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Posted by ブクログ
過激な動物愛護団体「DOG」が、謎の生物を使って起こすテロ事件。ペット業者主催のイベント会場を舞台に、中学生、事件に巻き込まれた人々、そしてDOG、それぞれの視点から事件の真相を描く物語。
パニック小説ではあるものの、恐怖だけではなく、動物愛護や倫理観、差別、いじめなど、さまざまな社会問題を織り交ぜていたのは、さすが葉真中顕さん。ほとんど1日の出来事で構成されていて、展開も早く、読む手が止まらなかった。
「DOG」の掲げる理念には考えさせられた。ペットとして愛される動物も、食用とされる動物も同じ命。人間の都合で「殺していい命」と「いけない命」を線引きしているという事実を突きつけられる。
だからといって、「動物も人間も同じ命だから」という理由で、人間を殺すことが正しいとは思えない。正解のない問いだからこそ、考え続けることに意味があるのかもしれない。
怖さやどんでん返しだけではなく、「命」や「正しさ」について深く考えさせられる一冊だった。
Posted by ブクログ
ペットの販売イベントに集まった動物愛護団体によっての隆平と栞、会場で歌を歌うはずだった中学生の結愛、拓人たちは、世界的な過激動物愛護団体の<DOG>によって会場に閉じ込められ、獣に襲われる。
次々と襲われ、食い殺される人間たち。彼らは極限の状況の中、生き残ることが出来るのか……。
ペット産業の闇を描いたパニック小説。
主要と思われる登場人物たちが容赦なく血みどろでガンガン死んでいくので、救いはないんですか……と絶望的な気分に浸れます。
私なんかもともと世の中の大半の動物が苦手なのもあり、読んだ後黒い獣に襲われる夢見て魘されました。単純すぎる。
獣に襲われるのも怖いですが、一番物語に影を落としているのはやっぱり人間の恐ろしさ・醜さです。自分が生き残るために他者を容赦なく犠牲にし、利益のために好き勝手に動物を交配し、「普通」からはみ出たものを排除する。
何となく、七つの大罪(新しい七つの大罪や七つの社会的罪を含む)をコンプリートしたような小説だなと感じました。
そんな中、数名の登場人物たちが見せる良心が、微かに闇を照らしている感じです。
人と動物の関係について考えさせられましたし、読むのにとても体力のいる小説でした。
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