葉真中顕のレビュー一覧
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ブラジル移民になるには、ひと家族に12歳以上3人の働き手が必要だった。勇は父の従兄夫妻とブラジルに船で渡る。入植地の弥栄村でトキオと出会って親友になった。やがて柔道の全伯大会に二人で出場する。
全伯大会では勇が決勝でトキオを下して優勝した。しかし勝ちを譲られた気がして馬鹿にされたような気分になってしまう。その後勇は里子がブラジル人たちに襲われているところを助けた。そして結婚する。トキオはいたたまれない。その日真珠湾攻撃が起こる。
ブラジルは連合国側についたため、日本とは行き来がなくなった。都市部では日本人の資産は凍結されたが、農村部では日本人が農業から手を引いてしまうとたち行かないので、何 -
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葉真中顕さんの小説は読んだことがなく、最新刊の『家族』で知った。
この『Blue』は、葉真中さんの全てを読んだわけではないものの、私には一番だった。
構成がよいこと、
平成記として読めること(出てくる事象は本物の名称を使っているのでよりリアル)、
社会問題をしっかり扱っていること。
『Blue』のあと、『絶叫』『ロスト・ケア』を、出版年を巻き戻すように読んでいる。
どれもミステリーやエンタメとして読めるのに、社会の構造の問題に広く言及している。
葉真中さんの生まれた世代に近く、昭和後期〜平成〜令和を生きている私には身につまされることばかりだ。
特に今の政権下で読むと、あまりにも罪深い政府 -
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ネタバレ尼崎連続変死事件をモチーフにした小説。あらすじにクライムエンターテイメントとあるが実在の事件をモチーフにした小説を「エンターテイメント」と称するのはいかがなものか。
尼崎事件が起こった時、北九州の事件を思い出したが、この小説を読んで、改めて北九州事件との類似性に気付かされた。それは「暴力による支配」と「疑心暗鬼にさせ互いを憎み合うようしむけること」。
もしも自分がこのような事件に巻き込まれたとしたらどうするだろうか。暴力による支配に抗うことはできるだろうか。またいくら暴力が怖いからと言って血のつながった、それまで一緒に暮らしてきた家族に対して暴力を振るえるものだろうか。様々な問いが頭に浮かぶ。 -
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4分の1も読まないうちから続きを知ることはキャパオーバーで、読み進めることが苦しくなった。それは単に暴力がきついからではない。夜戸瑠璃子が率いる「家族」と称する集団の中で、家族の乗っ取りや略取、「しつけ」という名の制裁が行われる。しかもそれを家族同士で実行させる構造がある。第三者としても到底受け入れられないが、被害者は執拗な肉体的・精神的暴力にさらされ、やがて学習性無力感の中で抵抗する力を失い、最終的には死に至る。
多少の誇張はあるのかもしれないが、これが実際の事件を下敷きにしていると思うと、言葉を失う。内容としては理解できたはずなのに、意味はまったく分からない。この出来事をどう受け止め、 -
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第七十二回日本推理作家協会賞。
第二十一回大藪春彦賞。
ダブル受賞作。
Super8さんに葉真中顕さんならこの作品とお勧めしていただきました。
8さんありがとうございます。
とても面白かったです。
昭和二十年、終戦間際の北海道・室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事日崎八尋は「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影らとともに捜査に加わるが、事件の背後で暗躍する者たちに翻弄されていくー。真の「国賊」は誰なのか?かつてない「戦中」警察小説!
ー以上文庫うらすじより引用
太平洋戦争中の日本の北海道は室蘭であったア -
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こんなにも序章を読み返す本は初めてだった。
登場人物に動きがある度に戻り考察した。
介護企業・フォレストに務める佐久間、有料老人ホームへ入居した父をもつ検察官の大友、介護を職とする斬波、介護疲れに追い込まれた羽田、そして戦後史上最多の殺人を犯した〈彼〉。
〈彼〉はもう逮捕され起訴され、法廷で判決を言い渡されるところから始まる。犯行の描写も第一章にて早々にある。今作のゴールはどこにあるのか、果たしてこの〈彼〉は誰か。
しっかりミスリードされるので安心してください。
これはミステリとしてかなり楽しめた。
その一方で社会問題としても考えさせられる。
少子高齢化問題は今や日本にとって深刻な問題のひと -
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ネタバレいやー、面白かった。
今まで無知と言っていいほどだった、ブラジル日本移民の歴史を知ることもでき勉強になった。
ブラジルに出稼ぎにいった移民たち。大金を手にし帰国することを夢みてブラジルに渡ったが、大金を稼ぐとはほど遠く、帰国船に乗ることもできず取り残されてしまった。
そんな中、終戦を迎え、情報が乏しいなか、日本が勝利したと信じる勝ち組と、負けを認識している負け組との間で紛争が起こる。
正義の反対は、正義なのかもしれない。
そんな風に感じてしまった。
勝利を信じるものは、愛国心はもちろんのこと、自分の中の核たる信念を真っ直ぐに貫いた故であり、その人にとってはそれが正義であったんだろうな -
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500ページを越える長編、「絶叫」という題名。
この物語の底辺にある主人公の歩みは壮絶で悲壮。そこにはありとあらゆるこの世の社会的問題が詰め込まれている。貧困、ジェンダー、無縁社会、ブラック企業…。
どうしても立場の弱い女性が、社会の枠の底辺を歩いていく様は読んでいて辛い部分も多かった。だけど、最後までページを捲る手は止まらない…。
読み終わって、最後に読者が「絶叫」するというより、物語のそこかしこでいろいろな人が「絶叫」していた。時には大声で、時には息を飲み、時には心の中で… 。
人間の本質は自由で、善悪優劣因果のすべては、その上に貼られたラベルにすぎないという。始まりがあるものには -
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星★5!
フォーカスしたい部分がありすぎて。。。
・ミステリー本として
葉真中顕さんは一文一文が短くて読み易い。そして時々出てくる比喩や象徴的な表現が素晴らしい!今後の展開をそれとなく匂わせる使い方、ブラボー(*´꒳`*ノノ゙パチパチ
今回もしっかりミスリード
させられてました╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ!
・主たる題材の介護について
長らく介護現場の看護師をしております。在宅事業所における介護保険のグレーゾーンなんぞも中々にリアルを書かれていて見事です!どこまでどうやって調べて書くんだろうってくらい。
そして“彼”の信念は痛い程よくわかる。もうね、わかりすぎるくらい。あたしが“彼”