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目的のためには殺人も辞さない過激な動物愛護団体、『DOG』。遺棄動物の譲渡会が行われる会場に集まった隆平、栞、結愛と拓人たちは、『DOG』によって会場に閉じ込められ、謎の黒い獣に襲われる。獣から逃げるため、逃走を開始する人間たち。「ヒト」と「ケモノ」を隔てるのは何か。
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Posted by ブクログ
葉真中顕『ブラック・ドッグ』講談社文庫。 『ロスト・ケア』『絶叫』などの傑作とは全く違ったテイストの600ページを超えるパニック小説大作。凄いの一言に尽きる。過激な動物愛護団体DOGが仕掛けた予想外のテロ……スプラッター映画を観るかのような凄惨な描写の連続。教授の正体とは一体…… 人間のエゴによ...続きを読むり売り買いされる動物。動物が苦手な人も居るのに辺り構わず、動物の気持ちなど永遠に解るはずかまないのにまるでモノのように連れ回す馬鹿者ども。もしも、犬と人間の立場が逆だったら……
おもしろかったんだけど、似たような感じの他の小説も思い出された。それともこの本既読だったのかなー?謎。
イイ意味で裏切られた内容でした。 まさかのエンディング。続編が気になり所でした。 この作者の作品も集めて見ようかなぁ…
世界的な動物愛護団体DOG。 ただ、その活動はあまりにも過激。 即刻、種差別をやめろと訴えるが、そのやり方は黒い獣に人間を襲わせるという、あまりに現実離れしたもの。 人間が今まで食用として動物を殺めてきたことへの報復… かなりグロテスクです。 2020.4.26
殺人も辞さない世界的な過激動物愛護団体DOGによって、イベント会場に閉じ込められた人々。謎の黒い獣の襲撃から生き残るのは誰なのか?極限の獣テロを描く超パニック小説。 久しぶりに壮大でエグすぎる物語に遭遇した。ペット産業の知られざる真実もさることながら、人間の凶暴性と心の弱さの二面性も見方によっては恐...続きを読む怖である。誰が生き延びるのかという『バトル・ロワイヤル』的な面白さもあり、普通であれば、絶対好きになれないペット販売会社社長の安東を応援してしまう自分の怖さも感じた。
ペット問題をテーマにしつつ、中身は典型的なパニック(ホラー)もの…と思って読み進めていったら、終盤トンデモな展開に唖然。作者らしい叙述トリック全開で、見事にハメられた。わずか半日の出来事に600ページ以上割きながら冗長にならない文章力はさすが。最後まで容赦なく続く殺戮場面は頭に残る。ラストは腑に落ち...続きを読むず、非現実感も拭えないが、人間と動物の関係について色々考えさせられた。
ペットの販売イベントに集まった動物愛護団体によっての隆平と栞、会場で歌を歌うはずだった中学生の結愛、拓人たちは、世界的な過激動物愛護団体の<DOG>によって会場に閉じ込められ、獣に襲われる。 次々と襲われ、食い殺される人間たち。彼らは極限の状況の中、生き残ることが出来るのか……。 ペット産業の闇を...続きを読む描いたパニック小説。 主要と思われる登場人物たちが容赦なく血みどろでガンガン死んでいくので、救いはないんですか……と絶望的な気分に浸れます。 私なんかもともと世の中の大半の動物が苦手なのもあり、読んだ後黒い獣に襲われる夢見て魘されました。単純すぎる。 獣に襲われるのも怖いですが、一番物語に影を落としているのはやっぱり人間の恐ろしさ・醜さです。自分が生き残るために他者を容赦なく犠牲にし、利益のために好き勝手に動物を交配し、「普通」からはみ出たものを排除する。 何となく、七つの大罪(新しい七つの大罪や七つの社会的罪を含む)をコンプリートしたような小説だなと感じました。 そんな中、数名の登場人物たちが見せる良心が、微かに闇を照らしている感じです。 人と動物の関係について考えさせられましたし、読むのにとても体力のいる小説でした。
人間と動物の権利を平等にする。 凶暴化された犬を使ったテロが発生する。 みんな死んでいく。 もうホラー
遺伝子操作で作られた巨大な犬が、人間と動物の間に種の差別をするなという主張のテロ組織に封鎖されたスタジアム内で人を殺しまくる。 主人公?とか主要メンバーが、どんどん、あっさり死んでいく、こいつは最後まで生き残るだろうっていうのがすべて裏切られるなかなかないパターン。そして最後はテロ組織のリーダーがま...続きを読むんまと脱出する。悪者が勝ち逃げするのがムカつくので後味悪い。犯人に正義があって逃げ延びるストーリーはいいが、この小説では主義はあっても結局テロの主犯でしかない。関係ない者を無差別に殺すのやつは最後に鉄槌をくらわなければスカッとしない。
昨今飽和状態な動物パニック漫画のような筋書きに一抹の不安を抱いたものの、650という頁数を一気に読ませるだけの筆力は健在。しかし「ロスト・ケア」や「絶叫」の満足度には到底及ばなかった。前二作が現代の社会問題を自分なりに考えさせられたのに対し、本作は所謂パニック作品の規定フォーマットの域を出ていないよ...続きを読むうに感じたし、登場人物を無駄に殺し過ぎるのも安易に思えた。動物愛護という題材を問題定義するにはこの舞台設定は流石に大味過ぎた気がする。読み応えはあるが、葉真中作品にこういう作風を求めていないだけに残念だった。
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ブラック・ドッグ
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葉真中顕
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