葉真中顕のレビュー一覧

  • ロスト・ケア

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    殺人鬼、斯波。恐ろしいけれど全く理解できなくはない。今、少子化対策がいろいろと話題になっているが、介護の問題はどうするのか?家族では無理だと思う。専門家に委ねたい。そのための政策はどうするのか、私の行く先に自分ではどうしようもない切ない未来が待っているような気がする。

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    2025年05月24日
  • 鼓動

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    ホームレスの女性が燃やされる
    殺したのは引きこもりの男性
    なぜ?

    この男性がこの事件を起こすまでの人生が辛くて、でも自分の力でどうにかできたんじゃないか
    とも思えるし、でも不憫な状況でもあるし

    こういう1人の人生を幼少期から語られるような話は深みがあってその人への理解もしっかりできるので濃厚でおもしろかった!

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    2025年05月21日
  • 鼓動

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    現在に至るまでの社会問題を題材にしたミステリー。
    登場人物の草鹿秀朗の心情は、私も経験したことのあるものだなと思い出しながら読んでいました。
    生きにくい世の中の今、母となった私は
    もっと生きにくい世の中になっていく未来に
    自分の子供をどう導いてあげればいいのかと考えさせられる本でもあるなと思いました。

    葉真中顕さんの本は私と相性が良く、サクサク読み進められるので
    あっという間に読んでしまいました。

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    2025年05月20日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    誰もが持っているような、ちょっとした嫉妬心、猜疑心、優越感のようなものが細やかに表現されていて、人間の弱さ、醜さのような部分をひしひしと感じた。
    また当時、ブラジルでこんな事件があったとは全然知らなかったので、そこも興味深かった。
    終盤に近づくにつれ、驚くような展開が続き、ページをめくる手が止まらなくなった。

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    2025年05月02日
  • 絶叫

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    女性刑事〈奥貫綾乃〉シリーズ第1弾
    (シリーズ第2弾はBlue)
    壮絶な生い立ち、
    山田 宗樹さんの『嫌われ松子の一生』(この本はブグログする前に読み終えてて、うろ覚えの記憶の本で凄い人生の女性だな!と思った)
    や宮部みゆきさんの『火車』
    に似てるかな・・?
    似てる様で違う!当たり前か・・m(._.)m

    どんどん転落して行く・・
    分厚くいですが読みやすくですが、展開速くページ戻しながら読みましたが、最後どうなるか気になって夢中で読みました。最後は、うわっー。

    読み終えてネタバレのブグログ見て『絶叫』
    えー私は気づかなかったけど、そうだったの!

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    2025年04月19日
  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    分厚かったけど2日で読み切った!

    いや〜〜〜毒親。
    あんな母親に育てられたら歪んじゃうよ。

    最後、そういうことだったんか〜!って種明かしが始まってからワクワクした。
    最初からずーっとあなた、あなたって言われてたけど誰目線ー?!という感じだったから。一気にすっきり。
    樹里がただただかわいそうではあった。

    橘すみれ→=ミス・バイオレット(p.317)
    ひええええええ

    「だべる」、「たべってた」っていう表現が何回か出てきて、ふつうに「話す」、「話してた」じゃだめなのかいな?
    なんか急に中2みたいな表現で一瞬スンっとなる( ・_・)

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    2025年04月07日
  • 絶叫

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    ボリュームはあったが読む手が止まらない。
    経済的に弱い立場になってから転落する過程がリアルで絶望的で寒気すら感じた。

    誰もが一度は憧れるであろう都会での生活。
    何を着て何を食べどこで暮らしどこに勤めるか、人生の豊かさは選択肢を多く持てることとも言える。これら多くの選択肢を提供してくれるのが都会だとしたら陽子はどこで選択ミスをしたのか。

    転落するたびにすべては自然現象と思考停止となり選択しリカバリーすることを放棄したことがこの怪物を生んだのだろう。
    また親の言動が子の成長にどれだけの影響を与えるかを見せつけられた。

    最後の最後にわたしとあなたの二人称の関係に驚きをかくせない。
    凄まじい人生

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    2025年04月07日
  • 凍てつく太陽

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    寝ても覚めても本書に支配された。
    ハードボイルド、ミステリ、警察小説、アイヌ民族を含んだエンターテイメント。

    舞台は終戦間近の北海道の室蘭。
    軍が秘密裏に進めている軍需工場がある。工場関係者の連続殺人が起き…。

    特高(特高警察)と憲兵の違いも知らなかった私だが、引き込まれた。特高の日崎八尋の潜入捜査から始まる。

    アイヌの血脈の日崎、飯場で懸命に働く朝鮮半島の人々。皆、大日本帝国の皇国臣民とされていたが…。

    差別と被差別、支配と被支配の歴史。
    自分が正しいと思うことをできる時代になっている。その事をラストは噛み締めた。

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    2025年04月06日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    最初は、面白いのかどうか疑問に思いつつも、途中からぐっと入って心揺さぶれ、最後まで一気に読まされる。

