葉真中顕のレビュー一覧

  • 作家 超サバイバル術!

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     新人作家さんが、その後売れっ子作家となるのにはどうしたらいいのか?中山七里さん、知念実希人さん、葉真中顕さんが、自らの経験を踏まえて指南してくれるエッセイ集です。

     この3人の作家さんは何冊か読んでいるので、スゴく興味深く楽しく読み切ることができました。佐藤青南さんの4コマ漫画やイラストもよかったですね!作家さんの苦労がよくよくわかります。

     私は作家を目指しているわけではもちろんないのですが、それでも、この3人の作家さんが新たにブレイクする作家さんに期待する熱気のようなものを感じます。新人作家さんがこの作品を読んで、いい作品を世に送り出す…そんな作品を沢山読めたらいいなって思います。も

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    2023年06月27日
  • Blue(ブルー)

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    虐待、無戸籍児、貧困、外国人労働者など、平成期に顕在化し社会問題となったであろう事柄が盛り込まれた作品。葉真中顕作品は3冊目だが、さまざまな社会問題を絡めて作品を作り上げるのが上手いなと感じる。ただこの作品は盛り込みすぎてそれぞれの印象が薄くなったようにも感じた。


    平成が始まった日に生まれ、平成が終わる日に生涯を終えたブルー。自らの境遇に翻弄され続けたブルーは最期、救われたのであろうか。


    個人的な話だが。
    結婚しているが子供を持たない私。子供は欲しくないし産みたくもないと思っていて、自分には母性が欠落しているんだ、ということを最近痛感していた。そんな中読んだこの作品。立場は違うが、実子

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    2023年05月20日
  • 作家 超サバイバル術!

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     作家業は儲かるの?ドラマや映画に採用されたらどれぐらいギャラが貰えるの?
     知りたいけど、なかなか知る事が出来ない作家の苦労話やおいしい話がここに!
     世の中そんなに甘くないって痛感しました!

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    2023年04月16日
  • コクーン

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    ネタバレ

    「オウム真理教」を彷彿させる「シンラ智慧の会」が引き起こした無差別銃乱射事件、その教祖である天堂光翅を中心に、彼の関係者達の繋がりを描いた作品。

    そこに共通し登場するのが金色に光る翅を持つ✨蝶✨

    人生の分岐点とも言うべき分かれ道に差し掛かった時にどこからともなく現れ、「こっちだよ」と言わんばかりに導いていく。

    もちろん、違った選択をしていればどんな未来が待ち受けていたのかは誰にもわからない。

    どこか幻想的な雰囲気を醸し出していたが、時間を跨ぎ、登場人物の視点がコロコロと代わる為、私には読み辛い作品でした。


    内容(「BOOK」データベースより)
    一九九五年三月二十日、丸の内で起こった

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    2023年04月13日
  • 絶叫

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    女性の孤独死と思われたが、、
    刑事の捜査目線と死亡した女性の過去、ある事件の被告の目線で話が進んでいく。読む人によっては気分が沈むかもしれないが、オチとしては好きなタイプであった。
    あの人か!ってなる。3.7

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    2025年05月04日
  • 作家 超サバイバル術!

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    ネタバレ

    【目次】1 作家と新人賞/2 作家とおカネ/3 作家と映像化/4 作家と執筆スタイル/5 作家と編集者/6 作家とインプット/7 作家とSNS/8 作家と戦略/9 作家と文学賞/10 作家と営業/特別鼎談

    結論は……ごく真っ当なものだった。

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    2023年03月18日
  • 凍てつく太陽

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    舞台は戦中の北海道。
    戦況を一発逆転させる作戦を巡っていろいろな事件が起こる。主人公はアイヌ出身の刑事。差別されたり捜査妨害されたり苦難が続くが、苦労してたどり着いた真相は、正義とは何かを疑うものだった。

    登場人物がエグい。当時はこうだったんだろうなと、現在とは違っているのは理屈ではわかるが、とは言え、当時でもエグい。それを乗り越える主人公は大変なものだと思った。

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    2023年03月08日
  • 作家 超サバイバル術!

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    中山七里、知念実希人、葉真中顕(敬称略)今をときめく人気作家3名が10個のテーマに基づき、それぞれの経験を語るエッセイ集。
    巻末には対談も収録されている。

    目次に並ぶテーマ「作家とお金」「作家と映像化」「作家とSNS」等、どれも興味をそそるタイトルで、内容は三者三様の本音が爆発。

    くだけた文章で読んでいて楽しい。
    そんな事まで言っちゃって大丈夫?の赤裸々告白も嬉し楽し。

    各テーマの〆には佐藤青南さんの四コマ漫画が付いており、これまた三人の特徴をしっかり掴んでいて思わずにんまりしてしまう。

    作家事情に触れあえる一冊。

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    2023年02月18日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻行人と10人の後輩作家との対談集。

    対談相手は、詠坂雄二、宮内悠介、初野晴、一肇、葉真中顕、前川裕、白井智之、織守きょうや、道尾秀介、辻村深月。

    ほぼ全員が綾辻さんを前にして揃いも揃って緊張している様子が微笑ましい。

    フレンドリーで気さくな空気を醸し出している綾辻さんだけど大御所感が凄い。

    「こんな年寄で、申し訳ありません」と挨拶される前川さんに笑ったり、綾辻さんに「文章にうるさい」と言われる道尾さんの拘りに感心したり、高校生の頃から綾辻ファンだった辻村さんの熱い想いに驚いたり、様々なシークレットを楽しめた。

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    2023年02月16日
  • ブラック・ドッグ

