
めくるめく場面展開の疾走感のためか、
違和感も嫌悪感もない。
良い意味でアニメ化されるための作品と言うべきか。
(されてるけど)
と言っても、キラキラした二次元的な妄想の描写ではなく、
洒脱な文章がかき立てる内なる世界の視覚化なのだが。
予定調和的な展開、と言っては語弊があるが、
着地点がど真ん中なのもむしろ心地よい。
さてアニメを見るべきか、見ざる -
Posted by ブクログ
小説かなって思ったら、エッセイでした。
好きなものを考えて、真っ先に「美女」と書けるその潔さがすごい。でも確かに森見先生の小説にはいつだって美女が登場しているし、その美女を追う男たちがたくさん出現しているので、そう思うと自然ですね。
そして本作のメインである竹林ですが、全編通して先生の竹林愛がすごく詰まっている内容でした。まず先生が竹林を研究していたことも初めて知ったのと、ここまで竹林好きというのも知りませんでした。けれどそれを受けて思い返すと、先生の著作はどこか竹林が似合うというか、竹林が背景に浮かぶような雰囲気が漂っているなーと思いました。
森見先生のエッセイって初めて読んだのですが、小 -
Posted by ブクログ
おもしろかった。
終わり方と、節々に出てくるユーモラスな文章が好きだ。(京都タワーは京都のジョニーとか)
はじまりの方は割と危なっかしい感じを覚えながら読んでいたが、読み進めるにつれ惹き込まれ、
最後にはなんとも言えぬ情緒と余韻が残る。
どんなに考えても、この物語の結末がわからない。
こうも読めるし、ああも読める。
読者の判断に任せているような気もする。
「結局自分がどう読みたいのか」で読めばいいんじゃないかと思った。
かなり文学性が高い要素が多く、ちゃんと読もうとすると、何度か読み返して、いくらか考えなければならなそうだ。
例えば、「太陽の塔」や「夢」、「ええじゃないか」、そして最後の