森見登美彦のレビュー一覧

  • 熱帯

    「熱帯」について

    現代日本版の「千夜一夜物語」は、古川日出男の「アラビアの夜の種族」や星野智幸の「夜は終わらない」などの名作がありますが、森見登美彦の「熱帯」もその系譜に繋がる作品だと思う。

    語り手は作者の分身である「モリミン」。小説が書けず、スランプ気味のある日、謎の本をめぐる物語を思いつく。
    「汝にかかわりなきことを語るなかれ」という警句から始まる、「熱帯」という本の記憶が甦ったからだ。

    見るからに、虚実の境があやしくなりそうな危ない設定だ。この本を最後まで読んだ者は一人もいない。
    語り手は奇妙な「沈黙読書会」で本に再会し、「学団」がその内容の全貌をつかもうと研究を重ねている事を知るが、「熱帯」にはどう

    #シュール

    0
    2025年08月28日
  • 竹取物語

    Posted by ブクログ

    森見登美彦さんの古典新訳作品。別著「走れメロス」があるため、それと同系統の作品かと思いきや、しっかり(?)古典を和訳しる作品です。しかし、要所で感じられる森見登美彦さんらしさがたまらなくマッチしています。巻末のインタビューにもありますが、特に歌が秀逸です。

    0
    2025年08月26日
  • 聖なる怠け者の冒険

    Posted by ブクログ

    長い長い土曜日の話。
    愉快だった。
    道に迷ったときつい地図アプリを見てしまいがちだけど、たまには大いに迷ってみようかなと思った。
    とりあえず次の土曜の朝ごはんはだし巻き卵のサンドイッチとコーヒーにしよう!

    0
    2025年08月15日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    サマータイムマシンブルースであり、四畳半神話大系だった。
    四畳半神話大系を読んだのも一度きりで数年前なのに、印象的な台詞や言い回しが出た時にぱっと気がつくのは本当に森見さんのエッセンスが濃すぎるんだと思った。最高。

    0
    2025年08月08日
  • 恋文の技術 新版

    Posted by ブクログ

    森見ワールドというか、森見の書く人物像って全て面白くて、でも人情的な温かみや人間くささ(拗らせ?笑)があって魅力だなあと思いました。
    ずっと読んでたいし、こころに栄養が行き渡るような本でした。

    0
    2025年08月07日
  • 竹取物語

    Posted by ブクログ

    今は昔竹取の翁というものありけり、の文章で始まる竹取物語。
    そこはかとなく内容は知っているけれど、じっくり読んだことがあるかと聞かれるとない。
    そんな中、森見登美彦先生が現代訳をされたこの本は読みやすい。
    作者自身、腕まくりをしてのぞんだという5人の求婚者の場面は完全に森見登美彦作品。
    非常に読みやすい

    0
    2025年08月06日
  • ペンギン・ハイウェイ

    Posted by ブクログ

    おっぱい。
    初めて読みました。ペンギン達の可愛さ、夏の切なさ、そしてお姉さんと僕の読んでいて心地良い距離感。一行一行が愛おしく、もっと読んでいたいなと感じます。随所に含蓄のある言葉がありふれつつも、「僕」の子供ながらの視点の気づきにも自分がいつの間にか忘れていた大切なことが含まれており、ハッ…と色々な事に気づかされながら読み進めていきました。
    「世界の果てに行けばそこは元の場所」
    ここまで突飛な出来事は自分の子供時代にはありませんでしたが、それでもそうだよなと思わされます。
    読みやすくそして面白かったです。夏の季節にぴったり。お勧めです。
    おっぱい。

    0
    2025年08月06日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

    Posted by ブクログ

    森見先生だなぁっていうのが第一声です。
    森見登美彦作品は「四畳半神話大系」と「夜は短し、歩けよ乙女」だけしか読んだことないのだけど…。

    四畳半のアニメから入ったので、その印象が強くて、あの制作陣でこの「新釈走れメロス」もアニメ化してほしいなと思った。
    と思いながら読み進めてたら「藪の中」がめちゃくちゃ面白かった。
    すごく「わかる」っていうか。一つの出来事でも、見る人が違うとまったく別のものになる。
    それは現実でも往々にしてあることで、しかも、男性の捉え方と女性の捉え方の違いも「あ~~、あるある」ってなった。
    これは原作の「藪の中」がそうなのか、森見先生の解釈から生まれた差異なのか。とても興味

    0
    2025年08月01日
  • 聖なる怠け者の冒険

    Posted by ブクログ

    宵山そっちのけの冒険という名の大騒動に、絶えず笑わせてもらい、心まで軽くなった気がした。
    登場人物みな自由でアホなステキぶりで愛おしい。

    0
    2025年07月24日
  • 熱帯

    Posted by ブクログ

    「熱帯」という本を巡って、話が入れ子のように次々と展開していきます。
    途中からはこんがらがってくるので、あまり考えず流れに乗って読み進めました。
    謎解きあり冒険あり、気づいたらこんな所に来てる…みたいな。煙に巻かれてるような不思議な読書体験。コレ好きかも!

