葉真中顕のレビュー一覧

  • ロスト・ケア

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    ネタバレ

    介護業界が抱える闇を抉り出す社会派ミステリー。正義とは、救いとは、罪とは何かを否応なしに考えさせられる。
    安全地帯にいる者ほど、介護をビジネスにするなんてと上っ面の綺麗事に囚われてしまう。主人公である大友自身が、安全地帯から空疎な正義を語る存在であるという点が皮肉である。
    人の善性を信じて疑わない大友に読者が息苦しさを感じてしまうことこそが、この作品が投げかけている問いなのだと思う。

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    2025年07月13日
  • ロスト・ケア

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    非常に興味深かった。
    こちらの作者はこれで初めて出会ったのだけれど、面白くてこの後同作者の本をいくつか購入。
    読後間は苦しかったけれども一瞬たりとも飽きることなく読める。
    私は浅はかなため、後半にはおそらく作者の思惑通りびっくりしてしまった。
    この後、映画もNetflixで観たが、本には及ばないと思い、本を再読した。

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    2025年07月13日
  • 絶叫

    匿名

    購入済み

    孤独と生きてきた女性。自ら選ぶ事はせずに流れに任せて生きて、どんどん不幸になってゆく。1つの事件からなんとも恐ろしい事件に繋がってゆき、とにかく怖かった。気持ち悪さがずっとまとわりついて、こんなに怖い女性だった?と、不気味でした。

    #ドロドロ #怖い

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    2025年07月10日
  • ロスト・ケア

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    少子高齢化が進み、高齢者の介護にかかるコストやリソースがどんどん大きくなっている。だが、介護事業の賃金は上がらず、それどころか最低賃金ギリギリの賃金のみが与えられている。
    この国の介護はもはや限界を迎えており、真の意味で「死が救済」となる未来はそう遠くないのかもしれない。

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    2025年06月27日
  • ロスト・ケア

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    「絶叫」「ブルー」に続いて葉真中氏のデビュー作「ロスト・ケア」を読んだ。社会問題である介護の地獄とミステリーを合わせて非常に読み応えがあった。

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    2025年06月17日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日系ブラジル人の話。
    明治、大正、昭和の時代、日本は爆発的に人口が増え食料が不足していた。
    そのため、日本政府は国策として、日本人を海外に放出することを考え、その送り先がハワイやアメリカ西海岸、またブラジルなどの南米であった。
    沖縄は食料が不足し、日本の本土に移住した沖縄人が多かったが、本土人による差別に苦しんだ。
    そこで、沖縄人の多くは、差別されない場所を求めて、はるか地球の反対側のブラジルに移住を決意した。
    移住者は錦の旗を飾って日本に帰ることを夢見て、ブラジルの奥地で奴隷同然の状況にも関わらず、必死に農業に従事した。
    そこはあまりに日本から遠く離れていたため、日本からの情報が乏しかった。

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    2025年06月15日
  • Blue(ブルー)

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    平成という時代が始まった日に生まれ、終わぅた日に死んだ一人の男の話。
    一部だけでもサスペンス小説として出来上がっているが、二部からが凄い。
    「絶叫」を読んでたので、For blueの語り手が誰なのかもずっと気になっていた。

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    2025年06月10日
  • 絶叫

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    とことん面白かった!

    どこまでも転落していく様子とその過程があまりにもリアリティがあり、説得力があった。だからこそ、飲めば読むほど引き込まれたし、600ページもあったのにすぐ読み終わった。

    内容は、年代に起きたことを踏まえつつ、主人公の人生を語る口調で進まれていくが、その時代のことを知ることができたのも嬉しかった。

    また、転落劇だけでなく、「あなただったのか、、」
    のようなどんでん返しあり、主人公のマインドチェンジがあり、作品の面白さと同時に作者の技巧の高さに驚いた。

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    2025年06月01日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    ひとりの女性の転落壮絶人生
    中盤からどんどん引き込まれてスピードアップしちゃったw
    内容もさることながら、構成と語り口が素晴らしい

