葉真中顕のレビュー一覧

  • ロスト・ケア

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    介護問題を題材に、殺人と死による救済というところまで踏み込んだ小説。

    ここ最近で最も衝撃を受けた作品の一つ、新人賞の作品とは思えない。

    在宅介護で本人も家族も地獄のように苦しんでいる時、本人が死を望んでいて、その結果家族も救われたと感じたとき、それが本当に悪なのか考えさせられる。
    おそらくこの話の先には安楽死の議論があると思う。正解が無い議題なので難しいが、避けては通れない問題なのが余計難しい。

    介護という現実でも深刻な問題と、生死に関わるセンシティブな話題なので、万人におすすめできる小説ではないがもし興味があるなら絶対に損はしない。

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    2025年10月28日
  • ロスト・ケア

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    介護の闇を照らし、現代社会の問題に切り込む作品。人として正しい在り方とは何なのか。誰もが抱える可能性のあるテーマにどう向き合っていくとよいのか考えさせられる。

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    2025年10月06日
  • Blue(ブルー)

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    ネタバレ

    作中で描かれる「青梅事件」が2003年という時代設定になっているのですが、当時の世相が随所に反映されており、懐かしさとリアリティを強く感じます。

    題材として技能実習生や児童虐待といった社会問題をはじめ、さまざまな要素が物語に織り込まれており、また物語の展開も第一部から第二部へと主人公の世代が交代する構成になっていて、複雑。

    けれど、要素の多さゆえに散漫になりそうなところを、複雑に絡み合わせながらも最終的には一つの殺人事件に収束させていく流れは見事だと思いました。

    分厚い本ではありますが、緊張感のあるストーリー進行に引き込まれ、一気に読み進めてしまいました。多くの事物が登場し、いろんなエピ

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    2025年10月05日
  • 絶叫

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    プロローグ

    何処かで“絶叫”がこだましている
    それが何処から来るのかわからない
    壮絶なる叫びだ!
    そんな思いに囚われながら、いつものように、
    一人掛け用の安楽椅子(登場12回目)で
    本書を読み終えた

    はて、いったい何処から、、、


    本章
    『絶叫』★5 
    刑事奥貫綾乃シリーズ記念すべき第一弾
    マンションの一室で孤独死したと思われていた
    鈴木陽子

    その陽子人生を綾乃が追っていくと壮絶なる過去が
    浮かび上がり!?という内容なのだが、、、
    綾乃と陽子の人生は、正しく表裏一体だ
    綾乃が陽子の亡霊に吸い寄せられて、事件を
    紐解いていく様は圧巻の一言に尽きる
    そして陽子の歩んできた壮絶なる人生も

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    2025年10月04日
  • ロスト・ケア

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    高齢化が進み、介護の人手不足や老老介護などが問題視される中、数年後には他人事のように考えていたことが自分の問題になるかもしれない。介護する側、介護される側にとって最良の選択はなんなのか。自分1人では生活できず、介護に苦しむ身内を見上げながら延命されることが当人にとって本当の幸せと呼べるのか。

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    2025年09月24日
  • そして、海の泡になる

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    ネタバレ

    すさまじい

    葉真中作品が好きなので購入、完読

    今回はバブル期に大儲けしたらしい尾上縫という人をモデルにした作品で、ある人物がハルをよく知る人たちに取材して物語にするというストーリー

    社会派作品なので単純に勉強になる。なぜバブルが起きたのかとか、その前時代の戦後の様子などなど、
    (ちょくちょく葉真中作品に多い、強姦されているのがやはりしんどい、、)

    取材者が誰なのかわかるシーンで、一瞬とはいえないぐらい少しフリーズした。全作品こういう「お前だったのかよ」となる技術にはほんとにびっくりする。

    しかも作品として読みやすい文体だからどうしてもサクサク進んでしまう中で、いきなり種明かしが始まり

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    2025年08月31日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    途中から勇くんに早く気が付け、早く改心しろと思いながら読んでいました。やっぱり日本人って救いようの無いないバカ。敗戦を勝ったと思い込んで詐欺師に金を巻き上げらるなんて笑うしかありません。自分から信じたい、信じたいって、集団でアホみたいに騙される。80年過ぎた今も全く同じ。また外国人を追い出せとか始まっていますが、そのうちバカな戦争を起こしてまたコテンパンに負けて、今度こそ天皇制と日本語を廃止させられるのではないでしょうか。ヒトラーを担いだドイツ人、プーチンに乗って侵略戦争を支持するロシア人、トランプを2回も大統領にしたレベルの低いアメリカ人も同じです。小説としてはさすが葉真中さんの著作で最後ま

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    2025年08月28日
  • ロスト・ケア

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    長澤まさみさんと松山ケンイチさん主演で映画化された作品。
    介護の仕事をしているので、身近に感じた。
    介護業界の闇みたいなのをリアルに感じました。

    老老介護、ヤングケアラー、様々な問題点がある日本は、
    これからどうやって介護業界を変えていくんだろうか…

    是非読んでもらいたい。

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    2025年08月24日
  • Blue(ブルー)