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    ペットの販売イベントに集まった動物愛護団体によっての隆平と栞、会場で歌を歌うはずだった中学生の結愛、拓人たちは、世界的な過激動物愛護団体の<DOG>によって会場に閉じ込められ、獣に襲われる。
    次々と襲われ、食い殺される人間たち。彼らは極限の状況の中、生き残ることが出来るのか……。

    ペット産業の闇を描いたパニック小説。
    主要と思われる登場人物たちが容赦なく血みどろでガンガン死んでいくので、救いはないんですか……と絶望的な気分に浸れます。
    私なんかもともと世の中の大半の動物が苦手なのもあり、読んだ後黒い獣に襲われる夢見て魘されました。単純すぎる。

    獣に襲われるのも怖いですが、一番物語に影を落と

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    2023年02月09日
  • ブラック・ドッグ

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    人間と動物の権利を平等にする。
    凶暴化された犬を使ったテロが発生する。
    みんな死んでいく。
    もうホラー

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    2023年02月05日
  • コクーン

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    テロを起こした教祖と、その事件に人生を狂わされた人たち、教祖を産んだ母、関わりになった人たちの物語がつぐまれている。
    生きることって苦しいよね、でも意味があるよねということなんだろうけど、複雑で割り切れるものでもなし。
    文章は上手いし、話も複雑に絡み合っている構成も上手い。
    面白いけど。難しい。

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    2023年02月03日
  • 政治的に正しい警察小説

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    ネタバレ

    相葉英雄「震える牛」を読み終え、社会派の警察物の面白さを体感し、その熱のまま手にしたのが本書。

    いやぁ、騙されました。

    表題からして警察物だと、しかも著者は葉真中先生とくれば私のイメージはまさに社会派。

    本書は6作からなる短編集、しかも表題作が私にはあわない(TT)

    確かに社会派とミステリー作品の融合でした。

    「秘密の海」「神を殺した男」「推定冤罪」「リビング・ウィル」まではそれなりに楽しめました。

    特に「リビング・ウィル」は感銘を受けた「ロスト・ケア」にも通じるものもあり、これぞ葉真中作品と思いきや...

    1話ごとの設定は面白いのですが、なかなか評価もわかれる作品かと思います。

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    2022年11月05日
  • 夜更けのおつまみ

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    ネタバレ

    アンソロジー どれも読みやすいし、初めての方に出会えるので、こういうのは好き。 三浦しをんさんはやはり酒が好き。 料理のイメージが全くないからか、簡単なレシピでもすごくめずらしく感じる。 お酒好きには嬉しい一冊。こんな時だから、家で飲むことの楽しさをもっと知りたいと思う。

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    2022年10月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    ビール好きへというポップをみて購入しました。
    さくっとよめて、お腹が空く作品でした。
    お酒、いいですね。

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    2022年10月09日
  • 夜更けのおつまみ

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    ちょっと一杯の人も
    ちびちび、ずーっと飲む人も。
    31名の物書きさんたちが
    それぞれの愛する肴一品を紹介。

    この「ちょっとずつ」感がいい。
    一応、簡単なレシピがついているから
    自分で作ってみるのもアリ。
    酒は妄想で味わうだけですが
    肴って飲まない人間の舌にも合うのよね〜。

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    2022年06月10日
  • コクーン

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    こことここが繋がってるんだ、あーだからか、、的な繋がりは多数だけれど、どんでん返し的な驚きはない。

    読んでて辛くなる描写が多かった。救われない。
    カルト的宗教団体、格差社会、生活保護の搾取、集団自殺、、等々、実際の社会問題や震災など、リアルなものが盛り込まれている。

    読み終わってモヤモヤっとする。

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    2022年04月30日
  • コクーン

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    個人の選択の違いで少しずつ分岐し存在するかもしれないパラレルワールドでも、歴史の大きな流れは変わらないとしたら。。
    主人公の、カルト宗教団体の教祖としてテロを起こした息子が、生まれてない世界の方がより大きなテロ事件も原発事故も起こってたら、わたしと息子の存在にも意味があったのだ…という着地は主人公の救いにしかならないけれど、主人公にとっては唯一の救いだろうな。
    丸の内で銃乱射事件を起こす《シンラ智慧の会》も東日本大震災も、ハルピンの描写も生々しい。群像劇で連作短編集なので前の話に出てきていた人物がこの人だったんだ…というつながりが恐ろしいです。“沼”はこれから天堂光翅みたいになるんだろうか?

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    2022年03月09日
  • 凍てつく太陽

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    このミス2019年版9位。終戦間近の室蘭を舞台にした社会派ミステリー。兵器開発をめぐる汚職事件や悲惨な戦地体験による厭世的犯罪、終戦という価値観/正義の大転換のなかで翻弄されていく人達の生き様を描く大作。戦争描写、拷問や脱獄など重苦しい場面が多く、民族、国家、など大きなテーマについても語っており骨太の小説。どんでん返しもあってミステリーとしてもきちんと描かれているが、なかなか読み進めるのに時間がかかった。登場人物がそれぞれ多様性を持って描かれており感情移入も難しい面もあった。ある程度時間をとってしっかりと読む必要がある本。

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    2021年09月20日
  • 夜更けのおつまみ

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    お酒大好きですが、つまみはなくても良い人間です。食事と共に飲酒して、食事が終わればアルコールだけでOK。夜更けにつまみを食べて飲酒したら体重増えるやんと思うから。

    でもこうしてこの本を読むと、作ってみたくなるつまみがいくつか。レシピが掲載されているものもあれば、掲載するまでもないものもあり、好き勝手な体裁が楽しい。読んだことのない作家もたくさんいて、興味を惹かれます。

    「食欲と性欲が欠けている小説」を書くと言われた綾崎さん。前者についての言い訳はわかりましたが、後者についてはどうなのかが気になります(笑)。

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    2021年06月15日