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    2025年04月05日
  • 絶叫

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    読んでいる途中で、ん?と思い調べたら2019年にドラマ化されていてそれを見ていたからでした。
    なので結末は知っていたのですが、やはり好きな作品です。あのドラマを見ていなかったらもっと衝撃を受けただろうな…と思いながら。
    604ページの、あ!ていう所がすごく好きです。

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    2025年04月01日
  • ロスト・ケア

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    友人に読んでみて欲しいと言われ全く予備知識も無く読んだのだが、軽い気持ちで引き受けた事を後悔する程に苦しい読書体験となった。

    タイトルから分かる方もおられるかと思うが、介護問題を徹底的に突き付けてくる。

    「やまゆり園事件」を想起させる内容だが、真っ先に浮かんだのは「利根川心中」と名付けられた、両親と共に川に飛び込み、結果的に両親を殺害してしまった事件の方だった。
    母親の介護で貯金も底を尽き、父親に一緒に死のうと言われ実行してしまった悲しい事件だ。

    本作に登場する斯波宗典という介護士の語る厳しい現実は、年々深刻になっている。
    我々が中年になる頃には想像もしたくない事態に陥っているのではない

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    2025年03月25日
  • ロスト・ケア

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    安全地帯から社会問題を眺めていた自分の解像度の低さが恥ずかしくなる作品だった。当事者の苦しみがリアルに迫り、想像力を欠いたまま正義を語ることの浅はかさを痛感する。ミステリーとしても驚く展開が続く。社会派テーマとサスペンスが見事に絡み合った一冊。

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    2025年03月11日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    ネタバレ

    警察小説名手による警察小説オムニバス。この手の企画は寄せ集め感強く中途半端になることが多い印象だが、本書は例外中の例外。粒揃いでどの作品も素晴らしく面白い。警察組織を舞台にしているが、各著者のそれぞれお得意分野を披露してくれている。特に月村作品は警察小説としてはものすごく特異なのだが、如何にもな感じが面白かった。つまらない作品がなく、読んで損のない一冊。

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    2025年03月10日
  • 凍てつく太陽

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    内容の濃さに圧倒された。戦時下の北海道で様々な民族の想いが描かれ、小説としての面白さもあり、最後まで失速することなく読み応えあった。

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    2025年03月08日
  • Blue(ブルー)

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    ネタバレ

    『絶叫』が良かったので同じく奥貫刑事が活躍するこちらも読んでみた。

    青(通称ブルー)の人生とともに
    平成に流行ったものや事件が描かれている。

    絶叫がそうであったように
    犯人が犯罪に至ってしまうやるせなさが描かれており
    好みの作風だった。

    For Blueが誰の視点だったか分かったときに感動したのと、
    兄と妹で同じ人物を違うように捉えている点が深みがあって良かった。

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    2025年03月07日
  • 夜更けのおつまみ

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    31人の人気作家さんたちがそれぞれの夜更けのおつまみ語るというなんとも豪華でお腹が空きまくるエッセイアンソロジー。
    私はお酒は飲めないけど酒の肴と呼ばれるものが何より大好き。
    それぞれの作家さんの私だけのおつまみが沢山詰まっていて最高だったー✨
    共感できるおつまみもあれば初めて知るおつまみやお酒もあって面白い。
    この本を片手に晩酌するのも最高のおつまみになりそう

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    2025年02月24日
  • 凍てつく太陽

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    いろんな要素が混ぜ合わさった骨太エンタメ小説でした!キャラクターの魅力はもうちょっとあってもいいかなって思いましたが、主題やメッセージ性もしっかりしているので、読み応えも心にグッとくるものも本当全方位でした。再読はしないかも 笑

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    2024年12月13日
  • そして、海の泡になる

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    ネタバレ

    「ハルさんが考えた世界への復讐法は、誰にも何にも縛られず、自由に生きることでした」

    自由を渇求し、男たちの支配から逃れた末にたどり着いた場所は、お金の支配下だった。
    何かに固執する事って、結局、そのものに支配されること。

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    2024年09月17日
  • 警官の道

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    警察もの 読んだことない作家さんも入っていたので 短編ならサクッと読めていいよね~と 読みました
    好きな 呉勝浩さん柚月裕子さんはもちろん面白かったです 初めての作家さんも追ってみたくなりました。

    「聖」は うるっときちゃいました。

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    2024年06月17日