葉真中顕のレビュー一覧

  • W県警の悲劇

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    短編集にしてはどの話もおもしろくて満足度高め。
    県警初の女性警視は、具体的に活躍が描かれているわけではないので、1話くらいあってもいい気がした。
    ゾワっとする話や、イヤミスもあり、飽きずに楽しめる。

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    2026年06月14日
  • 鼓動

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    一気に読めたが、ずっしりきた。
    草鹿秀郎はどうすれば引きこもりから抜け出ることができたのか。いや、1人じゃなかった。親の愛情もちゃんと理解していたし受けていた。草鹿が殺したと主張した老女のホームレスは、自身の身分も年金と共に無くしていた。それは、娘を引きこもりから救うため。引きこもりビジネスの闇、8050問題、ネグレクトと、重い社会問題満載。わかってもらいたい、認めてもらいたい、その願いが崩れた時、生きるために引きこもるのかもしれない。(だから「鼓動」?)そんなふうに思った。
    願いを立て直すための小さなきっかけは、多分身近にある。自分の孤独は自分のもの。光はきっと自分の中にある。エピローグの描

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    2026年06月13日
  • 鼓動

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    衝撃的な事件ではない。
    けど背景に、
    8050問題、引きこもり、虐待、詐欺など、日常的によく聞く問題があり、身近に感じて、他人事ではないんだと怖くなった。
    罪を犯した人たちが不幸な日常に懸命に抗って、それでもうまくいかないとことがあって、とそういう描写があり悲しくなった。
    最後は少し前向きな終わり方だったのでよかった。


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    2026年06月13日
  • もの語る一手

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    青山美智子さん じんと心にきた。もし、シングルマザーで一人息子を育てていて、あんなこと言われてた泣いてしまう。頑張れー!息子!
    2話目 結局、どっちの方が実力あってどこから演技なの???

    将棋のルールも知らないけれど、やってみたくなりました。

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    2026年06月03日
  • 絶叫

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    陽子が最期の最期まで求め続けたものは承認欲求を満たしてくれる存在と無償の愛ではなかったか。

    本来はどちらも幼児期に親から与えられ、満たされた状態で人は大人になっていくものだが、機能不全めいた家庭で育った陽子は、人としての根幹を固められぬまま成長してしまった。

    自分に欠けている何かを得て埋め合わせようと必死に生きる彼女の心身を社会やまわりの人々は都合よく扱い蹂躙した。

    ラストは完全なバッドエンドではなかったけれど、ハッピーエンドとも言い難い。だがそこに人生のリアルさが詰まっているような気がして、悲しいけれど妙に納得してしまった。

    陽子にはあの最期が合っている。あの安らげる場所が永遠に在り

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    2026年06月01日
  • そして、海の泡になる

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    最後まで読んだけど、何が言いたかったかよくわからなかった。鈴木を殺した犯人とかはわかったけど。

    宇佐原陽菜は宗教2世だが、一緒に逃げた男の人にDVされて反撃して殺してしまった。刑務所にいる。

    植芝甚平は朝比奈ハルと同郷、アメリカに負けて、アメリカ人が来る前の晩、ハルの父は母親と子供を縛って家に火をつけて一家心中しようとした。ハルだけが助け出された。

    宇佐原陽菜はハルと刑務所の同室。ハルは父からの暴力を受け入れていた。でも日本は戦争に負けた。ハルは父から性暴力に晒されていた。ある時お坊さんからぶよぶよした「神の肉」をもらって食べ、そして生き残った。

    高田峰子はハルが生き残って引き取られた

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    2026年05月29日
  • ロスト・ケア

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    お初の作家さん。
    一応元医療従事者なのでこういう介護の現場が物凄く悲惨なのはよくわかる。「社会には穴が開いている」どころか穴だらけだわ…
    「殺人」という点においては肯定しちゃいけないことだけど、だからって犯人のことを真っ向から否定する気にはならないな…

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    2026年05月27日
  • 絶叫

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    生まれた時からしんどい陽子の人生、悪いことをしているわけではないのにどんどん堕ちていくのが読んでいて辛かったが、不思議と読みやすくサクサクページが進んだ。
    ミスバイオレット何かありそうだなぁと思ったらそこにつながるのね〜お見事!ずっと搾取される奪われる側だった陽子が自由になる話だった。

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    2026年05月26日
  • 鼓動

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    登場人物とと世代が近いので、平成〜令和に至るまでの様々な出来事が、自分ごととしても思い出されて懐かしかった。

    特に父親との最期のやりとりは胸が痛かった。
    人は誰しもその人だけの絶望を持っていると思っているけれど、それを抱えながらどう生きるか、どう在りたいか、自分自身と向き合い続けるしかない。
    それをやらずに目を背けてばかりの人には、甘えんなと思ってしまうところもあるのだけれど、私もわりと大人になってから、自分で自分を承認することの意味や価値に気付いて、できるようになったから、ずっと気付けないままだったとしたら、今もっと生きづらかっただろうなと思う。

    初めて読んだ作家だったけれど好みだったの

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    2026年05月24日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    大好きな警察小説アンソロジー七作品。

    どれも面白かったけど、読後感あまり良くない作品もあった。

    自分的に読んでいてワクワクした作品は、吉川英梨さんと松嶋智左さん。
    吉川英梨さんは、主人公の警察学校生でありながら筋読みが鋭過ぎて、実務教習中の指導官の評価が二分されてしまうのが面白かった。
    もっと読みたいなと思ったら、『新人女警』というタイトルで出版されていたので、こちらも読みたい。

