葉真中顕のレビュー一覧

  • 家族

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    新年幕開けに読むんじゃなかった。でも止まらなかった。ひどい話。家族って?極限状態だと人はこんなふうになるものなのか?ラストにちょっとだけ救われた。救われたとは思えないけどそれくりい地獄。

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    2026年01月01日
  • 家族

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    「家族」という言葉のイメージとは程遠く、対極にあるとすら言える作品である。読むこと自体が苦痛という感覚は久しぶりだった。ものすごく頑張って半分くらいまで読んで、いったん中断。後半の方が、事件として立件に向かう分、苦痛はいくらかましではあった。
    かなり昔だが、北九州連続監禁殺人事件を扱った「消された一家」を読んだ。家族の隙間にぬるっと入り込み、家族を破壊する構造はよく似ている。今作はフィクションではあるが、尼崎連続変死事件に基づいており、どちらも一般には受け入れ難い事件がテーマであることは共通している。
    逮捕された主犯(作中では瑠璃子)は何も語らず自死する。誰も彼女の言葉を聞いていない。何を考え

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    2025年12月30日
  • 鼓動

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    ネタバレ

    『ロスト・ケア』が良かったのでこちらも
    心に傷を抱えた女性刑事視点の話はイマイチだったが、引きこもりの半生の方は読み応えがあった。事件自体に魅力はないのに、ここまで読ませてしまう力は流石。日本の絶頂期から失われた30年に移行するこの時代の雰囲気を仮想体験できた。調べると著者は草鹿と同い年なんですね。しばしば耳にする就職氷河期世代の恐ろしさもよく理解できた。時代に恵まれ、売り手市場の生温い就活を経験した自分が、草鹿のことを「甘え」だとは口が裂けても言えない。
    ありそうでなかった(?)草鹿の動機に、ロストケア同様読者サービスのどんでん返し。この話の着地点は?自分らしく生きるにはまず自分を承認すると

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    2025年12月13日
  • ロング・アフタヌーン

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    多少思想に偏りがありそうだなと感じ、従軍慰安婦については朝日新聞が広めたデマだということはちゃんと書いてほしかった。
    でも、お話自体は面白かった。

    構成が素晴らしく、引き込まれる作品。

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    2025年12月09日
  • 鼓動

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    面白かった。
    だが、それは主人公と同世代であることと、無関係ではないだろうと思う。
    『団塊ジュニア』と言われる私たちのほとんどが、実感できるのではないだろうか。
    たまたま、うまくいって、まともな社会人、としてやっていけている。
    でも…あやうさは常に感じさせられてきた世代。
    時事ニュースと絡めながら、うまく時代背景の匂いを感じさせられ、共感できました。

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    2025年12月03日
  • ロスト・ケア

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    これがデビュー作!?と思うほど文章が上手だと思った。
    犯人も「あんたかい!」と驚いたし、そこへ向かう話の持っていき方も不自然な感じがしなく良かった。
    以降の作品もぜひとも読みたいと思える作家だった。
    介護という重くなりがちなテーマで、ロスト・ケアもそういう方向の話にはしたかったのかもしれないが、あまり自分の心には響いてこなかった。そこが残念とまではいかないが、次作の絶叫には期待するところではある。
    なにはともあれ、良い作家だ。

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    2025年11月21日
  • ロング・アフタヌーン

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    「犬を飼う」という作中作から始まる『ロング・アフタヌーン』。
    そのSFチックで衝撃的な短編の秀逸さにまず掴まれます。わずか40ページほどの物語ですが、全編にシスターフッドの気配を孕み、“もっと読ませてほしい”と思わせる魅力がありました。

    そして、次の作中作「長い午後」は、数十年後、同じ作者により再び立ち上がる物語。
    作中作を組み込みという事は、現実と虚構の境目をわざと曖昧にし、気を抜くと、自分がどちらの世界にいるのか分からなくさせるということ。

    曖昧な登場人物、曖昧な記憶、曖昧なミステリー。その“揺らぎ”こそが本作の魅力であり、不穏な読後感をもたらすもの。

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    2025年11月20日
  • 鼓動

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    初めて読んだ作家さん。作品紹介だけ読むと、本もそこそこ分厚いし、どんなおどろおどろしい作品なのかと、覚悟して読み始めたのだが、児童文学作品も書かれてる作家さんだけあって、内容の割にはかなり読みやすかった。時代に沿って、実際に流行した文化や事件にも触れながら物語が進められており、退屈させないのが上手だなという印象で、中高生も読めそう。反対に結末まで救いのないドロドロ小説を期待されるのであれば、おすすめしません。笑

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    2025年11月19日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    鼓動に続いて読んでみた。最後に実は、という形である意味心に残らない一本調子で流し読みもできる小説だけど、懸命に暮らすも墜ちていく主人公の人生とそれを負う女性刑事の図式は鼓動にも似て、しっかり最後まで読ませる筆力がある作品だった。生保の枕は知ってたけど自爆という言葉は知らず勉強になった。共済との関係とかも。この時代の金融商品営業の闇は深い。この2冊で葉真中さんのは卒業でもいいかな。

