葉真中顕のレビュー一覧

  • 作家 超サバイバル術!

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    面白かった。本を読む人は、少なからず、自分が作家になって、作品が大ヒットし、チヤホヤされて、歴史に名を刻みたいという人が少なからずいると思う。
    作家3人の眼力や分析、見通しが鋭いこともさることながら特筆すべきは、読者ひいては人間の特性を把握していること。人の心の動き、癖、身勝手さなどを把握しているからこそ、売れる作品を書き続けてこられたと思う。3人が語る、その人間の本質を、フィットする言葉でうまく表現できているのが、さすがベストセラー作家。

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    2024年05月20日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻さんもいつの間にかもうかなりのベテランっていうのが驚き。今をときめく若手の書き手の対談はとても興味深いし面白い。ホストが綾辻さんだから成り立っている部分が多分にありそう。もっと分量を読みたいし、他の方との対談も読んでみたい。

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    2024年04月06日
  • Blue(ブルー)

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    半年前くらいに読み終わってめっちゃ好きな作品なのになんで感想書いてなかったんだろう笑
    貧困、虐待、無戸籍児、外国人の労働力搾取など個人的にすごく興味のある問題が扱われている。
    葉真中さんの作品は重くて読んでいて辛くなるけど、すごく心に残る!
    平成に生きた少年の話なので、その頃起きた事件や流行っていたエンタメが出てきて、まるでノンフィクションのような感じ。
    この小説自体はフィクションだけど、こういうことって今もどこかで起きているんだろうなぁ

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    2023年07月13日
  • ブラック・ドッグ

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    ネタバレ

    良い意味で期待を裏切られた作品です。

    葉真中作品はデビュー作である「ロストケア」でドハマりし、続く「絶叫」、「Blue」と高評価をつけ読み終えました。

    「ロストケア」は社会派の最高傑作だと思っていますが、だからこそ私が葉真中作品に求めるのも社会派作品。

    手元で積読となっている著者の2作品「凍てつく太陽」、「灼熱」もブク友さんのレビューを読めばそっち側の作品。

    でも、本作は違うんだよなぁー。

    前面に出てくるのは所謂パニック小説。

    わずか数時間の出来事を651Pの作品にすると、リアルに伝わってきますよね。

    恐怖、パニック、悲鳴、絶望...

    閉鎖された空間でまさに狩りが始まりますが、

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    2023年06月04日
  • 作家 超サバイバル術!

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    だいたい 中山先生と知念先生の 回答がかぶりが多いです 葉真中先生は 二人とはややスタイルが 違う というのは 筆の速さが関係するみたい 作家としてやっていくには 筆が速いことが 圧倒的に有利みたいですね やはり新人賞をとって デビューして 話題性があるうちに 立て続けに作品を発表すると 波に乗りやすく 仕事も来やすいそうです でも とにかく 書き続けることが一番大事 出し惜しみするな とにかく書け と 3人とも力強い言葉でしたよ

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    2023年04月19日
  • Blue(ブルー)

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    ロストケアが原作も映画も嗚咽が止まらなかったので、葉真中先生の最新作を手に取らせて頂きました。

    私たちが『平成』という30年間を、何を知らずに生きてきたのか、またもやガツンッとたたき起こされ、嗚咽の繰り返しでした。

    こちらもいずれ、令和時が進み、『平成』ってどんな時代だっけ?という時に、菅田将暉さんか、窪田正孝さん、あたりにBlueを演じて頂き、映画化してほしいですね。

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    2023年04月01日
  • 作家 超サバイバル術!

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    2023.02.26
    とても面白い!
    読書中毒、活字中毒、ミステリ愛好家、とにかく本の好きなヒトは読む価値あり。
    執筆者3人のそれぞれ、そして共通の見解もなるほどと思うし、佐藤青南さんの四コマ漫画も笑える。
    これだけ苦労して生み出される作品なのに、なぜつまらないモノ(決してこの執筆者の作品ではなく.世に出る書籍すべて)が存在することがあるのかと感じた。
    すると、読み手がちゃんと読めていないということなのかなあとか、ビジネスにも役立つ、ハラスメント防止にも役立つ、とにかく「面白い」「役に立つ」一冊です。
    5年後に続編が読みたいです。

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    2023年02月26日
  • 作家 超サバイバル術!

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    小説家を志すなら必読の一冊!
    現役の作家が語る、小説家の厳しい現状。これを読んでも書きまくるという気持ちがなければ生き残ってはいけないのだろう。

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    2023年02月03日
  • Blue(ブルー)

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    平成が始まる日に生まれ、平成が終わる日に死んだ男の子の話。戸籍もなく、親に愛されず、人を殺し、人を救う。そして、自分を殺すことで、自分を救う。
    ブルーは主人公の名前でもあり、ヴェトナムにある湖を指している。
    壮絶に面白い。

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    2023年01月20日
  • 夜更けのおつまみ

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    少しずつそれぞれの作家さんのお話がいただける、まさに「おつまみ」な本。
    読み進めていると、缶ビールが2本、空の状態で目の前にありました。

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    2022年07月24日
  • W県警の悲劇

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    葉真中顕『W県警の悲劇』徳間文庫。

    架空のW県警を舞台に描かれた連作短編警察小説。

    今に始まったことではないが、正義の使徒であるべき警察の腐敗。テレビの『警察24時』などでは警察の手柄ばかりを取り上げているが、その裏ではかなり良からぬことを行っているのは間違いない。

