葉真中顕のレビュー一覧
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ネタバレこの本を読んでいくと、フィクションの小説なのにノンフィクションの事件のルポを読んでいるような気がして、衝撃が半端なく大きかったです。今までの本は読み終わった後に「イヤミス」とか「後味が悪い作品」っていうのは何冊かは読んできましたが、これは読んでる途中でも、「イヤミス」や「後味が悪くなっていく」といった感情がありました。「この小説を読み終えて感想を書こう」と思ってもすぐにはさらっとは書けませんでした。(放心状態がしばらく続いたので)
この小説って「尼崎連続変死事件」をもとに書いた小説っていうのを知って、ちょっと調べました。確かに似ていますね。「自己の親族らとともに他人の家族に寄生して疑似家族 -
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★5 なぜ犯罪に手を染めたのか、なぜ巻き込まれてしまったのか、なぜ早く解決できなかったのか #家族
■あらすじ
11月のある朝方、八王子の交番に勤務する警官が外に出ると、全裸の女性がふらふらと歩いていた。助けをもとめる彼女は以前から警察に相談をしていたものの、面倒な案件に巻き込まれたくない警察は、民事不介入を理由に事件化をせずにいたのだ。その後警察が捜査を開始すると、背後には多くの犠牲者がいることが浮き彫りになり…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 家族… たった二文字、シンプルかつ強烈なタイトルですね。もはや予想はしていていたのですが、され以上に鬱々たる気分にしてくれる作品でした。
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おもしろかったー。社会派ミステリーって読むまでに気合いが必要だけど、読むとおもしろいんだよね。
その時代の出来事も添えながらストーリーが進行していくから、当時を感じながら読めたのが良かった。
しかも油断して読んでいたら、真犯人がまさかの人で!!
真犯人の気持ちと、草鹿秀郎の父の気持ちが一番共感できたな。
好きな登場人物は梅田とマリエル。
それにしても引きこもりね。
実際どうなんだろう。甘えだよと言い切るつもりはないけど、引きこもれる環境があるからできることだっていうのは事実よね。
学生時代であれ、社会人になってからでも、傷ついても困っても引きこもる場のない人だっているし。
草鹿秀郎の場合なん -
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著名な「作家」3名が、お金・インプット・編集者など様々な角度から「作家としてのサバイバル術」を赤裸々に語ったエッセイ。
葉真中さんの本は読んだことがない(気がする)けど、中山さん知念さんの本はよく読んでいるので「へぇ、こういう人なんだ」という発見もあり、楽しく読むことができました。
新人賞はプロになる前の人達との戦いで、そこを突破したら一気に有名な人達と戦わなくてはいけないというシビアな世界がよく分かります。
何より良かったのが、「作家」ではない自分にも参考になる生き方であり、何かを突き通している人達だからこそ学べることも多いなと思えたところです。
とはいえ、感銘を受け過ぎるのではなく(ここは -
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プロローグ
平成から令和に代わる平成最後の日
悲しい物語に終止符が打たれた
この世にいないはずの人間、ただ、、、
そう、彼は確かにそこに存在したんだ
戸籍上全く存在しない人間だったが、
ブルーは確かにそこにいたんだ、、、
本章
『Blue』平成という時代を駆け抜けた魂の★5
『絶叫』に続く奥貫綾乃シリーズ第2弾!
彼女は、物語の折り返しから登場する
青、通称“ブルー”は、昭和から元号が
代わる平成元年初日に生まれ、平成の最終日に
亡くなるという悲しき物語の主人公だ
物語は、主に平成15年と平成31年に起こった事件を
2つの異なる世代の刑事が追っていく
その事件の犯人はいくつもの悲 -
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ネタバレ作中で描かれる「青梅事件」が2003年という時代設定になっているのですが、当時の世相が随所に反映されており、懐かしさとリアリティを強く感じます。
題材として技能実習生や児童虐待といった社会問題をはじめ、さまざまな要素が物語に織り込まれており、また物語の展開も第一部から第二部へと主人公の世代が交代する構成になっていて、複雑。
けれど、要素の多さゆえに散漫になりそうなところを、複雑に絡み合わせながらも最終的には一つの殺人事件に収束させていく流れは見事だと思いました。
分厚い本ではありますが、緊張感のあるストーリー進行に引き込まれ、一気に読み進めてしまいました。多くの事物が登場し、いろんなエピ -
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プロローグ
何処かで“絶叫”がこだましている
それが何処から来るのかわからない
壮絶なる叫びだ!
そんな思いに囚われながら、いつものように、
一人掛け用の安楽椅子(登場12回目)で
本書を読み終えた
はて、いったい何処から、、、
本章
『絶叫』★5
刑事奥貫綾乃シリーズ記念すべき第一弾
マンションの一室で孤独死したと思われていた
鈴木陽子
その陽子人生を綾乃が追っていくと壮絶なる過去が
浮かび上がり!?という内容なのだが、、、
綾乃と陽子の人生は、正しく表裏一体だ
綾乃が陽子の亡霊に吸い寄せられて、事件を
紐解いていく様は圧巻の一言に尽きる
そして陽子の歩んできた壮絶なる人生も
本