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    2025年11月14日
  • もの語る一手

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    将棋にまつわるアンソロジーとは知らず、青山美智子さんの名前を見つけ早速読んでみると1話目からジーンと来る。将棋が全くわからなくても一話一話引き込まれていく。もし将棋に詳しかったらもっとワクワクできるのかもしれない。
    実は貴志祐介さんのお話のオチが良くわからなくて解説が欲しかったが、ちょっと探しただけでは見つからなかった。
    「お前レベルの話はしていない」は大島版のみなので、芝版もあとで読んでみたい。

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    2025年11月13日
  • 灼熱(新潮文庫)

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    戦前のブラジル棄民政策の影響を受けて、敗戦後に日本が勝ったか負けたか、どちらを信じるかで2つに分かれる日本人社会。憎しみと詐欺が親友2人の人生を変えていく。

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    2025年11月01日
  • そして、海の泡になる

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    尾上縫を題材にしている/ 関係者へのインタビュー、回想という建て付けだが、喋り手が老人なのに会話が若すぎる/ 老人を書ききれていない/ みな同じ年代に見えてしまうのだ/

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    2025年10月26日
  • 絶叫

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    ネタバレ

    マンションで孤独死した女の謎を追う女刑事と、その女の転落人生とでもいうべき生い立ちが交差し、やがて一つの大きな事件へと繋がっていく。リーダビリティは非常に高く、一気に読み切ってしまった。ジャンルとしてはイヤミスながら社会派ミステリの要素も盛り込んでおり、陽子の人生に襲いくる悲劇は毒親に始まり、既婚者との不倫、夫の浮気、保険金の枕営業、風俗とテンプレートな現代社会の闇という感じでありながら、実話系雑誌にありがちなテンプレだけに想像もしやすく、結末が孤独死と分かっているからこそ一見救済に見えた事柄でも一皮捲れば現実はそう甘くないことを読者に突きつけてくる。転じてそれは社会情勢の変化の中で、結婚を選

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    2025年10月24日
  • 絶叫

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    孤独死体で発見された鈴木陽子の人生と、NPO法人の代表の殺人事件を描いたミステリー。

    平凡な家庭に生まれたはずが、父親の失踪から始まり、暗い闇の方へ落ちていく様に、どこで選択を間違えてしまったんだろう?と考えてしまう。

    陽子の事件を調べる刑事綾乃も、離婚して復職したが、ひとたび間違えば陽子のようになっていたのだろうか?
    綾乃のように強い意志があれば、陽子は幸せになれたんだろうか?

    一度落ちてしまうと、そこから抜け出すのは難しい。
    それなのに、自分が落ちる時に巻き込んでいく人や、強奪していく人はたくさんいる。
    世の中の仕組みを知って賢く立ち回らないと、搾取され続けてしまうだろう。

    文庫本

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    2025年10月22日
  • 警官の道

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    警官をテーマに、七人の作家が競演する書き下ろし警察短編集

    「上級国民」葉真中顕
    葉真中さんらしい、人間の陰をえぐる短編。
    現代社会の問題を踏まえながら、「下級国民」の強かでしなやかな生息を描きます。

    「許されざる者」中山七里
    刑事犬養隼人シリーズのスピンオフ的短編。
    コロナ禍の東京オリンピックを背景に、不祥事の数々を折り込みます。

    「Vに捧げる行進」呉勝浩
    あのコロナ禍当初の、息苦しい近隣・職場・日本、そして世界。
    「死を捨て街に出る」その衝動を描きます。

    「クローゼット」深町秋生
    性的嗜好を隠して生きる“クローゼット”。
    レイプ事件の被害者と加害者、それぞれの告白を前に、刑事は自らの

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    2025年10月21日
  • 絶叫

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    だいぶ前にドラマを観たことがあったが、小説もすごい衝撃だった。自分たちの日常にもこの小説のような怖さが潜んでいるのではとはらはら、絶叫でした。

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    2025年10月19日
  • Blue(ブルー)

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    ブルーと呼ばれた少年を中心に、様々な社会問題が折り重なった重厚な社会はミステリー

    無戸籍児童・児童虐待・貧困問題・外国人就労問題…途中まではバラバラな事件のように感じていたが、最後にはまとまっていくのは唸らされました
    大量殺人を犯しているブルー、ただ生い立ちや動悸、社会の歪みに落とされた被害者の側面もある彼の存在に複雑な気持ちになりました

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    2025年10月16日
  • ロスト・ケア

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    生きるってなんだろう、死ぬってなんだろう。

    どう生きて、どう死んでいくのか、
    周囲はどうケアして、どう受け止めていくのか。

    正義って、なんだろう。正しさは、正義?
    綺麗事じゃ語れない、介護の現場。

    すごく深くて、難しかったけど、
    この答えは今出すべきじゃなくって、
    生きていく中で探していくんだろうなと思った。


    「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。
    門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。
    だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。
    あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。
    魚を欲しがるのに、蛇

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    2025年10月07日
  • 政治的に正しい警察小説

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    表題作のテンションの高さ!!その前のカレーの女神もなかなか!どうかお店でカレーを食べるときに思いだしませんように。

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    2025年09月28日
  • 鼓動

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    ひきこもり、、ホームレスの老女。
    皆、自業自得じゃないの。
    犯人は、それって反則やんと思ってしまった。

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    2025年08月18日