葉真中顕のレビュー一覧

  • 家族

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    ネタバレ

    家族という名のもとに躾と称する暴行が日常化し、家族同士の被害者と加害者の立場がぐるぐる入れ替わる。
    狙われたら終わりだと思ってしまうほど、簡単に入り込まれ壊される。
    徹底的に痛めつけられた状態での選択は、もはや選択ですらないことにゾッとした。

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    2026年06月22日
  • ロスト・ケア

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    「彼」はなぜ43人もの人を殺したのか。
    人を殺めることに正当性があるわけがない。
    そう言った価値観が揺さぶられる社会派ミステリー。

    冒頭の「彼」の書き方が、ちょっとずるいなーと思った。

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    2026年06月18日
  • ロスト・ケア

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    読み終えた後に心に残ったのは、犯人への怒りよりも「この社会の中で、自分に何ができるのだろう」というやるせなさだった。

    序盤は介護問題を題材にした社会派ミステリーという印象だが、読み進めるうちに「人を救うとは何か」「善意はどこまで許されるのか」といった、簡単には答えの出ない問いを突きつけられる。

    介護疲れや老老介護の末に起きる痛ましい事件やニュースを見るたびに、「他に選択肢はなかったのだろうか」と感じることがある。しかし本作を読んで、それをどこか他人事として捉えていた自分にも気づかされた。

    正しさだけでは救えない現実と、社会が抱える深い問題を描いた重厚な作品。読後もさまざまなことを考えさせ

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    2026年06月15日
  • W県警の悲劇

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    短編集にしてはどの話もおもしろくて満足度高め。
    県警初の女性警視は、具体的に活躍が描かれているわけではないので、1話くらいあってもいい気がした。
    ゾワっとする話や、イヤミスもあり、飽きずに楽しめる。

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    2026年06月14日
  • 鼓動

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    一気に読めたが、ずっしりきた。
    草鹿秀郎はどうすれば引きこもりから抜け出ることができたのか。いや、1人じゃなかった。親の愛情もちゃんと理解していたし受けていた。草鹿が殺したと主張した老女のホームレスは、自身の身分も年金と共に無くしていた。それは、娘を引きこもりから救うため。引きこもりビジネスの闇、8050問題、ネグレクトと、重い社会問題満載。わかってもらいたい、認めてもらいたい、その願いが崩れた時、生きるために引きこもるのかもしれない。(だから「鼓動」?)そんなふうに思った。
    願いを立て直すための小さなきっかけは、多分身近にある。自分の孤独は自分のもの。光はきっと自分の中にある。エピローグの描

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    2026年06月13日
  • 鼓動

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    衝撃的な事件ではない。
    けど背景に、
    8050問題、引きこもり、虐待、詐欺など、日常的によく聞く問題があり、身近に感じて、他人事ではないんだと怖くなった。
    罪を犯した人たちが不幸な日常に懸命に抗って、それでもうまくいかないとことがあって、とそういう描写があり悲しくなった。
    最後は少し前向きな終わり方だったのでよかった。


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    2026年06月13日
  • 家族

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    途中まで読んでこれなんか読んだことあると思ったら、修羅の家とよく似ていて、調べたら2つとも実際にあった尼崎事件をモチーフにした話だった。修羅の家は気持ち悪くてもう二度と読みたくないと思っていたのに今回も結局最後まで読んでしまった。瑠璃子が憎いしその周りの奴らも精神おかしくなってるとはいえ嫌で仕方なかった。無理すぎる。やりきれない。救いなのが逃げてと言える人がいたこと。死ぬ前に逃げてもいいよ。

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    2026年06月11日
  • 家族

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    ネタバレ

    初めましての作家さん。直木賞候補作品。気味が悪いし不愉快なのだけど、ハラハラ続きが気になり一気読みでした。「血が繋がってなくても愛があれば家族」って、場合によっては素敵な言葉だけど、この作品での使われ方は最悪。以前読んだ、薬丸岳さんの「こうふくろう」をちょっと思い出しました。人間の根本にある孤独につけ込み、搾取し、死ぬまで消費する。本当に不快。にしても警察の民事不介入って実際にもこんな感じなんでしょうか。冒頭の「沼」の話は不気味でつかみは良かったので、できればもっと本編と絡めてほしかったかも。

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    2026年06月11日
  • 家族

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    もとになった事件があると、どうしても比べるし似たような事件で北九州監禁殺人事件があるけど、実際の事件の方が残酷なもんで物足りないといったらアレだけど物足りなさがあった。
    あと、瑠璃子たち『家族』の逮捕時の様子や取り調べの様子をもっと知りたかったな。
    読書スピードが遅い私でもスイスイ読める読みやすさ。

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    2026年06月10日
  • 家族

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    断片的な個人のエピソードが紡がれて、行き着く先にいつもピンクババアがいて、ん?どういう話だ?と思っていたら、実際にあった凄惨な事件の話だった。当時、センセーショナルに報道されていた気がするが複雑さと異様さに、ここまで踏み込むことはなかった気がするが、この手法で描かれると読みやすく入ってきやすい。それが良いことなのかはわからないが、人間の悍ましさを捉えており、受け取りました。ラストがちょっと、あーそっち行ったか、と思ってしまった。

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    2026年06月09日
  • もの語る一手

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    青山美智子さん じんと心にきた。もし、シングルマザーで一人息子を育てていて、あんなこと言われてた泣いてしまう。頑張れー!息子!
    2話目 結局、どっちの方が実力あってどこから演技なの???