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    夢中で読んだ。
    平成の30年間を。

    その年の社会問題とストーリーを上手く融合され、
    ブルーに寄り添って読んだ。
    それぞれの人の悩みや問題をその人視点で描かれている。他者には分かり得ない内容だ。

    読後は決して気分は良くないが、いろいろ考えさせられる。

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    2025年08月23日
  • ロスト・ケア

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    社会問題をテーマにした傑作。
    犯人と検事のやり取りが圧巻。
    検事の言ってることは正論だが、それが空虚に思え、犯人の言い分のほうが正論に思える。現実はそんな恐ろしい社会であることがわかる。

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    2025年08月15日
  • ロスト・ケア

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    ネタバレ

    この話に何度も何度も出てくる、「罪悪感」という言葉についてとても考えさせられる話だった。
    介護なんて、どれだけしんどくて辛いかは実際やった人じゃないと分からないと思う。大友が何もしてないくせに綺麗事言い過ぎて斯波や佐久間に共感してしまった。羽田の気持ちもすごくわかる。
    そしてそう思うことについて「罪悪感」を抱いてしまった。
    救われたのは最後の羽田の「きっとこの世に誰にも迷惑をかけないで生きる人なんて一人もいない」という台詞。

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    2025年08月09日
  • 鼓動

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    久しぶりの葉真中さんでしたが今回もやられました。現代社会の様々な問題に翻弄される人間の弱さ、素晴らしい深みです。生まれた年代が少し違っていたら、承認されるタイミングが少しずれていたら、私も同じような状況に陥っていただろうと思いながら読みました。犯人逮捕から始まる前半は、被害者の高齢女性ホームレスの身元調べと引きこもり中年男の独り言の地味な進行。相方の一昔前の中年オヤジが多少のアクセントではありましたが、退屈感が無きにしも非ずといった感じでした。ところが終盤になり次第に核心部に入ってくると一転、伏線が次々に回収されるなか登場人物それぞれの気持ちに入り込まされてしまいました。最後、希望の持てる終わ

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    2025年07月22日
  • ロスト・ケア

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    介護の正解ってなんなんだろうとか思いながら読んでた
    読み終わった後多分正解はないし、何を選んでもいいだけど、勝手にそれを人が決めて最後にするのは良くないと私も大友さんと同じように偽善的考えに至った。

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    2025年07月14日
  • ロスト・ケア

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    ネタバレ

    介護業界が抱える闇を抉り出す社会派ミステリー。正義とは、救いとは、罪とは何かを否応なしに考えさせられる。
    安全地帯にいる者ほど、介護をビジネスにするなんてと上っ面の綺麗事に囚われてしまう。主人公である大友自身が、安全地帯から空疎な正義を語る存在であるという点が皮肉である。
    人の善性を信じて疑わない大友に読者が息苦しさを感じてしまうことこそが、この作品が投げかけている問いなのだと思う。

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    2025年07月13日
  • 絶叫

    匿名

    購入済み

    孤独と生きてきた女性。自ら選ぶ事はせずに流れに任せて生きて、どんどん不幸になってゆく。1つの事件からなんとも恐ろしい事件に繋がってゆき、とにかく怖かった。気持ち悪さがずっとまとわりついて、こんなに怖い女性だった?と、不気味でした。

    #怖い #ドロドロ

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    2025年07月10日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日系ブラジル人の話。
    明治、大正、昭和の時代、日本は爆発的に人口が増え食料が不足していた。
    そのため、日本政府は国策として、日本人を海外に放出することを考え、その送り先がハワイやアメリカ西海岸、またブラジルなどの南米であった。
    沖縄は食料が不足し、日本の本土に移住した沖縄人が多かったが、本土人による差別に苦しんだ。
    そこで、沖縄人の多くは、差別されない場所を求めて、はるか地球の反対側のブラジルに移住を決意した。
    移住者は錦の旗を飾って日本に帰ることを夢見て、ブラジルの奥地で奴隷同然の状況にも関わらず、必死に農業に従事した。
    そこはあまりに日本から遠く離れていたため、日本からの情報が乏しかった。

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    2025年06月15日
  • Blue(ブルー)

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    平成という時代が始まった日に生まれ、終わぅた日に死んだ一人の男の話。
    一部だけでもサスペンス小説として出来上がっているが、二部からが凄い。
    「絶叫」を読んでたので、For blueの語り手が誰なのかもずっと気になっていた。

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    2025年06月10日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    ひとりの女性の転落壮絶人生
    中盤からどんどん引き込まれてスピードアップしちゃったw
    内容もさることながら、構成と語り口が素晴らしい

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    2025年05月29日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    誰もが持っているような、ちょっとした嫉妬心、猜疑心、優越感のようなものが細やかに表現されていて、人間の弱さ、醜さのような部分をひしひしと感じた。
    また当時、ブラジルでこんな事件があったとは全然知らなかったので、そこも興味深かった。
    終盤に近づくにつれ、驚くような展開が続き、ページをめくる手が止まらなくなった。

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    2025年05月02日
  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日