    連作短編の形式を取り、1つ1つの短編に様々な伏線や仕掛けを巧みに入れて、各々の短編が読み切りかと思いながら読み進んだのだが、実は1つの壮大な物語として構成されていたという驚きの作品。

    県警初の女性警視昇進の野望を抱く監察官の松永菜穂子と父親の警部・熊倉哲を失った娘の熊倉清巡査の二人の女性警察官の物語なのだ。なかなか面白い。

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    2021年01月17日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻行人対談集。ミステリの話題がいっぱい。面白そうな本の話題もいっぱい。それぞれの作家さんのこだわりなども知ることができて、とにかく楽しい一冊です。
    だいたい読んでいる作家さんが多かったので、読みたい本が爆発的に増えるということは幸いにしてありませんでしたが。積んでいる本が多いのでそれらをさらに読みたい気分になったのと、読んだ本でもここで語られたことを念頭に置いて読みなおしたくなったり。読書の沼はどこまでも深いようです。幸せ。

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    2020年12月30日
  • 政治的に正しい警察小説

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    葉真中作品2作品目。前回の『ロスト・ケア』の本格長編とは異なるブラックユーモア短編集。

    タイトルの「政治的に正しい警察小説」は内容がどうというよりも本作品のコンセプトにぴったりの社会への皮肉たっぷりの作品。少し星新一テイストも感じる。ポリティカルコネクティスを突き詰めていくと何も書けなくなるというのは非常に理解できる。直接的な批判ではなく、苛烈な価値観が破綻をもたらすことを、ユーモアに表せるのが小説の魅力だと改めて思った。

    また4作目の『リヴィング・ウィル』は安楽死をテーマにしており、『ロスト・ケア』と同じく高齢化社会における社会問題に切り込む作者らしい作品だと思った。『ロスト・ケア』とは

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    2020年11月14日
  • 凍てつく太陽

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    ネタバレ

    終戦直前の日本を舞台としたサスペンス小説。
    特高警官が主人公という異色。
    朝鮮人、アイヌ、国内の異民族、大東亜共栄圏に内在する問題点など、凄くバランスの取れた視点で書かれていると思った。
    物語も面白く「謎」の牽引力はそこそこある。
    太陽=あの兵器ってのは、序盤で分かる人には分かるけど、でもって震洋が出てきた時点で?だったけど、なるほど分ってらっしゃったのだなーという感じ。
    はっきりいって面白いし、勉強になった。

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    2020年09月21日
  • 凍てつく太陽

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    メッチャオモロイ。今年読んだ中で1番や。
    悲惨な話しの展開だが、人間の温かさが随所に見られホッとする。
    エンディングの3人のやり取りが最高でした。思わずニヤリ。

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    2020年09月20日
  • ブラック・ドッグ

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    ネタバレ

    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    殺人も辞さない世界的な過激動物愛護団体“DOG”。ペットの販売イベントに集まった隆平や栞、結愛、拓人たちは“DOG”によって会場に閉じ込められ、謎の黒い獣に襲われる。次々に食い殺される人間たち。彼らは生き延びることができるのか―。社会派ミステリの旗手が切り拓く、パニック小説の新境地!

    狂っとる・・・ペットの無駄な繁殖や殺処分の問題にメスをいれたい作品だろうが・・・この人は主人公か?と思われる人も次々あっさりとしかも残酷に殺されちゃうし。
    ここまでせんでも・・・。
    最後ははぁ~んあんたが黒幕だったのね。で終了。

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    2020年09月07日
  • 凍てつく太陽

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    葉真中顕『凍てつく太陽』幻冬舎文庫。

    以前から気になっていて、文庫化されるのを待っていた作品。

    アイヌという日本のマイノリティを一つのテーマに、アイヌの血を受け継ぎながら日本人よりも日本人らしく生きようとした主人公・日崎八尋の過酷な運命が描かれる。室蘭市に隠された3つ目の太陽の正体は何か、カンナカムイの秘密を握る陸軍関係者の連続殺人事件の犯人は誰か、といったミステリー要素もあり、非常に読み応えのある長編小説だった。

    時代は終戦間際の昭和20年。序章に描かれたエピソードだけでも十分に読み応えがあった。アイヌ人の母親を持つ特高刑事の日崎八尋は室蘭市の飯場に人夫として潜入し、飯場からの脱走事件

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    2020年08月09日
  • 絶叫

    購入済み

    虚しさと哀しさと人間

    長編でしたが、すーっと読めた印象です。家族とは、愛とは、色々と考えさせられる内容です。フラットな気持ちで読んで下さい。

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    2020年07月28日
  • 夜更けのおつまみ

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    このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
    どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
    あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
    人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
    さらに、一編ずつが短いのもポイント。
    ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰

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    2020年07月14日
  • コクーン

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     絶望の世界の物語なのに、なぜか神々しい世界へ連れて行かされる。今まで経験のしたことがない物語体験でした。

     カルト教団、診療報酬、自殺サイト、震災、戦争、性的虐待……、

     『ロストケア』『絶叫』と同様に今回も葉真中さんは社会の闇、人間の闇に容赦なく光を当てます。

     各章に登場するそれぞれの登場人物たちが見る闇と地獄。そして幕間に登場するある女性の壮絶な人生。葉真中さんの筆力はますます乗ってきているというか、光無き世界とその運命に翻弄される人物たちを、容赦なく描きます。どれもシリアスで暗い話ばかりですが、ついつい引き込まれます。

     そして、第4章を読み始めたとき「ん?」と思う人もいる

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    2019年09月30日