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    2025年05月29日
  • ロスト・ケア

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    殺人鬼、斯波。恐ろしいけれど全く理解できなくはない。今、少子化対策がいろいろと話題になっているが、介護の問題はどうするのか?家族では無理だと思う。専門家に委ねたい。そのための政策はどうするのか、私の行く先に自分ではどうしようもない切ない未来が待っているような気がする。

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    2025年05月24日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    誰もが持っているような、ちょっとした嫉妬心、猜疑心、優越感のようなものが細やかに表現されていて、人間の弱さ、醜さのような部分をひしひしと感じた。
    また当時、ブラジルでこんな事件があったとは全然知らなかったので、そこも興味深かった。
    終盤に近づくにつれ、驚くような展開が続き、ページをめくる手が止まらなくなった。

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    2025年05月02日
  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日
  • 凍てつく太陽

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    寝ても覚めても本書に支配された。
    ハードボイルド、ミステリ、警察小説、アイヌ民族を含んだエンターテイメント。

    舞台は終戦間近の北海道の室蘭。
    軍が秘密裏に進めている軍需工場がある。工場関係者の連続殺人が起き…。

    特高(特高警察)と憲兵の違いも知らなかった私だが、引き込まれた。特高の日崎八尋の潜入捜査から始まる。

    アイヌの血脈の日崎、飯場で懸命に働く朝鮮半島の人々。皆、大日本帝国の皇国臣民とされていたが…。

    差別と被差別、支配と被支配の歴史。
    自分が正しいと思うことをできる時代になっている。その事をラストは噛み締めた。

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    2025年04月06日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    最初は、面白いのかどうか疑問に思いつつも、途中からぐっと入って心揺さぶれ、最後まで一気に読まされる。

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    2025年04月05日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    ネタバレ

    警察小説名手による警察小説オムニバス。この手の企画は寄せ集め感強く中途半端になることが多い印象だが、本書は例外中の例外。粒揃いでどの作品も素晴らしく面白い。警察組織を舞台にしているが、各著者のそれぞれお得意分野を披露してくれている。特に月村作品は警察小説としてはものすごく特異なのだが、如何にもな感じが面白かった。つまらない作品がなく、読んで損のない一冊。

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    2025年03月10日
  • 凍てつく太陽

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    内容の濃さに圧倒された。戦時下の北海道で様々な民族の想いが描かれ、小説としての面白さもあり、最後まで失速することなく読み応えあった。

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    2025年03月08日
  • Blue(ブルー)

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    ネタバレ

    『絶叫』が良かったので同じく奥貫刑事が活躍するこちらも読んでみた。

    青(通称ブルー)の人生とともに
    平成に流行ったものや事件が描かれている。

    絶叫がそうであったように
    犯人が犯罪に至ってしまうやるせなさが描かれており
    好みの作風だった。

    For Blueが誰の視点だったか分かったときに感動したのと、
    兄と妹で同じ人物を違うように捉えている点が深みがあって良かった。

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    2025年03月07日
  • 夜更けのおつまみ

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    31人の人気作家さんたちがそれぞれの夜更けのおつまみ語るというなんとも豪華でお腹が空きまくるエッセイアンソロジー。
    私はお酒は飲めないけど酒の肴と呼ばれるものが何より大好き。
    それぞれの作家さんの私だけのおつまみが沢山詰まっていて最高だったー✨
    共感できるおつまみもあれば初めて知るおつまみやお酒もあって面白い。
    この本を片手に晩酌するのも最高のおつまみになりそう

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    2025年02月24日
  • 凍てつく太陽

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    いろんな要素が混ぜ合わさった骨太エンタメ小説でした!キャラクターの魅力はもうちょっとあってもいいかなって思いましたが、主題やメッセージ性もしっかりしているので、読み応えも心にグッとくるものも本当全方位でした。再読はしないかも 笑

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    2024年12月13日
  • そして、海の泡になる

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    ネタバレ

    「ハルさんが考えた世界への復讐法は、誰にも何にも縛られず、自由に生きることでした」

    自由を渇求し、男たちの支配から逃れた末にたどり着いた場所は、お金の支配下だった。
    何かに固執する事って、結局、そのものに支配されること。

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    2024年09月17日