    将棋のルールも知らないけれど、やってみたくなりました。

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    2026年06月03日
  • 家族

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    思い浮かんだのは、『隣の家の少女』『消された一家』。この2冊。それくらい、きつい内容。完全に崩壊した道徳。追い詰められた人間が取る行動の恐ろしさ。尼崎事件をモチーフにしているため、これが本当に起きたことだとは信じたくない。
    普通に生活している今は、憲法や社会のルールを守ってみんな生きているけれど、その普通がなくなったら…究極の状態に追い詰められたら、と考えると、無性に怖くなった。
    洗脳は、思考の自由も奪ってしまうものなのだろうか。
    とにかく、怖すぎた。

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    2026年06月01日
  • 絶叫

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    陽子が最期の最期まで求め続けたものは承認欲求を満たしてくれる存在と無償の愛ではなかったか。

    本来はどちらも幼児期に親から与えられ、満たされた状態で人は大人になっていくものだが、機能不全めいた家庭で育った陽子は、人としての根幹を固められぬまま成長してしまった。

    自分に欠けている何かを得て埋め合わせようと必死に生きる彼女の心身を社会やまわりの人々は都合よく扱い蹂躙した。

    ラストは完全なバッドエンドではなかったけれど、ハッピーエンドとも言い難い。だがそこに人生のリアルさが詰まっているような気がして、悲しいけれど妙に納得してしまった。

    陽子にはあの最期が合っている。あの安らげる場所が永遠に在り

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    2026年06月01日
  • 家族

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    直木賞候補作(これで前回直木賞の候補作は読み終えた。次次回から、候補作発表から授賞まで2ヶ月となったが喜ばしいと思う。本屋大賞もそうなればいいのでは?)

    星4.5

    2011年に明るみになった尼崎変死事件をモチーフにした小説。

    著者のインタビューを読むと、今まで小説化されなかったのは、おそらく事件が複雑すぎるからでは?とのこと。wikiで見てみても、複雑すぎ、wiki を読む気にもなれないほど。
    それ故、この小説では、全部を追いかけるのではなく、数人を追いかける形となっている。
    それでも、巻末には人物相関図が載せられており、時代も行ったり来たりだが、それほど混乱することもなく読み進められ、

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    2026年05月30日
  • そして、海の泡になる

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    最後まで読んだけど、何が言いたかったかよくわからなかった。鈴木を殺した犯人とかはわかったけど。

    宇佐原陽菜は宗教2世だが、一緒に逃げた男の人にDVされて反撃して殺してしまった。刑務所にいる。

    植芝甚平は朝比奈ハルと同郷、アメリカに負けて、アメリカ人が来る前の晩、ハルの父は母親と子供を縛って家に火をつけて一家心中しようとした。ハルだけが助け出された。

    宇佐原陽菜はハルと刑務所の同室。ハルは父からの暴力を受け入れていた。でも日本は戦争に負けた。ハルは父から性暴力に晒されていた。ある時お坊さんからぶよぶよした「神の肉」をもらって食べ、そして生き残った。

    高田峰子はハルが生き残って引き取られた

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    2026年05月29日
  • 家族

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    モデルとなった尼崎の事件はあまりにも不可解で、当時ニュースに驚いたことを覚えています。また、尼崎と並んで怖かったのは北九州の事件。こちらはあまりにも凄惨なため報道規制されました。後にルポで読みましたが恐ろしすぎて忘れることができません。

    今作は多少ソフトに描かれていますが、恐ろしさは十分伝わってきました。怖いと思いながらもページをめくる手が止まりませんでした。

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    2026年05月28日
  • ロスト・ケア

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    お初の作家さん。
    一応元医療従事者なのでこういう介護の現場が物凄く悲惨なのはよくわかる。「社会には穴が開いている」どころか穴だらけだわ…
    「殺人」という点においては肯定しちゃいけないことだけど、だからって犯人のことを真っ向から否定する気にはならないな…

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    2026年05月27日
  • 絶叫

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    生まれた時からしんどい陽子の人生、悪いことをしているわけではないのにどんどん堕ちていくのが読んでいて辛かったが、不思議と読みやすくサクサクページが進んだ。
    ミスバイオレット何かありそうだなぁと思ったらそこにつながるのね〜お見事!ずっと搾取される奪われる側だった陽子が自由になる話だった。

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    2026年05月26日
  • 鼓動

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    登場人物とと世代が近いので、平成〜令和に至るまでの様々な出来事が、自分ごととしても思い出されて懐かしかった。

    特に父親との最期のやりとりは胸が痛かった。
    人は誰しもその人だけの絶望を持っていると思っているけれど、それを抱えながらどう生きるか、どう在りたいか、自分自身と向き合い続けるしかない。
    それをやらずに目を背けてばかりの人には、甘えんなと思ってしまうところもあるのだけれど、私もわりと大人になってから、自分で自分を承認することの意味や価値に気付いて、できるようになったから、ずっと気付けないままだったとしたら、今もっと生きづらかっただろうなと思う。

    初めて読んだ作家だったけれど好みだったの

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    2026年05月24日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    大好きな警察小説アンソロジー七作品。

    どれも面白かったけど、読後感あまり良くない作品もあった。

    自分的に読んでいてワクワクした作品は、吉川英梨さんと松嶋智左さん。
    吉川英梨さんは、主人公の警察学校生でありながら筋読みが鋭過ぎて、実務教習中の指導官の評価が二分されてしまうのが面白かった。
    もっと読みたいなと思ったら、『新人女警』というタイトルで出版されていたので、こちらも読みたい。

    松嶋智左さんの作品はシリーズ化していなくて残念。
    松嶋智左さんの畫く登場人物のキャラがとても好きだな。もっと作品読みたい。

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    2026年05月20日