葉真中顕のレビュー一覧

  • 絶叫

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    ネタバレ

    初挑戦の作家を開拓。
    なかなかの文量だったので読破までかなり時間がかかったが満足度の高い作品だった。

    腐敗した遺体を機に、結婚と離婚・死別を繰り返す女性の謎を刑事目線と女性をみる第三者視点から語られる。
    最初はなぜ、謎の俯瞰視点の語り部?と思ったがラストに近づくにつれて納得。

    犯人入れ替わりのトリックを描きたいだけならもっと短い作品でも可能だと思うが、びっくりトリックの一発屋ではなく作者の伝えたいと思われる人生を自然現象と捉える考え方や都合よく捉えるという人間の特権について熱く語られている気がして深みのある作品だった。

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    2026年01月29日
  • 絶叫

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    平凡と不幸の間はそんなに距離がなく、ほんの少しのキッカケで不幸に傾いていく。一度傾き始めたら平凡に戻るにはエネルギーが必要。この小説は傾き続けた女性の半生を描いています。最後に不幸から抜け出すために不幸な女性を利用する。読後の気持ちはかなり重いです。

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    2026年01月28日
  • 絶叫

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    マンションで猫の死骸に囲まれ孤独死した女性、鈴木陽子。
    彼女がある犯罪に関わっていたのではないかと捜査をしていた刑事の綾乃は、陽子の壮絶な半生を知る。
    最初から最後まで中だるみも無く一気に夢中で読んだ。途中までキツい描写が続くが、ラストは不思議なカタルシスが

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    2026年01月28日
  • 鼓動

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    物語はフィクションだけど
    物語の中で出てくるニュースやできごとは実際に起こったものが引用されているのでリアリティがある

    バブル経済の終焉から、インターネットの発展
    時代の摩擦によって生じたひきこもりという存在
    親殺し、ネグレクト、機能不全家族、無敵の人
    テーマが重いけど最後まで読めば得るものはあると思う

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    2026年01月28日
  • 鼓動

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    犯人の草鹿と私は同年の生まれで、かつ境遇も似ていると感じ、他人事ではない感情で読み進めた。
    彼と私は何処が違ったのだろう。一歩ズレれば、私も近しい状態になっていたかもしれない。
    私は今、生かされてるのだろう。

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    2026年01月27日
  • ロスト・ケア

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    ネタバレ

    一気読みしました。
    後半の犯人がどんでん返し。


    ↓あらすじ
    その日、地方裁判所ではひとりの連続殺人犯に死刑判決が下されようとしていました。彼は、のべ43人もの人間を殺害し、そのうち十分に裏が取れた32件の殺害と1件の傷害致死の容疑で起訴されています。

    彼は、死刑執行で自分の存在が消え去ったあとを想像し、微笑みを浮かべていました。「後悔はない、すべて予定通りだ」。

    傍聴席から彼の姿を見ていた羽田洋子は、母を殺された被害者です。しかし、これまで洋子は彼に対して怒りも憎しみも湧くことはありませんでした。

    検察官と一緒に作った調書には、理不尽に家族の命を奪われた遺族として怒りを表明したものの

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    2026年01月27日
  • 鼓動

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    読み終えてから、他の人のレビューを読んで知った。
    『絶叫』『Blue』に続く、女性刑事 奥貫綾乃シリーズの三作目!
    ぜんぜん気が付かずに読んでた。そうか、あの刑事なんだ。あんまり刑事について覚えてないけど。

    ホームレスのフラワーさんと父親殺しで逮捕された引きこもりの中年男性。
    事件を捜査する奥貫綾乃。2人の語り口で交互に進んでいく形式。

    時代がねぇ、団塊ジュニア、第二次ベビーブーム世代のいわゆる就職氷河期時代の世代。
    ふつうに面白く読んだけれど、絶叫のほうが衝撃だったな。

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    2026年01月25日
  • もの語る一手

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    タイトルどおり将棋にまつわるお話たちです。「おまえレベルの話はしてない」は別で読んだことがあったので流し読みでした。「桂跳ね」は史書の解説みたいで、読むのが苦しかったです。将棋のルールをそもそも知らないので、そこが分かればもっと楽しめたのかもしれません。全体としては満足です。

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    2026年01月25日
  • 鼓動

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    いわゆる就職氷河期世代の引きこもりの男が犯人とされる殺人事件の話。引きこもりになってしまった彼の視点と、刑事の視点で展開される社会派ミステリー。

    ロスト・ケアで葉真中顕の小説に出会ってから約11年の歳月が流れた。当時、小説内にあった“絆は絆し(ほだし)”という言葉がすごく心に残っている。煩わしくても、呪いでも、それでも人は誰かとつながなければ生きていけない、ならばせめて愛する人とつないで、生きていこう。という。

    本作でも、いい意味で変わらないメッセージがあった。
    “生きる”ただそれだけのことが辛い人がいて、社会問題に発展するほど沢山いるんだろうなと感じるし、その苦しさの描写もとても丁寧。

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    2026年01月22日
  • ロング・アフタヌーン

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    ネタバレ

    ミステリに入れたが、犯人捜しのお話ではなく、作中作と現実が徐々にリンクしていって、作中作ではこうなっているけど現実はどうなってるの~!? 系のミステリ。なんだそれ。
    情報を開示する順番を工夫するだけで(それだけではないけど)こんなエキサイティングなお話になるんだなあ。

