葉真中顕のレビュー一覧

  • Blue(ブルー)

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    平成という時代を、経済や天災・犯罪と共に、文化や流行・風俗まで作中に描いたミステリーです。
    2019年初版平成が終わり、ひとつの時代を読み物とされています。
    日本に戦争が無かった時代の、平和で安全でバブルは去ったといえ、経済にも恵まれた日本の闇の部分。その闇から生まれた無戸籍児“ブルー”が社会機構から見放された厳しい生涯がミステリーの中心です。
    機能不全家庭・児童虐待・貧困という中で育つ子供達。外国人労働者、技能実習生の諸問題。なかなか盛りだくさんの内容です。社会派小説としての詳細に時代を追った分、メインの少年の心情とか成長などは多少希薄になったような気がしています。ブルーが親を選べなかった子

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    2023年05月14日
  • 作家 超サバイバル術!

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    kissarmy0814さんの本棚にあったこちらの本。
    なーんか面白そう〜!
    ということで読んでみました。ありがとうございます。

    この本を読むと。
    小説家って本当にすごい。
    尊敬。ヤバい。

    物語を紡ぐ能力というのがそもそも普通じゃないけど、
    それを続けるということがどんなに大変なことか。

    おカネの話も含んで結構ナマナマしい内容満載。
    オモシロおかしく書いてあるけど、
    まぁ地獄の世界だなというのはひしひし伝わってきました。

    今後手に取る小説は、
    重みをやたら感じそうです。

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    2023年05月12日
  • 凍てつく太陽

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    『ロストケア』『Blue』に続き、
    手に取りました✋

    社会に出ると誰しも多少は感じる違和感を取り上げて、それと葛藤する主人公の姿がありました。

    是非、こちらも映画化して欲しいです。八尋は妻夫木聡さん、ヨンチュンは鈴木亮平さん、で。もう年かなぁw

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    2023年04月15日
  • 凍てつく太陽

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    戦時下、民族差別といったシリアスな設定ながらも、一方でエンタメ要素も十二分に盛りこまれたミステリー。非常に力のこもった力作だということは、読んでいて伝わってきました。

    書き出しから濃い場面から始まって引き込まれる。
    凍える寒さの北海道室蘭の貯炭場で重労働を課せられる朝鮮人の人夫たち。その過酷な環境下の中で、ある指令のため人夫たちにまじり潜入捜査をする刑事。

    ここまでですでに相当カロリーの高い設定だけど、これはあくまで序章に過ぎないのがまたすごい。

    そこから軍需工場関係者の連続殺人や、犯人が現場に残した血文字の謎めいたメッセージと興味を惹く展開で、物語を引っ張っていく。

    そして主人公を追

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    2023年04月12日
  • 作家 超サバイバル術!

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    医者で作家というのが憧れだけど、現実はそう甘くないよう。取材旅行して、ホテルのスイートルームに缶詰めで執筆なんて妄想か。

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    2023年04月05日
  • ロスト・ケア

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    連続殺人犯の死刑判決から始まる。
    日本の介護問題のリアリティとマスコミの報道を上辺だけ鵜呑みにして批判する大衆などまさに現代社会の問題点を先取りしたような内容で進む。
    謎解き自体に盛り上がりはあまりないが、楽しめた。
    3.8

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    2025年05月04日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    デビューのきっかけやデビュー直後に縁のある作家との対談なので、綾辻行人が謂わば道標となる存在であることが強調される。
    綾辻行人自身が対談を楽しんで相手の作品を褒めるので読みたくなります。ミステリは継がれていくものだと実感する。

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    2023年02月12日
  • 作家 超サバイバル術!

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    中山七里さん、知念実希人さんの作品はよく読みます。

    これを機に葉真中さんの作品も読みたくなりました。

    作家が同じテーマで新人作家に向けたイロハを伝えています。全く同じ事を伝えていたり、異なる事を伝えていたり。
    結局良い作品をとにかく書き続けること、に落ち着いていますが、お金のことや出版社についても赤裸々に語っているので、作家業の裏側が見えて面白かったです。

    1番驚いたのはこの本のイラストや四コマ漫画を描いているのが、佐藤青南さんなことです。エンマ様シリーズ大好きです。多才な人だったんだなぁ。

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    2023年02月04日
  • 作家 超サバイバル術!