    松嶋智左さんの作品はシリーズ化していなくて残念。
    松嶋智左さんの畫く登場人物のキャラがとても好きだな。もっと作品読みたい。

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    2026年05月20日
  • 鼓動

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    (引用)生きるに値しないくせに、きっと意地悪な神様が作ったに違いないのに、世界は豊かだ。そのことをぼくは知っている。

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    2026年05月11日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    陽子の変死体が発見されるプロローグに始まり、幼少期からプロローグの場面に至る40歳までの陽子の壮絶な人生が600ページ以上に渡って丁寧に描かれる物語。
    ここまで試練がやってくるかというくらい怒涛の転落シーンが続くが、幼少期に自分は平凡だと思っていたことや親から愛されなかったことが後の人生で誉められたり認めてもらうことで様々な転落のトリガーとなってしまう展開はとても印象的だった。
    陽子にとっては母親の存在含めて生まれ変わることで「自由に」自分の人生を生きることを選べた結末だったのかなと解釈したが、最後の鈴木陽子の結末はお見事だった。

    描かれている陽子の特徴に対して様々な男性との色恋沙汰や搾取さ

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    2026年04月30日
  • 絶叫

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    主人公“鈴木陽子”の人生に“絶叫”する思いで一気読みしてしまいました。“何でこうなるの?”と思いつつ。

    高校生ぐらいまでは ごく普通の生活、人生を送っていたのに。母が弟を溺愛し、陽子をほとんど顧みない以外は。

    弟が交通事故で亡くなり、父が借金を残し蒸発してから 歯車が狂ったように転落の道をまっしぐら。それでも“何でこうなるの?”


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    2026年04月17日
  • 警官の道

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    読む達成感を求めるとどうしても同じ作者を追ってしまう。近年はブック・オフの100円コーナーで題名のインスピレーションで手に取る事が増えた。短編ではあるが7人の作者の作品が綴られていて中山七里さん柚月裕子さん以外は初めて読む作者だったので期待が膨らんだ。中でも長浦京さんのシスター.レイは面白かった。長浦京さんの他の作品も読んでみようと思います。

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    2026年04月11日
  • 鼓動

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    葉真中さんの本は3冊目、すっかりファンになってしまった!読みやすい〜!物語は二つの場面が交互に書かれている。
     一つ目はある事件を追っている女刑事の話。事件の内容は、女性のホームレスを殺し、その死体を焼き、さらに実父を刺し殺したと供述している男を逮捕したことから始まる。女刑事の奥貫は、殺されたホームレスの身元を調べていく。
     二つ目は1974年に生まれた男の人生。日本がどんな様子だったのかが書かれており、ベビーブームからバブル崩壊、氷河期、震災など…50代の男がいかに生きにくい時代を過ごし、どのように引きこもりになったのか胸の内が書かれている。
     まさに現代社会の問題を上手に言葉で表現してるな

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    2026年04月11日
  • ロスト・ケア

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    犯人斯波は、介護していた父親からの嘱託殺人で父親を救済したと考え、介護職員になり、介護者と被介護者を介護·救済すると次々に43人もの殺人を犯す。
    題名「ロストケア」は犯人が「喪失の介護」と語る通り、介護者を喪失することでケアを行い得ると考える。
    一方、独自捜査で犯人を捕えた検事大友は聖書の1節「人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい」と犯人の行為をなぞらえ、また、斯波から「(死刑の求刑を求める)あなたも人殺しで罪悪感に蓋をしている。蓋をしてでも殺人をすべき時があるのは同じだと」指摘され、心が粟立つ。
    人の本質は善であり、検察の役目はその善に訴え、罪の重さを認識させ、悔い改めさせることであ

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    2026年04月02日
  • 絶叫

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    これは平成の嫌われ松子の一生か。
    ねこに食われて孤独死した鈴木陽子。地味で平凡でたぶんきっと整った顔をした陽子がもしかしたらそれが故の不幸も背負いつつ、生きた人生を丁寧に辿る物語。
    聖人君子では決してない陽子の生き様にぐっと胸が詰まる。最後に絶叫したのは陽子なのかあなたなのか私なのか。

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    2026年03月28日
  • ロスト・ケア

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    ロスト・ケア(喪失の介護)だと その殺人犯は言う。42人もの身体が不自由で、生活に助けを必要とするお年寄りを殺した男は。

    物語は 
    「彼」ー殺人犯
    “シングルマザー”ー認知症の母を自宅で介護
    “介護施設で働く若者”ーかって父を介護
    “検察官”ー父を高級介護施設に入居させている
    “介護企業の営業部長”ー検察官の古くからの友人
    の 五人の立場から 終始語られていく。

    これからの日本 多くの高齢者が社会にあふれ出す日本。子供は少なく 介護する者は限られてくる。考えなくても 介護の現場は疲弊必至だ。
    綺麗事では すまない 介護の実態。
    しかし その当事者にならなければ その大変さ!は 先ず理解出来

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    2026年03月25日
  • 絶叫

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    別の作品でシリーズものだと知ったので奥貫シリーズに手を出しました。
    他の媒体で見ましたが、葉真中先生は男性でありながら女性の描写が上手いと。確かにそう思う。解像度が高い。
    しばらく葉真中先生にハマりそうです。

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    2026年03月24日
  • Jミステリー2025~FALL~

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    短編集なので、少し前からチマチマ隙間時間に読んでた。
    短編のミステリーで読み応えがすごいです!作家さんの書き方文体を少し味わうのにピッタリです。好きな作家さんが見つけられそうな本です。

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    2026年03月22日