    女性の心理描写がとてもリアルだったので、作者「アキラ」さんだからもしかして女性? と思っていたけど検索したら目黒世田谷あたりにいそうなオシャレ知的男性だった。でも山形が拠点なのですね。
    解説の方も同じことをなさったようで笑ってしまった。中国では「葉間中顕女史」というレビューがついたそうだ。笑
    作中作で行われる犯罪は生存のための

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    2026年01月18日
  • 鼓動

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    『絶叫』『Blue』に続く刑事、奥貫綾乃シリーズの3作目。まんまと葉真中顕氏の術中に嵌った。

    ホームレスの老女が殺され燃やされる事件が起きる。犯人の草鹿秀郎は48歳の引きこもりで、父親も自分が刺し殺したと自供するが…。

    「明日は今日よりも豊かになる」
    と、誰もがそう信じた時代が終わりを告げた。
    バブル崩壊、就職氷河期、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件…と時代に翻弄されながら生きてきた犯人と女刑事の視点が交差しながら真実が暴かれていく。社会派ミステリーとして読み応えある作品。

    暗闇の中を延々と進んでいく感覚が、終盤にきて一気に反転した。
    伏線と言えるものは無かったと思いながらも頁を戻す手が

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    2025年12月28日
  • ロスト・ケア

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    愛してた両親を介護してるのに別人のように責められ怒られ周囲に迷惑もかけて、リアル過ぎて途中何度も目を背けたくなった。何年後かに自分が同じ立場になると考えたら、正面から責めれない。

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    2025年12月27日
  • ブラック・ドッグ

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    こういう思想の人たちは碌なことをしない典型例。お肉食べないから過激になる気がする。言ってることはわかるけど倫理の面以外でも反論いっぱい。
    話としては、この人が活躍するのかなーと思ったらすぐ死んだ!あと微妙な叙述トリック仕掛けてきた。騙されないけど。

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    2025年12月23日
  • ロング・アフタヌーン

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    この作者の作品を読むのは、本書が初めて。
    なので、ほかの作品がどうかはわからないけど、いい意味で「思ってたんと違う!」。
    カバー裏表紙のあらすじを読んで、買ってみることにしたけど、大体どの本も「王道ミステリー」「人間関係ドロドロ」「女性の感情を切り取る」など、意識的にではないにしても、どんな作品か、予想をたてる。それで言うと、本作品は現実世界と小説世界がリンクしたミステリー、だと思って読んだが、違った。
    予想よりも、感情の描写が繊細で、展開には容赦がなく、現実よりも現実的だった。自分の隣で、家の中で起こることではないか、という、そら恐ろしさがある。
    作中の小説もうまく生かされ、あれがここに効い

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    2025年12月22日
  • ロスト・ケア

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    この社会には穴があいている。

    ・他人事の話とは思えなかった。いつか自分も介護する側、される側になる日が絶対にくるから。その時がきたらどうすればいいんだろう。

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    2025年12月19日
  • 鼓動

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    ネタバレ

    この物語はある男の人生の独白と、女刑事がある事件の真相を突き止めるまでの過程が交互に展開する構成となっている。
    公園の身元不明のホームレスの焼死体、その側に犯人がおり、犯行を認めている。父親も身勝手な理由で自分が殺したと自白していた。
    刑事たちが被害者の身元を突き止めるまでの過程の中で、実は心の中に絶望を抱える刑事たちと、犯人・被害者の心理が重なりあい、やがて女刑事は犯人の本当の動機と、もう一人の犯人にたどり着く。

    一つ目のどんでん返しが、被害者のホームレスの女にもう一人娘がおり、その娘はネグレクトを受けていたという事実。そこで初めて女刑事との境遇がここでも重なりあっていたのかという衝撃を受

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    2025年12月14日
  • 鼓動

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    刑事側の登場人物が少なくて良かった。
    警察小説だと似たような人物がたくさん出てきて、誰が誰だかわからなくなってしまうことがよくあるので笑
    重くて辛い話だけど読みやすい。
    刑事側の推理描写と引きこもり側の半生の語り、短い章で交互に進むので飽きずにテンポよく読める。
    引きこもり側のストーリーはドキュメンタリーを見ているかのようでリアルで苦しくなった。

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    2025年12月13日
  • Blue(ブルー)

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    この作者、社会問題✖️サスペンスを書いててサスペンスとしても面白いし、社会問題も考えさせられる物語で面白かった
    ちょっと前にアマプラで見たロストケアもこの人が書いててこういう系好きかも!

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    2025年12月11日
  • 絶叫

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    主人公の人生が壮絶過ぎてちょっとやり過ぎ感はありましたが、結末に向かって畳み掛けていく後半は読ませました。結果は予想できましたが、細部は見事に外れてしまいました。そうきたのか!という感じです。エピローグを軽く読んだ為に、重大な仕掛けに気付かずに後から読み返しました。なるほどね。キチンと大切な言葉は語られてたんだ。

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    2025年12月06日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
    今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。

    一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
    葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
    弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
    橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
    芦沢さんは気になってい

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    2025年11月24日