    0
    2025年07月24日
  • ペンギン・ハイウェイ

    Posted by ブクログ

    アオヤマくんは賢くて大人びている子供らしからぬ小学生だけど、川の探検とか子供らしいことにとても真面目に取り組んでいるところが良かった。
    なんにでも好奇心がいっぱいなところは見習わないとなぁ。
    ラストはなんともいえない気持ちになった。
    爽やかで、ちょっと不思議で面白い話。
    私もなにか研究してみたい。

    0
    2025年07月22日
  • 竹取物語

    Posted by ブクログ

    以前刊行された日本文学全集からの単行本化されたもの。
    有名な古典と森見登美彦の言語センスが融和してところどころ珍妙である。
    特に五人の貴族たちの失敗や嘘のエピソードは役者の真骨頂と感じる。
    下らない駄洒落であたかも本当の語源のように慣用句を説明するところなどはまさに。
    そこから「不死の山」の大オチにつなげるのも、ジョークとしんみりとした感傷のギャップが現代語訳だとすんなりと入ってくる。
    古文は読み慣れない、絵本では物足りない人には一度触れてもらいたい。

    0
    2025年06月28日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

    Posted by ブクログ

    面白い!!
    世界観が滅茶苦茶なのに、なんでこんなに森見登美彦は面白いんだろう。今まで読むのを避けていたことに後悔。
    正直走れメロス以外はうろ覚えだったけど、全然行ける!面白い!

    0
    2025年06月25日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    近代文学の傑作である「山月記」、「藪の中」、「走れメロス」、「桜の森の満開の下」、「百物語」を森見先生ワールド全開な感じの大学生たちに置き換えて新しい解釈のもと新しい物語として生まれさせた作品集。
    どの話の主人公もみんなちゃんと腐っており、読んでいて阿呆と言いたくなるような人たち。
    また、この短編だけでなく、過去作である「夜は短し歩けよ乙女」や、「四畳半神話体系」などの話・人物などが少しずつ登場しており、より楽しめる作品になっているところが良かった。

    「山月記」は、斎藤秀太郎という天才文学者崩れの青年の物語。「藪の中」は、映画サークルみそぎの恋愛模様?がいろんな人の視点から描かれる物語。「走

    0
    2025年06月22日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

    Posted by ブクログ

    過去に学校の授業で学んだ作家の作品が、現代の腐れ大学生に置き換えられ、森見登美彦流に再編されている。

    登場人物の性格や物語の舞台などすべてが現代に置き換えられて元々の作品とは大きく異なっている。
    しかし、元々の作品の芯の部分、作者が訴えたいであろう本質にブレがなく物語が進んでいく。そのことに驚き、強く感銘を受けた。

    タイトルにもある走れメロスは、気高く純粋なメロスが詭弁ばかりの大学生になっているのに、読み終わった時には登場人物の誠実さや人間同士の信頼の美しさが伝わってきた。

    山月記の主人公は誰が見ても奇人で、大学を留年や休学を繰り返しながら、卒業して行く人たちを嘲笑いひと蹴りする。
    それ

    0
    2025年06月20日
  • 竹取物語

    Posted by ブクログ

    中学生のとき国語の授業で、5人の貴公子の求婚話を知りました。とても面白く大好きでした。

    今回テンポの良い文章で、再び5人の話を楽しめました。森見さんは古典の現代語訳、初めてとのことです。そして、大学院生時代の研究テーマが竹ということで、竹に対する特別な感情をお持ちです。

    あとがきを読むと、どのような方針で現代語訳されたかが分かります。続いて、古典研究者である大井田氏の解説を読むことで、竹取物語の深い部分まで理解できます。他の作家の現代語訳も読んでみたいです。

    0
    2025年06月10日
  • 熱帯

    Posted by ブクログ

    「あらゆることが『熱帯』に関係している。この世界のすべてが伏線なんです」

    一冊の本、『熱帯』を巡る物語。
    その本は誰も、結末まで読み終えることが出来ない不思議な本だった。
    『四畳半神話大系』『有頂天家族』など、コミカルな作風でお馴染みの森見登美彦先生の作品からは少し離れた様な、不思議な読み味のする本でした。目まぐるしく変わる情景、予想外の物語と物語の繋がりへの驚きなど、「読書めちゃくちゃ楽しい!」と強く思わされる素敵な作品でした。この世界の何処かには、そういう不思議な事ももしかしたら本当にあるのかもしれない。子供の頃に児童書を読んで、日常の中に潜む非日常を相手に活躍する主人公たちの物語にワク

    0
    2025年06月04日
  • きつねのはなし

    Posted by ブクログ

    毎年、暑くなり始める初夏のタイミングに読みたくなる、そして実際に毎年読んでいる作品です。
    実際に四条通りや河原町通りの喧騒から一本裏通りに入っただけで、急に誰もいない、どこかに迷い込んだような錯覚に陥ることがあり、営業しているのかどうか一見して分からないような古い店を見つけると、いつも本作品を思い出します。
    京都を舞台にした学生街ならではの青春小説などもたくさんありますが、こっち寄り(どっち?)の話が実は京都の本質なのではないかと思います。

    0
    2025年05月31日
  • 四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一言で表すと最高。前作に続き、これまた別の四畳半の世界だが、前作がややくどく感じたのに対して、本作は爽快でこれこそ森見登美彦さんの作品に期待していたもの。登場する小津や明石さん、樋口清太郎らは健在。むしろ小津は腹立たしさ、小憎たらしさが増している気がする(笑)。中でも京福電鉄研究会の内紛にまつわる小津のエピソードは悪辣すぎて、逆に笑えてくる。結果的に何に罪もない主人公だけが蚊帳の外に置かれる結末は、作者のセンスの賜物だと思う。
    最も好きな場面は、主人公が明石さんを五山送り火に誘うところ。不器用なのに格好をつけたがる主人公が、全然かっこよくない形でしどろもどろになりながらも積極的に明石さんを誘っ

    0
    2025年05月24日
  • 熱帯

    Posted by ブクログ

    読むのにかなり時間がかかったけど、おもしろかったし読んでて楽しい。新感覚。
    森見さん曰く、『熱帯』は『ペンギン・ハイウェイ』の遠い続編であり、『夜行』と対になる小説であるらしい。確かにそんな感じがしたかも。
    ぐるぐる回って、目が回ったような感覚になる。

    0
    2025年05月21日