葉真中顕のレビュー一覧
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ロスト・ケア(喪失の介護)だと その殺人犯は言う。42人もの身体が不自由で、生活に助けを必要とするお年寄りを殺した男は。
物語は
「彼」ー殺人犯
“シングルマザー”ー認知症の母を自宅で介護
“介護施設で働く若者”ーかって父を介護
“検察官”ー父を高級介護施設に入居させている
“介護企業の営業部長”ー検察官の古くからの友人
の 五人の立場から 終始語られていく。
これからの日本 多くの高齢者が社会にあふれ出す日本。子供は少なく 介護する者は限られてくる。考えなくても 介護の現場は疲弊必至だ。
綺麗事では すまない 介護の実態。
しかし その当事者にならなければ その大変さ!は 先ず理解出来ないと思う。
そんなこれからの介護社会を あらためて考えさせられる一冊だと思う。 -
Posted by ブクログ
面白かった!葉真中顕は本当に裏切らない…!
冒頭、作中の多恵が執筆した『犬を飼う』という短編小説からスタート。村田沙耶香でも読んでるのかと錯覚した、ほんとに葉真中顕????
作家としては全くの無名素人で主婦である多恵の人生に連動した二つの作品と、編集者である梨帆の人生を交互に描く形で物語は展開する。
どこまでが妄想で、どこまでが真実か分からない。そんなフィクションである物語に支えられて今日まで生きてきたんだなと思った。ただ想像するだけ、それは自由だから。
どちらかといえば人の絆とか愛とか、ゆえに生まれる呪縛だったり、そういったことを社会問題と共に提起するような作品が多くて、人物描写が緻密だから読後感が悪くないというイメージだったんだけど、今回もそうだったな。
愛なんかに負けないで!の一言が、とても好きだった。
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読みたい作品ではあったけど今の自分にはリアルすぎて敬遠してました。
ロスト・ケア…喪失の介護
たぶんもう内容はみなさんご存知ですね。
まずは介護に携わっているみなさんに
「ありがとうございます」と伝えたいm(_ _)m
私ごとですが
義母が認知症になったのが約10年前
義父との二人で暮らすいわゆる老々介護でした
義父から血便で救急車を呼ぶから至急家に来て欲しいと連絡が…この怒涛の1日から生活が一変。
義父は入院し義母はケアマネージャーの勧めで診療内科に入院。旦那52歳仕事もバリバリ忙しい。
両方の病院をハシゴしながら今後を考える。
猶予はない!義父は退院したら同居が暗黙の了解です。その上認知症の義母…診療内科の先生ははっきり言いました。「退院したらどうします?介護は無理だと思いますよ」
わたしが走り回り手続きもしていたら結婚して初めてと言っていいくらいに旦那さんからありがとうと言われました笑
特別養護老人ホーム…特養になら年金で入れるけど気の遠くなるような順番待ち。そして認知症を受け入れてくれる所はさらに少ない。
複数申し込んだうちの特養に入れたことは本当に運が良かったと思うしこの10年という長い時間を考えると感謝しかないm(_ _)m
高額な施設にしか入れなかったらどうなっていた?
今10年だけど後何年?
さぁ次は自分の両親です……
あ…義父との5年?の同居の話もいつか聞いてくださいね_(┐「ε:)_
この作品はみなさんどう受け止めるのかなぁ
置かれた立場で色々考える作品です。
でもリアルな感情に圧倒されたし読んでよかった。
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ネタバレミステリに入れたが、犯人捜しのお話ではなく、作中作と現実が徐々にリンクしていって、作中作ではこうなっているけど現実はどうなってるの~!? 系のミステリ。なんだそれ。
情報を開示する順番を工夫するだけで(それだけではないけど)こんなエキサイティングなお話になるんだなあ。
女性の心理描写がとてもリアルだったので、作者「アキラ」さんだからもしかして女性? と思っていたけど検索したら目黒世田谷あたりにいそうなオシャレ知的男性だった。でも山形が拠点なのですね。
解説の方も同じことをなさったようで笑ってしまった。中国では「葉間中顕女史」というレビューがついたそうだ。笑
作中作で行われる犯罪は生存のための犯罪であり、善し悪しを考えるのはナンセンスなのかなと思った。ていうかまあ犯罪は悪いと思うけど、そういう次元で考えるものではないよなーみたいな。
面白い、面白すぎる、十万石まんじゅう -
Posted by ブクログ
この作者の作品を読むのは、本書が初めて。
なので、ほかの作品がどうかはわからないけど、いい意味で「思ってたんと違う!」。
カバー裏表紙のあらすじを読んで、買ってみることにしたけど、大体どの本も「王道ミステリー」「人間関係ドロドロ」「女性の感情を切り取る」など、意識的にではないにしても、どんな作品か、予想をたてる。それで言うと、本作品は現実世界と小説世界がリンクしたミステリー、だと思って読んだが、違った。
予想よりも、感情の描写が繊細で、展開には容赦がなく、現実よりも現実的だった。自分の隣で、家の中で起こることではないか、という、そら恐ろしさがある。
作中の小説もうまく生かされ、あれがここに効いてくるのか!?という、構成の緻密さにも驚かされた。
本作を通して、語り手は編集者の梨帆であり、作中の小説の作者・志村多恵は、登場シーンが限られ、セリフも少ない。それなのに、圧倒的に気になる存在だ。多恵のことが知りたくて、多恵に起こることが知りたくて、作中の小説に引き込まれ、本作にも引き込まれる。
『ロング・アフタヌーン』というタイトルもいい。長い午後を過ごす女。これほど多恵にぴったりくる表現はない。
終わり方も多恵の小説風で、心をつかまれた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。
一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
芦沢さんは気になっていた単行本の表題作?思いがけず読めて嬉しい。本気で目指していて、応援もしてもらって、でもそれを辞めたい時の気持ちを思うと胸が締め付けられた。