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    中山七里・知念実希人・葉真中顕。新刊が出たら間違いなく読む小説家3氏共著の新人作家のための作家養成ギブス的エッセイ本。新人作家の裾野を考えると需要があるとは思えないので、外野の読書好き人種向けエッセイと思って拝読。3者のカラーが色濃く出ていて、佐藤青南氏の4コマ漫画含め(外野なので)楽しく読めた。まあ想像通りの内容ではあったが、やはり人気作家に大切なのは幅広いインプットと反面教師だということがよくわかった。プロ野球選手らと同じで大変だが夢のある職業なので、これからも面白い本を上梓いただけるよう期待しております(外野なので)。。

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    2023年01月25日
  • コクーン

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    カルト教団「シンラ智慧の会」
    その教祖、教祖の母親、信者、信者の家族、教団が起こした事件の被害者とその家族。

    いろんな面から見る世界。

    複雑に絡み合う出逢い。

    あの時、この道を選んでいなければ幸せだったのか。

    運命というものを考えさせられる。

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    2023年01月23日
  • コクーン

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    ネタバレ

    葉真中作品にしては評価が低かったのでイマイチなのかな…?と思いながら読み始めたけど、あれよあれよとイッキ読みでした。
    最後まで読んでパズルのピースがピタッとハマったけど、、バタフライ・エフェクト、、なんか怖いなぁっと思った。
    でもその後、何気なくページを捲っていたら、続きのようなものががあって、、、うわぁぁぁ、、、やめて、、、ってなりました。。
    彼女達のことは唯一の希望って感じだったのに、、、負の連鎖はどこまで続くの……?
    当分の間、、ちょうちょ、、怖いかも。。

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    2022年08月15日
  • コクーン

    購入済み

    蝶を視点に物語が動くので神秘的な印象がある。時代や登場人物がコロコロ変わり、それぞれに繋がりがあるのでついていくのが大変だった。繭子のエピソードが一番こわかった。

    #ダーク

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    2022年08月10日
  • コクーン

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    ネタバレ

    広義でのバタフライ・エフェクトを狭義に落とし込んだような作品。

    ロスト•ケアを読んですぐに読み始めた。
    こちらも現実の事件と少し絡めて物語が進む。
    中心にいるはずの教祖のことは深く掘り下げられず、周囲の人々の人生を描かれている。

    単行本と文庫本では掌編の順序が逆なようなので、個人的には文庫で読んだほうが楽しめそう。

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    2022年06月03日
  • 凍てつく太陽

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    ネタバレ

    アイヌの生活とかよく調べているなと思いながら読み進めてましたが
    終盤、えっまさかあの人が...ですよね。
    無理がないのかもう一度読み直してみたい気もするけど....

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    2022年01月25日
  • 夜更けのおつまみ

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    まさに夜更けにお酒をちびちびと呑むように、ちびちびと気分が良い夜に読んでいたら結構時間がかかったけど好きな本でした。このシリーズ、他のも読んでみたい。生活感が満たされる。

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    2021年06月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    原稿があがった後の枝豆とビール、秘密のレシピでつくる肴、大切な人との一皿…。31人の人気作家がおつまみにまつわる思い出を語ったエッセイ・アンソロジー。『asta*』掲載を文庫化。投稿コンテスト大賞受賞作も収録。

    いろいろ試したくなるおつまみ。

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    2021年04月03日
  • W県警の悲劇

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    W県警の熊倉警部が遺体となって発見された。
    彼に極秘任務を与えていた監察官の松永菜穂子は
    動揺を隠せない。
    県警初の女性警視昇任はあくまで通過点。より上を目指し、この腐った組織を改革する。その矢先の出来事だったのだ。
    「極秘」部分が明るみに出ては、県警を揺るがす一大事だ。事故として処理し事件を隠蔽できないものか。そんな菜穂子の前に警部の娘が現われ、父の思い出を語り始めた……。

    初めて読む作家。気になっていたので、文庫化を機に手に取った。落ちが読める章もあるにはあるが、ほとんどが予想の斜め上を行く展開。

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    2021年01月24日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    ホスト役・綾辻行人さんの人望の厚さが窺い知れる、まさに十人十色の対談集。過去の雑誌連載をまとめたものだが、最後のボーナストラックは最新の“語り下ろし”。その相手、熱烈綾辻ファンを公言する辻村深月さんとのやり取りがとても和んだ。

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    2021年01月16日
  • コクーン

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    『ロスト・ケア』から派生した、行き場のない人々の姿が、こちらでも描かれているように思う。ロスト〜ではぎこちなかった文体や物語性は、強く確かな骨格を持って、鍛えられた鋼のようだ。
    余談だが、こちらを読んだ方は、ぜひ、中村文則『教団X』も読んで欲しい。

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    2020年12月25日
  • 政治的に正しい警察小説

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    葉真中顕さんにしては珍しい独立した短編集。どれもイヤミス全開。『秘密の海』..1番釈然としない。『神を殺した男』..1番読み物として面白い。『推定冤罪』..1番気持ち悪い。『リビング・ウィル』..1番どうでもいい。『カレーの女神様』..1番よく出来ている。『政治的に正しい警察小説』..1番ナンセンス。カッコウ女史は喪黒福造で脳内再生。お気に入りは『神を~』と『カレー』。ハマさんは長編の方が面白いと思うが、こういう切りのいい短編集も移動時間に読むのにちょうど良かった。

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    2020年11月07日