葉真中顕のレビュー一覧
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<内容紹介より>
飛ぶ鳥を落とす勢いの新鋭作家・浜名湖安芸は、「ポリティカル・コレクトネス」をコンセプトにした警察小説という”意識高い”依頼を受けた。パワフルでエキセントリックな編集者を相手に、ハマナコは超大作を書き上げる⁉(「政治的に正しい警察小説」)
大学生の僕は、偶然通りかかったカレー店で思い出の味に再会した。幼いころに生き別れた母の味だ。女店主にその「秘密の隠し味」を訊ねると……。(「カレーの女神様」)
そのほか、児童虐待、将棋、冤罪、尊厳死など、多彩なテーマの六編を収録するブラックユーモア・ミステリー集。著者初の文庫オリジナル作!
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ミステリ作品として、どんでん返しがしっか -
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葉真中顕『政治的に正しい警察小説』小学館文庫。
ブラックユーモア・ミステリー短編集。6編を収録。随分と奇妙なタイトルの作品だなと思ったが、確かにブラックでユーモラスな一面のあるミステリーばかりだった。全体的に出来は並程度だろう。
『秘密の海』。哀しくも、これからの未来に光を感じる家族の物語とミステリーとが巧く融合された短編。
『神を殺した男』。将棋の世界を舞台にした短編。うーん。
『推定冤罪』。有名法廷ミステリーのパロディーのようなタイトルとは裏腹にひたひたと迫り来る恐怖を感じるミステリー。
『リビング・ウィル』。なるほど。そういう展開にオチなのか。
『カレーの女神様』。なんという -
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元ネタのアイアムアヒーローを読んだことも観たこともないのですが、好きな作家さんが多かったので手に取ったら個人的にはあたりのアンソロジー。
朝井リョウくんの話もさみしい青春、恋愛小説ですき。いじめっ子と人気者と一匹狼的なこのカースト。
藤野可織さんの話も久しぶりに読んだけどよかったな。やっぱりさみしい。仲間内って難しい。
最高だったのは佐藤友哉、島本理生夫婦の合作。こんな豪華な作品が辞めるなんて…!!! よかった、かなりよかった。引きこもりと心に傷を負ったシスターの話でよかった
全部にもちろんゾンビのような感染症の元ネタの設定が絡んでいるのですが話を知らなくても面白かったです -
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プロローグ
“I'm Alive!!!”
鼓動とは、そういうことだ
喜びも苦しみも感じる事が出来るということは
生きている
そういうことだ
そして、私もこの時代を通過したんだ
そう、主人公と同じ昭和というこの時代を、、、
本章
『鼓動』★3.8
『絶叫』『Blue』に次ぐ奥貫綾乃シリーズ第3弾
48歳引きこもりが犯した罪とその過去とは
80〜90年代の昭和史とカルチャーを織り交ぜながら
物語は現代へと突き進む
懐かしさを感じさせる、昭和カルチャーの連続で
それなりに楽しめたが、肝心のストーリーや
ミステリー要素は前2作より希薄で、タイトルも
最後こじつけ感が強く違和 -
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読後に残ったのは、なんとも言えない重さとしんどさ。
作中で描かれる「無敵の人」=失うものがない人という言葉が、とにかく恐ろしい。
死刑になりたいから殺人を犯した、という動機はフィクションでありながら、現実の世界でも同じ理由で起こる事件が後を絶たないことを思い出さずにはいられなかった。
もちろん、犯罪は決して許されるものではないけれど、、、こうした人間が生まれてしまう背景には、誰がどのように関わり、何が影響していたのかを考える。
育った環境、周囲との関係性、持って生まれた本人の特性、、、さまざまな要因が絡み合う中で、どこかで防ぐことはできなかったのか。これは永遠の課題なんじゃないかな。
法律を変 -
Posted by ブクログ
読み終えた直後は星の数を1つにしてやろうと決めていた。世間一般で言われる「イヤミス」作品を読んでも割と平気な自分だが、本作は途中で投げ出したくなるくらい気分が悪くなったからだ。
しかし困ったことに、全候補作中で最も強烈なインパクトを残したのがこの作品であったこともまた事実で、ある程度評価しないとアカンやろと思い直して結局この星の数にした。
この作品で一番酷いのは、時間軸をずらした構成にして序盤で誰が犠牲になるか分かってしまう点。つまり「この人はどうなるの?もしかして助かるの?」といったミステリ的な興味と希望が最初から削がれ、ごく普通の人たちが騙され、服従させられ、虐げられ、そして挙句の果てに -
Posted by ブクログ
尼崎連続変死事件を元にした小説です。
恐怖で支配し、尊厳を剥ぎ取ることで洗脳する…更に“家族”同士で監視させお互いに罰を与え合うという、矢戸瑠璃子の手口が恐ろしい。こんなのどうやって逃げたらいいのか…。
瑠璃子が取り込んだ家族の数が多く、その相関図もかなり複雑です。小説内でメインとなる登場人物は宗太という男なのですが、語られる出来事は断続的で、決定的な出来事は語られなかったりするので、ちょっと消化不良感が残りました。
結局「あばた顔の男」は誰だったのか…など、明らかになっていないこともあり、その辺りも気になりました。
家族は聖域なんです。という作中の言葉の通り、「民事不介入」であり、ケア労働